キヤノンITソリューションズの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

キヤノンITソリューションズ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/5

キヤノンITソリューションズ株式会社は非上場ですが、親会社であるキヤノンマーケティングジャパン株式会社の有価証券報告書に主要な損益情報が記載されています。連結売上高に占める割合が10%を超えるためです。2025年12月期の売上高は147,173百万円、経常利益16,169百万円。この記事では、その数値をもとに実像を整理します。

売上1,471億円、経常利益率は約11.0%

キヤノンマーケティングジャパンの有価証券報告書(2025年12月期)には、キヤノンITソリューションズ株式会社について次の記載があります。

項目金額
売上高147,173百万円
経常利益16,169百万円
当期純利益11,276百万円
純資産額69,698百万円
総資産額100,807百万円

有報には、同社の売上高(連結会社相互間の内部売上を除く)が連結売上高に占める割合が10%を超えているため、主要な損益情報等を記載する旨が注記されています。

経常利益率は約11.0%です。総資産100,807百万円に対して純資産69,698百万円で、自己資本比率にあたる水準は約69.1%になります。

また関係会社の状況には、資本金3,617百万円、議決権の所有割合100.0%、セグメントは「エンタープライズ」と記載されています。

従業員1人あたり売上高は約34,566千円

公式サイトの会社概要によると、従業員数は単独で4,258名(2025年12月31日現在)です。

指標数値
売上高147,173百万円
従業員数4,258名
1人あたり売上高約34,566千円

同業のSIerでは1人あたり売上高が10,000千円台から20,000千円台にとどまる例が多く、この水準は高い部類にあたります。ハードウェアの販売を含む事業構成が影響していると考えられます。

公式サイトによると、設立は1982年7月1日、資本金3,617百万円、本社は東京都港区港南、株主はキヤノンマーケティングジャパン株式会社の全額出資です。事業内容は「SIおよびコンサルティング、各種ソフトウエアの開発・販売」と記載されています。

合併を重ねてきた会社

キヤノンマーケティングジャパンの有報の沿革には、この会社の変遷が記載されています。

時期内容
2008年4月キヤノンシステムソリューションズ株式会社が株式会社アルゴ21と合併し、キヤノンITソリューションズ株式会社へ商号変更
2009年1月キヤノンネットワークコミュニケーションズ株式会社と合併
2010年4月株式移転により中間持株会社キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社を設立
2015年4月キヤノンソフトウェア株式会社のエンベデット事業を除く全事業を吸収分割で承継
2016年4月キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社と合併
2017年7月キヤノンソフトウェア株式会社と合併
2020年7月キヤノンマーケティングジャパンの文教営業本部の事業を吸収分割で承継
2025年7月TCS株式会社と合併

直近では2025年7月にTCS株式会社と合併しています。TCS株式会社は、2023年10月にキヤノンマーケティングジャパンが公開買付けにより取得した東京日産コンピュータシステム株式会社の後の商号です。

公開情報から読み取れる範囲

以下は、親会社の有価証券報告書と公式サイトから読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

キヤノンITソリューションズ株式会社は非上場であり、有価証券報告書を提出していません。平均年間給与は公表されていません。親会社であるキヤノンマーケティングジャパンの提出会社の平均年間給与は8,494,208円(従業員4,563名、平均年齢48.4歳、平均勤続年数24.6年)です。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

労働時間に関する公表数値は確認できません。親会社の有報には、キヤノンITソリューションズの男性労働者の育児休業取得率が72.3%と記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

親会社のセグメントでは「エンタープライズ」に区分されます。エンタープライズは主に大手企業、準大手・中堅企業向けに業種・業態ごとの経営課題解決に寄与するITソリューションとキヤノン製品を提供する事業と有報に記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

親会社の有報には、キヤノンITソリューションズの管理職に占める女性労働者の割合が7.0%、労働者の男女の賃金の差異が全労働者86.1%(正規雇用労働者85.0%)と記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

非上場の会社を検討するとき、多くの人は情報が取れないと考えます。ところがこの会社は違います。親会社であるキヤノンマーケティングジャパンの有価証券報告書に、売上高147,173百万円、経常利益16,169百万円、当期純利益11,276百万円、純資産69,698百万円、総資産100,807百万円まで載っています。理由は、連結売上高に占める割合が10%を超える子会社は主要な損益情報等の開示が求められるからです。ここから読めることは多い。経常利益率は約11.0%で、上場SIerの平均的な水準を上回ります。純資産が総資産の約69.1%を占め、財務も厚い。一方で平均年間給与は載りません。親会社の8,494,208円(平均年齢48.4歳)は参考になりますが、同じ水準とは限りません。応募を検討する立場では、この「載っている数字」と「載っていない数字」を分けて扱ってください。事業の健全性は確認できます。処遇は面接で聞くしかありません。

報酬について確認できること

キヤノンITソリューションズ株式会社は非上場であり、有価証券報告書を提出していません。平均年間給与は公表されていません。

親会社であるキヤノンマーケティングジャパン株式会社の提出会社の数値は次のとおりです。

項目数値
従業員数4,563名
平均年齢48.4歳
平均勤続年数24.6年
平均年間給与8,494,208円

賞与および基準外賃金を含みます。ただしこれは親会社の数値であり、キヤノンITソリューションズの水準を示すものではありません。

上場しているSIerと並べると、業界の位置関係が見えます。

会社平均年間給与平均年齢従業員数
オービック11,292,000円35.8歳2,030人
BIPROGY8,846,208円46.3歳4,359人
キヤノンマーケティングジャパン8,494,208円48.4歳4,563名
TIS8,289千円40歳8カ月6,066人
SCSK7,969千円42歳8か月8,493名
NSD7,510千円39.2歳3,305名

各社の有価証券報告書によります。キヤノンマーケティングジャパンのみ12月決算です。

実額は選考の過程で確認してください。

エンタープライズ領域を担う位置づけ

キヤノンマーケティングジャパンの有報によると、グループのセグメントはコンスーマ、エンタープライズ、エリア、プロフェッショナルの4つです。

セグメント内容連結従業員数
コンスーマ個人向けデジタルカメラ、インクジェットプリンター等533名
エンタープライズ大手・準大手・中堅企業向けITソリューションおよびキヤノン製品8,101名(臨時2,130名)
エリア全国の中小企業向けITソリューションおよびキヤノン製品5,148名(臨時1名)
プロフェッショナルプロダクションプリンティング、産業機器、ヘルスケア903名(臨時161名)
その他1,712名(臨時155名)
全社(共通)マーケティング統括部門、本社管理部門2,028名(臨時63名)
合計18,425名(臨時2,510名)

キヤノンITソリューションズはエンタープライズに区分されます。連結従業員18,425名のうち、エンタープライズが8,101名で最大です。

なお同じくエンタープライズに区分される連結子会社として、株式会社プリマジェスト(資本金100百万円)も記載されています。

グループにはもう1社、売上高が連結の10%を超える会社があります。キヤノンシステムアンドサポート株式会社(エリアセグメント)で、売上高114,556百万円、経常利益10,589百万円、当期純利益7,210百万円です。

会社売上高経常利益経常利益率
キヤノンITソリューションズ147,173百万円16,169百万円約11.0%
キヤノンシステムアンドサポート114,556百万円10,589百万円約9.2%

なおキヤノンマーケティングジャパン自体は、キヤノン株式会社が議決権の52.1%を保有する子会社です。

この環境で積める経験

この会社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、収益性が確認できます。 売上高147,173百万円、経常利益16,169百万円で経常利益率は約11.0%。純資産が総資産の約69.1%を占めます。

第二に、大手・中堅企業を相手にします。 エンタープライズセグメントは大手企業、準大手・中堅企業向けと有報に記載されています。

第三に、合併を重ねてきた組織です。 直近では2025年7月にTCS株式会社と合併しています。

向いている人/向いていない人

向いている人

大手企業向けのシステム開発に関心がある方

エンタープライズセグメントは大手企業、準大手・中堅企業向けのITソリューションを提供する事業です。

財務の安定した環境を選びたい方

売上高147,173百万円、経常利益16,169百万円、純資産69,698百万円。総資産100,807百万円に対する純資産の比率は約69.1%です。

組織の統合に関わることに抵抗がない方

2008年以降、複数回の合併と会社分割を経ています。直近は2025年7月のTCS株式会社との合併です。

向いていない人

入社前に給与水準を確認したい方

非上場であり、平均年間給与は公表されていません。親会社の有報にも記載がありません。

組織や制度が長く固定された環境を求める方

有報の沿革を見ると、合併・吸収分割が繰り返されています。

エージェントベストの見解

面接で問われるのは、「ハードウェアとソフトウェアの両方が絡む提案をどう組み立てるか」です。この会社はキヤノンマーケティングジャパンのグループで、エンタープライズセグメントに属します。同セグメントの説明には「ITソリューション及びキヤノン製品を提供」と書かれています。つまり自社のシステム開発だけでなく、複合機やプリンターといった機器も含めた提案が事業の一部にあります。1人あたり売上高が約34,566千円と同業より高いのも、この構成が効いていると考えられます。準備としてお伝えしているのは、自分の経験を「システムだけの話」で終わらせないことです。顧客の業務のなかで、紙とデータがどこで行き来しているか。文書管理、帳票、印刷。ここに踏み込める人は多くありません。もう1つ、合併の履歴にも触れておきます。2008年以降、この会社は何度も合併しています。組織の出自が違う人が同じ会社にいる環境をどう捉えるか、聞かれる可能性があります。募集の有無と職種は、必ず公式の採用ページでご確認ください。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

キヤノンITソリューションズ株式会社は非上場のため、平均年間給与や労働時間の数値が公表されていません。処遇と働き方は選考の過程で確認する項目になります。

一方、事業の規模と収益性は親会社の有報から確認できます。売上高147,173百万円、経常利益16,169百万円、当期純利益11,276百万円、純資産69,698百万円、総資産100,807百万円です。

また2025年7月にTCS株式会社と合併しています。配属先が旧TCSの領域にあたるかどうかも、確認しておくとよい項目です。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜSIerか」と「なぜキヤノンITソリューションズか」の2段で組み立てます。

前者については、事業会社の情報システム部門やSaaS企業との違いをどう捉えているかを説明します。

後者の材料は親会社の有報と公式サイトにあります。売上高147,173百万円で経常利益率が約11.0%であること。エンタープライズセグメントとして大手・準大手・中堅企業を相手にしていること。1982年設立で、複数回の合併を経て現在の形になったこと。事業内容が「SIおよびコンサルティング、各種ソフトウエアの開発・販売」であること。

非上場でありながら親会社の有報から数字が読めることに触れられると、下調べの姿勢が伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

SIerの中途採用では、担当した業界と、プロジェクトを完了させた経験が読まれます。

業務システム開発の経験がある方は、担当した業界と業務領域、プロジェクトの規模・期間を書きます。エンタープライズ領域では、製造、金融、流通など業種ごとの知識が評価されます。

インフラやクラウドの経験がある方は、扱ったプラットフォームと、移行や運用で何を判断したかを書きます。

プロジェクト管理の経験がある方は、体制の人数と期間、そして遅延やトラブルをどう収束させたかを書きます。

営業や提案の経験がある方は、扱った商材の単価と商談の期間、決裁者にどう当たったかを書きます。この会社はシステムと機器の両方を扱う構成です。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

キヤノンITソリューションズ株式会社は1982年7月1日設立、資本金3,617百万円、株主はキヤノンマーケティングジャパン株式会社の全額出資です。非上場のため有価証券報告書を提出していませんが、親会社の有報に主要な損益情報等が記載されています。2025年12月期の売上高は147,173百万円、経常利益16,169百万円、当期純利益11,276百万円、純資産額69,698百万円、総資産額100,807百万円。経常利益率は約11.0%です。公式サイトによると従業員数は単独で4,258名(2025年12月31日現在)、1人あたり売上高は約34,566千円になります。親会社のセグメントでは「エンタープライズ」に区分され、大手企業・準大手・中堅企業向けのITソリューションとキヤノン製品を提供する事業です。2008年以降、複数回の合併と会社分割を経ており、直近では2025年7月にTCS株式会社と合併しています。

よくある質問

Q. キヤノンITソリューションズの年収はどのくらいですか。

A. 非上場であり有価証券報告書を提出していないため、平均年間給与は公表されていません。親会社であるキヤノンマーケティングジャパンの有報にも、子会社ごとの給与水準の記載はありません。参考として、親会社の提出会社の平均年間給与は8,494,208円(従業員4,563名、平均年齢48.4歳、平均勤続年数24.6年)です。ただしこれは親会社の数値であり、同じ水準とは限りません。実額は選考の過程でご確認ください。

Q. 業績はどのくらいの規模ですか。

A. 親会社キヤノンマーケティングジャパンの有価証券報告書(2025年12月期)によると、キヤノンITソリューションズ株式会社の売上高は147,173百万円、経常利益16,169百万円、当期純利益11,276百万円、純資産額69,698百万円、総資産額100,807百万円です。連結売上高に占める割合が10%を超える子会社にあたるため、主要な損益情報等が開示されています。経常利益率は約11.0%、総資産に対する純資産の比率は約69.1%です。

Q. キヤノンマーケティングジャパンとの関係はどうなっていますか。

A. 有報の関係会社の状況によると、キヤノンITソリューションズ株式会社はキヤノンマーケティングジャパン株式会社が議決権の100.0%を保有する連結子会社で、資本金は3,617百万円、セグメントは「エンタープライズ」です。関係内容として「ソフトウエア開発の業務委託及びシステム運用委託」「役員の兼任 2名」と記載されています。なおキヤノンマーケティングジャパン自体は、キヤノン株式会社が議決権の52.1%を保有する子会社です。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/5 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)