インフォマートの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

インフォマート 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/11

有価証券報告書の「従業員の状況」に、この会社の組織のかたちが出ています。**連結従業員856名のうち、424名が「全社(共通)」。**事業セグメントに配属されている人よりも、どちらの事業とも切り分けられない人のほうが多い会社です。株式会社インフォマートは1998年設立、企業間取引をデジタル化する「BtoBプラットフォーム」を運営しています。第28期(2025年12月期)の売上高は18,817,130千円、経常利益は2,836,248千円。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。

会社概要と、フード業界から始まったプラットフォーム

項目内容
会社名株式会社インフォマート
上場区分東京証券取引所プライム市場(証券コード2492)
設立1998年2月
決算期12月
資本金3,212,512千円
従業員数連結856名(外、平均臨時雇用者64名)/提出会社828名(2025年12月31日現在)
報告セグメントBtoB-PF FOOD事業/BtoB-PF ES事業の2つ
連結子会社株式会社タノム(97.0%)/株式会社Restartz(55.0%)
本社東京都港区海岸

沿革を見ると、この会社が何から始まったかがはっきりしています。

年月内容
1998年2月フード業界の企業間電子商取引プラットフォーム「FOODS Info Mart」の運営を目的として設立
1998年6月「eマーケットプレイス」のサービス開始
2000年10月三菱商事、三井物産などによる資本参加
2003年2月「ASP受発注システム」のサービス開始
2006年8月東京証券取引所マザーズに上場
2011年3月初の他業界展開として「BEAUTY Info Mart」「MEDICAL Info Mart」を開始
2015年1月「ASP請求書システム」稼働開始(現・BtoBプラットフォーム 請求書)
2015年10月東京証券取引所市場第一部に市場変更
2016年1月サービスブランド名を「BtoBプラットフォーム」に変更
2016年8月本社を港区海岸(現在地)へ移転
2018年7月「BtoBプラットフォーム 契約書」のサービス開始

フード業界の受発注から始まり、請求書で全業界へ広げたという順序です。この順序が、いまの2つのセグメントにそのまま対応しています。

2つのセグメントの中身

セグメント主なプロダクト直近期の販売高前期比
BtoB-PF FOOD事業BtoBプラットフォーム 受発注/規格書。外食チェーン・ホテル・旅館・給食などの日々の受発注業務と、商品規格書の管理11,930,885千円119.9%
BtoB-PF ES事業BtoBプラットフォーム 請求書/商談/TRADE。請求書の受取・発行を全業界向けにデジタル化6,886,245千円121.2%
合計18,817,130千円120.4%

有価証券報告書は、規格書について踏み込んだ注記を置いています。

当社は、「BtoBプラットフォーム 規格書」のシステム運営者であり、各商品規格書の内容を保証するものではありません

食の安心・安全に関わるデータを扱いながら、運営者としての責任範囲を明示している記述です。プラットフォーム事業の立ち位置を示す一文として、事業理解の材料になります。

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書(第28期・2025年12月期)によると、提出会社の平均年間給与は6,684千円、平均年齢36.6歳、平均勤続年数5.77年です。平均年間給与には賞与および基準外賃金が含まれます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

労働組合は結成されていないが労使関係は円満に推移している旨が記載されています。男性の産休・育休取得率は75.9%(2025年12月期)です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

連結従業員数は前連結会計年度末に比べ140名増加しており、有価証券報告書は理由を「事業成長に伴う積極的な人材採用によるもの」と説明しています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

平均年齢36.6歳、平均勤続年数5.77年。管理職に占める女性労働者の割合は18.8%です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

**この会社の求人を見るときは、セグメント別の従業員数を先に見てください。**当メディアはこの数か月、SaaS・IT企業の有価証券報告書を数十社読んできました。多くの会社はセグメントごとに人員が並び、「全社(共通)」は管理部門の数十名です。この会社は違います。

セグメントの名称連結従業員数
BtoB-PF FOOD243名(外9名)
BtoB-PF ES189名(外12名)
全社(共通)424名(外43名)
合計856名(外64名)

全社(共通)が856名の約49.5%を占めます。有価証券報告書の定義は「特定の事業に区分できない管理部門等に所属している従業員」。管理部門だけで従業員の半分になる会社はまずありませんから、開発・営業・カスタマーサクセスの相当部分が、プロダクト横断の組織に置かれていると読むのが自然です。応募者にとって、これは配属の話に直結します。面接では2つ聞いてください。1つ目、「この求人はFOOD・ESどちらのセグメント所属ですか、それとも全社(共通)ですか」。2つ目、「全社(共通)の中で、どのプロダクトを主に担当することになりますか」プロダクト単位で職務を選びたい人ほど、この確認を飛ばすと入社後の想定がずれます。

従業員856名と平均年間給与6,684千円

有価証券報告書の従業員の状況です(2025年12月31日現在)。

項目数値
連結従業員数856名(外、臨時従業員64名)
提出会社の従業員数828名(外、臨時従業員64名)
平均年齢36.6歳
平均勤続年数5.77年
平均年間給与6,684千円

**提出会社828名は連結856名の96.7%。**有価証券報告書の給与・年齢・勤続年数が、そのままグループのほぼ全体を表す構造です。持株会社体制の会社では提出会社の数字が事業の実態とずれますが、この会社にはその問題がほとんどありません。

従業員数と売上高の推移は次のとおりです。

決算期連結従業員数連結売上高(千円)1人あたり売上高
2021年12月506名9,835,598約1,944万円
2022年12月537名11,004,812約2,049万円
2023年12月597名13,363,223約2,238万円
2024年12月716名15,630,970約2,183万円
2025年12月856名18,817,130約2,198万円

**5期で従業員は+350名(+69.2%)、売上高は+91.3%。**1人あたり売上高は約1,944万円から約2,198万円へと上がっていますが、直近2期はほぼ横ばいです。人を増やして売上を伸ばす局面にあることが数字から読めます。

男女に関する指標は次のとおりです。

項目数値
管理職に占める女性労働者の割合18.8%
男性労働者の育児休業取得率75.9%
男女の賃金の差異(全労働者)86.5%
男女の賃金の差異(正規雇用労働者)90.0%
男女の賃金の差異(パート・有期労働者)182.6%

正規雇用労働者の賃金差異90.0%は、当メディアが同じ時期に読んだIT・SaaS企業のなかでは差が小さい部類です。推移も開示されています。

項目2022年12月期2023年12月期2024年12月期2025年12月期
女性の管理者の比率20.9%20.0%17.0%18.8%
男性の産休・育休取得率72.7%53.8%72.2%75.9%

**女性管理者比率は20.9%から17.0%まで下がり、直近期に18.8%へ戻しています。**従業員が5期で69.2%増えていますから、母集団が急に膨らんだ時期に比率が下がったという読み方ができます。産休・育休の復帰率は男女とも4期連続で100.0%と記載されています。

経常利益が5期で2.8倍になった一方、株主総利回りは44.1%

有価証券報告書の主要な経営指標等の推移(連結・第24期〜第28期)です。

決算期売上高(千円)経常利益(千円)親会社株主に帰属する当期純利益(千円)自己資本比率ROE
2021年12月9,835,5981,021,697538,50182.5%4.8%
2022年12月11,004,812465,234286,32782.7%2.5%
2023年12月13,363,223632,098298,42577.9%2.7%
2024年12月15,630,9701,187,365655,42673.5%6.1%
2025年12月18,817,1302,836,2481,922,56666.8%16.7%

**注目すべきは2022年12月期です。**売上高は増えているのに経常利益が1,021,697千円から465,234千円へ半減し、そこから3期かけて2,836,248千円まで戻しました。売上は5期連続で増え続け、利益だけが一度沈んで戻るというかたちです。ROEも4.8%→2.5%→2.7%→6.1%→16.7%と同じ動きをしています。

キャッシュ・フローは次のとおりです。

決算期営業CF(千円)投資CF(千円)財務CF(千円)
2023年12月1,827,390△1,794,797△1,209,076
2024年12月2,072,203△2,911,305213,868
2025年12月4,665,740△3,097,939276,129

営業CFは3期で2.6倍になり、その一方で投資CFの流出も3期連続で拡大しています。自己資本比率が82.5%から66.8%まで下がっているのは、短期借入金1,000百万円の増加やのれん497百万円の増加といった、資産側の動きを伴った変化です。

受注の状況も開示されています。

セグメント受注高(千円)前期比受注残高(千円)前期比
BtoB-PF FOOD事業11,764,987120.2%522,49495.9%
BtoB-PF ES事業6,991,364120.4%838,614114.3%
合計18,756,351120.3%1,361,108106.5%

受注高の定義は「当連結会計年度に新規利用及び利用更新により確定したシステム使用料等」。新規と更新の両方が入る指標なので、SaaSの契約更新がそのまま数字に出ます。FOOD事業の受注残高が前期比95.9%と減っている点については、「BtoBプラットフォーム 受発注」の料金改定により売上構成が変化したためと注記されています。

一方で、株式の指標は逆を向いています。

項目2021年12月期2025年12月期
株主総利回り95.3%44.1%
(比較指標:TOPIX配当込)112.7%213.2%
最高株価1,318円455円

**利益が伸びた5期に、株主総利回りはTOPIXから大きく離れています。**中期業績目標としては「2026年12月期に売上高200億円突破、営業利益50億円」が掲げられており、直近期の売上高188億円はその手前にあります。

働き方とキャリア形成の特徴

有価証券報告書から読み取れる特徴は、次の4点です。

**1つ目は、プロダクトが複数あること。**受発注・規格書・請求書・商談・TRADEに加え、子会社の「TANOMU」(外食個店と食品卸のデジタル化)、飲食店舗オペレーション管理アプリ「V-Manage」、FAX受注電子化の「発注書AI-OCR(invox)」が対処すべき課題に挙げられています。単一プロダクトのSaaSとは、担当範囲の考え方が違います。

**2つ目は、組織が事業横断であること。**全社(共通)が従業員の約49.5%を占めます。

**3つ目は、勤続年数が5.77年であること。**平均年齢36.6歳との組み合わせで見ると、30歳前後で入社した中途の層が中心と推測できます。当メディアが読んできたSaaS企業の平均勤続年数は2.2年〜6.7年に分布しており、そのなかでは長い側です。

**4つ目は、業界が絞られていること。**FOOD事業は外食チェーン・ホテル・旅館・給食といった業態が顧客です。ES事業は全業界向けですが、フード業界の商習慣を土台にした会社であることは沿革からも明らかです。

向いている人/向いていない人

有価証券報告書の記載から読み取れる範囲で整理します。ここに書いたことは相性の目安であり、選考の合否を決めるものではありません。

向いていると考えられる人

向いていない可能性がある人

エージェントベストの見解

**平均年間給与6,684千円という数字は、この会社の場合そのまま受け取って差し支えありません。**理由は提出会社828名が連結856名の96.7%を占めるからです。純粋持株会社の有価証券報告書では提出会社が数十名しかいないことがあり、その場合の平均年間給与は応募先の給与を表しません。この会社にはそのずれがない。そのうえで、面接で確認すべきは水準ではなく変化のほうです。この会社は5期で従業員を506名から856名へ69.2%増やし、同じ期間に経常利益を1,021,697千円→465,234千円→632,098千円→1,187,365千円→2,836,248千円と、一度沈めてから2.8倍にしています。増員と利益回復が同時に起きた会社では、採用時の等級設計が途中で変わっていることがあります。聞くべきは3つ。1つ目、「直近3年で入社した中途の方は、どの等級から入ることが多いですか」。2つ目、「等級ごとの給与レンジと、昇格の頻度を教えてください」。3つ目、「賞与は全社業績と個人評価のどちらでどれだけ動きますか」平均値ではなくレンジと分布を聞くほうが、入社後の実感に近い数字が得られます。

選考に向けた準備

事業の理解

有価証券報告書から確認しておきたいのは、次の点です。

数字の押さえ方

面接で使える数字を挙げます。

項目数値
連結売上高(2025年12月期)18,817,130千円(前期比20.4%増)
連結経常利益2,836,248千円
親会社株主に帰属する当期純利益1,922,566千円
ROE16.7%
自己資本比率66.8%
営業CF4,665,740千円
連結従業員数856名(うち全社(共通)424名)
平均年間給与6,684千円
平均勤続年数5.77年

質問の準備

まとめ

株式会社インフォマートは、1998年設立のBtoBプラットフォーム運営会社です。第28期(2025年12月期)の連結売上高は18,817,130千円、経常利益2,836,248千円、連結従業員856名。

有価証券報告書から読み取れる特徴を整理します。

**業界の商習慣に深く入り込んだプラットフォームを、複数プロダクトで運営する会社。**これが有価証券報告書から読み取れる姿です。

よくある質問

Q. 平均年収はどのくらいですか。

有価証券報告書(第28期・2025年12月期)によると、提出会社の平均年間給与は6,684千円です。平均年齢36.6歳、平均勤続年数5.77年という条件つきの数字であり、賞与および基準外賃金を含みます。個人の年収は職務・等級・評価によって異なりますので、求人票の想定年収とあわせてご確認ください。

Q. どちらの事業に配属されるのですか。

有価証券報告書によると、連結従業員856名の内訳はBtoB-PF FOOD 243名、BtoB-PF ES 189名、全社(共通)424名です。全社(共通)は「特定の事業に区分できない管理部門等に所属している従業員」と定義されています。配属は選考のなかで決まりますので、求人がどの区分に属するかは面接で確認されることをおすすめします。

Q. 子会社にはどのような会社がありますか。

有価証券報告書によると、連結子会社は株式会社タノム(東京都渋谷区・資本金100百万円・議決権所有割合97.0%・WEBサービスの運営・開発事業)と株式会社Restartz(東京都港区・資本金100百万円・議決権所有割合55.0%・店舗運営プラットフォームアプリの開発)の2社です。


※本記事は、掲載時点で公開されている有価証券報告書および公式サイトの情報をもとに作成しています。制度・数値は変更される場合がありますので、応募前に企業の公式情報を必ずご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)