コーポレイトディレクションの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

コーポレイトディレクション 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/3

コーポレイトディレクション(CDI)は、1986年に設立された国内の独立系経営戦略コンサルティングファームです。グループ全体で80人規模という組織で、数千人規模の総合系ファームとは前提から異なる働き方になります。選考の設計も独特で、Managing Directorがそれぞれ自分の基準とプロセスで採用を行う形式が公式に案内されています。この記事では、公開情報から確認できる会社の輪郭、評判の傾向、報酬と働き方の考え方、選考で問われる論点を順に整理します。

少数精鋭を維持してきた独立系ファームの輪郭

項目内容
会社名株式会社コーポレイト ディレクション(Corporate Directions, Inc./略称 CDI)
上場区分非上場
本社所在地東京都品川区東品川2-2-4 天王洲ファーストタワー23階
事業内容経営戦略立案および実施支援、組織・体制/情報システムに関するコンサルティング、事業戦略・M&Aに関わる戦略的提言および仲介業務
設立1986年1月
従業員数グループ全体80人(2023年5月現在)
代表者小川 達大

公式サイトでは、同社は「Real Change Agent(企業変革の現実化請負人)」という言葉を掲げ、既存のコンサルティングサービスの枠組みから自由に解決策を提供し続ける独立の経営戦略コンサルティングファームとして自らを位置づけています。関連会社として株式会社CDIメディカル、アクティベーションストラテジー株式会社があり、海外にはCorporate Directions (Shanghai), Inc.、Corporate Directions (Vietnam) Co., Ltd.、Corporate Directions, Inc. (CDI) Asia-Pacific Pte. Ltd. が置かれています。拠点は東京のほか、上海、ホーチミン、バンコク、シンガポール、台北に展開しています。

収益の源泉と、規模を追わない構造

コーポレイトディレクションの収益はコンサルティングフィーです。押さえておく価値があるのは、組織規模の考え方です。1986年設立という歴史を持ちながら、グループ全体で80人規模という数字が公式サイトに掲載されています。人員を大きく増やして案件量を拡大する方向とは異なる運営がなされてきた、と読めます。

この構造は、入社後の働き方に直結します。数千人規模のファームであれば、案件はチームで分業され、担当範囲は役割ごとに切り出されます。80人規模であれば、1人が扱う範囲は必然的に広くなります。求人票の職種名が同じでも、実際の仕事の粒度は組織規模で大きく変わります。ここを確認せずに応募すると、入社後の想定がずれます。

業種17分野・テーマ9領域という守備範囲

公式のサービスページでは、業種別に金融、自動車、IT・情報通信、メディア、エネルギー、素材、化学、エレクトロニクス、ヘルスケア・ライフサイエンス、医療・介護・福祉、食品、消費財、流通・小売、サービス、不動産、建築、運輸の17分野が挙げられています。テーマ別では、全社戦略・事業戦略、新規事業、営業・マーケティング、R&D・イノベーション、オペレーション、組織・人事、ベンチャー支援、M&A・PMI、海外コンサルティングの9領域が示されています。

80人規模でこの守備範囲を掲げるということは、1人あたりが扱う業種とテーマの幅が広いことを意味します。特定インダストリーの専門家として深掘りしていく設計とは、キャリアの積み上がり方が異なります。専門性の付け方について自分の希望がはっきりしている場合は、この点を選考の場で確認しておくとよい部分です。

アジアを実務の場として持っている

グローバル拠点として上海、ホーチミン、バンコク、シンガポール、台北が挙げられ、中途採用では「Asia Business Unit(ABU)コンサルタント」という職種が独立して募集されています。海外拠点を看板として持つだけでなく、採用の単位として切り出されている点は、実務の比重を示す材料になります。アジア市場に関わる仕事を志望動機に据えるのであれば、この職種の存在は具体的な接続点になります。

母数が限られるなかで評判をどう読むか

以下は、公開されている口コミの傾向を要約したものです。母数が限られる規模の会社であり、個々の投稿は在籍時期や関わったプロジェクトに強く左右されます。傾向として読む前提で参照してください。

年収・評価制度についての傾向

少数の組織であるため、評価が個別に行われるという受け止めが中心です。大組織のように等級表に沿って自動的に処遇が決まる設計とは異なるという指摘が見られます。報酬水準については、外資系戦略ファームと比べた場合の評価が分かれる傾向があります。ただし同社は非上場であり、平均年収を確認できる公式の開示はありません。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

ワークライフバランスについての傾向

案件の局面によって稼働が上下するという評価が見られます。少人数で案件を担当する構造上、担当プロジェクトの状況が個人の稼働に直結しやすいという指摘もあります。中途採用の募集要項にはフレックスタイム制とリモートワーク可の記載があり、制度としての柔軟性は確保されています。制度と運用は別であるため、実態は面接での確認事項になります。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

キャリア・成長機会についての傾向

若手のうちから裁量が大きいという評価が比較的多く見られます。少人数の体制では、役割が細かく分業されないためです。反面、体系化された研修に頼れる環境ではなく、上位者の近くで学ぶ形になるという指摘もあります。学び方の相性が分かれる点として言及されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

社風・人間関係についての傾向

個の自立を重んじる文化に触れる投稿が目立ちます。公式の採用サイトにも、自立したコンサルタントとして立つ意思と覚悟のある人に参加してほしいという趣旨の記載があり、口コミの傾向と方向が一致しています。組織として型を与えるより、個人が立つことを前提にした運営だと読めます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

エージェントベストの見解

この会社の選考で最も準備が要るのは、志望動機ではなく「誰に師事するか」の言語化です。公式の採用案内では、Managing Directorがそれぞれ自ら定めた選考基準と選考プロセスで採用を行い、1次面接を通過した後に希望するManaging Directorを選べる仕組みが示されています。つまり選考の後半は、会社に選ばれる場であると同時に、自分がどの実務家の下で何を学ぶのかを選ぶ場でもあります。ここで「御社で成長したい」という一般論しか持っていない方は、面接の終盤で立ち止まります。準備としては、公開されているコラムや実績から関心の近い領域を特定し、自分が解きたい問題と重ねて説明できる状態にしておくことです。

非上場・少人数のファームで報酬を見積もる

コーポレイトディレクションは非上場であり、有価証券報告書による平均年収は公開されていません。したがって、この節では企業固有の数値ではなく、業界水準の一般論と、公式に確認できる制度面の情報に絞ります。

中途採用の募集要項では、経営戦略コンサルタント職の給与について年俸制と記載されています。待遇としては交通費全額支給、各種社会保険完備が挙げられています。休日休暇は週休二日制、年次有給休暇、年末年始・夏期休暇、慶弔休暇が記載されています。ABUコンサルタント職の待遇は当社規定によるとされており、具体的な金額の記載はありません。

コンサルティング業界では一般的に、報酬は職位ごとにレンジが設定され、レンジ内の位置は評価によって動きます。アナリスト、コンサルタント、シニアコンサルタント、マネージャー、パートナーといった階層が置かれ、階層をまたぐごとに報酬が段階的に上がる設計が多く見られます。同じ会社でも入社時の職位によって年収は大きく変わるため、転職サイトに並ぶ「年収レンジ」は複数職位を束ねた幅であることが通例です。

もう一点、少人数のファームを検討する際に押さえておきたい業界一般の傾向があります。組織が小さいほど、報酬は等級表よりも個別の合意で決まる比重が高くなります。これは交渉余地があるという意味であると同時に、社内の相場観が外から見えにくいという意味でもあります。オファーを受け取った段階で、金額の内訳と、次の職位へ上がる条件を具体的に確認しておく価値があります。

フレックス・リモートと、海外勤務という選択肢

中途採用の募集要項では、勤務時間についてフレックスタイム制、リモートワーク可と記載されています。勤務地は経営戦略コンサルタント職が東京で、相談により大阪、中国、東南アジアでの勤務も可能とされています。ABUコンサルタント職は中国オフィスまたは東南アジアオフィスが勤務地です。

残業時間について、会社が公表している数値は確認できませんでした。この業界では一般的に、提案期と納品前に稼働が集中し、案件の切れ目に落ちるという波があります。加えて少人数の組織では、1人が抜けたときの代替が効きにくいため、案件の重なり方が個人の稼働に直接影響します。判断材料としては平均値よりも、同時に何本のプロジェクトを持つ運用なのか、繁忙期のピークがどの程度かを面接で確認するほうが実用的です。

海外拠点での勤務が選択肢に含まれる点は、働き方の幅として意味を持ちます。ABUコンサルタント職では、勤務地に応じて日本語に加えて英語または中国語での業務が求められると記載されています。語学要件が職種要件として明示されているため、該当する場合は応募前に自分の水準と照らしておく必要があります。

80人規模の組織で積み上がる経験の形

グループ全体80人という規模は、キャリア形成の観点で二つの意味を持ちます。

ひとつは、担当範囲が広くなることです。17業種・9テーマという守備範囲を少人数で担う以上、特定領域に閉じた働き方にはなりにくい構造です。業界を横断して問題の立て方を磨きたい人にとっては、経験の幅が早く広がる環境といえます。逆に、単一インダストリーの専門家として名前が通る状態を目指す場合は、意識的に領域を寄せていく必要があります。

もうひとつは、上位者との距離が近いことです。中途採用のプロセスでManaging Directorを選ぶ設計は、入社後も特定の実務家の近くで働くことを示唆します。手本が明確である一方、その人の方法論に強く影響を受けます。誰に師事するかがキャリアの方向を左右する構造だと理解しておくと、選考中の見極めが変わります。

転職後の出口についても触れておきます。コンサルティング業界では一般的に、数年の在籍後に事業会社の経営企画や新規事業部門へ移る、投資関連のポジションへ移る、あるいは独立するという経路が定着しています。同社はM&A・PMIやベンチャー支援をテーマ領域に掲げており、これらに関わった経験は投資・事業開発方面で接続しやすい性質を持ちます。

向いている人/向いていない人

向いている人1:自立を前提に動ける

公式の採用サイトが求めているのは、自立したコンサルタントとして立つ意思と覚悟を持つ人です。指示を受けて動く前提の人ではなく、自分で問いを立てて進められる人が噛み合います。

向いている人2:業種とテーマを横断したい

17業種・9テーマを少人数で担う体制です。特定領域に固定されず、幅広い問題に触れたい志向とは相性があります。経験の幅を早く広げたい人には合理的な選択肢になります。

向いている人3:アジアでの実務に関心がある

上海、ホーチミン、バンコク、シンガポール、台北に拠点があり、ABUコンサルタントという職種が独立して募集されています。アジア市場に関わる仕事を明確に志向する人には、具体的な接続点があります。

向いていない人1:整備された育成プログラムを前提にしたい

少人数の組織では、体系的な研修より現場での学習の比重が高くなります。明示されたキャリアパスと手厚いトレーニングを重視する人には、負荷の掛かり方が想定と異なる可能性があります。

向いていない人2:組織のブランドで仕事の量を確保したい

大手ファームであれば、組織の看板によって案件が継続的に供給されます。独立系の少数精鋭ではその前提が薄くなり、個人としての価値がより直接的に問われます。看板に依存したい人には合いにくい構造です。

エージェントベストの見解

この規模のファームで最も多い失敗は、「裁量が大きい」という言葉を歓迎した結果、想定していた学習環境が無かったというパターンです。少人数の組織で早くから任されるのは事実ですが、それは同時に、体系立てて教えてくれる仕組みが薄いということでもあります。総合系ファームの研修と方法論に慣れた方が移ると、この差に戸惑うことがあります。逆に、事業会社で自分なりの進め方を作ってきた方は適応が早い傾向があります。確認しておくべきなのは、入社直後の数か月で誰と組み、どのように仕事を覚えることになるのかという具体像です。面接では、直近で中途入社した方が最初に担当した案件と、その時の体制を聞いておくと、入社後の景色が具体化します。

Managing Directorごとに異なる選考への備え方

選考フローの概要

公開情報では、Managing Directorが各々で定めた選考基準と選考プロセスで採用を行う形式が案内されています。1次面接を通過した後、希望するManaging Directorを選択できる仕組みも示されています。一般的な企業のように、全応募者が同一のステップを同一の基準で通過する設計ではない、と読めます。したがって「選考は何回か」「ケース面接はあるか」という問いに対する一律の答えは、公開情報の範囲では確認できません。応募するポジションと担当者によって変わる前提で臨む必要があります。最新の募集要項は各社公式サイトでご確認ください。

応募資格については、経営戦略コンサルタント職が国内外の主要大学・大学院を卒業し、企業・官公庁における勤務経験を有する方とされています。優遇される経験として、コンサルティング・調査・企画業務、コーポレートファイナンス、M&A支援、証券アナリスト、事業法人での財務経験が挙げられています。ABUコンサルタント職では、これに加えて経営企画や海外事業統括の経験、および勤務地に応じた語学要件が示されています。

志望動機で問われること

「なぜコンサルティングか」と「なぜこの会社か」を分けて準備する点は、他のファームと同じです。ただし同社の場合、後者の解像度がより高く求められます。

規模を追わずに独立系として運営してきた会社であり、数千人規模のファームとは前提が違います。「幅広い業界を見たい」「成長したい」という説明は、どのファームにも当てはまるため差が付きません。80人規模の組織で自分が何をしたいのか、なぜ大手ではなくこの規模なのかを、自分の言葉で説明できる状態にしておく必要があります。加えて、選考の後半で希望するManaging Directorを選ぶ設計である以上、関心のある領域を特定しておくことが実質的な準備になります。

職務経歴書で見られるポイント

コンサルティング業界では一般的に、書類段階で見られるのは役割と成果の具体性です。プロジェクト名の羅列ではなく、体制のどこに自分がいて、何を決めたのかが読み取れる書き方が求められます。

同社の応募資格で優遇経験として挙げられている領域を踏まえると、以下を具体的に書けているかが分かれ目になります。第一に、現状を分析して打ち手を設計した経験。第二に、複数の関係者をまたいで合意を作った経験。第三に、施策の結果として動いた数値です。財務やM&Aに関わる経験がある場合は、案件の規模と自分の担当範囲を明確に切り出しておくと、優遇経験との接続が伝わりやすくなります。少人数の組織では、書類の段階から「入社後に何を任せられるか」を具体的に想像されると考えたほうが実態に近いはずです。

まとめ

コーポレイトディレクションは、1986年1月に設立された国内の独立系経営戦略コンサルティングファームで、グループ全体80人(2023年5月現在)という規模で運営されています。非上場のため平均年収は公開されておらず、報酬は業界一般の職位別レンジと、少人数組織における個別合意の性質から読む必要があります。業種17分野・テーマ9領域という守備範囲を少人数で担う構造から、担当範囲は広くなります。選考はManaging Directorごとに基準とプロセスが異なり、1次面接通過後に希望する相手を選べる設計が公式に案内されています。検討する際は、会社を受けるという発想よりも、誰とどの領域で仕事をするのかを具体化しておくほうが実用的です。

よくある質問

Q. 年収はどの程度が想定されますか。

A. 非上場のため、有価証券報告書などで確認できる平均年収は公開されていません。中途採用の募集要項では、経営戦略コンサルタント職の給与は年俸制と記載されており、具体的な金額の記載はありません。コンサルティング業界では一般的に、報酬は職位ごとのレンジで設計され、入社時にどの職位で評価されるかによって金額が大きく変わります。加えて少人数のファームでは、等級表よりも個別の合意で決まる比重が高くなる傾向があります。オファーの段階で金額の内訳と、次の職位に上がる条件を確認しておくことをおすすめします。

Q. コンサルティング未経験でも応募できますか。

A. 公式の募集要項では、経営戦略コンサルタント職の応募資格は国内外の主要大学・大学院を卒業し、企業・官公庁における勤務経験を有する方とされています。コンサルティング経験は優遇される経験のひとつとして挙げられていますが、コーポレートファイナンス、M&A支援、証券アナリスト、事業法人での財務経験なども並記されており、未経験者に門戸が閉じているとは読めません。ただし少人数の組織であるため、選考では早期に戦力化できるかが見られる傾向があります。応募条件は必ず最新の募集要項でご確認ください。

Q. 働き方は柔軟だと言えますか。

A. 中途採用の募集要項では、フレックスタイム制とリモートワーク可が記載されています。勤務地は経営戦略コンサルタント職が東京で、相談により大阪、中国、東南アジアでの勤務も可能とされています。休日休暇は週休二日制、年次有給休暇、年末年始・夏期休暇、慶弔休暇が挙げられています。一方、残業時間について会社が公表している数値は確認できませんでした。少人数の体制では担当案件の重なり方が稼働に直結するため、同時に何本のプロジェクトを持つ運用なのかを面接で確認しておくとよいでしょう。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/3 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)