サイバーセキュリティクラウドの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
サイバーセキュリティクラウドは、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)を中心としたセキュリティサービスを提供する東証上場企業です。第15期(2024年12月期)の連結売上高は38億5,773万円、経常利益は8億3,286万円。自己資本利益率は34.47%に達します。連結従業員数は136人で、この規模で高い収益性を実現している構造が特徴です。この記事では、有価証券報告書の数値をもとに、事業の構造・年収・選考の準備を整理します。
136人、単一セグメント
有価証券報告書(第15期)に記載されている内容は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社サイバーセキュリティクラウド(Cyber Security Cloud , Inc.) |
| 代表者 | 代表取締役社長兼CEO 小池 敏弘 |
| 本店所在地 | 東京都品川区上大崎三丁目1番1号 |
| 事業年度 | 第15期(2024年1月1日〜2024年12月31日) |
| 上場区分 | 東京証券取引所(証券コード4493) |
| 連結従業員数 | 136人(2024年12月31日現在) |
| セグメント | サイバーセキュリティ事業(単一セグメント) |
| 労働組合 | 結成されていない |
1年で24名増えた
有価証券報告書には、連結従業員数が前連結会計年度末に比べて24名増加した旨と、その理由が次の2つであることが記載されています。
- 業容の拡大に伴う期中採用の増加
- 2024年10月1日付で株式会社スタートアップテクノロジーより一部事業を譲受したこと
事業譲受による人員の受け入れが含まれている点は、組織を理解するうえで押さえておきたい事実です。
提出会社単体では11名増加しており、こちらは業容拡大に伴う期中採用によるものと記載されています。
業績の推移
連結の主要な経営指標は、次のとおりです。
| 決算年月 | 売上高 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 自己資本利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 2020年12月 | 11億9,400万円 | 1億7,256万円 | 1億3,433万円 | 20.21% |
| 2021年12月 | 18億1,747万円 | 2億9,770万円 | 1億6,974万円 | 21.11% |
| 2023年12月 | 30億6,075万円 | 5億5,990万円 | 4億2,720万円 | 23.78% |
| 2024年12月 | 38億5,772万円 | 8億3,285万円 | 5億7,510万円 | 34.47% |
(第13期は連結財務諸表を作成していないため、記載がありません)
売上・利益とも伸び続けている
11億9,400万円から38億5,772万円へ。第15期は前期比26.0%の増収です。経常利益も1億7,256万円から8億3,285万円へ伸びています。
自己資本利益率34.47%
5期を通じて20%を超え、第15期は34.47%。資本効率が高い水準です。
自己資本比率は55.32%
第14期の64.61%から低下しました。純資産額も18億2,253万円から17億637万円へ減少しています。純利益が5億7,510万円の黒字であるにもかかわらず純資産が減っている点は、確認しておきたい事実です。
評判の傾向
年収・評価制度
セキュリティの専門性が評価されるという声が見られます。一方、事業の成長段階に応じて評価基準が動くという指摘もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
ワークライフバランス
柔軟な働き方への言及が見られます。セキュリティインシデントへの対応が発生する職種では、時間外の対応があるという声もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
キャリア・成長機会
攻撃の実データに触れられる点を評価する声が中心です。組織が小さいため役割の幅が広いという指摘もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
社風・人間関係
技術志向が強く、自律的に動くことが前提という評価が見られます。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
エージェントベストの見解
136人で売上38億円、経常利益8億3,285万円。この効率の高さが、この会社の性格を決めています。WAFのようなセキュリティサービスは、一度作った検知の仕組みを多数の顧客に提供するモデルで、顧客が増えても人員は比例して増えません。だから少人数で高い利益率になる。転職を検討する方にとって、この構造が意味するのは2つです。1つは、採用枠が限られること。人を増やさずに伸ばせる事業では、そもそも募集が少なくなります。もう1つは、1人あたりの担当範囲が広いこと。136人で上場企業として必要な機能をすべて回している以上、職務が細かく分かれているとは考えにくい。面接では「このポジションが担当する範囲の境界はどこか」を具体的に聞いてください。曖昧な答えが返ってくるなら、それ自体が実態を示しています。
年収の実態
有価証券報告書に記載された提出会社の従業員の状況は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 従業員数 | 117人 |
| 平均年齢 | 36.7歳 |
| 平均勤続年数 | 2.4年 |
| 平均年間給与 | 7,956千円(賞与および基準外賃金を含む) |
平均年間給与795万円
上場企業のなかでも高めの水準です。セキュリティという専門領域で、経験者を中途で採用している構成が反映されていると考えられます。
平均勤続年数2.4年
平均年齢36.7歳でこの数値は、中途採用が中心で、かつ組織が拡大していることを示します。
男女に関する指標
管理職に占める女性労働者の割合は**10.3%**と記載されています。男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異については、公表義務の対象に関する注記があり、数値の記載がありません。
確認しておきたいこと
- 応募職種・等級の給与レンジ
- 固定給と賞与、ストックオプションの比率
- 監視・インシデント対応が業務に含まれる場合の当直体制と手当
- 事業譲受で加わった人員との役割分担
働き方と、セキュリティ事業という前提
セキュリティサービスは、顧客のシステムが攻撃を受けたときに機能しなければ意味がありません。24時間動き続ける前提のサービスであり、その運用をどう回すかは働き方に直結します。
確認しておきたいのは、次の点です。
- 応募ポジションが、プロダクト開発側か運用・監視側か
- 攻撃が急増した際の対応体制
- 当直・オンコールの有無と、その頻度
- リモートと出社の運用
2点目は、この業界に特有の論点です。大規模な攻撃キャンペーンが発生すれば、平常時と業務量が変わります。 その際に誰がどう動くのかは、入社前に確認する価値があります。
キャリアの積み上がり方
同社で積み上がるのは、Webアプリケーションへの攻撃と防御に関する実践知です。実際の攻撃データに触れ、検知ルールを設計・改善する経験は、書籍や資格では得にくいものです。
この経験は、セキュリティベンダー、事業会社のセキュリティ部門(CSIRT)、クラウドベンダーのセキュリティチーム、セキュリティコンサルティングファームなどで評価されます。攻撃側の動きを知っている人材は、この領域では常に需要があります。
一方、136人という規模では、大規模組織のマネジメント経験は積みにくくなります。また単一セグメントであるため、事業を横断する経験も限られます。
向いている人/向いていない人
セキュリティを専門にしたい人
サイバーセキュリティ事業の単一セグメントです。この領域を深めたい方に向きます。
実データに触れて技術を磨きたい人
攻撃の実態に基づいて検知の仕組みを改善する仕事です。手を動かして学びたい方に合います。
少人数で広く担当したい人
連結136人で上場企業を運営しています。職務の境界が細かく分かれていない環境で動ける方に機会があります。
大きな組織で分業したい人
136人規模では、職種ごとの専任化が進んでいない可能性があります。役割を絞って働きたい方には合いにくい構造です。
時間外の対応を避けたい人
セキュリティサービスの性質上、緊急対応が発生し得ます。完全に時間を区切って働きたい方は、応募職種の運用体制を確認する必要があります。
エージェントベストの見解
面接の終盤で問われるのは、「誤検知をどう考えるか」です。セキュリティの検知は、厳しくすれば正常な通信まで止めてしまい、緩めれば攻撃を通してしまう。どちらに寄せても顧客に迷惑がかかるという構造があります。ここで「精度を上げます」とだけ答えると、実務を知らないと受け取られます。評価されるのは、誤検知と検知漏れのどちらをどの程度許容するかを、顧客の事業内容から考えられることです。ECサイトと社内システムでは、止まったときの損害が違う。準備としては、過去に「安全性と利便性のトレードオフ」に直面した経験を1つ用意してください。セキュリティ以外の領域でも構いません。両立できない条件のなかで、どう線を引いたかを語れる方は、この会社では強くなります。
純資産が減った期をどう見るか
第15期は純利益5億7,510万円の黒字ですが、純資産額は18億2,253万円から17億637万円へ減少しました。
自己資本比率も低下している
64.61%から55.32%へ。利益は出ているのに、自己資本の厚みは薄くなったという形です。
総資産は増えている
27億8,107万円から30億1,644万円へ。資産が増え、自己資本が減れば、比率は下がります。
自己資本利益率は上昇した
23.78%から34.47%へ。自己資本が小さくなったことも、この上昇に効いています。効率が上がったのか、資本が減ったのかを分けて見る必要があります。
確認しておきたいこと
面接では「この1年で最も大きな支出は何だったか」を聞いてください。2024年10月の事業譲受を含め、資金をどこに使ったかが分かれば、会社が何を仕込んでいるかが見えます。
選考に向けた準備
選考フローについて
公開情報では、書類選考ののち複数回の面接という構成がとられているとされています。技術職では技術面談や課題が含まれる場合があるとされますが、内容と回数はポジションと時期によって変動します。最新の募集要項は公式サイトでご確認ください。
志望動機の組み立て
「なぜセキュリティか」と「なぜこの会社か」を分けます。後者では、136人という規模で高い収益性を実現している構造をどう捉えているかが問われます。大手セキュリティベンダーではなく、この規模の会社を選ぶ理由を語れると説得力が出ます。
職務経歴書で見られる点
エンジニアであれば、扱ったトラフィック量、検知ルールの設計経験、インシデント対応の件数を数字で書きます。セールス・カスタマーサクセスであれば、担当社数と業種、導入までのリードタイムを明記してください。セキュリティ以外の出身でも、システム運用の経験があれば接点になります。
まとめ
サイバーセキュリティクラウドについて、有価証券報告書(第15期)から確認できる点を整理します。
- 東証上場(証券コード4493)。第15期の連結売上高は38億5,772万円、経常利益は8億3,285万円、純利益は5億7,510万円
- 売上高は第11期の11億9,400万円から38億5,772万円へ増加。第15期は前期比26.0%の増収
- 自己資本利益率は34.47%と5期で最も高い水準。一方、自己資本比率は64.61%から55.32%へ低下
- 純資産額は第14期の18億2,253万円から17億637万円へ減少
- 連結従業員数は136人。事業はサイバーセキュリティ事業の単一セグメント
- 連結従業員数は前連結会計年度末から24名増加。業容拡大に伴う採用と、2024年10月1日付の株式会社スタートアップテクノロジーからの一部事業譲受による
- 提出会社は117人、平均年齢36.7歳、平均勤続年数2.4年、平均年間給与7,956千円
- 管理職に占める女性労働者の割合は10.3%
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
よくある質問
Q. 平均年収はいくらですか。
A. 有価証券報告書に記載された提出会社の平均年間給与は7,956千円です。対象は117人で、平均年齢36.7歳・平均勤続年数2.4年という構成です。職種と等級によって幅があるため、応募ポジションのレンジを面接で確認することをおすすめします。
Q. どのくらいの規模の会社ですか。
A. 連結従業員数は136人です。この規模で売上高38億5,772万円、経常利益8億3,285万円を計上しており、1人あたりの生産性が高い構造になっています。
Q. セキュリティの経験は必須ですか。
A. 平均勤続年数2.4年・平均年齢36.7歳という構成から、中途採用が中心の組織と読み取れます。求められる経験は職種によって異なるため、最新の募集要項をご確認ください。
本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。