アドバンテストの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

アドバンテスト 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/5

株式会社アドバンテストの有価証券報告書 第84期(2026年3月期)を見ると、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)が57.6%と記載されています。日本の上場製造業では珍しい水準です。売上高は5期で約2.71倍、当期利益は約4.30倍。この記事では、その数値の背景にある事業構造を有報から整理します。

5期で売上約2.71倍、当期利益約4.30倍

年度売上収益税引前利益親会社の所有者に帰属する当期利益
2021年度416,901百万円111,585百万円87,301百万円
2022年度560,191百万円168,861百万円130,400百万円
2023年度486,507百万円81,196百万円62,290百万円
2024年度779,707百万円217,238百万円161,177百万円
2025年度1,128,610百万円516,720百万円375,353百万円

数値は有価証券報告書 第84期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)によります。

売上収益は416,901百万円から1,128,610百万円へ約2.71倍。当期利益は87,301百万円から375,353百万円へ約4.30倍です。

ただし一本調子ではありません。2023年度は売上収益が前年から約13%減り、当期利益は130,400百万円から62,290百万円へ半分以下になっています。

半導体の設備投資には周期があります。この会社の業績はその周期を強く受けます。

ROE 57.6%という数値

第84期の親会社所有者帰属持分当期利益率は57.6%です。

内訳を見ると、資産合計1,171,816百万円に対して親会社所有者帰属持分比率は67.9%。負債への依存が小さい状態で、この利益率が出ています。

営業活動によるキャッシュ・フローは335,182百万円。当期利益375,353百万円に近い規模の現金が実際に入っています。

利益率の高さは、装置1台あたりの単価と、ソフトウェアや技術の比重が大きい製品構造から来ていると考えられます。

平均年間給与10,977,033円

有価証券報告書によると、提出会社の従業員数は2,033人(臨時従業員290人は外数)、平均年齢45.68歳、平均勤続年数20.16年、平均年間給与10,977,033円(対前事業年度増減率4.6%)です。

有報には、平均年間給与は税込み支給額で基準外給与および賞与を含む旨の注記があります。

また当事業年度より、臨時雇用者数から派遣社員数を控除する扱いに変更した旨も記載されています。前期以前の数値と単純比較する際は注意が必要です。

有報から読み取れる範囲

以下は、有価証券報告書と公表情報から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

提出会社の平均年間給与は10,977,033円(対前事業年度増減率4.6%)です。平均年齢45.68歳、平均勤続年数20.16年。有報には、税込み支給額で基準外給与および賞与を含む旨の注記があります。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

有報には労働時間の数値の記載はありません。平均勤続年数は20.16年で、平均年齢45.68歳との差は約25歳。新卒入社後に長く在籍する構成が読み取れます。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

当事業年度よりセグメントを「テストシステム事業」と「サービス他」の2つへ変更しています。提出会社の人員配置はテストシステム事業部門1,535人、サービス他部門278人、全社(共通)220人です。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

提出会社の従業員数は2,033人(臨時従業員290人は外数)です。平均勤続年数20.16年という長さは、人の入れ替わりが緩やかであることを示します。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

この会社の数値を読むときに見落とせないのが、2023年度です。売上収益は560,191百万円から486,507百万円へ、当期利益は130,400百万円から62,290百万円へ落ちました。前年から半分以下です。その翌年には161,177百万円、さらに翌年には375,353百万円へ戻り、過去最高を更新しています。この振れ幅が、この会社の事業の性格を表しています。半導体メーカーの設備投資が止まれば、検査装置の受注も止まる。逆に投資が動けば、装置の単価が高いぶん一気に数字が動く。5期の平均だけを見ると年率約28%の成長企業に見えますが、途中に半減の年が挟まっています。応募を考える立場では、この振れ幅を織り込んでおくことです。入社する年が上り坂か下り坂かで、社内の空気も、賞与の額も変わります。平均年間給与10,977,033円という数字も、賞与を含む税込み支給額です。周期の位置によって上下します。

報酬について確認できること

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は10,977,033円です。対前事業年度増減率は4.6%。従業員数2,033人、平均年齢45.68歳、平均勤続年数20.16年です。

有報には、この金額が税込み支給額で基準外給与および賞与を含む旨の注記があります。

半導体関連の他社と並べると、位置関係が見えます。

会社平均年間給与従業員数平均年齢
株式会社アドバンテスト10,977千円2,033人45.68歳
株式会社SCREENホールディングス(提出会社)10,802千円653名42.0歳
株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズ11,394千円1,373名43.4歳

各社の有価証券報告書によります。SCREENの2社は第85期(2026年3月期)の数値で、後者は「最大人員会社の状況」欄によります。同じ半導体関連でも、装置の種類や事業構成によって水準が異なります。

参考として、厚生労働省のjob tagでは経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円(令和7年賃金構造基本統計調査ほか)としています。アドバンテストの10,977千円はこれに近い水準です。

実額は選考の過程で確認してください。

半導体テスタという事業

アドバンテストは半導体試験装置(テスタ)を主力とする会社です。有価証券報告書は事業報告書を兼ねて作成されています。

当事業年度より、報告セグメントを「テストシステム事業」と「サービス他」の2つに変更しました。

提出会社の従業員2,033人の内訳は次のとおりです。

部門従業員数臨時従業員
テストシステム事業部門1,535人219人
サービス他部門278人40人
全社(共通)220人31人

テストシステム事業部門が1,535人と、提出会社の約75%を占めます。

装置の設計・開発を担う人員が大半を占める構成です。サービス他部門278人は、納入後の保守や技術支援を担う部門と考えられます。

半導体の製造工程では、完成したチップが仕様どおり動くかを1個ずつ検査します。その検査装置がテスタです。チップの構造が複雑になるほど、検査の項目も時間も増えます。

近年は生成AI向けの半導体で検査工程の負荷が上がっており、それが売上収益1,128,610百万円という数字の背景にあると考えられます。

この環境で積める経験

この会社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、利益率が高い事業構造です。 第84期のROEは57.6%、営業活動によるキャッシュ・フローは335,182百万円。当期利益に近い規模の現金が入っています。

第二に、業績の振れ幅が大きいです。 2023年度は当期利益が前年比で半分以下になりました。半導体の設備投資の周期を受けます。

第三に、開発人員の比重が大きいです。 提出会社2,033人のうちテストシステム事業部門が1,535人。装置の設計・開発が中心の構成です。

向いている人/向いていない人

向いている人

半導体の技術に長く関わりたい方

平均勤続年数は20.16年です。技術を積み上げる時間軸で働く環境と読み取れます。

装置の開発に携わりたい方

提出会社2,033人のうち、テストシステム事業部門が1,535人を占めます。

業績の変動を受け入れられる方

2023年度は当期利益が130,400百万円から62,290百万円へ落ち、2025年度は375,353百万円まで戻りました。この振れ幅が前提です。

向いていない人

安定した業績推移を求める方

5期のうち1期は当期利益が前年比で半分以下になっています。半導体の設備投資の周期を直接受ける事業です。

短期間で職種を変えたい方

平均勤続年数20.16年、平均年齢45.68歳。長く同じ領域に取り組む構成が読み取れます。

エージェントベストの見解

面接で問われるのは、「検査」という工程の意味をどう捉えているかです。半導体の話をすると、多くの人が製造装置や設計の話をします。ところがこの会社が作っているのは、できあがったチップが仕様どおり動くかを確かめる装置です。作る側ではなく、確かめる側。ここを取り違えたまま志望動機を語ると、事業の理解が浅いと受け取られます。準備としてお伝えしているのは、「なぜ検査に時間とコストがかかるのか」を自分の言葉で説明できるようにしておくことです。チップが複雑になれば、確かめるべき項目が増える。1個あたりの検査時間が延びれば、必要な装置の台数が増える。その連鎖が、売上収益が5期で約2.71倍になった背景にあります。ここを押さえたうえで、自分の経験が設計・開発・保守のどこに接続するかを話してください。募集の有無と職種は、必ず公式の採用ページでご確認ください。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

当事業年度よりセグメントが「テストシステム事業」と「サービス他」の2つに変更されています。応募するポジションがどちらの領域にあたるかを確認してください。

提出会社の人員配置はテストシステム事業部門1,535人、サービス他部門278人、全社(共通)220人です。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜ半導体か」と「なぜアドバンテストか」の2段で組み立てます。

前者については、製造装置や設計ではなく検査という工程を選ぶ理由を説明します。チップの複雑化が検査の負荷を押し上げる構造を、自分の言葉で語れると具体性が出ます。

後者の材料は有報にあります。売上収益が5期で416,901百万円から1,128,610百万円へ約2.71倍になったこと。ROE 57.6%、親会社所有者帰属持分比率67.9%という財務の形。2023年度に当期利益が半分以下になった振れ幅。

好調な数字だけでなく、下振れの年にも触れられると、事業を理解していることが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

装置メーカーの中途採用では、技術の深さと、実際に動くものを作った経験が読まれます。

ハードウェア設計の経験がある方は、担当した回路や機構の規模と、性能要件をどう満たしたかを書きます。高速信号や精密制御の経験は接続しやすい領域です。

ソフトウェアの経験がある方は、装置制御や計測データの処理に関わった内容を前に出します。テスタは装置とソフトウェアが一体で動きます。

半導体の設計や製造の経験がある方は、検査工程で何が問題になったかを書きます。使う側の視点は、装置を作る側で活きます。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

株式会社アドバンテストは東証プライム市場に上場する半導体試験装置メーカーで、第84期(2026年3月期)の売上収益は1,128,610百万円、税引前利益516,720百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益375,353百万円です。親会社所有者帰属持分当期利益率は57.6%、資産合計1,171,816百万円、親会社所有者帰属持分比率67.9%、営業活動によるキャッシュ・フロー335,182百万円。5期の推移では売上収益が約2.71倍、当期利益が約4.30倍になっていますが、2023年度は当期利益が前年比で半分以下に落ちています。提出会社の従業員数は2,033人(臨時従業員290人は外数)、平均年齢45.68歳、平均勤続年数20.16年、平均年間給与10,977,033円(増減率4.6%、税込み支給額で基準外給与および賞与を含む)です。

よくある質問

Q. アドバンテストの年収はどのくらいですか。

A. 有価証券報告書 第84期(2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は10,977,033円(対前事業年度増減率4.6%、従業員2,033人、平均年齢45.68歳、平均勤続年数20.16年)です。有報には、この金額が税込み支給額で基準外給与および賞与を含む旨の注記があります。賞与を含むため、業績の変動が金額に反映されます。実額は選考の過程でご確認ください。

Q. 業績は安定していますか。

A. 5期の推移では、売上収益が416,901百万円(2021年度)から1,128,610百万円(2025年度)へ約2.71倍、親会社の所有者に帰属する当期利益が87,301百万円から375,353百万円へ約4.30倍になっています。ただし2023年度は売上収益が560,191百万円から486,507百万円へ減り、当期利益は130,400百万円から62,290百万円へ半分以下になりました。半導体メーカーの設備投資の周期を受ける事業です。

Q. どのような事業をしていますか。

A. 半導体試験装置(テスタ)を主力とする会社です。当事業年度より報告セグメントを「テストシステム事業」と「サービス他」の2つに変更しています。提出会社の従業員2,033人の内訳は、テストシステム事業部門1,535人(臨時219人)、サービス他部門278人(臨時40人)、全社(共通)220人(臨時31人)です。テストシステム事業部門が約75%を占めており、装置の設計・開発が人員の中心にあります。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/5 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)