あおぞら銀行グループの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

あおぞら銀行グループ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/4

あおぞら銀行グループをM&Aの文脈で検討する場合、押さえておくべき構造があります。M&Aアドバイザリー業務を担っているのは銀行本体ではなく、全額出資子会社のABNアドバイザーズ株式会社です。同じグループの中でも、どの法人に入るかで仕事の中身がまったく変わります。この記事では、第93期の有価証券報告書で確認できる実数を軸に、グループの構成と報酬の実態を整理します。

連結2,515人・総資産8.6兆円の銀行グループ

項目内容
会社名株式会社あおぞら銀行(Aozora Bank, Ltd.)
上場区分東京証券取引所(証券コード 8304)
本店所在地東京都千代田区麹町六丁目1番地1
資本金125,966百万円
連結経常収益242,314百万円(2025年度)
連結総資産8,601,673百万円(同上)
連結従業員数2,515人(2026年3月31日現在、ほか臨時従業員181人)
当行の従業員数1,928人(同上、ほか臨時従業員118人)
当行の平均年齢44.6歳
当行の平均勤続年数16.6年
当行の平均年間給与9,277千円(賞与および基準外賃金を含む)

数値はいずれも第93期(2025年4月1日から2026年3月31日、2026年6月17日提出)の有価証券報告書によります。

M&Aを担うのは子会社のABNアドバイザーズ

有価証券報告書によると、当行グループは2026年3月末日現在、当行、連結子会社23社および持分法適用関連会社1社で構成されています。

事業は「銀行業」と「その他事業」に区分され、その他事業では信託業務、債権管理回収業務、金融商品取引業務、投資運用業務、投資助言業務、M&Aアドバイザリー業務、ベンチャーキャピタル業務などが行われています。

主要な関係会社として挙げられているのは次のとおりです。

会社主要な事業議決権所有割合(%)
GMOあおぞらネット銀行株式会社銀行業務85.1
あおぞら債権回収株式会社債権管理回収業務67.6
あおぞら証券株式会社金融商品取引業務100
あおぞら投信株式会社投資運用業務100
あおぞら不動産投資顧問株式会社投資助言業務100
ABNアドバイザーズ株式会社M&Aアドバイザリー業務100
あおぞら企業投資株式会社ベンチャーキャピタル業務100

M&Aアドバイザリーを志望する場合、応募先はABNアドバイザーズ株式会社(東京都千代田区、資本金200百万円)になります。銀行本体の法人営業とは、職務も評価軸も異なります。

なお有価証券報告書には、あおぞら地域総研株式会社が2026年4月1日付であおぞらHRラボ&コンサルティング株式会社へ商号変更したこと、あおぞら証券株式会社が2026年4月1日付であおぞら投信株式会社を存続会社とする吸収合併により解散したことも注記されています。グループの構成は動いています。

また、株式会社大和証券グループ本社が当行との間で資本業務提携契約を締結しており、当行のその他の関係会社となっている旨も示されています。

2023年度に大きな赤字を計上している

有価証券報告書に掲載されている5期分の推移は、この銀行が経験した変動を示しています。

年度連結経常収益(百万円)親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)連結従業員数(人)
2021年度134,73735,0042,382
2022年度183,2928,7192,442
2023年度246,299△49,9042,476
2024年度231,46020,5182,477
2025年度242,31425,7052,515

2023年度に親会社株主に帰属する当期純損失49,904百万円を計上しています。その後は2024年度20,518百万円、2025年度25,705百万円と黒字を回復しました。

この経緯は、応募を検討する立場からも把握しておく価値があります。大きな損失を経験した後の立て直し局面にある組織だという前提で見るのが実態に近いと思われます。従業員数は一貫して緩やかに増えています。

口コミに現れる評価の傾向

以下は、公開されている口コミの傾向を整理したものです。個別の書き込みを引用したものではありません。

年収・評価制度

年功序列ではなくスキルや成果に基づく評価が行われており、個人の努力が反映されやすいという受け止めが共通しています。有価証券報告書にも、Pay for Performanceの徹底、処遇のメリハリ強化といった運用方針が明記されており、公式の記載とも整合します。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

穏やかな雰囲気で、他行と比べてノルマが厳しくないという評価が共通しています。フレックスタイム制や在宅勤務が導入されており、有給休暇も取得しやすいという記述が多く見られます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

グループに証券、投信、不動産投資顧問、M&Aアドバイザリー、ベンチャーキャピタルと多様な機能があるため、金融の中で領域を移す道が存在します。他方、規模が大手行より小さいぶん、ポジションの数は限られます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

家賃補助、奨学金返済支援、育児・介護支援制度など、ライフステージに応じた福利厚生の充実を挙げる声が多く見られます。有価証券報告書でも、男性の育児休業取得率が対象者全員となっている旨が示されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

「あおぞら銀行の平均年収927万円」という数字は、母集団を確認してから読んでください。有価証券報告書によると、この9,277千円は当行の従業員1,928人の平均であり、連結従業員数は2,515人です。そして同じ書類に、平均年齢44.6歳、平均勤続年数16.6年と記載されています。40代半ばで在籍16年超という構成での平均です。つまりこれは、長く勤めた人が中心の母集団の数字であり、中途で入社した30代がすぐに届く水準ではありません。もうひとつ重要なのは、この平均に子会社の従業員が含まれていないことです。M&Aアドバイザリーを担うABNアドバイザーズは別法人であり、報酬体系も別です。銀行本体の平均年収を見てM&A子会社に応募すると、前提がずれます。応募先の法人ごとに条件を確認してください。

平均年間給与927万円をどう読むか

上場企業であるため、報酬に関する数値は明確に開示されています。

第93期の有価証券報告書によると、当行の従業員数は1,928人(ほか臨時従業員118人)、平均年齢44.6歳、平均勤続年数16.6年、平均年間給与は9,277千円で、対前事業年度増減率は2.3%です。平均年間給与には賞与および基準外賃金が含まれます。

報酬の考え方についても、有価証券報告書に方針が記載されています。人材リソースのサステナビリティの観点から、優秀な人材の確保・維持に必要な競争力のある報酬水準の維持に努める旨、報酬水準は市場動向、同業他社水準、物価動向等を踏まえて総合的に設定する旨が示されています。

特に注目すべきは、高度な専門性を持つキャリア採用者については、客観性のある市場調査結果を参照して報酬水準を決定すると明記されている点です。中途採用者の処遇を市場水準に合わせる方針が公式に示されています。

運用方針としては、Pay for Performanceの徹底、チャレンジへの評価、処遇のメリハリ強化、シニア層の活躍推進、そして物価上昇率等を考慮したベースアップの継続的な実施が挙げられています。

多様性に関する指標も開示されています。当行の管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合は15.2%、男性労働者の育児休業取得率は102%、労働者の男女の賃金の額の差異は全労働者67.9%、正規雇用労働者67.1%、パート・有期労働者68.6%です。有価証券報告書では、女性業務執行役員比率が25%に達していること、女性従業員の平均勤続年数が男性を上回っていることも示されています。

なお当行の従業員組合はあおぞら銀行従業員組合と称し、組合員数は1,258人です。

麹町の本店と5拠点

有価証券報告書の表紙によると、本店は東京都千代田区麹町六丁目1番地1です。縦覧に供する場所として、関西支店(大阪市北区梅田)、名古屋支店(名古屋市中村区名駅)、横浜支店(横浜市西区南幸)、千葉支店(千葉市中央区富士見)が挙げられています。

働き方については、公開されている口コミでフレックスタイム制や在宅勤務が導入されていること、有給休暇が取得しやすいことが共通して指摘されています。

有価証券報告書でも、従業員のウェルビーイングやファイナンシャル・ウェルネスの向上を重要なテーマと位置づけ、健康経営を推進している旨が示されています。福利厚生として、健康維持・生活支援・資産形成支援等を目的とした各種制度を整備していること、従業員持株会加入者に株式報酬として特別報奨金を支給していることも記載されています。

DEI(多様性・公正性・包摂性)の推進については、2022年に「あおぞらアライ」を立ち上げ、障がいやLGBTQ+等の多様なバックグラウンドを持つ従業員に寄り添う活動を継続していること、2025年度には休暇制度の対象に同性パートナーを含める人事規則改訂を実施したことが示されています。

グループ内に複数の専門会社がある

同グループでのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、機能ごとに法人が分かれています。 銀行業務は当行、M&AアドバイザリーはABNアドバイザーズ、ベンチャーキャピタルはあおぞら企業投資、投資運用はあおぞら投信、投資助言はあおぞら不動産投資顧問、債権管理回収はあおぞら債権回収というように、専門会社が置かれています。どの法人に入るかがキャリアの起点になります。

第二に、グループの構成が動いています。 あおぞら地域総研は2026年4月1日付であおぞらHRラボ&コンサルティングへ商号変更し、あおぞら証券は同日付であおぞら投信を存続会社とする吸収合併により解散しています。応募先の法人名は、必ず最新の情報で確認する必要があります。

第三に、キャリア採用が方針として位置づけられています。 有価証券報告書には、新卒・キャリア採用を両輪とする採用活動の継続、外国人を含む多様なバックグラウンドを持つキャリア採用の推進が示されています。中途入社が例外ではない組織です。

向いている人/向いていない人

向いている人

専門性を市場価値で評価されたい方

有価証券報告書には、高度な専門性を持つキャリア採用者については客観性のある市場調査結果を参照して報酬水準を決定する旨が明記されています。専門性が処遇に反映される仕組みが公式に示されています。

金融の中で領域を広げたい方

銀行業務に加えて、M&Aアドバイザリー、ベンチャーキャピタル、投資運用、投資助言、債権管理回収といった専門会社がグループ内にあります。金融の中で軸を移す選択肢が存在します。

働き方の制度を重視する方

フレックスタイム制や在宅勤務、男性の育児休業取得率が対象者全員に達している点といった制度面の充実が、公式・非公式の両方で示されています。

向いていない人

大手行の規模とポジション数を求める方

連結従業員数2,515人という規模は、メガバンクとは桁が違います。社内異動やポジションの選択肢という点では、限定的になります。

業績の安定を最優先する方

2023年度に親会社株主に帰属する当期純損失49,904百万円を計上し、その後回復した経緯があります。金融機関の業績は市場環境の影響を受けるため、変動を許容できるかが判断材料になります。

エージェントベストの見解

M&Aアドバイザリーを目指してこのグループを検討している方に、最初にお伝えすることがあります。応募先はABNアドバイザーズ株式会社です。有価証券報告書の関係会社の状況を見ると、M&Aアドバイザリー業務を主要な事業とする連結子会社として明記されており、資本金は200百万円で、議決権はすべて銀行本体が保有しています。銀行本体の法人営業とは別の会社であり、当然ながら職務も評価軸も報酬体系も異なります。ここを混同したまま「あおぞら銀行を受けたい」と言うと、面接で志望動機が噛み合いません。逆に、銀行の与信判断や法人取引の経験を持つ方が、その知見をM&Aの助言に転じたいという文脈で語れば、話が通ります。グループ企業を受けるときは、まず有価証券報告書の関係会社一覧を開いてください。どの法人が何をしているかが1ページで分かります。

グループ企業への応募をどう準備するか

応募先の法人を特定する

まず行うべきは、グループのどの法人に応募するのかを決めることです。有価証券報告書の関係会社の状況には、各社の主要な事業と議決権所有割合が一覧で示されています。

M&AアドバイザリーならABNアドバイザーズ、ベンチャーキャピタルならあおぞら企業投資、投資運用ならあおぞら投信、投資助言ならあおぞら不動産投資顧問、債権管理回収ならあおぞら債権回収です。銀行業務そのものであれば当行、インターネット銀行事業ならGMOあおぞらネット銀行という選択肢もあります。

なおグループの構成は動いています。2026年4月1日付であおぞら証券があおぞら投信を存続会社とする吸収合併により解散し、あおぞら地域総研があおぞらHRラボ&コンサルティングへ商号変更しています。最新の法人名は公式サイトでご確認ください。

選考プロセスの具体的なステップは公開されていないため、応募時の案内をご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜこの領域か」と「なぜあおぞらか」の2段で組み立てます。

後者について、この銀行は差別化の材料があります。連結総資産8.6兆円という規模はメガバンクとは異なる位置づけであり、そのぶん個別の案件に踏み込みやすい構造だと考えられます。加えて、グループに証券、投信、不動産投資顧問、M&Aアドバイザリー、ベンチャーキャピタルという専門会社を持ち、大和証券グループ本社との資本業務提携もあります。

2023年度の大幅な損失とその後の回復についても、事実として把握しておくと、経営環境への理解が伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

金融機関出身の方は、担当した業務領域(法人営業、審査、市場、リスク管理など)と、扱った規模を明示します。特に高度な専門性については、有価証券報告書で市場調査結果を参照して報酬水準を決定する旨が示されている以上、専門性が明確なほど有利に働きます。

M&Aアドバイザリーを志望する場合は、ディールに関わった経験、企業価値評価の実務、経営者との折衝経験を具体的に書きます。

事業会社出身の方は、資金調達やM&Aの当事者としての経験が接続点になります。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

あおぞら銀行は、連結総資産8,601,673百万円、連結従業員数2,515人(2026年3月31日現在)の東証上場銀行です。当行の従業員数は1,928人、平均年齢44.6歳、平均勤続年数16.6年、平均年間給与は9,277千円です。グループは連結子会社23社と持分法適用関連会社1社で構成され、M&Aアドバイザリー業務はABNアドバイザーズ株式会社(全額出資子会社)が担っています。2023年度に親会社株主に帰属する当期純損失49,904百万円を計上した後、2024年度・2025年度と黒字を回復しました。報酬については、高度な専門性を持つキャリア採用者について客観性のある市場調査結果を参照して水準を決定する旨が有価証券報告書に明記されています。応募にあたっては、グループのどの法人に応募するのかを先に特定することが出発点になります。

よくある質問

Q. あおぞら銀行の年収はどのくらいですか。

A. 第93期(2026年3月期)の有価証券報告書によると、当行の平均年間給与は9,277千円、対前事業年度増減率は2.3%です。賞与および基準外賃金を含んだ金額で、対象は従業員1,928人、平均年齢44.6歳、平均勤続年数16.6年です。ただし連結従業員数は2,515人であり、この平均には子会社の従業員が含まれていません。また平均勤続年数16.6年という構成から、長期勤続者を含む母集団の平均である点にご注意ください。報酬方針として、高度な専門性を持つキャリア採用者については客観性のある市場調査結果を参照して水準を決定する旨が示されています。

Q. M&Aの仕事をしたい場合はどこに応募すればよいですか。

A. 有価証券報告書の関係会社の状況によると、M&Aアドバイザリー業務を主要な事業とする連結子会社はABNアドバイザーズ株式会社(東京都千代田区、資本金200百万円、議決権所有割合は全部)です。銀行本体とは別法人であり、職務や評価軸も異なります。このほかグループには、ベンチャーキャピタル業務のあおぞら企業投資株式会社、投資運用業務のあおぞら投信株式会社、投資助言業務のあおぞら不動産投資顧問株式会社などがあります。応募先の法人名は最新の情報でご確認ください。

Q. 2023年度の赤字はどういうものでしたか。

A. 有価証券報告書の主要な経営指標等の推移によると、2023年度(2023年4月1日から2024年3月31日)に親会社株主に帰属する当期純損失49,904百万円を計上しています。その後、2024年度は20,518百万円、2025年度は25,705百万円の親会社株主に帰属する当期純利益を計上し、黒字を回復しました。連結従業員数は同期間に2,476人から2,515人へと緩やかに増加しています。詳細な要因については有価証券報告書の該当箇所をご確認ください。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/4 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)