JACリクルートメントの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
JACリクルートメントは、管理職・専門職を中心とした人材紹介を手がける東証上場企業です。第38期(2024年12月期)の連結売上高は391億56百万円、経常利益は91億22百万円。経常利益率は23.3%、自己資本利益率は31.8%に達します。連結従業員数は2,063名で、前期末から245名増加しました。一方、純利益は前期の59億78百万円から56億11百万円へ減少しています。この記事では、有価証券報告書の数値をもとに、事業の構造・年収・選考の準備を整理します。
2,063名、3つのセグメント
有価証券報告書(第38期)に記載されている内容は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社ジェイエイシーリクルートメント(JAC Recruitment Co., Ltd.) |
| 代表者 | 代表取締役会長兼社長 田崎 ひろみ |
| 本店所在地 | 東京都千代田区神田神保町一丁目105番地 神保町三井ビルディング14階 |
| 事業年度 | 第38期(2024年1月1日〜2024年12月31日) |
| 上場区分 | 東京証券取引所(証券コード2124) |
| 連結従業員数 | 2,063名(外書309名)(2024年12月31日現在) |
セグメント別の人員配置
| セグメント | 従業員数 |
|---|---|
| 国内人材紹介事業 | 1,745名(外書180名) |
| 海外事業 | 299名(外書123名) |
| 国内求人広告事業 | 19名(外書6名) |
| 合計 | 2,063名(外書309名) |
国内人材紹介が約85%
1,745名。事業の中核が国内の人材紹介であることが、人員配置から明確です。
海外事業に299名
全体の約14.5%が海外事業に配置されています。人材紹介会社としては海外比率が高い構成です。
1年で245名増えた
有価証券報告書には、前連結会計年度末に比べて従業員数が245名増加した旨と、その主な理由がJAC Recruitmentにおける積極的な中途採用と新卒採用であることが記載されています。
5期の推移
連結の主要な経営指標は、次のとおりです。
| 決算年月 | 売上高 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 自己資本利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 2020年12月 | 216億14百万円 | 51億96百万円 | 18億34百万円 | 12.2% |
| 2021年12月 | 248億52百万円 | 58億13百万円 | 38億82百万円 | 28.1% |
| 2022年12月 | 304億35百万円 | 70億52百万円 | 50億29百万円 | 34.7% |
| 2023年12月 | 344億75百万円 | 82億9百万円 | 59億78百万円 | 36.4% |
| 2024年12月 | 391億56百万円 | 91億22百万円 | 56億11百万円 | 31.8% |
売上・経常利益とも5期連続で増加
売上高は216億14百万円から391億56百万円へ、経常利益は51億96百万円から91億22百万円へ。いずれも毎期増加しています。
純利益だけが減少した
第37期の59億78百万円から、第38期は56億11百万円へ。経常利益は増えているのに純利益が減っている点は、押さえておきたい事実です。自己資本利益率も36.4%から31.8%へ低下しました。
財務は厚い
自己資本比率は69.6%。現金及び現金同等物の期末残高は190億51百万円です。営業活動によるキャッシュ・フローは81億19百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは△53億13百万円となっています。
評判の傾向
年収・評価制度
成果に応じた報酬設計という声が多く見られます。一方、目標の達成度が処遇に直結するという指摘もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
ワークライフバランス
制度は整備されているという評価が中心です。候補者・企業双方の都合に合わせるため、時間の使い方に工夫が要るという声もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
キャリア・成長機会
管理職・専門職の紹介を通じて業界知識が深まる点を評価する声が中心です。担当領域が固定されやすいという指摘も見られます。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
社風・人間関係
数字への意識が高い一方、専門性を重んじる文化という評価が見られます。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
エージェントベストの見解
この会社の第38期は、読み方に注意が要ります。売上391億56百万円・経常利益91億22百万円は、いずれも5期で最高です。ところが純利益は59億78百万円から56億11百万円へ減っている。経常段階までは伸びているのに、最終利益だけが減ったという形です。同時に、従業員は245名増えています。人材紹介は人が売上を作る事業ですから、採用した人が戦力になるまでの期間は、コストだけが先に立ちます。いま採用を強めている局面であることは、応募する側にとって好材料でもあります。ただし面接では「入社後、独り立ちまでにどれくらいの期間を見ているか」「その間の目標設定はどうなるか」を確認してください。増員期の会社では、育成の設計がそのまま定着率を決めます。
年収の実態
有価証券報告書に記載された提出会社の従業員の状況は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 従業員数 | 1,666名(外書177名) |
| 平均年齢 | 35.5歳 |
| 平均勤続年数 | 4.2年 |
| 平均年間給与 | 7,890千円 |
平均年間給与789万円
人材サービス業のなかでは高い水準です。平均年齢35.5歳という構成を踏まえると、成果連動の比重が効いていると考えられます。
平均勤続年数4.2年
1年で245名が増えた組織では、この数値は短くなります。中途採用が中心の構成でもあります。
確認しておきたいこと
- 応募職種の給与レンジ(上限と下限)
- 固定給とインセンティブの比率
- 目標の設定単位と、達成率の分布
- 担当する領域(業界・職種・エリア)の決まり方
- 独り立ちまでの期間と、その間の評価
2点目はこの業界で最も重要な論点です。同じ789万円でも、固定給が高い設計と成果報酬の比重が高い設計では、生活の安定度がまったく違います。
働き方と、海外事業という選択肢
連結2,063名のうち299名が海外事業に配置されています。国内人材紹介1,745名に次ぐ規模であり、人材紹介会社としては特徴的な構成です。
確認しておきたいのは、次の点です。
- 応募ポジションが属するセグメント
- 国内人材紹介で担当する業界・職種の範囲
- 海外事業への異動の実績と条件
- 候補者対応と企業対応、どちらを担当するか(あるいは両面か)
4点目は人材紹介の実務に固有の論点です。候補者を担当する形(キャリアアドバイザー)と企業を担当する形(リクルーティングコンサルタント)、そして両方を1人が担う形があります。どの形かで、日々の仕事も評価のされ方も変わります。
キャリアの積み上がり方
同社で積み上がるのは、管理職・専門職の労働市場に関する知識です。どの業界のどのポジションが、いくらで、どんな条件で動いているか。この情報は、実際に取引を成立させる立場でしか得られません。
出口としては、他の人材紹介会社、事業会社の人事(採用責任者)、人材系のSaaS企業、エグゼクティブサーチファームなどが考えられます。海外事業を経験すれば、国境をまたぐ採用の知見が加わります。
一方、担当領域が固定されると、特定業界の知識に偏る可能性があります。幅を広げたい場合は、担当変更の実績を確認しておく必要があります。
向いている人/向いていない人
専門職の採用に関わりたい人
管理職・専門職を中心とした人材紹介です。専門性の高い領域を扱いたい方に向きます。
成果で評価されたい人
提出会社の平均年間給与は789万円で、成果連動の比重があると考えられます。数字で評価されることに前向きな方に合います。
海外に関わる仕事をしたい人
海外事業に299名が配置されています。国境をまたぐ採用に関心がある方に機会があります。
目標管理から距離を置きたい人
人材紹介は成約が収益に直結する事業です。数値目標のもとで働くことに負担を感じる方には合いにくい構造です。
担当領域を頻繁に変えたい人
業界・職種ごとの専門性が価値になる事業です。短期間で領域を変えたい方には、評価が積み上がりにくくなります。
エージェントベストの見解
面接の終盤で問われるのは、「決めきれない候補者にどう向き合うか」です。管理職・専門職の転職では、意思決定に時間がかかります。年収は上がるが通勤が遠い、事業は面白いが安定性に不安がある。こうした状況で、急かせば信頼を失い、待ちすぎれば案件が流れる。 この間合いをどう取るかが、この仕事の核心です。ここで「候補者に寄り添います」とだけ答えると、抽象的だと受け取られます。評価されるのは、相手が迷っている理由を分解して、判断材料を足した経験です。準備としては、営業でも社内調整でもよいので、「相手が決められない場面で、何を提供して前に進めたか」を1つ用意してください。押し切った話より、材料を揃えて相手に決めてもらった話のほうが、この会社では響きます。
245名増と純利益減少の関係
第38期は、売上と経常利益が過去最高である一方、純利益が減少しました。同時に従業員が245名増えています。
人が売上を作る事業である
人材紹介では、コンサルタント1人あたりの成約が売上に直結します。採用した人が独り立ちするまでは、コストが先に立ちます。
増員のペース
連結2,063名に対し245名増は、約13%にあたります。8人に1人が入社1年以内という計算です。
海外事業にも人がいる
299名(外書123名)が海外事業に配置されています。国内とは異なる採用市場で人を確保する必要があり、体制の構築にも投資が要ります。
転職者にとっての意味
増員期は入りやすい一方、育成の手が回りきらない可能性もあります。ここは確認すべき点です。
確認しておきたいこと
「入社後の研修期間」「独り立ちまでの平均月数」「その間の目標設定」の3つを聞いてください。増員期の会社では、この設計が定着率を左右します。
選考に向けた準備
選考フローについて
公開情報では、書類選考ののち複数回の面接という構成がとられているとされています。職種によってはロールプレイングや適性検査が含まれる場合があるとされますが、内容と回数はポジションと時期によって変動します。最新の募集要項は公式サイトでご確認ください。
志望動機の組み立て
「なぜ人材紹介か」と「なぜこの会社か」を分けます。後者では、管理職・専門職に特化している点と、海外事業に299名を配置している構成を踏まえた説明ができると、理解の深さが伝わります。
職務経歴書で見られる点
人材業界の経験があれば、担当領域、成約数、平均年収レンジを数字で書きます。無形商材の法人営業経験がある方は、意思決定者にどう接近したかを具体的に書いてください。事業会社での実務経験は、その業界の候補者・企業を担当する際の強みとして評価されます。
まとめ
JACリクルートメントについて、有価証券報告書(第38期)から確認できる点を整理します。
- 東証上場(証券コード2124)。第38期の連結売上高は391億56百万円、経常利益は91億22百万円で経常利益率は23.3%
- 売上高・経常利益とも5期連続で増加(売上216億14百万円→391億56百万円)
- 一方、純利益は第37期の59億78百万円から56億11百万円へ減少。自己資本利益率も36.4%から31.8%へ低下
- 連結従業員数は2,063名(外書309名)。国内人材紹介事業1,745名、海外事業299名、国内求人広告事業19名
- 従業員数は前連結会計年度末から245名増加(積極的な中途採用と新卒採用による)
- 提出会社は1,666名、平均年齢35.5歳、平均勤続年数4.2年、平均年間給与7,890千円
- 自己資本比率は69.6%。現金及び現金同等物の期末残高は190億51百万円
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
よくある質問
Q. 平均年収はいくらですか。
A. 有価証券報告書に記載された提出会社の平均年間給与は7,890千円です。対象は1,666名で、平均年齢35.5歳・平均勤続年数4.2年という構成です。成果連動の比重があると考えられるため、固定給とインセンティブの比率を面接で確認することをおすすめします。
Q. 業績は伸びていますか。
A. 売上高と経常利益は5期連続で増加しています。ただし第38期は純利益が59億78百万円から56億11百万円へ減少し、自己資本利益率も36.4%から31.8%へ低下しました。同期に従業員が245名増えており、採用を強めた局面と考えられます。
Q. 海外で働く機会はありますか。
A. 連結2,063名のうち299名(外書123名)が海外事業に配置されています。ただし異動の条件や実績は公表されていないため、面接で確認することをおすすめします。
本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。