コマツの評判・年収・選考対策|転職で押さえるべきポイント

コマツ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/11

有価証券報告書が示す、会社の輪郭

コマツ(株式会社小松製作所)について、第157期(2026年3月期)の有価証券報告書から確認できる事実を整理します。

提出会社の従業員の状況(2026年3月31日現在)

項目数値
従業員数12,435人(臨時従業員768人)
平均年令41.7才
平均勤続年数17.1年
平均年間給与9,024,576円
平均年間給与の対前事業年度増減率5.0%

平均年間給与(税込)には基準外賃金および賞与が含まれると注記されています。

連結会社の状況(同日現在)

連結の合計は 67,279人(臨時従業員4,465人)。うち産業機械他が4,276人(211人)、全社(共通)が794人(110人)です。

読み取れること

連結67,279人に対し、提出会社は12,435人。約8割が連結子会社に所属しています。建設機械は海外市場の比重が大きく、海外の製造・販売拠点が連結に含まれる構造です。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の情報は各社公式サイトおよび有価証券報告書をご確認ください。

平均勤続17.1年という数字の意味

平均年令41.7才、平均勤続年数17.1年。

この2つから、平均的な社員は24.6才で入社している計算になります。新卒入社が中心で、長く勤める人が多い構造です。

同業との比較

同じ機械メーカーであるクボタの第136期の有価証券報告書では、提出会社の平均年齢39.9歳、平均勤続年数14.3年、平均年間給与8,609,216円とされています。コマツのほうが勤続年数で2.8年長く、給与で41万円高いという関係です。詳しくはクボタの評判・年収・選考対策もご覧ください。

対前年増減率5.0%

同報告書には、平均年間給与の対前事業年度増減率が 5.0% と記載されています。前年から上昇しています。

中途採用の観点

平均勤続17.1年は、日本の大手メーカーのなかでも長い部類です。同僚の多くが15年以上勤めている環境であり、社内の蓄積が厚いことを意味します。

セグメントの構成が、配属の可能性を示す

提出会社の従業員は、事業の種類別セグメントごとに次のように配置されています(2026年3月31日現在)。

セグメント従業員数(臨時従業員)
建設機械・車両11,410人(639人)
リテールファイナンス8人(0人)
産業機械他223人(19人)
全社(共通)794人(110人)
合計12,435人(768人)

建設機械・車両が9割以上

11,410人。提出会社の従業員の 約92% を占めます。

リテールファイナンスは8人

提出会社ではわずか8人です。この事業は、主に連結子会社が担っていると読み取れます。

転職の観点

提出会社に入る場合、建設機械・車両セグメントに配属される可能性が圧倒的に高い構造です。産業機械他は223人と限られます。

全社(共通)の794人

特定のセグメントに区分できない管理部門に所属する従業員です。コーポレート職として入る場合、この区分になります。

労働組合の記載から見える組織

有価証券報告書には、労働組合について具体的な記載があります。

提出会社の労働組合

小松製作所労働組合 があり、組合員数は約 11,300名、全国に 8支部 があります。上部団体として 全コマツ労働組合連合会 および産業別労働組合 JAM に加盟しています。

グループの労働組合

国内の連結子会社および関連会社のうち 11社 に、各々「全コマツ労働組合連合会」に加盟している労働組合があり、組合員数は約 6,500名 です。

同報告書は、労使関係は極めて安定しています としています。

読み取れること

提出会社の従業員12,435人に対し、組合員数は約11,300名。管理職などを除く大部分が組合員である構造です。

転職の観点

組合が組織されている会社では、労働条件が制度として定められています。個別の交渉より、制度の枠組みが優先される環境です。

株式所有制度

同報告書には、使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度 を導入しているとの記載もあります。

エージェントベストの見解

メーカーへの転職で見落とされやすいのが、連結と提出会社の差です。コマツの場合、連結67,279人に対し提出会社は12,435人。差の54,844人は連結子会社に所属しています。建設機械は海外市場の比重が大きく、海外の製造・販売拠点が含まれるためです。ここで確認していただきたいのは、応募するポジションの雇用契約の相手方です。「コマツ」という看板で応募しても、実際は国内の連結子会社ということがあります。給与テーブルも就業規則も別です。あわせて、セグメント別の人数も見てください。提出会社では建設機械・車両が11,410人で約92%を占めます。産業機械他は223人。応募する職種がどちらかで、扱う製品も顧客もまったく違います。

製造業の技術職として見た、この会社

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の「生産・品質管理技術者」の区分では、次の数値が示されています。

コマツの水準との比較

提出会社の平均年間給与は9,024,576円。job tagの区分平均703.9万円を大きく上回ります。ただし、区分の数値は業界全体の平均であり、企業規模による差が含まれます。

平均年齢は近い

コマツの41.7才と、区分の42.1歳。ほぼ同じ年齢層でありながら、給与に差があります。

必要スキル

同じ区分では、クオリティチェック3.9、説得3.9、指導3.9、品質の安定性管理3.8 が上位に示されています。技術だけでなく、現場を動かす力が求められる領域です。

学歴の分布

同区分では、大卒47.1%、高卒37.3%、修士課程卒13.7%、専門学校卒11.8%、高専卒7.8%。学歴で絞られにくい構成です。

近い領域はメーカーIT・製造業DXのキャリアパス建設・不動産DXのキャリアパスもあわせてご覧ください。

リテールファイナンス8人という数字が示すもの

提出会社のセグメント別従業員数で、目を引くのが リテールファイナンス8人(臨時0人) という数字です。

この事業の位置づけ

建設機械の販売では、顧客が高額な機械を購入します。代金の支払いを分割する仕組みが、販売を支えます。リテールファイナンスは、この機能を担う事業です。

提出会社に8人しかいない理由

連結には、この事業を担う子会社があると考えられます。金融の機能は、専門の法人に置かれるのが一般的です。

転職の観点

金融の領域に関心がある方が「コマツのリテールファイナンス」を志望する場合、提出会社ではなく子会社への応募になる可能性が高くなります。

同じことがセグメント全体に言える

産業機械他も、提出会社では223人。連結の4,276人(臨時211人)とは大きく違います。提出会社の数字だけを見ると、事業の規模を見誤ります。

確認のしかた

有価証券報告書のセグメント別従業員数を、連結と提出会社の両方で見比べる。この一手間で、応募先がどちらの法人かの見当がつきます。

選考で確認しておきたいこと

  1. 雇用契約の相手方(提出会社か、連結子会社か)
  2. 配属されるセグメント(建設機械・車両か、産業機械他か、全社共通か)
  3. 勤務地と、転勤の可能性
  4. 海外拠点との関わりと、赴任の可能性
  5. 等級制度と、中途入社の起点
  6. 労働組合への加入と、その運用

1つ目が、条件を最も左右します。連結67,279人のうち、提出会社は12,435人です。

4つ目は、この会社の特徴に関わります。連結の8割が国内外の子会社であり、海外との関わりが業務に含まれる可能性があります。

6つ目は、有価証券報告書に組合員数約11,300名との記載があります。提出会社の従業員12,435人に対して大部分が組合員です。

エージェントベストの見解

平均勤続年数17.1年という数字は、日本の大手メーカーのなかでも長い部類です。中途で入る方にとって、これは2つの意味を持ちます。ひとつは、定着している職場であること。頻繁な離職に振り回されることはありません。もうひとつは、社内の蓄積が厚いことです。15年以上同じ会社にいる人が多数派の環境では、明文化されていない進め方や判断の基準が積み上がっています。中途入社者が最初に直面するのは、この見えない部分です。準備としてお勧めしたいのは、面接で「中途入社の方は部門に何人いて、何年目の方が多いですか」と聞くことです。中途が一定数いる部門であれば受け入れの型ができています。この質問は、平均勤続17.1年という数字だけでは分からない実態を引き出せます。

まとめ

コマツについて、有価証券報告書から確認できる点を整理します。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。統計の数値は調査区分全体のものであり、特定の企業の実態を示すものではありません。詳細は有価証券報告書および各社公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 平均年間給与9,024,576円は、全社員の平均ですか。

A. 提出会社の従業員12,435人の平均です。連結67,279人の平均ではありません。基準外賃金および賞与が含まれると注記されています。

Q. クボタと比べて、どう違いますか。

A. 有価証券報告書の数値では、コマツが平均年令41.7才・勤続17.1年・給与9,024,576円、クボタが平均年齢39.9歳・勤続14.3年・給与8,609,216円です。コマツのほうが勤続年数が長く、給与も高くなっています。

Q. 海外勤務の可能性はありますか。

A. 連結67,279人に対し提出会社が12,435人であることから、海外を含む子会社の比重が大きい構造が読み取れます。応募するポジションで海外との関わりがどの程度あるかは、面接で確認する価値があります。

Q. 労働組合には加入するのですか。

A. 有価証券報告書には、小松製作所労働組合の組合員数が約11,300名と記載されています。提出会社の従業員12,435人に対して大部分が組合員という構造です。加入の条件は面接で確認してください。

出典

本記事は 2026/8/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)