マネーツリーの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
マネーツリーは、金融機関の口座データを企業のサービスにつなぐプラットフォームを提供する会社です。個人向けの家計簿アプリ「Moneytree」の名前で知られていますが、事業の中心にあるのは企業向けの金融データ連携です。従業員は78名(2025年8月末時点)。創業以来の資金調達は累計で約47億円に達しています。この記事では、公式の会社概要とプレスリリース、経済産業省のgBizINFOで確認できる事実から、事業の構造・働き方・選考の準備を整理します。
78名で金融インフラを担う会社
公式の会社概要に記載されている内容は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | マネーツリー株式会社(Moneytree KK) |
| 設立 | 2012年4月23日 |
| 資本金 | 1億円(2022年3月末時点) |
| 代表者 | 代表取締役 ポール チャップマン |
| 本社 | 東京都港区西麻布3-13-3 カスタリア広尾2階 |
| 従業員数 | 78名(2025年8月末時点) |
| 上場区分 | 非上場 |
4つのサービス
公式に掲げられているのは、次の4つです。
| サービス | 内容 |
|---|---|
| Moneytree | 個人向けの資産管理サービス |
| Moneytree Business | 法人向けの財務管理サービス |
| Moneytree LINK | 金融データプラットフォーム |
| Moneytree Verify | 融資DX |
このうち事業の軸にあるのがMoneytree LINKです。銀行やクレジットカード会社の口座情報を、利用者の同意にもとづいて他社のサービスへ連携する仕組みで、会計ソフトや金融機関のアプリの裏側で動いています。
投資家の顔ぶれ
公式サイトには、主な投資家として次の名前が挙げられています。池田泉州キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、SBIインベストメント、米国セールスフォース・ドットコム、DGインキュベーション、広島ベンチャーキャピタル、ふくおかフィナンシャルグループ、フィデリティ・インターナショナル、ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニー、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタル。
メガバンク系・地銀系のファンドが並んでいます。 金融機関との接続を事業とする会社にとって、株主構成そのものが事業基盤の一部になっている構図です。
資金調達と、規制業種であること
公式リリースによると、2021年5月11日にシリーズC2ラウンドで26億円を調達し、創業からの累計調達額は約47億円となりました。引受先はフィデリティ・インターナショナル、アスリード・キャピタル、GMOベンチャーパートナーズ、山内家ファミリーオフィス。資金使途として、金融データ分析ツール「LINK Intelligence」の機能拡充と金融DX推進体制の構築が挙げられています。
gBizINFOに残る記録
gBizINFO(法人番号 3011001073403)の内容は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都港区西麻布3丁目13番3号 カスタリア広尾2階 |
| 設立年月日 | 2012年4月23日 |
| 従業員数 | 74人(事業所の被保険者数) |
| 業種 | 情報処理、ソフトウェア開発 |
| 届出・認定 | 8件(電子決済等代行業者に関する届出) |
| 特許・意匠・商標 | いずれも0件 |
| 補助金交付・調達 | いずれも0件 |
届出・認定8件という記録が示すもの
電子決済等代行業者は、銀行法にもとづく登録が必要な業種です。この登録がなければ事業そのものが成立しません。 特許0件・商標0件という記録と対比すると、この会社の参入障壁が技術特許ではなく規制対応と金融機関との接続実績にあることが読み取れます。
公式の78名とgBizINFOの74人という差は、集計の時点と基準(被保険者数)の違いによるものです。
評判の傾向
年収・評価制度
外資系の要素を持つ組織として、職種ごとにレンジが設定されているという声が見られます。一方、規模が小さいため昇給の原資に制約があるという指摘もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
ワークライフバランス
柔軟な勤務体系への言及が多く見られます。金融機関側のスケジュールに合わせた対応が必要な場面があるという声もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
キャリア・成長機会
金融データという専門領域を扱える点を評価する声が中心です。組織が小さいため、担当できる範囲は広いものの、体系的な育成は限られるという見方も見られます。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
社風・人間関係
多国籍のメンバーが在籍し、英語が日常的に使われるという声が見られます。日本企業の慣行を前提にすると戸惑うという指摘もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
エージェントベストの見解
この会社で最も多いミスマッチは、「家計簿アプリの会社」というイメージで応募するケースです。個人向けの「Moneytree」は入り口として知名度がありますが、事業の柱は企業向けの「Moneytree LINK」です。顧客は金融機関や会計ソフト事業者であり、日々のやりとりの相手は個人ユーザーではありません。ここを取り違えると、期待していた「消費者向けプロダクトを磨く仕事」と、実際の「法人顧客の要件と規制要件を満たし続ける仕事」の差に戸惑うことになります。gBizINFOに記録された電子決済等代行業者の届出8件は、その象徴です。規制業種で、接続先の金融機関ごとに仕様と手続きがある。面接では「個人向けサービスと法人向けサービスで、開発リソースがどう配分されているか」を聞いてください。答えの比率が、自分が関わる仕事の性格をそのまま示します。
年収の考え方
同社は非上場であり、有価証券報告書の提出会社ではありません。平均年間給与を公的資料で確認することはできません。従業員78名という規模では、年収は等級テーブルよりも個別の交渉で決まる幅が大きくなります。
確認しておきたいのは、次の点です。
- 提示額の内訳(基本給・賞与・みなし残業の有無と時間数)
- 等級やレンジが職種ごとに定義されているか
- ストックオプションの有無、付与のタイミングと行使条件
- 評価の頻度と、昇給の判断者
- 英語力が処遇に反映される設計になっているか
3点目は、この規模の会社では実額に影響します。口頭の説明にとどまらず、条件が書面で示されるかを確認してください。5点目は、多国籍の組織で働くうえで前提となる論点です。
働き方と、金融機関を顧客にする前提
顧客が金融機関であることは、働き方に影響します。接続先ごとに仕様・審査・セキュリティ要件が異なり、スケジュールも相手方の都合に左右されます。
確認しておきたいのは、次の点です。
- 社内の公用語と、実際の会議で使われる言語
- リモートと出社の運用ルール
- 金融機関との折衝が、どの職種の業務に含まれるか
- 障害対応やメンテナンスの体制(金融インフラとしての稼働要件)
4点目は見落とされがちです。他社サービスの裏側で動く仕組みを提供している以上、停止の影響は自社だけにとどまりません。 運用の負荷がどの職種に、どの形でかかるのかは、入社前に確かめる価値があります。
キャリアの積み上がり方
同社で積み上がるのは、金融データを扱うための実務知識です。銀行APIとの接続、利用者の同意管理、電子決済等代行業者としての規制対応。この組み合わせを経験できる会社は多くありません。
この専門性は、金融機関のデジタル部門、会計・決済系のSaaS企業、金融庁登録を要する事業を持つ会社などで評価されます。規制対応の経験は、他業界からは短期間で得にくい資産です。
一方で、78名という規模では、大規模な組織のマネジメント経験や、マス向けプロダクトのグロース経験は積みにくくなります。将来的にその方向を目指す場合は、意識して機会を取りにいく必要があります。
向いている人/向いていない人
金融とテクノロジーの接点で働きたい人
銀行法にもとづく登録が前提の事業です。制度と技術の両方に関心を持てる方に向きます。
多国籍の環境に適応できる人
代表者を含め、国際的な背景を持つ組織です。英語でのやりとりに抵抗がない方に合います。
裏側の仕組みを支えることに価値を感じる人
他社サービスの基盤として動く仕組みを提供しています。表に出ない仕事に納得できる方に向きます。
整った制度のもとで働きたい人
従業員78名の組織です。人事制度や育成の枠組みが大企業ほど整備されていない前提で考える必要があります。
消費者向けプロダクトに専念したい人
事業の柱は法人向けです。個人ユーザーと向き合う仕事だけを求める方には、担当領域が限られます。
エージェントベストの見解
面接の終盤で問われるのは、「規制のある事業で働けるか」です。金融データを扱う会社では、やりたいことより先に、やってよいことの範囲が決まります。利用者の同意をどう取るか、データをどこに保持するか、接続先の審査に何か月かかるか。スピードを優先して手順を飛ばす判断は、この業界では通りません。ここで評価されるのは、制約のなかで成果を出した経験です。過去に、法令・社内規程・顧客の監査要件といった外部の制約に縛られながら何かを前に進めた事例を1つ用意してください。制約を「障害」としてではなく「設計条件」として扱えた話ができる方は強い。逆に「スピード重視で進めました」だけを語ると、この会社では危うさと受け取られます。
78名という規模を、どう受け止めるか
転職の判断では、事業内容と同じくらい組織の規模が働き方を決めます。従業員78名という数字から読めることを整理します。
職種ごとの人数は一桁になる
78名を開発・営業・カスタマーサクセス・コーポレートに分ければ、1職種あたりは十数名です。同じ職種の先輩が数名しかいない環境になります。学び方は、体系的な研修より現場での実践が中心になると考えられます。
役割の境界が引かれていない
この規模では、職務記述書どおりに仕事が収まることは多くありません。金融機関との折衝、規制対応の書類、プロダクトの仕様検討。複数の役割をまたぐ場面が出てきます。
創業から14年目という時間
2012年設立で、スタートアップとしては長い時間が経っています。累計47億円を調達し、直近のシリーズC2は2021年5月の公表です。急拡大の局面ではなく、事業を積み上げる段階にあると読むのが自然です。
確認しておきたいこと
「直近2年で従業員数はどう推移したか」を聞いてください。78名という数字が増えた結果なのか、横ばいなのか、あるいは減った後の数字なのか。同じ78名でも、意味がまったく違います。
選考に向けた準備
選考フローについて
公開情報では、書類選考ののち複数回の面接という構成がとられているとされています。職種によっては技術課題や英語での面接が含まれる場合があるとされますが、内容と回数はポジションと時期によって変動します。最新の募集要項は公式サイトでご確認ください。
志望動機の組み立て
「なぜフィンテックか」と「なぜこの会社か」を分けます。後者では、個人向けアプリではなく金融データプラットフォームを選ぶ理由を語れることが重要です。株主にメガバンク系・地銀系のファンドが並ぶ構造を踏まえた説明ができると、事業理解が伝わります。
職務経歴書で見られる点
エンジニアであれば、扱ったAPI連携の規模、セキュリティ要件、稼働率の実績を数字で書きます。ビジネス側であれば、金融機関との協業経験、導入までのリードタイム、契約形態を具体的に書いてください。規制対応や監査対応の経験があれば、必ず記載してください。 この会社では加点要素になります。
まとめ
マネーツリーについて、公開情報から確認できる点を整理します。
- 2012年4月23日設立、資本金1億円(2022年3月末時点)、代表取締役はポール チャップマン氏
- 従業員数は78名(2025年8月末時点)。gBizINFOでは74人(事業所の被保険者数)
- サービスはMoneytree、Moneytree Business、Moneytree LINK、Moneytree Verifyの4つ
- 2021年5月のシリーズC2ラウンドで26億円を調達し、創業からの累計調達額は約47億円
- 投資家にSMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタル、ふくおかフィナンシャルグループなどが並ぶ
- gBizINFOでは届出・認定8件(電子決済等代行業者関連)。特許・商標はいずれも0件
- 非上場のため、平均年間給与を公的資料で確認することはできない
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
よくある質問
Q. 平均年収は分かりますか。
A. 非上場のため有価証券報告書がなく、公的資料からは確認できません。従業員78名という規模では個別交渉の幅が大きいため、提示額の内訳とストックオプションの条件を書面で確認することをおすすめします。
Q. 英語は必須ですか。
A. 代表者を含め国際的な背景を持つ組織で、公開されている情報からも多国籍の環境であることがうかがえます。ただし職種によって求められる水準は異なるため、募集要項と面接で確認してください。
Q. 家計簿アプリの開発ができますか。
A. 個人向けの「Moneytree」に加え、法人向けの「Moneytree Business」「Moneytree LINK」「Moneytree Verify」を提供しています。事業の中心は法人向けの金融データ連携であるため、応募ポジションがどのサービスに関わるかを確認することをおすすめします。
- マネーツリー株式会社 会社概要
- マネーツリー株式会社「シリーズC2ラウンドとして第三者割当増資 創業より累計約47億円の資金調達を完了」(2021年5月11日)
- gBizINFO(経済産業省)/マネーツリー株式会社(法人番号 3011001073403)
本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。