BeeXの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

BeeX 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/18

株式会社BeeXは、企業の基幹システムをクラウドへ移行することに特化した会社です。東証グロース上場(証券コード4270)ですが、発行済株式総数の62.9%を同じく上場企業の株式会社テラスカイが保有しています。いわゆる親子上場の構造です。この記事では、有価証券報告書をもとに事業と組織の実態を整理し、選考で何を準備すべきかまで扱います。

会社概要とクラウド移行という事業

項目内容
会社名株式会社BeeX
上場区分東証グロース(証券コード4270)
決算期2月
従業員数連結256名/提出会社200名(2026年2月28日現在)
報告セグメントクラウドソリューション事業(単一セグメント)
主要株主株式会社テラスカイ(発行済株式総数の62.9%・1,414,700株)

有価証券報告書によると、事業は「企業の基幹システムの基盤環境をオンプレミスからクラウドへ移行するサービス並びにクラウド環境移行後の保守・運用サービスを提供することを主軸としたクラウドソリューション事業」とされています。

なかでもSAPシステムのクラウド移行・環境構築および移行後の運用については、創業当初から特化してきたサービスであると明記されています。

SAPの「2027年問題」という事業機会

有価証券報告書には、市場環境として重要な記載があります。

SAPシステムにおいて、「SAP ERP6.0」および同製品を同梱した「SAP Business Suite」の標準サポートが2027年、延長サポートが2030年に終了予定であること。そのため自社のSAPシステムの環境をどう遷移させるかというアップグレード・クラウド移行戦略が重要なポイントとなっている、という記載です。

これは同社にとって明確な追い風です。期限が決まっているため、対象となる企業は動かざるを得ません。2027年から2030年にかけて、SAPを使う企業のクラウド移行需要が集中することが予想されます。

応募を検討する立場から見ると、この期限は2つの意味を持ちます。1つは、当面の需要が読みやすいこと。もう1つは、その先の事業をどう作るかという論点があることです。

クラウド市場についての記載

有価証券報告書では、Gartnerの調査(世界のIaaSパブリッククラウドサービスの市場シェア2023年-2024年)として、パブリッククラウドの市場シェアが2024年に22.5%成長し、同社が取り扱うAWS、Microsoft Azure、Google Cloudも成長していると記載されています。またITRの調査(ITR Market View:ERP市場2025)としてERP市場の成長が続くとされています。

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は7,816千円、平均年齢41.2歳、平均勤続年数3.5年です(2026年2月28日現在)。平均年齢に対して勤続年数が短く、中途入社の比率が高い組織であることが読み取れます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

基幹システムの移行を扱うため、切り替えの時期に業務が集中する可能性があるという傾向が語られます。有価証券報告書には、労働組合は結成されていないが労使関係は円滑である旨が記載されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

AWS、Microsoft Azure、Google Cloudの3つを扱い、SAPに特化した知見を持つ会社です。クラウドとERPの両方に触れられるという声が見られます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

連結従業員256名のうち提出会社が200名という構成です。第10期から連結財務諸表を作成しており、グループ体制ができたばかりの段階だと読めます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

上場企業を受けるとき、株主構成を見る習慣をつけてください。この会社は東証グロース上場ですが、有価証券報告書の注記に「株式会社テラスカイは当連結会計年度末日現在において当社発行済株式総数の62.9%(1,414,700株)を保有する当社の主要株主であります」と明記されています。テラスカイも上場企業です。つまり親子上場の構造で、意思決定には親会社の意向が影響し得ます。さらに沿革を見ると、2019年3月にテラスカイからAWS事業を吸収分割で承継しています。もともと関係の深い会社です。応募する側にとって重要なのは、この関係が変わり得るという点です。親子上場は資本市場から解消を求められることがあり、完全子会社化や株式の売却が起これば、会社の位置づけが変わります。有価証券報告書はこの関係を「事業等のリスク」で扱うよう案内しています。面接で聞きにくければ、せめて有価証券報告書のリスク欄には目を通しておいてください。

平均年齢41.2歳・勤続3.5年という組織

有価証券報告書の従業員の状況(2026年2月28日現在)です。

提出会社の状況は次のとおりです。

項目数値
従業員数200名
平均年齢41.2歳
平均勤続年数3.5年
平均年間給与7,816千円

平均年間給与は賞与および基準外賃金を含みます。

連結会社ではクラウドソリューション事業222名、全社(共通)34名の合計256名です。提出会社の内訳はクラウドソリューション事業172名、全社(共通)28名の合計200名となっています。

平均年齢41.2歳に対して平均勤続年数3.5年という組み合わせは、経験を積んだ人材が中途で集まっている組織の特徴です。SAPやクラウド基盤の経験者を採用してきた結果だと考えられます。

業績と連結決算の開始

第10期(2026年2月期)の連結経営指標です。

項目数値
売上高10,626,073千円
経常利益616,880千円
親会社株主に帰属する当期純利益452,943千円
純資産額3,095,453千円
総資産額5,791,697千円
自己資本比率52.8%
自己資本利益率14.8%

ここで押さえておきたいのは、第6期から第9期までの連結数値が記載されていない点です。第10期から連結財務諸表を作成したことを意味します。つまり子会社を持つグループ体制になったのが直近だということです。

売上高106億円、経常利益6億16百万円で、経常利益率は約5.8%。システム移行の支援を主軸とする事業では、人の稼働が売上を作るため、利益率がソフトウェア製品ほど高くならないのが一般的です。

SAPとクラウドの掛け合わせという専門性

同社でのキャリアを考えるうえで軸になるのは、SAPとクラウドの掛け合わせという専門性です。

クラウド基盤を扱える技術者は増えていますが、SAPのような基幹システムをクラウドへ移行できる技術者は限られます。ERPの構造、業務への影響、移行時のリスクを理解している必要があるためです。

この専門性は、SAPの2027年問題という期限がある間は特に需要が高いと考えられます。同時に、その期限を過ぎた後にどう価値を出すかという論点もあります。有価証券報告書には移行後の保守・運用サービスも主軸として記載されており、移行して終わりではない構成を目指していることが読み取れます。

AWS、Microsoft Azure、Google Cloudの3つを扱う点も特徴です。特定のクラウドに閉じない経験が積める環境だと考えられます。

向いている人/向いていない人

向いている人

基幹システムの移行に関わりたい方

SAPを含む基幹システムのクラウド移行が主軸です。業務への影響が大きい仕事になります。

複数のクラウドを扱いたい方

AWS、Microsoft Azure、Google Cloudの3つを取り扱っています。

中途入社が多い環境で立ち上がれる方

提出会社の平均年齢41.2歳に対し平均勤続年数3.5年です。経験者が集まる組織です。

向いていない人

親会社の影響を気にせず働きたい方

発行済株式総数の62.9%を上場企業のテラスカイが保有しています。

自社プロダクトの開発に関わりたい方

事業は顧客のシステム移行と、その後の保守・運用が主軸です。

エージェントベストの見解

この会社の志望動機を作るとき、SAPの2027年問題に触れるのは必須だと考えています。有価証券報告書に「SAP ERP6.0の標準サポートが2027年、延長サポートが2030年に終了予定」と明記されており、これが事業の追い風だからです。ただし触れ方に注意してください。「2027年問題があるから需要が伸びますね」で止めると、誰でも言えることになります。一段踏み込むなら、その先です。期限のある需要は、期限が来れば終わります。だから同社は移行後の保守・運用も主軸に据えている。ここまで読んだうえで「移行の案件で入った顧客を、運用でどう継続顧客にするか」に自分なりの考えを持って臨むと、面接での会話の質が変わります。技術の話だけでなく事業の話ができる方は、この規模の会社では特に評価されます。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

株式会社BeeXは東証グロース上場(証券コード4270)、決算期は2月です。第10期(2026年2月期)の連結売上高は10,626,073千円、経常利益616,880千円、連結従業員256名、提出会社200名です。

提出会社の平均年間給与は7,816千円、平均年齢41.2歳、平均勤続年数3.5年です。株式会社テラスカイが発行済株式総数の62.9%を保有する主要株主であり、この関係については有価証券報告書の「事業等のリスク」に記載があります。

選考フローは職種によって異なり、時期によっても変動します。最新の内容は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜクラウド移行の領域か」と「なぜBeeXか」の2段で組み立てます。

前者については、移行のどの工程に関わりたいのかを具体化します。現状の評価、移行の設計、実行、移行後の運用と、工程は分かれています。

後者の材料は有価証券報告書にあります。SAPシステムのクラウド移行に創業当初から特化してきたこと。SAP ERP6.0の標準サポートが2027年、延長サポートが2030年に終了予定であること。AWS、Microsoft Azure、Google Cloudの3つを扱うこと。2019年3月にテラスカイからAWS事業を吸収分割で承継したこと。第10期から連結財務諸表の作成を開始したこと。

「移行需要の先をどう見るか」まで話せると、下調べの深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

クラウド移行を主軸とする会社の中途採用では、扱った環境と担った工程が読まれます。

SAPの経験がある方は、扱ったモジュールとシステムの規模、バージョンアップや移行に関わった経験を書きます。この経験はこの会社では直接の武器になります。

クラウドインフラの経験がある方は、扱ったクラウド(AWS、Azure、Google Cloud)と規模、認定資格を明記します。同社は複数のパートナー認定を取得しており、資格は書類上の情報になります。

移行プロジェクトの経験がある方は、移行元と移行先の環境、プロジェクトの規模(期間、要員数)、担った工程を書きます。

運用・保守の経験がある方は、担当したシステムの規模と、可用性や運用効率で動かした数値を書きます。

ERP導入の経験がある方は、扱った製品と、業務要件の整理に関わった経験を書きます。

いずれの場合も、置かれていた状況、選んだ打ち手、動いた数値の3点を短く添えます。

まとめ

株式会社BeeXは、企業の基幹システムをオンプレミスからクラウドへ移行するサービスと、移行後の保守・運用を主軸とする東証グロース上場企業(証券コード4270)です。第10期(2026年2月期)の連結売上高は10,626,073千円、経常利益616,880千円、親会社株主に帰属する当期純利益452,943千円、自己資本比率52.8%。従業員数は連結256名、提出会社200名で、提出会社の平均年間給与は7,816千円、平均年齢41.2歳、平均勤続年数3.5年です。創業当初からSAPシステムのクラウド移行に特化しており、SAP ERP6.0の標準サポートが2027年、延長サポートが2030年に終了予定であることが事業環境として記載されています。なお株式会社テラスカイが発行済株式総数の62.9%を保有する主要株主であり、親子上場の構造にある点は押さえておきたい論点です。

よくある質問

Q. BeeXの年収はどのくらいですか。

A. 有価証券報告書(第10期・2026年2月期)によると、提出会社の平均年間給与は7,816千円、平均年齢41.2歳、平均勤続年数3.5年、従業員数200名です。賞与および基準外賃金を含みます。平均年齢41.2歳に対して平均勤続年数が3.5年であることから、中途入社の比率が高い組織だと読み取れます。SAPやクラウド基盤の経験者を採用してきた結果だと考えられます。個別の提示額は職種と等級で決まりますので、選考の過程でご確認ください。

Q. テラスカイとはどういう関係ですか。

A. 有価証券報告書の注記によると、株式会社テラスカイは当連結会計年度末日現在において同社の発行済株式総数の62.9%(1,414,700株)を保有する主要株主です。テラスカイも有価証券報告書の提出会社であり、いわゆる親子上場の構造にあります。また沿革によると、2019年3月にテラスカイからAWS事業を吸収分割により事業承継し統合しています。両社の関係については有価証券報告書の「事業等のリスク」に記載があるとされていますので、応募を検討される場合はそちらもご確認ください。

Q. SAPの2027年問題とは何ですか。

A. 有価証券報告書によると、「SAP ERP6.0」および同製品を同梱した「SAP Business Suite」の標準サポートが2027年、延長サポートが2030年に終了する予定とされています。そのため、自社のSAPシステムの環境をどのように遷移させるかというアップグレード・クラウド移行戦略が重要なポイントになっていると記載されています。同社は創業当初からSAPシステムのクラウド移行・環境構築および移行後の運用に特化しており、この期限は事業機会になります。一方で期限のある需要でもあるため、その先の事業をどう作るかは面接で確認したい論点です。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)