サイボウズの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

サイボウズ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/12

サイボウズは、グループウェアと業務アプリ基盤を提供する東証上場企業です。第28期(2024年12月期)の連結売上高は296億75百万円、経常利益は53億35百万円。2期前(第26期)の経常利益は9億87百万円でしたから、5倍以上の回復です。連結従業員数は1,321人。働き方の多様性で知られる会社ですが、業績の推移を見ると投資と回収のはっきりした波があります。この記事では、有価証券報告書の数値をもとに、事業の構造・年収・選考の準備を整理します。

1,321人、単一の報告セグメント

有価証券報告書(第28期)に記載されている内容は、次のとおりです。

項目内容
会社名サイボウズ株式会社(Cybozu, Inc.)
代表者代表取締役社長 青野 慶久
本店所在地東京都中央区日本橋二丁目7番1号
事業年度第28期(2024年1月1日〜2024年12月31日)
上場区分東京証券取引所(証券コード4776)
連結従業員数1,321人(外書118人)(2024年12月31日現在)
報告セグメントソフトウェアの開発・販売(他は開示の重要性が乏しく省略)
労働組合結成されていない

海外子会社の状況

有価証券報告書の関係会社に関する注記には、次の記載があります。

海外展開のなかで、整理された拠点があることが読み取れます。

5期の推移が示す投資と回収

連結の主要な経営指標は、次のとおりです。

決算年月売上高経常利益親会社株主に帰属する当期純利益従業員数
2020年12月156億74百万円22億72百万円14億35百万円857人
2021年12月184億89百万円14億68百万円5億51百万円969人
2022年12月220億67百万円9億87百万円66百万円1,115人
2023年12月254億32百万円35億79百万円24億88百万円1,276人
2024年12月296億75百万円53億35百万円35億55百万円1,321人

売上は5期連続で増加

156億74百万円から296億75百万円へ。毎期増収を続けています。

利益は一度大きく落ち込んだ

経常利益は22億72百万円から9億87百万円まで減少し、純利益に至っては第26期に66百万円まで落ちました。従業員数が857人から1,115人へ増えた時期と重なっており、採用と投資が先行した局面と読めます。

その後2期で大きく回復

経常利益は35億79百万円、53億35百万円へ。自己資本利益率も1.2%から31.3%、31.1%へ回復しました。

財務も改善している

自己資本比率は第26期の29.1%から、第27期58.5%、第28期55.2%へ。営業活動によるキャッシュ・フローは56億1百万円です。

評判の傾向

年収・評価制度

働き方の選択に応じた給与設計という声が見られます。一方、市場価値をもとに個別に決まるため、水準の見通しが立てにくいという指摘もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

ワークライフバランス

働き方の自由度を評価する声が多く見られます。制度を使う前提での自己管理が求められるという指摘もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

キャリア・成長機会

複数の役割を経験できる点を評価する声が中心です。一方、自分から動かないと機会が来にくいという見方も見られます。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

社風・人間関係

議論を重んじ、情報がオープンという評価が中心です。合意形成に時間がかかるという声もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

エージェントベストの見解

この会社は「働き方の自由度」で語られがちですが、応募するなら業績の波もあわせて見ておくべきです。第26期は売上220億67百万円まで伸びながら、純利益は66百万円。従業員は857人から1,115人へ増えた時期です。人を増やし、投資を先行させた結果、利益がほぼ消えた。 そこから2期で経常利益53億35百万円まで戻しました。この振れ幅が意味するのは、制度の自由度と、事業としての厳しさが両立しているということです。自由な働き方は、成果を出す前提で設計されています。面接では「自分が入る部門は、いま投資フェーズか回収フェーズか」を聞いてください。加えて、働き方の選択肢が給与にどう反映されるかも確認しておくと、入社後の想定が具体的になります。

年収の実態

有価証券報告書に記載された提出会社の従業員の状況は、次のとおりです。

項目内容
従業員数1,030人(外書118人)
平均年齢35.8歳
平均勤続年数6.2年
平均年間給与6,879,178円(賞与、基準外賃金および持株会奨励金を含む)

平均勤続年数6.2年

売上が5期で1.9倍になった組織としては、比較的長い水準です。人が定着していることを示す数値と読めます。

男女に関する指標

管理職に占める女性労働者の割合30.0%、男性労働者の育児休業取得率78.9%、労働者の男女の賃金の差異は全労働者78.4%(正規雇用労働者79.2%、非正規雇用労働者78.4%)と記載されています。

管理職の女性比率30.0%は、上場企業のなかでは高い水準です。

確認しておきたいこと

  1. 応募職種・等級の給与レンジ
  2. 働き方の選択(勤務時間・場所)が給与にどう反映されるか
  3. 賞与の算定根拠と、直近の支給実績
  4. 提出会社と子会社のどちらでの雇用になるか

4点目は、連結1,321人に対し提出会社が1,030人であることを踏まえた確認です。

働き方と、選択を前提とした制度

同社は働き方の選択肢を用意していることで知られます。制度そのものの詳細は公式サイトで確認するとして、転職を検討する立場で押さえておきたいのは、選択には結果が伴うという点です。

確認しておきたいのは、次の点です。

3点目は実務的な論点です。勤務時間や場所が異なるメンバーが同じチームにいる場合、会議や意思決定の進め方に工夫が必要になります。それがどう運用されているかは、入社後の働きやすさに直結します。

キャリアの積み上がり方

同社で積み上がるのは、業務システムを非エンジニアが扱える形にする経験です。グループウェアや業務アプリ基盤は、情報システム部門だけでなく現場の担当者が使います。技術と業務の間を翻訳する力が求められます。

この経験は、他のSaaS企業、事業会社の情報システム部門・DX推進部門、業務システムの導入支援を行う企業などで評価されます。導入支援に関われば、多様な業種の業務プロセスに触れる経験も加わります。

一方、報告セグメントが単一であるため、事業を横断する経験は限られます。また海外展開では拠点の整理も行われており、グローバルな経験を積みたい場合は現在の体制を確認する必要があります。

向いている人/向いていない人

自分で働き方を設計したい人

働き方の選択肢が用意されています。自分に合う形を選び、その責任を持てる方に向きます。

現場の業務改善に関心がある人

顧客は業務システムを使う現場です。技術と業務の橋渡しに関心を持てる方に合います。

議論して決めたい人

情報がオープンで議論を重んじる文化という評価があります。対話を通じて進めたい方に機会があります。

指示に沿って働きたい人

自由度が高い環境では、自分から動くことが前提になります。明確な指示を求める方には負担になり得ます。

安定した利益成長を求める人

純利益が66百万円まで落ちた期があります。投資が先行する局面では、業績が大きく振れます。

エージェントベストの見解

面接の終盤で問われるのは、「自由な環境で成果を出した経験があるか」です。この会社は働き方の選択肢が広い分、管理されないなかで自分を動かせるかが問われます。ここで「裁量のある環境で働きたい」と答えるだけでは足りません。見られているのは、過去に誰にも管理されない状態で、自分の判断で仕事を進めた実績です。リモート中心の期間があった、上司が不在のプロジェクトを回した、新しい役割を自分で定義した。どれでも構いません。準備としては、そうした場面を1つ選び、「何を自分で決めたか」「どう進捗を管理したか」「結果どうだったか」を説明できるようにしておくことをおすすめします。自由を求める人は多いですが、自由のなかで成果を出した話を語れる人は多くありません。

第26期の落ち込みが教えること

純利益が66百万円まで落ちた第26期は、この会社を理解する材料になります。

売上は伸びていた

220億67百万円で、前期の184億89百万円から19.3%増。売上が伸びるなかで利益が消えたという形です。

人が増えていた時期と重なる

従業員数は857人(第24期)から1,115人(第26期)へ。2期で258人増えています。採用と投資が先行した局面と読めます。

自己資本比率も下がっていた

52.4%から29.1%へ。第27期に58.5%へ戻しています。

転職者にとっての意味

この会社は、必要と判断すれば利益を削ってでも投資する方針をとってきたことになります。裏を返せば、投資期には成果への要求も強まります。

確認しておきたいこと

「いま自分が入る部門は、人を増やす局面か、成果を回収する局面か」を聞いてください。同じ会社でも、フェーズによって働き方が変わります。

選考に向けた準備

選考フローについて

公開情報では、書類選考ののち複数回の面接という構成がとられているとされています。職種によっては課題や技術面談が含まれる場合があるとされますが、内容と回数はポジションと時期によって変動します。最新の募集要項は公式サイトでご確認ください。

志望動機の組み立て

「なぜグループウェア/業務システムか」と「なぜこの会社か」を分けます。後者では、働き方の制度だけを理由にしないことが重要です。制度に惹かれたという説明は多くの応募者が使うため、事業や製品への理解とセットで語る必要があります。

職務経歴書で見られる点

SaaSの経験があれば、担当社数、解約率、導入までのリードタイムを数字で書きます。情報システム部門の経験がある方は、社内システムの導入で誰をどう巻き込んだかを具体的に書いてください。エンジニアであれば、扱った規模と可用性の要件を明記すると伝わります。

まとめ

サイボウズについて、有価証券報告書(第28期)から確認できる点を整理します。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 平均年収はいくらですか。

A. 有価証券報告書に記載された提出会社の平均年間給与は6,879,178円です(賞与、基準外賃金および持株会奨励金を含む)。対象は1,030人で、平均年齢35.8歳・平均勤続年数6.2年という構成です。

Q. 業績は安定していますか。

A. 売上高は5期連続で増加していますが、経常利益は第26期に9億87百万円、純利益は66百万円まで落ち込みました。その後2期で経常利益53億35百万円まで回復しています。投資が先行する時期には利益が大きく振れる構造と考えられます。

Q. 働き方は自由に選べますか。

A. 働き方の選択肢を用意していることで知られていますが、制度の詳細と、選択が評価や給与にどう反映されるかは公式サイトおよび面接で確認することをおすすめします。有価証券報告書には、男性労働者の育児休業取得率78.9%、管理職に占める女性労働者の割合30.0%が記載されています。

出典

本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)