三菱総合研究所の評判|年収・働き方・選考対策まで解説
株式会社三菱総合研究所の連結従業員は4,695名です。このうちシンクタンク・コンサルティングサービスが1,530名、ITサービスが3,165名。人員の3分の2はIT側にいます。一方、提出会社(本体)の1,217名は全員がシンクタンク・コンサルティングサービスに属します。「シンクタンク」という看板の裏にある構造を、この記事では有価証券報告書から整理します。平均勤続年数は11年8ヶ月、平均年間給与は10,817,256円です。
会社概要と三菱創業100周年から始まった経緯
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社三菱総合研究所 |
| 上場区分 | 東証プライム(証券コード3636) |
| 決算期 | 9月 |
| 資本金 | 6,336百万円 |
| 従業員数 | 連結4,695名(外861名)/提出会社1,217名(外315名)(2025年9月30日現在) |
| 報告セグメント | シンクタンク・コンサルティングサービス/ITサービス |
有価証券報告書の沿革によると、同社は1970年に、三菱重工業株式会社、株式会社三菱銀行(現・株式会社三菱UFJ銀行)、三菱商事株式会社、三菱電機株式会社を同率筆頭株主とする計27社の出資により、三菱創業100周年記念事業として設立されました。設立時の資本金は5億円です。
グループは同社と子会社9社(連結子会社9社)、関連会社5社の計15社で構成されています。
シンクタンク側とIT側で法人が分かれている
セグメントごとの連結従業員数は次のとおりです。
| セグメント | 連結従業員数 |
|---|---|
| シンクタンク・コンサルティングサービス | 1,530名(外375名) |
| ITサービス | 3,165名(外486名) |
| 合計 | 4,695名(外861名) |
シンクタンク・コンサルティングサービスは、有価証券報告書によると、官公庁向けには国土整備、交通運輸、情報通信、地域経営、医療介護福祉、教育等の社会公共分野と、環境、資源・エネルギー、科学技術・安全政策等の科学技術政策分野で調査・分析、政策・計画策定、コンサルティング、事業支援を行っています。民間企業向けには経営・事業戦略、マーケティング戦略、人事制度・組織改革、サステナビリティ経営、業務革新等のコンサルティングを担います。
ITサービスは、連結子会社である三菱総研DCS株式会社が中核です。ソフトウェア開発・運用・保守、情報処理・アウトソーシングサービスを提供しており、給与人事サービス「PROSRV」を主力とした情報処理サービスや、千葉情報センターを利用した基幹システムのアウトソーシング・BPOを行っています。
沿革によると、三菱総研DCS株式会社(旧・ダイヤモンドコンピューターサービス株式会社)は2004年12月に株式を取得(議決権比率25%)し、2005年3月に追加取得して子会社化(同60%)した会社です。
評判の傾向
以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。
年収・評価制度
有価証券報告書(第56期・2025年9月期)によると、提出会社の平均年間給与は10,817,256円、平均年齢40.4歳、平均勤続年数11年8ヶ月です。平均年間給与は賞与および基準外賃金を含みます。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
ワークライフバランス
官公庁向けの調査研究では、年度の区切りに業務が集中する構造があると語られます。同社には1970年に結成された労働組合があり、2025年9月30日現在の組合員数は645名です。
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キャリア・成長機会
提出会社の従業員はすべてシンクタンク・コンサルティングサービスセグメントに属すると注記されています。ITサービスはグループ会社が担う構造です。
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社風・人間関係
提出会社の平均勤続年数は11年8ヶ月、平均年齢40.4歳です。長期にわたって在籍する層が中心の組織であることが数字から読み取れます。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
エージェントベストの見解
「三菱総研に入りたい」とおっしゃる方に、まず確認していただきたいことがあります。どの法人に入るのかです。連結4,695名のうち、シンクタンク・コンサルティングサービスが1,530名、ITサービスが3,165名。人員の3分の2はIT側にいます。そして有価証券報告書には、提出会社の従業員1,217名はすべてシンクタンク・コンサルティングサービスセグメントに属すると明記されています。つまり本体に入れば調査研究・コンサルティング、ITサービスに関わるなら三菱総研DCS株式会社をはじめとするグループ会社が中心、という分かれ方です。求人票の会社名が「株式会社三菱総合研究所」なのか、グループ会社名なのかで、日々の仕事も、給与テーブルも、キャリアの積み上がり方も変わります。ここは応募前に確認してください。なお、どちらが良いという話ではありません。政策提言に関わりたいのか、システムを作って運用したいのか。求めているものが違うだけです。
提出会社1,217名の年収と勤続年数
有価証券報告書の提出会社の状況(2025年9月30日現在)です。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 従業員数 | 1,217名(外、臨時雇用者315名) |
| 平均年齢 | 40.4歳 |
| 平均勤続年数 | 11年8ヶ月 |
| 平均年間給与 | 10,817,256円 |
従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であり、臨時雇用者数には人材会社からの派遣社員が含まれます。
注目したいのは平均勤続年数11年8ヶ月です。平均年齢40.4歳と合わせると、28歳台で入社した方が辞めずに続けている計算になります。コンサルティング領域では平均勤続2〜6年の会社が珍しくありませんので、この長さは際立ちます。
同時に、平均年間給与1,081万円という水準は、この年齢構成のコンサルティング会社としては上位の部類にあたります。長く勤めた結果として積み上がった年収と読むのが自然です。中途で入る場合の提示額がこの平均と一致するとは限りません。
なお臨時雇用者315名は、正社員1,217名の約26%にあたります。派遣社員を含む数字であることは注記されています。
男女の賃金差異を役職区分別まで開示している
有価証券報告書の「管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」の欄には、提出会社について次の数値が記載されています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 12.8% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 75.0% |
| 男女の賃金の差異(全労働者) | 82.9% |
| 同(正規雇用労働者) | 83.2% |
| 同(パート・有期労働者) | 67.1% |
この会社の開示で特徴的なのは、正規雇用労働者の差異を区分別に分けて記載している点です。
| 区分 | 男女の賃金の差異 |
|---|---|
| 管理職 | 97.0% |
| 非管理職(主任以上) | 93.3% |
| 非管理職(一般メンバー) | 95.1% |
| 非管理職(役職定年後) | 93.7% |
同社は補足として、同一等級における同一等級では男女の賃金差異はないこと、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの一環として女性の採用を積極的に進めているため、相対的に若年層の女性比率が高く上位役職の女性比率が低い人員構成になっており、そのため正規雇用労働者全体の賃金差異が生じている旨を記載しています。女性管理職比率の向上に向けて計画的な育成を進めるとしています。
グループ会社についても同じ表が開示されており、三菱総研DCS株式会社は管理職に占める女性労働者の割合15.4%、男性労働者の育児休業取得率91.9%、男女の賃金の差異(全労働者)84.7%です。
5期の業績と人員の推移
有価証券報告書の連結経営指標等の推移(第52期〜第56期)です。
| 決算期 | 売上高(百万円) | 経常利益(百万円) | 連結従業員数 |
|---|---|---|---|
| 2021年9月 | 103,030 | 7,568 | 4,231名 |
| 2022年9月 | 116,620 | 10,493 | 4,235名 |
| 2023年9月 | 122,126 | 10,002 | 4,428名 |
| 2024年9月 | 115,362 | 8,147 | 4,573名 |
| 2025年9月 | 121,458 | 9,734 | 4,695名 |
売上高は2023年9月期に122,126百万円まで伸びたあと2024年9月期に115,362百万円へ下がり、第56期に121,458百万円へ戻しています。経常利益も同じ形です。第56期の親会社株主に帰属する当期純利益は6,386百万円、自己資本比率56.1%、自己資本利益率9.2%です。
一方、連結従業員数は4,231名から4,695名へ、5期を通じて増え続けています。売上が一度下がった期も人員は増やしているという動きです。
提出会社単体では、第56期の売上高44,179百万円、経常利益5,054百万円、当期純利益3,546百万円。連結売上121,458百万円に対して提出会社は44,179百万円ですので、売上の約64%はグループ会社側にあることになります。人員構成と同じ方向の数字です。
働き方とキャリア形成の特徴
同社でのキャリアを考えるうえで軸になるのは、官公庁向けと民間企業向けの両方を持つ事業構造です。
官公庁向けの調査研究では、国の政策や制度に関わるテーマを扱います。有価証券報告書に挙げられているのは、国土整備、交通運輸、情報通信、地域経営、医療介護福祉、教育、環境、資源・エネルギー、科学技術・安全政策といった分野です。制度の設計や政策の評価に近い位置で仕事をすることになります。
民間企業向けでは、経営・事業戦略、マーケティング戦略、人事制度・組織改革、サステナビリティ経営、業務革新などのコンサルティングを担います。
この2つを同じ会社の中に持っている点が、他のコンサルティングファームとの違いです。政策の知見を民間に持ち込む、あるいはその逆という進め方ができる構造だと読めます。
もう1つの軸は、平均勤続年数11年8ヶ月という定着の高さです。専門領域を長い時間をかけて深めることが前提の組織だと考えられます。短期で成果を出して次に移るという働き方とは、時間の流れ方が異なります。
そして労働組合の存在です。1970年に結成され、組合員数は645名。提出会社1,217名の過半にあたります。コンサルティング領域では労働組合を持たない会社が多いため、この点は組織の性格を示す情報になります。
向いている人/向いていない人
向いている人
政策や社会制度に関わる調査研究をしたい方
官公庁向けに社会公共分野と科学技術政策分野の調査・分析、政策・計画策定を行っています。民間のコンサルティングとは対象が違います。
専門領域を長い時間かけて深めたい方
提出会社の平均勤続年数は11年8ヶ月です。腰を据えて積み上げる前提の組織だと読めます。
シンクタンクとITの両方があるグループで働きたい方
連結4,695名のうちITサービスが3,165名。グループ内に異なる性格の事業があります。
向いていない人
短期間で成果を出して次に移りたい方
平均勤続年数11年8ヶ月という数字は、長期在籍が前提の組織であることを示しています。
入社直後から民間企業の戦略立案だけを担いたい方
官公庁向けの調査研究が事業の柱の1つです。担当領域は配属によって決まります。
エージェントベストの見解
平均年間給与1,081万円という数字の読み方をお伝えします。この会社は平均年齢40.4歳、平均勤続年数11年8ヶ月。つまりこの1,081万円は、11年以上勤めた人を多く含む平均です。中途で30代前半に入社した方の初年度提示額とは、性格が違います。ここを取り違えると、面接での期待値がずれます。ではどう読むか。3つの見方をおすすめします。1つ目、この水準は「長く勤めればここまで届く」という到達点の目安として見る。2つ目、勤続11年8ヶ月という定着の高さから、年次を重ねるほど処遇が上がる設計になっている可能性を読む。逆に言えば、入社直後の水準は前職から大きく跳ねないかもしれません。3つ目、有価証券報告書には同一等級における同一等級では男女の賃金差異はないと明記されています。等級で処遇が決まる仕組みだと読めますので、面接では「自分はどの等級で入ることになるのか」「等級ごとのレンジはどうなっているか」を確認してください。この2問で、入社後の見通しがかなり具体的になります。
選考に向けた準備
応募の前に確かめること
株式会社三菱総合研究所は東証プライム上場(証券コード3636)、決算期は9月、資本金は6,336百万円です。有価証券報告書(第56期・2025年9月期)によると、連結従業員は4,695名(シンクタンク・コンサルティングサービス1,530名、ITサービス3,165名)、提出会社は1,217名です。
提出会社の平均年間給与は10,817,256円、平均年齢40.4歳、平均勤続年数11年8ヶ月。提出会社の従業員はすべてシンクタンク・コンサルティングサービスセグメントに属します。
募集がどの法人によるものかは、応募前に確認しておきたい項目です。選考フローは職種によって異なり、時期によっても変動しますので、最新の内容は公式の採用ページでご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜシンクタンクか」と「なぜ三菱総合研究所か」の2段で組み立てます。
前者については、調査研究のどの段階に関わりたいのかを具体化します。課題の設定、データの収集と分析、政策や計画の提案、実行の支援と、工程は分かれています。
後者の材料は有価証券報告書にあります。1970年に三菱創業100周年記念事業として27社の出資で設立されたこと。官公庁向けと民間企業向けの両方を持つこと。連結4,695名のうちITサービスが3,165名を占め、三菱総研DCS株式会社が中核であること。提出会社の平均勤続年数が11年8ヶ月であること。
「政策の知見と民間の実務、その両方に触れられる環境で何をしたいのか」に自分の考えを持って臨むと、面接での会話が具体的になります。
職務経歴書で見られるポイント
シンクタンクの中途採用では、扱ってきたテーマと分析の深さが読まれます。
調査研究の経験がある方は、担当したテーマと発注元の種類(官公庁か民間か)、使った手法、成果物の形(報告書、政策提言、計画書など)を書きます。この経験は直接の材料になります。
コンサルティングの経験がある方は、担当したクライアントの業種と規模、テーマ、動いた数値を書きます。同社は民間企業向けに経営・事業戦略や人事制度・組織改革のコンサルティングも行っています。
官公庁・自治体での勤務経験がある方は、担当した政策分野と、制度の設計や運用で何を担ったかを書きます。発注側の視点は支援する側でも活きます。
専門分野の研究経験がある方は、研究テーマと手法、成果の形を書きます。同社は科学技術分野を専門とする研究員の定量分析評価技術や予測技術を強みとしています。
ITの経験がある方は、扱ったシステムの規模と技術、担った工程を書きます。ITサービスセグメントに関わる材料になります。
いずれの場合も、置かれていた状況、選んだ打ち手、動いた数値の3点を短く添えます。
まとめ
株式会社三菱総合研究所は、1970年に三菱創業100周年記念事業として27社の出資により設立された東証プライム上場企業(証券コード3636)です。有価証券報告書(第56期・2025年9月期)によると、連結従業員は4,695名で、内訳はシンクタンク・コンサルティングサービス1,530名、ITサービス3,165名。人員の3分の2はIT側にあり、三菱総研DCS株式会社が中核を担っています。一方、提出会社1,217名はすべてシンクタンク・コンサルティングサービスに属し、平均年間給与10,817,256円、平均年齢40.4歳、平均勤続年数11年8ヶ月です。連結売上高は121,458百万円(前期115,362百万円)、経常利益9,734百万円。5期を通じて従業員数は4,231名から4,695名へ増え続けています。応募を検討するうえでは、どの法人・どのセグメントの募集なのかを最初に確認することが軸になります。
よくある質問
Q. 三菱総合研究所の年収はどのくらいですか。
A. 有価証券報告書(第56期・2025年9月期)によると、提出会社の平均年間給与は10,817,256円、平均年齢40.4歳、平均勤続年数11年8ヶ月、従業員数1,217名です。賞与および基準外賃金を含みます。ただし平均勤続年数が11年8ヶ月と長いため、この数字は長期在籍者を多く含む平均だとお考えください。中途入社の初年度提示額とは性格が異なります。個別の提示額は職種と等級で決まりますので、選考の過程でご確認ください。なお同社は有価証券報告書で同一等級における同一等級では男女の賃金差異はない旨を記載しており、等級で処遇が決まる仕組みだと読めます。
Q. シンクタンクとITサービスはどう違うのですか。
A. 有価証券報告書では2つの報告セグメントに分かれています。シンクタンク・コンサルティングサービスは、官公庁向けの調査・分析や政策・計画策定、民間企業向けの経営・事業戦略や人事制度・組織改革のコンサルティングを担う事業で、連結1,530名。ITサービスは連結子会社の三菱総研DCS株式会社が中核となり、ソフトウェア開発・運用・保守、情報処理・アウトソーシングサービスを行う事業で、連結3,165名です。提出会社(株式会社三菱総合研究所本体)の従業員1,217名は、すべてシンクタンク・コンサルティングサービスに属すると注記されています。つまり応募する法人によって仕事の中身が変わります。
Q. 平均勤続11年8ヶ月というのは長いのですか。
A. コンサルティング領域では長い部類にあたります。当メディアで扱ってきた同種の企業では平均勤続2〜6年という数字が多く、11年8ヶ月は際立ちます。平均年齢40.4歳と合わせると、28歳台で入社した方が続けている計算です。背景としては、官公庁向けの調査研究という領域の性質上、制度や分野の知見が時間をかけて積み上がることが考えられます。また1970年に結成された労働組合があり、組合員数は645名(提出会社1,217名の過半)である点も、この会社の性格を示す情報です。ただし配属や評価の実際は公開情報からは読み取れないため、面接でご確認ください。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。