ファンコミュニケーションズの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

ファンコミュニケーションズ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/18

有価証券報告書によると、株式会社ファンコミュニケーションズの直近期は売上高7,096,657千円(前期比1.9%増)、営業利益1,965,023千円(同23.1%増)、経常利益2,014,025千円(同20.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,307,776千円(同7.9%減)。営業利益率は27.7%です。一方、連結従業員数は409人→356人53人減少しました。有価証券報告書はその理由を「収益性向上を目的とした人員配置の最適化および採用活動の抑制に加え、自己都合退職による減少」と記載しています。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。

会社概要と2つの事業セグメント

項目内容
会社名株式会社ファンコミュニケーションズ
代表者代表取締役社長 二宮 幸司
企業理念「つくる 信じる コツコツと」
経営ビジョン「プロシューマー・ハピネス」
決算期12月期(第27期は2025年1月1日〜2025年12月31日)
資本金1,189,569千円
連結従業員数356人〔外、平均臨時雇用者数21人〕(前期409人)
提出会社の従業員数319人〔17人〕
労働組合結成されておりませんが、労使関係は円満に推移

この記事で扱う数値は、すべて有価証券報告書に記載されたものです。

セグメント別の実績

セグメント売上高(千円)前年同期比構成比セグメント損益(千円)
CPAソリューション事業5,660,91295.7%79.8%(前期84.9%)利益3,802,507(前期比**+11.0%**)
戦略事業1,435,744137.0%20.2%(前期15.1%)損失619,155(前期は損失854,215)
合計7,096,657101.9%100.0%

なお、当連結会計年度より、従来「新規事業」としていた報告セグメントを「戦略事業」に名称変更しています。

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は5,591千円(賞与及び基準外賃金を含む)、平均年齢35.8歳、平均勤続年数7.8年、従業員数319人〔17人〕です。人的資本投資の方針として「組織硬直しない人事制度や仮説思考ができ実行力が身に着けられる環境の提供や評価制度の実行」と記載されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

**男性労働者の育児休業取得率は76.9%**です。労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移と記載されています。働き方の制度そのものについては、有価証券報告書に詳細な記載がありません。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

連結従業員数は409人→356人へ減少しました。提出会社は393人→319人(74人減)で、有価証券報告書は「主にグループ戦略事業への注力および体制強化を目的とした子会社への出向のほか、自己都合退職による減少」と記載しています。採用については「セールス、エンジニアは新卒採用を強化し当社のカルチャーとスキルを兼ね備えたDX人材、PdM人材を育成する」との方針が示されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

企業理念は「つくる 信じる コツコツと」。有価証券報告書は「新しい価値を『つくる』。その可能性を『信じる』。たとえ社会にすぐに受け入れられなくも、私たちは、決してあきらめません。ウサギじゃなくても、カメのように。『コツコツと』一歩ずつ、着実に前進していきます」と説明しています。**管理職に占める女性労働者の割合は14.0%**です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

「稼働広告主ID数 3,536 → 3,084」「登録パートナーサイト数 3,526,706 → 3,622,301」。主力サービス「A8.net」の2つの数字が、逆方向に動いています。

指標2024年12月期2025年12月期増減
稼働広告主ID数3,5363,084△452(△12.8%)
登録パートナーサイト数3,526,7063,622,301+95,595(+2.7%)

**広告を出す側が減り、広告を載せる側が増えた。****アフィリエイト広告は、広告主とメディア(サイト運営者)を仲介するビジネスです。****広告主が12.8%減れば、売上は減ります。**実際、CPAソリューション事業の売上高は前年同期比95.7%(△4.3%)でした。**にもかかわらず、セグメント利益は+11.0%です。**有価証券報告書は理由を明記しています。「A8及びA8appともにトップラインが鈍化し売上高が減少した一方、生産性向上への取り組みによりコストが低下し減収増益となりました」。**減収増益。**これは、当メディアがこの1年で何度も見た型です。

内容
①コスト削減型売上は減るが費用がそれ以上に減るファンコミュニケーションズ、CARTA
②売上拡大型売上が伸びて費用を吸収BASE
⑥売上が費用を追い越した型売上の伸び率が販管費の伸び率を上回るSmartDrive

そして、コスト削減型には人が伴います。

区分前期当期増減
連結従業員数409人356人△53人
提出会社の従業員数393人319人△74人

有価証券報告書の注記が、この2つの数字の違いを説明しています。連結の53人減は「収益性向上を目的とした人員配置の最適化および採用活動の抑制に加え、自己都合退職による減少」。提出会社の74人減は「主にグループ戦略事業への注力および体制強化を目的とした子会社への出向のほか、自己都合退職による減少」。つまり、提出会社から74人減ったうち21人分は、子会社へ移った人です。(連結ベースでは53人減にとどまるため、差の21人はグループ内に残っている計算になります。)**縮小と移動が、同時に起きている。**どこへ移ったかは、セグメント別の従業員数に出ています。

セグメント提出会社連結
CPAソリューション事業152人〔1〕152人〔1〕0人
戦略事業57人〔2〕94人〔6〕37人
全社(共通)110人〔14〕110人〔14〕0人

戦略事業だけ、子会社に37人いる。インフルエンサーマーケティングの株式会社WAND、ゲームパブリッシングのファンコミュニケーションズ・グローバルなどです。主力事業(A8.net)は本体、成長事業は子会社。この配置は、応募者にとって重要です。「ファンコミュニケーションズに入る」といっても、A8.netの本体に入るのか、戦略事業の子会社に入るのかで、見える景色が違うからです。面接では3つ聞いてください。1つ目、「稼働広告主ID数が452減った要因は何ですか」。2つ目、「戦略事業の子会社37人は、どの会社に何人ですか」。3つ目、「採用活動の抑制は、いつまで続きますか」

中期経営計画の数字

有価証券報告書は「2025年度から2027年度までの3ヵ年の中期経営計画『FY25-27中期経営計画』を推進しておりますが、AI技術の爆発的な進化や資本効率に対する期待の高まりなど、外部環境の急激な変化に対応するため、同計画の一部見直しを行いました」と記載しています。

最終年度(2027年度)の目標

指標目標2024年度対比
全サービス広告主ID数6,000ID+2,000ID
全サービスメディアID数50,000ID+20,000ID
営業利益30億円+88%
ROE10%以上(当期は7.36%)

**当期の営業利益は19.65億円。**目標の30億円まで、残り2期で10億円強を積む計画です。

5つの戦略

戦略内容
成長戦略「単なるアドネットワークプロバイダーから、デジタルマーケティング全般を一気通貫で支援する**『プロシューマー支援企業』へと進化**します」
グロースサークル戦略「すべてのプロセスにAIを活用することで、『ID数の拡大』と『クロスセル等による顧客単価の向上』のサイクルを回していきます」
AI活用社内オペレーションシステム「FANCOMI AI」の開発を推進。「『A8.net』を国内で最もAIが活用されるプロダクトへ進化させる」
資本政策2027年度末にROE10%以上。デジタルマーケティング領域を中心としたM&Aに積極投資(60億円規模)、投資判断基準はIRR15%をハードルレートに設定
人的資本投資①仕組み化への投資(セールスイネーブルメント)②AI/DX投資(社員1人当たりのツール費用引き上げ)③採用と育成(セールス・エンジニアの新卒採用強化)④人事制度

株主還元については「2027年度まではDOE(自己資本配当率)8%程度をベースとし、機動的な自社株買い等を含め資本効率の追求を行います」と記載されています。

戦略事業の中身

戦略事業は売上1,435,744千円(前期比37.0%増)、セグメント損失619,155千円(前期は損失854,215千円)です。損失は235,060千円縮小しました。

領域有価証券報告書の記載
nend からの転換「2024年3月29日をもって広告配信を停止し事業撤退をした『nend』のリソースを、インフルエンサーマーケティングを手掛ける連結子会社『株式会社WAND』や、デジタルマーケティングプロセス最適化支援サービス『N-INE』へと転換を進め」
ゲームパブリッシング連結子会社「株式会社ファンコミュニケーションズ・グローバル」で「積極的な広告宣伝による集客強化」
インフルエンサーマーケティング株式会社WANDでの「営業体制構築
N-INE機能強化に向けた開発投資を継続
ファンマーケティング「クリエイターエコノミー領域のファンマーケティング事業も売上高が堅調に推移」

有価証券報告書は「『nend』の事業撤退による減収影響を、上記施策による各領域の成長が上回り」と記載しています。

5期の推移と財務

売上高(千円)経常利益(千円)当期純利益(千円)自己資本比率従業員数
第23期(2021年12月)26,700,2292,516,2131,637,20779.64%482[29]
第24期(2022年12月)7,737,5292,447,6461,535,29674.93%490[27]
第25期(2023年12月)7,396,6612,103,0691,233,11076.16%460[28]
第26期(2024年12月)6,961,6631,670,1851,419,40277.08%409[28]
第27期(2025年12月)7,096,6572,014,0251,307,77676.54%356[21]

**第23期から第24期にかけて売上高が26,700百万円→7,737百万円へ大きく減っていますが、これは事業の縮小ではありません。**有価証券報告書は「『収益認識に関する会計基準』等を第24期の期首から適用しており、第24期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております」と注記しています。会計基準の変更による表示の違いです。

**第24期以降で見ると、売上高は7,737→7,096百万円と減少傾向にあり、当期に初めて増加(+1.9%)に転じました。**一方、従業員数は490人→356人へ、5期で134人減っています。

財務の状況

項目当期末前期末比
流動資産17,957,495千円△2,828,458千円(現金及び預金△2,223,377千円)
固定資産4,969,978千円+2,399,096千円投資有価証券+2,546,685千円
純資産17,580,433千円△479,201千円
自己資本比率76.54%(前期77.08%)
現金及び現金同等物14,698,412千円(前期17,021,101千円)

キャッシュ・フロー

区分当期前期
営業活動+2,070,065千円+1,261,273千円
投資活動△2,628,856千円投資有価証券の取得3,004,281千円△324,410千円
財務活動△1,758,695千円(配当金の支払1,786,052千円)△1,257,065千円

**現金が2,223百万円減り、投資有価証券が2,546百万円増えた。**有価証券報告書は資金需要について「当社グループが展開するサービスとシナジーがある企業への投資やスタートアップ企業へ投資をしているベンチャーキャピタルへの投資のほか、当社グループの戦略事業への投資など」と記載しています。

1株当たり配当額は27円(前期19円)、配当性向115.5%(提出会社ベース)。発行済株式総数は76,930,032株→66,310,429株へ減少しています。

エージェントベストの見解

**「配当性向115.5%」。当期純利益を超える額を配当しています。**そして、発行済株式総数が76,930,032株→66,310,429株へ、10,619,603株(13.8%)減っています。

項目第26期第27期
1株当たり配当額19円27円
配当性向84.2%115.5%
発行済株式総数76,930,032株66,310,429株
自己資本比率77.08%76.54%

利益以上に配当し、株式を1割以上消した。****これは、有価証券報告書に書かれた方針と一致しています。2027年度まではDOE(自己資本配当率)8%程度をベースとし、機動的な自社株買い等を含め資本効率の追求を行います」。**DOEは、利益ではなく自己資本に対して配当率を決める方式です。**利益が変動しても配当額が安定する反面、**利益が少ない期には配当性向が100%を超えます。****なぜこうするのか。**答えは目標にあります。**ROE10%以上(2027年度末)。**当期のROEは7.36%です。

ROEの分解意味
分子=当期純利益増やす(営業利益30億円目標)
分母=自己資本減らす(配当・自社株買い)

**自己資本比率76.54%。****この会社は、現金と資本を持ちすぎている。**総資産22,927百万円のうち、現金及び現金同等物が14,698百万円あります。そして当期、その現金の一部(3,004百万円)を投資有価証券に振り向けました。さらに、中期経営計画ではM&Aに60億円規模の投資を掲げています。**溜めた資本を、①株主に返す ②企業に投資する ③M&Aする、の3方向へ動かしている期。****応募者にとって、これは何を意味するか。****1つ目、この会社には資金がある。**現金146億円、自己資本比率76.5%。赤字で資金繰りに追われる会社ではありません。****2つ目、その資金は「人」より「投資」に向いている。採用活動は抑制され(従業員△53人)、投資有価証券は+2,546百万円。3つ目、M&A 60億円規模という記載がある。入社後に、買収した会社と一緒に働く可能性があるということです。当メディアが同じバッチで読んだヌーラボも、資本金を1億円へ減資し、自己株式99,928千円を取得していました。****成熟したネット企業が、成長より資本効率へ舵を切る。****この動きは、複数社で同時に起きています。面接では3つ聞いてください。1つ目、「M&A 60億円は、どの領域を想定していますか」。2つ目、「ROE10%は、利益と自己資本のどちらで達成する計画ですか」。3つ目、「採用抑制の中で、増員するポジションはどこですか」

働き方とキャリア形成の特徴

有価証券報告書から読み取れる特徴は、次のとおりです。

1. CPAソリューション事業が売上の79.8%

アフィリエイト広告サービス「A8.net」、スマートフォンアプリ向けCPI広告サービス「A8app」を提供しています。

2. 戦略事業は赤字だが損失が縮小している

売上+37.0%、セグメント損失619,155千円(前期は854,215千円)。子会社に37人が配置されています。

3. 従業員は減少傾向

連結409人→356人(△53人)。5期では490人→356人です。

4. 男性育休取得率76.9%

管理職に占める女性労働者の割合は14.0%です。

5. AIを全社に入れる方針

社内オペレーションシステム「FANCOMI AI」の開発、「A8.net」へのAI実装が明記されています。

向いている人/向いていない人

向いている可能性がある人

向いていない可能性がある人

選考に向けた準備

1. 「減収増益」を説明できるようにする

CPAソリューション事業は売上△4.3%、利益+11.0%。トップライン鈍化を生産性向上で吸収したという構造です。

2. 2つのID数を押さえる

稼働広告主ID数3,084(△452)と登録パートナーサイト数3,622,301(+95,595)。中期計画では広告主ID 6,000、メディアID 50,000が目標です。

3. 「プロシューマー支援企業」という言葉を理解する

有価証券報告書は「単なるアドネットワークプロバイダーから、デジタルマーケティング全般を一気通貫で支援する『プロシューマー支援企業』へと進化します」と記載しています。この転換のどこで貢献できるかを、自分の言葉で言えるようにしておきましょう。

まとめ

よくある質問

Q. ファンコミュニケーションズの平均年収はいくらですか?

A. 有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は5,591千円(賞与及び基準外賃金を含む)、平均年齢35.8歳、平均勤続年数7.8年、従業員数319人〔外、平均臨時雇用者数17人〕です。提出会社全体の平均であり、職種や等級による差は含まれていません。提出会社の内訳はCPAソリューション事業152人〔1〕、戦略事業57人〔2〕、全社(共通)110人〔14〕です。

Q. なぜ従業員数が減っているのですか?

A. 有価証券報告書は2つの注記を置いています。連結従業員数が53人減った理由は「収益性向上を目的とした人員配置の最適化および採用活動の抑制に加え、自己都合退職による減少」。**提出会社の従業員数が74人減った理由は「主にグループ戦略事業への注力および体制強化を目的とした子会社への出向のほか、自己都合退職による減少」**です。連結ベースの減少(53人)より提出会社の減少(74人)が大きいのは、一部がグループ内の子会社へ移っているためです。連結の戦略事業94人〔6〕に対し提出会社は57人〔2〕で、差の37人が子会社に在籍しています。

Q. どんな事業をしている会社ですか?

A. CPAソリューション事業(売上5,660,912千円・構成比79.8%)では、成果報酬型のアフィリエイト広告サービス「A8.net」、スマートフォンアプリ向けCPI広告サービス「A8app」などを提供しています。戦略事業(1,435,744千円・20.2%)では、「ファンマーケティング」「インフルエンサーマーケティング」「LINEマーケティング」を中心に、連結子会社の株式会社WAND(インフルエンサーマーケティング)、株式会社ファンコミュニケーションズ・グローバル(ゲームパブリッシング)、デジタルマーケティングプロセス最適化支援サービス「N-INE」などを展開しています。なお広告配信サービス「nend」は2024年3月29日をもって事業撤退しました。


※本記事は、株式会社ファンコミュニケーションズの有価証券報告書(第27期)および公式サイトをもとに構成しています。数値は当該報告書に記載された時点のものです。募集要項や制度は変更される場合がありますので、応募前に公式採用ページを必ずご確認ください。口コミに関する記述は、公開されている投稿の傾向を要約したものであり、個別の投稿を引用したものではありません。

出典

本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)