バンク・オブ・アメリカ証券の評判|年収・働き方・選考対策まで解説
まず社名です。求人票や記事で見かける「バンク・オブ・アメリカ証券」の現在の商号はBofA証券株式会社で、2020年11月にメリルリンチ日本証券株式会社から変更されています。金融商品取引法第46条の4にもとづく説明書を見ると、2025年12月期のM&A関係収益は132億28百万円。これを使用人665名で担っています。この記事では、日本拠点の収益構造を一次情報から整理します。
3期で営業収益が1.64倍、ただし増収減益
| 項目 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 63,655百万円 | 84,051百万円 | 104,447百万円 |
| 受入手数料 | 38,253百万円 | 41,856百万円 | 54,233百万円 |
| トレーディング損益 | 538百万円 | 11,686百万円 | 4,088百万円 |
| 純営業収益 | 37,651百万円 | 54,623百万円 | 60,207百万円 |
| 経常利益又は経常損失 | △3,213百万円 | 13,592百万円 | 7,707百万円 |
| 当期純利益又は当期純損失 | △5,964百万円 | 7,457百万円 | 5,316百万円 |
数値は業務及び財産の状況に関する説明書 2025年12月期によります。
営業収益は3期で約1.64倍になりました。純営業収益も37,651百万円から60,207百万円へ約1.60倍です。
一方で経常利益は13,592百万円から7,707百万円へ、当期純利益も7,457百万円から5,316百万円へ減っています。純営業収益が10%増えたのに利益が減った理由は、費用側にあります。
説明書によると、販売費及び一般管理費は前年同期比27%増の525億45百万円。内訳では取引関係費が87%増の131億6百万円、人件費が14%増の266億58百万円、減価償却費が59%増の22億99百万円です。
2023年12月期は経常損失△3,213百万円、当期純損失△5,964百万円でした。3期のうち1期は赤字という振れ幅の大きさも押さえておきたい点です。
商号と資本関係
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商号 | BofA証券株式会社 |
| 登録年月日(登録番号) | 2007年9月30日(関東財務局長(金商)第186号) |
| 資本金 | 83,140百万円 |
| 発行済株式総数 | 2,388,801株 |
| 株主 | エヌビー・ホールディングス・コーポレーション(米国法人・持株会社)が発行済株式の全部を保有 |
| 最終持株会社 | バンク・オブ・アメリカ・コーポレーション(米国法人) |
説明書の沿革には、社名の変遷が並んでいます。1947年11月にバンク・オブ・アメリカが東京に支店を開設、1972年6月にメリルリンチ証券会社東京支店が外国証券会社として第1号となる証券業の免許を取得、1998年にメリルリンチ日本証券株式会社を設立。2009年1月にメリルリンチ・アンド・カンパニー・インクがバンク・オブ・アメリカ・コーポレーションの直接完全子会社となり、同年4月にメリルリンチ日本証券がバンクオブアメリカ証券会社東京支店より事業の全部を譲り受けています。2019年10月にブランド名をバンク・オブ・アメリカへ統一し、2020年11月に現商号となりました。
開示された数値から読み取れること
以下は、金融商品取引法第46条の4にもとづく説明書から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。
年収・評価制度
平均年間給与は開示されていません。読み取れるのは人件費の総額で、2025年12月期は266億58百万円(前年同期比14%増)です。使用人665名で割ると1人あたり約40.1百万円になります。ただし人件費には役員報酬や法定福利費等が含まれるため、平均年収そのものではありません。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
ワークライフバランス
説明書に労働時間の数値の記載はありません。使用人の総数は665名、うち外務員は311名です。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
キャリア・成長機会
経営の組織図には、代表取締役の下にGCIBクレジット、資本市場部門、投資銀行部門、調査部、金融市場部門、管理部門が置かれています。株式本部および債券本部は金融市場部門に所属すると注記されています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
社風・人間関係
管理部門が担当する業務として、法務、コンプライアンス・アンド・オペレーショナル・リスク、内部監査、市場リスク管理、信用リスク管理、ファイナンス、トレジャリー、証券業務、テクノロジー、人事、広報、セキュリティー等が列挙されています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
エージェントベストの見解
外資系証券を受ける方に毎回お伝えしているのが、「受入手数料の内訳を見てください」ということです。この会社の2025年12月期の受入手数料は542億33百万円。そのうちM&A関係収益は132億28百万円で約24.4%、国際取引に関する日本法人等への収益は347億17百万円で約64.0%を占めます。委託手数料は28億41百万円、引受け・売出し等の手数料は9億65百万円にとどまります。つまり日本拠点の収益は、株式の売買や引受けではなく、M&Aとグローバル取引の日本側配分で成り立っています。IBD志望の方にとってこれは良い材料です。M&A関係収益132億28百万円を使用人665名で割ると1人あたり約19.9百万円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は513億54百万円を5,860人で担っているので約8.8百万円です。少人数で大型案件を扱う構造だと数字で確認できます。一方で3期のうち1期は経常損失という振れ幅もあります。報酬の変動幅と、その根拠になる指標を面接で確認してください。
報酬について確認できること
平均年間給与は開示されていません。証券会社の説明書は個人の給与ではなく、販売費及び一般管理費の内訳として人件費を示す形式だからです。
| 項目 | 2025年12月期 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 人件費 | 26,658百万円 | +14% |
| 取引関係費 | 13,106百万円 | +87% |
| 不動産関係費 | 4,464百万円 | +6% |
| 減価償却費 | 2,299百万円 | +59% |
| 事務費 | 1,519百万円 | +1% |
| 租税公課 | 1,264百万円 | +9% |
| 販売費及び一般管理費 合計 | 52,545百万円 | +27% |
人件費266億58百万円を使用人665名で割ると約40.1百万円です。同じ方法で計算すると、JPモルガン証券は301億74百万円÷780名で約38.7百万円になります。近い水準です。
なお人件費には役員報酬・法定福利費等が含まれるため、平均年収そのものではありません。この点は記事でも繰り返し注記しています。
実額は選考の過程で確認してください。
受入手数料の64%はグローバル取引の日本側配分
2025年12月期の受入手数料の内訳です。
| 区分 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|
| 委託手数料 | 1,618百万円 | 2,974百万円 | 2,841百万円 |
| 引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料 | 522百万円 | 630百万円 | 965百万円 |
| 募集・売出しの取扱手数料等 | 440百万円 | 89百万円 | - |
| その他の受入手数料 | 35,672百万円 | 38,161百万円 | 50,426百万円 |
| (うち国際取引に関する日本法人等への収益) | 24,939百万円 | 28,313百万円 | 34,717百万円 |
| (うちM&A関係収益) | 10,730百万円 | 9,843百万円 | 13,228百万円 |
| 受入手数料 合計 | 38,253百万円 | 41,856百万円 | 54,233百万円 |
その他の受入手数料が504億26百万円で、受入手数料全体の約93.0%を占めます。そのなかで国際取引に関する日本法人等への収益が347億17百万円、M&A関係収益が132億28百万円です。
委託手数料28億41百万円と引受け・売出し等の手数料9億65百万円を合わせても38億6百万円で、受入手数料の約7.0%にとどまります。
トレーディング損益も見ておきます。2025年12月期は合計40億88百万円で、株券等20億22百万円(前年同期比53%減)、債券等25億89百万円(同70%減)、その他△5億23百万円。前年の116億86百万円から大きく減りました。
金融収支は18億85百万円です。金融収益461億25百万円(同51%増)に対し金融費用442億39百万円(同50%増)で、差額が収支になります。
M&A関係収益を各社で並べる
金融商品取引法第46条の4の説明書のうち、受入手数料の内訳にM&A関連の収益を独立科目で載せる会社があります。
| 会社 | M&A関連の収益 | 直近期 | 使用人 |
|---|---|---|---|
| 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 51,354百万円 | 2026年3月期 | 5,860人 |
| JPモルガン証券 | 14,249百万円 | 2026年3月期 | 780名 |
| BofA証券 | 13,228百万円 | 2025年12月期 | 665名 |
| ドイツ証券 | 1,378百万円 | 2025年12月期 | 243人 |
| バークレイズ証券 | 271百万円 | 2025年12月期 | 402名 |
各社の業務及び財産の状況に関する説明書によります。決算期が異なります。
1人あたりに直すと、BofA証券が約19.9百万円、JPモルガン証券が約18.3百万円、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が約8.8百万円です。外資系の2社は少人数で大型案件を扱う構造だと分かります。
使用人665名という規模
| 区分 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|
| 使用人 | 629名 | 660名 | 665名 |
| (うち外務員) | 302名 | 313名 | 311名 |
3期で36名増えています。外務員は311名で、使用人の約46.8%です。
自己資本規制比率も開示されています。
| 項目 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|
| 自己資本規制比率 | 361.5% | 274.7% | 426.0% |
| 控除後自己資本 | 122,583百万円 | 127,145百万円 | 149,453百万円 |
| リスク相当額 | 33,901百万円 | 46,270百万円 | 35,078百万円 |
2025年12月期は426.0%へ上がりました。控除後自己資本が増える一方、リスク相当額が46,270百万円から35,078百万円へ減ったためです。内訳では市場リスク相当額が251億51百万円から104億89百万円へ減っています。
トレーディング損益が前年から大きく減っていることと合わせて見ると、自己勘定でのリスクの取り方が変わった期だと読めます。
向いている人/向いていない人
向いている人
M&Aアドバイザリーに専門性がある方
M&A関係収益は132億28百万円で、受入手数料の約24.4%を占めます。1人あたりでは約19.9百万円です。
少人数の体制で大型案件を担当したい方
使用人は665名です。国内大手証券とは1桁違う規模で同種の案件を扱います。
グローバルの案件配分を前提に働ける方
国際取引に関する日本法人等への収益347億17百万円が受入手数料の約64.0%を占めます。
向いていない人
国内リテールや引受業務を志望する方
委託手数料は28億41百万円、引受け・売出し等の手数料は9億65百万円で、合わせても受入手数料の約7.0%です。
業績の振れが小さい環境を求める方
3期のうち2023年12月期は経常損失△3,213百万円、当期純損失△5,964百万円でした。
エージェントベストの見解
面接で最後まで詰められるのは、「なぜ外資系証券の日本拠点なのか」です。ここで多くの方が「グローバル案件に関われるから」と答えますが、説明書の数字を踏まえると、もう一段具体的に語れます。この会社の受入手数料542億33百万円のうち、日本拠点が直接稼ぐM&A関係収益は132億28百万円。残る347億17百万円は国際取引に関する日本法人等への収益、つまりグローバル取引の日本側への配分です。日本拠点の役割は、日本企業のクロスボーダー案件を取りにいくことと、グローバルの取引に日本側から関与することの2つに分かれます。自分がどちらを志望するのかを分けて話せる人は多くありません。もう1つ、社名の確認は済ませておいてください。現在の商号はBofA証券株式会社で、2020年11月にメリルリンチ日本証券から変更されています。古い社名で応募書類を出すと、それだけで下調べの浅さが伝わります。募集の有無と職種は、公式の採用ページでご確認ください。
選考に向けた準備
応募の前に確かめること
商号はBofA証券株式会社です。「バンク・オブ・アメリカ証券」「メリルリンチ日本証券」という表記が残っている資料も多いため、応募書類では現商号を使ってください。
組織は代表取締役の下にGCIBクレジット、資本市場部門、投資銀行部門、調査部、金融市場部門、管理部門が置かれる構成です。株式本部および債券本部は金融市場部門に所属します。募集職種がどの部門に属するかを確認しておくと、面接の準備がしやすくなります。
業績の振れが大きい会社です。3期のうち1期は経常損失でした。報酬に占める変動部分の比率は確認しておきたい項目です。
募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜ投資銀行か」と「なぜこの会社か」の2段で組み立てます。
前者については、志望する業務を明確にします。M&Aアドバイザリー、資本市場、金融市場、調査では、必要な経験も評価される実績も違います。
後者の材料は説明書にあります。営業収益が3期で約1.64倍になったこと。受入手数料542億33百万円のうちM&A関係収益が132億28百万円(約24.4%)、国際取引に関する日本法人等への収益が347億17百万円(約64.0%)であること。使用人が665名で、M&A関係収益を1人あたりに直すと約19.9百万円になること。自己資本規制比率が426.0%であること。
「日本拠点の役割を数字で理解している」ことが伝わると、下調べの深さが伝わります。
職務経歴書で見られるポイント
投資銀行の中途採用では、関わった案件の規模と、自分の担当範囲の明確さが読まれます。
M&Aアドバイザリーの経験がある方は、担当した案件の件数と規模、クロスボーダーの比率、どの工程を担ったかを書きます。
資本市場の経験がある方は、担当した調達の種類と金額、投資家との対話でどこを担ったかを書きます。
金融市場の経験がある方は、扱った商品と、リスク管理でどの指標を見ていたかを書きます。トレーディング損益は前年から大きく減っています。
調査の経験がある方は、カバーしたセクターと、レポートが顧客の意思決定にどうつながったかを書きます。
事業会社の経営企画・財務からの転職を検討する方は、関わったM&Aや資金調達の規模と、社内のどこを動かしたかを書きます。
いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。
まとめ
バンク・オブ・アメリカ証券の現在の商号はBofA証券株式会社で、2020年11月にメリルリンチ日本証券株式会社から変更されました。登録は2007年9月30日(関東財務局長(金商)第186号)、資本金83,140百万円、株主はエヌビー・ホールディングス・コーポレーション(最終持株会社はバンク・オブ・アメリカ・コーポレーション)です。金融商品取引法第46条の4にもとづく説明書 2025年12月期によると、営業収益は104,447百万円(3期で約1.64倍)、純営業収益60,207百万円(前年同期比10%増)、経常利益7,707百万円、当期純利益5,316百万円。受入手数料54,233百万円の内訳は、その他の受入手数料50,426百万円(うち国際取引に関する日本法人等への収益34,717百万円、M&A関係収益13,228百万円)、委託手数料2,841百万円、引受け・売出し等965百万円です。販売費及び一般管理費は52,545百万円(同27%増)で、うち人件費26,658百万円(同14%増)。使用人は665名(うち外務員311名)、自己資本規制比率は426.0%です。
よくある質問
Q. バンク・オブ・アメリカ証券の年収はどのくらいですか。
A. 平均年間給与は開示されていません。金融商品取引法第46条の4にもとづく説明書は、個人の給与ではなく販売費及び一般管理費の内訳として人件費を示す形式だからです。2025年12月期の人件費は266億58百万円(前年同期比14%増)で、使用人665名で割ると1人あたり約40.1百万円になります。ただし人件費には役員報酬や法定福利費等が含まれるため、平均年収そのものではありません。同じ方法で計算するとJPモルガン証券は約38.7百万円です。実額は選考の過程でご確認ください。
Q. 社名は何が正しいのですか。
A. 現在の商号はBofA証券株式会社です。説明書の沿革によると、1998年設立のメリルリンチ日本証券株式会社が母体で、2009年4月にバンクオブアメリカ証券会社東京支店より事業の全部を譲り受け、2019年10月にブランド名をバンク・オブ・アメリカへ統一、2020年11月にBofA証券株式会社へ商号変更しています。求人票や記事では「バンク・オブ・アメリカ証券」「メリルリンチ」という表記も残っていますが、応募書類では現商号を使うのが無難です。
Q. どのような業務で収益を上げているのですか。
A. 2025年12月期の受入手数料54,233百万円のうち、その他の受入手数料が50,426百万円(約93.0%)を占めます。内訳では国際取引に関する日本法人等への収益が34,717百万円(受入手数料の約64.0%)、M&A関係収益が13,228百万円(同約24.4%)です。委託手数料2,841百万円と引受け・売出し等965百万円を合わせても受入手数料の約7.0%にとどまります。M&A関係収益を使用人665名で割ると1人あたり約19.9百万円で、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(513億54百万円÷5,860人=約8.8百万円)と比べて高い水準です。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/6 時点の公開情報にもとづいて作成しています。