Sansanの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

Sansan 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/18

有価証券報告書によると、Sansan株式会社の直近期は売上高43,202百万円(前期比27.5%増)、売上総利益率86.6%、調整後営業利益3,555百万円(同108.0%増)、経常利益2,743百万円(同124.1%増)。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は424百万円で55.5%減——理由は特別損失の計上です。提出会社の平均年間給与は7.8百万円、平均年齢31.7歳。連結従業員は2,235人で、1年に336名増えました。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。

会社概要と3つのサービス

項目内容
会社名Sansan株式会社(Sansan, Inc.)
代表者代表取締役社長/CEO 寺田 親弘
本店所在地東京都渋谷区桜丘町1番1号
上場区分東証(縦覧場所は東京証券取引所)
決算期5月期(第18期は2024年6月1日〜2025年5月31日)
ミッション「出会いからイノベーションを生み出す」
ビジョン「ビジネスインフラになる」
連結従業員数2,235人〔ほか平均臨時雇用924人〕(前期1,899人)
提出会社の従業員数1,961人〔914人〕

この記事で扱う数値は、すべて有価証券報告書に記載されたものです。

セグメント別の実績

セグメント売上高(百万円)前期比調整後営業利益(百万円)前期比
Sansan/BillOne事業37,785+26.2%3,581+59.1%
Eight事業5,051+42.4%63前期は△462(黒字転換)

Sansan/BillOne事業の内訳

サービス売上高(百万円)前期比
「Sansan」(営業DXサービス)26,766+16.9%
うちストック売上高25,136+16.9%
「BillOne」(経理DXサービス)9,790+58.7%
その他(Contract One、Ask One等)1,229+38.1%

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は7.8百万円、平均年齢31.7歳、平均勤続年数3.1年です。給与は「当社正社員を対象とし、賞与及び基準外賃金を含んでいます」と注記されています。なお、有価証券報告書には増益要因として「採用人数が前連結会計年度比で減少したことによる売上高人件費比率の低下」が挙げられています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

**働き方の制度そのものについては、有価証券報告書に詳細な記載がありません。**開示されている指標では、**男性労働者の育児休業取得率は62.5%**です。従業員1,961人に対し臨時雇用者(アルバイトを含む)が914人おり、正社員のおよそ半数にあたる臨時雇用者がいる構成です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

連結従業員は1,899人→2,235人へ、1年で336名増加しました。理由は「主として業容拡大に伴う定期及び期中採用」と記載されています。5期前は954人で、4年で2.3倍になっています。事業は「Sansan」「BillOne」「Eight」に加え、AI契約データベース「Contract One」、連結子会社ナインアウト株式会社の「Ask One」などがあります。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

労働組合は結成されていません(「労使関係は円滑に推移しています」と記載)。管理職に占める女性労働者の割合は20.2%。**労働者の男女の賃金の差異は全労働者51.5%、うち正規雇用労働者84.5%、うち非正規雇用労働者57.7%**です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

**「全労働者51.5%、正規雇用労働者84.5%」。この2つの数字の開きが、当メディアが読んだなかで最も大きいケースです。**労働者の男女の賃金の差異は、「男性の平均年間賃金に対する女性の平均年間賃金の割合」(有価証券報告書の注記より)で計算されます。

会社全労働者正規雇用労働者
Sansan51.5%84.5%33.0ポイント
PKSHA Technology67.0%73.1%6.1ポイント
MS-Japan70.3%72.8%2.5ポイント
ROXX70.0%71.1%1.1ポイント
PR TIMES95.5%94.6%△0.9ポイント

正規雇用だけで見れば84.5%と、当メディア既読でPR TIMESに次ぐ水準です。****ところが全労働者で見ると51.5%まで落ちる。****この差を生んでいるのは、非正規雇用労働者の存在です。Sansanの提出会社は正社員1,961人に対して臨時雇用者914人臨時雇用者が正社員の約47%にあたる規模でいます。非正規雇用労働者の男女賃金差異は57.7%。****つまり、非正規の層に女性が多く、その賃金水準が全体の平均を押し下げていると読めます。なぜ臨時雇用者がこれほど多いのか。事業内容を見ると理由が推測できます。****Sansanの主力は名刺と請求書のデータ化です。「BillOne」の料金体系は、有価証券報告書によれば「請求書のデータ化枚数を基に算出される月額費用」を含みます。紙をデータにする工程が事業の中核にある。****この工程を担う人員が、臨時雇用として計上されている可能性が高い。****応募者にとっての意味は3つあります。****1つ目、正社員として入るなら、見るべきは84.5%のほう。****2つ目、この会社は「人の手でデータ化する」工程を抱えている。それが精度の源でもあり、コスト構造でもあります。3つ目、だから売上総利益率86.6%という数字が意味を持つ。****データ化の人件費を負担しながら、粗利率86.6%を維持している。当メディアが同じ時期に読んだMS-Japan(人材紹介・売上総利益率77.5%)より高い水準です。面接では3つ聞いてください。1つ目、「臨時雇用者914人はどんな業務を担当していますか」。2つ目、「データ化工程の自動化はどこまで進んでいますか」。3つ目、「正社員の男女賃金差異84.5%は、どう改善していきますか」

解約率1%未満という数字

この会社の有価証券報告書は、SaaSのKPIを詳細に開示しています。

「Sansan」(営業DXサービス)

指標前期当期前期比
契約件数9,693件10,701件+10.4%
契約当たり月次ストック売上高197千円210千円+6.6%
直近12か月平均月次解約率0.42%0.49%+0.07pt

「BillOne」(経理DXサービス)

指標前期当期前期比
MRR(月次固定収入)640百万円913百万円+42.7%
有料契約件数2,816件3,932件+39.6%
有料契約当たり月次ストック売上高227千円232千円+2.2%
直近12か月平均月次解約率0.33%0.33%
ARR(2025年5月)10,962百万円

**どちらも解約率が1%を大きく下回っています。**有価証券報告書も「1%未満の低水準を維持しました」と2回記載しています。

月次解約率0.49%とは、100社のうち月に0.5社が離れる水準です。年換算しても大半の顧客が残る計算になります。**契約単価が上がり、解約が少なく、件数が増える。**この3つが揃うと、ストック売上は積み上がります。

BillOneの伸び

「BillOne」は売上高+58.7%、有料契約件数+39.6%、MRR +42.7%。****ARRは2025年5月時点で10,962百万円に達しました。

当期は機能の追加も進んでいます。

時期内容
2024年6月「BillOneビジネスカード」を活用した「BillOne経費」のサービス提供を開始
2024年9月請求書発行から入金消込までを一気通貫で完結可能な「BillOne債権管理」のサービス提供を開始

Eight事業の黒字転換と、当期純利益の減少

Eight事業

指標前期当期前期比
売上高3,548百万円5,051百万円+42.4%
BtoCサービス347百万円402百万円+15.8%
BtoBサービス3,200百万円4,649百万円+45.3%
調整後営業利益△462百万円+63百万円黒字転換
「Eight」ユーザー数372万人409万人+36万人
「Eight Team」契約件数4,608件5,451件+18.3%

有価証券報告書は「収益性に焦点を当てた事業方針の下、さらなる収益拡大に取り組みました」と記載しています。**BtoBサービス(ビジネスイベントの出展料、中小企業向け名刺管理「Eight Team」等)が+45.3%**と伸び、事業として黒字に転じました。

当期純利益が55.5%減った理由

**売上も利益も伸びているのに、最終利益だけが減っています。**理由は有価証券報告書に明記されています。

「2025年5月22日に公表した『Unipos株式会社に係る優先株式の追加取得及び資本業務提携の解消並びに投資有価証券の譲渡に伴う損失(特別損失)の計上に関するお知らせ』に記載の通り、株式売却契約損失引当金繰入額2,301百万円を特別損失に計上したことにより、前連結会計年度比55.5%減となりました。」

段階金額(百万円)前期比
売上高43,202+27.5%
売上総利益37,410+29.8%(売上総利益率86.6%)
調整後営業利益3,555+108.0%
経常利益2,743+124.1%
(特別損失)△2,301Unipos関連
当期純利益424△55.5%

本業は倍増している一方で、投資先の整理に伴う一時損失が乗った期という読み方になります。

エージェントベストの見解

**「採用人数が前連結会計年度比で減少したことによる売上高人件費比率の低下」。増益要因として、有価証券報告書がこう書いています。**調整後営業利益+108.0%、経常利益+124.1%。**この倍増の一因が「採用を減らしたこと」だと、会社自身が説明している。****これは応募者が正面から向き合うべき情報です。**5期の従業員数推移を見ます。

売上高(百万円)従業員数前期からの増加
第14期(2021年5月)16,184954人
第15期(2022年5月)20,4201,205人+251人
第16期(2023年5月)25,5101,399人+194人
第17期(2024年5月)33,8781,899人+500人
第18期(2025年5月)43,2022,235人+336人

**第17期に500人増やし、第18期は336人。**確かにペースは落ちています。ただし、336人はまだ大きな増加です。****「採用をやめた」のではなく「増やす速度を調整した」と読むのが正確でしょう。**そして、その調整が効いた背景に、この会社のビジネスモデルがあります。****売上総利益率86.6%。**つまり、売上が1増えたときに原価は0.134しか増えない。販管費(大半が人件費)を抑えれば、増収がそのまま利益になる構造です。当メディアがこの数か月に読んだSaaS企業と並べると、この構造の意味がはっきりします。

会社売上規模利益の出方
Sansan43,202百万円売上総利益率86.6%。人件費の伸びを抑えると利益が倍増する
PR TIMES9,546百万円営業利益率38.0%。広告宣伝の抑制と内製化で営業利益+93.0%
PKSHA Technology21,771百万円AI SaaS事業が1人あたり利益約1,042万円
ROXX4,513百万円販管費が売上総利益を上回り営業赤字

Sansanは、成長投資と利益のどちらにも振れる位置にいる。****第17期は投資、第18期は利益。次にどちらへ振るかで、採用の規模も変わります。もう1つ、財務の変化も見ておくべきです。****自己資本比率は51.5%(第14期)→31.2%(第18期)へ低下しています。一方で営業活動によるキャッシュ・フローは3,011百万円→9,651百万円へ3倍以上に増え、現金及び現金同等物は31,172百万円。稼ぐ力は明確に上がっています。面接では3つ聞いてください。1つ目、「来期の採用計画は、増やす方向ですか、抑える方向ですか」。2つ目、「Sansan・BillOne・Eightのうち、どの事業の配属ですか」。3つ目、「調整後営業利益と経常利益の差は何ですか」

働き方とキャリア形成の特徴

有価証券報告書から読み取れる特徴は、次のとおりです。

1. 3つのサービスがある

営業DXの「Sansan」、経理DXの「BillOne」、名刺アプリ「Eight」。加えてAI契約データベース「Contract One」、「Ask One」など。

2. 海外に開発・営業拠点がある

Sansan Global Pte. Ltd.(シンガポール)、Sansan Global Development Center, Inc.(フィリピン・当社プロダクトの開発)、Sansan Global (Thailand) Co., Ltd.(タイ)。

3. 正社員と臨時雇用の両方が多い

提出会社1,961人に対し臨時雇用者914人。

4. 組織が拡大している

連結954人(第14期)→2,235人(第18期)。当期は+336人。

5. 解約率が低い

「Sansan」0.49%、「BillOne」0.33%(いずれも直近12か月平均月次解約率)。

向いている人/向いていない人

向いている可能性がある人

向いていない可能性がある人

選考に向けた準備

1. 解約率と単価の関係を理解する

「Sansan」は契約件数+10.4%、契約当たり月次ストック売上高+6.6%、解約率0.49%。**件数・単価・解約率の3つでストック売上が決まります。**この式を自分の言葉で説明できると、SaaSの理解が伝わります。

2. 売上総利益率86.6%の意味を押さえる

売上が増えても原価はあまり増えない。**だから人件費の伸びを抑えると利益が倍増する。**当期の調整後営業利益+108.0%は、この構造から来ています。

3. BillOneの成長を数字で語る

売上+58.7%、有料契約件数+39.6%、MRR +42.7%、ARR 10,962百万円。「Sansan」(+16.9%)との伸びの違いが、いまこの会社がどこに力を入れているかを示しています。

まとめ

よくある質問

Q. Sansanの平均年収はいくらですか?

A. 有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は7.8百万円、平均年齢31.7歳、平均勤続年数3.1年です。給与は「当社正社員を対象とし、賞与及び基準外賃金を含んでいます」と注記されています。提出会社1,961人(うち正社員)の平均であり、職種や等級による差は含まれていません。

Q. なぜ当期純利益が減ったのですか?

A. 有価証券報告書によると、Unipos株式会社に係る優先株式の追加取得及び資本業務提携の解消並びに投資有価証券の譲渡に伴い、株式売却契約損失引当金繰入額2,301百万円を特別損失に計上したためです。本業は好調で、**売上高+27.5%、調整後営業利益+108.0%、経常利益+124.1%**となっています。増益要因としては「売上高の伸長や売上総利益率の改善に加え、採用人数が前連結会計年度比で減少したことによる売上高人件費比率の低下等」が挙げられています。

Q. どんなサービスがありますか?

A. Sansan/BillOne事業(売上高37,785百万円)には、営業DXサービス「Sansan」(26,766百万円)、経理DXサービス「BillOne」(9,790百万円)、AI契約データベース「Contract One」、連結子会社ナインアウト株式会社の「Ask One」などが属します。Eight事業(5,051百万円)には、個人向け名刺アプリ「Eight」(ユーザー数409万人)、中小企業向け名刺管理「Eight Team」、イベント書き起こしサービス「logmi」シリーズが属します。


※本記事は、Sansan株式会社の有価証券報告書(第18期)および公式サイトをもとに構成しています。数値は当該報告書に記載された時点のものです。募集要項や制度は変更される場合がありますので、応募前に公式採用ページを必ずご確認ください。口コミに関する記述は、公開されている投稿の傾向を要約したものであり、個別の投稿を引用したものではありません。

出典

本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)