メルカリの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

メルカリ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/14

株式会社メルカリの2025年6月期は、会社が掲げた売上収益の目標に届かなかった一方で、利益は目標の上限を大きく超えた期でした。売上収益192,633百万円(目標2,000億〜2,100億円)に対し、コア営業利益は27,574百万円(目標上限250億円)。この記事では、有価証券報告書をもとに事業構造・年収・働き方を整理し、選考で何を準備すべきかまで扱います。

会社概要と2つのセグメント

項目内容
会社名株式会社メルカリ
上場区分東証プライム(証券コード4385)
決算期6月
会計基準IFRS
従業員数連結2,159名/提出会社1,543名(2025年6月30日現在)
ミッションあらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる

報告セグメントはJapan RegionとUSの2つです。Japan Regionの中に、フリマアプリの「Marketplace」と金融サービスの「Fintech」が含まれます。

Japan Regionの中身

有価証券報告書によると、Japan Regionの第13期の業績は売上収益149,807百万円(前年同期比8.5%増)、セグメント利益34,860百万円(同13.7%増)です。

Marketplaceについては、通期GMV(流通取引総額)が前年同期比4%増の11,209億円と記載されています。調整後コア営業利益率は「メルカリ ハロ」への投資を含めて38%と、高い収益性が続いています。成長の内訳としては、越境取引とBtoCがトップラインに寄与したとされます。

Fintechについては、通期売上収益が前年同期比15%増、コア営業利益45億円。債権残高は2,481億円に達し、債権回収率は99.3%と記載されています。「定額払い」債権の成長が牽引したとあります。

USセグメントが黒字化した

USの第13期の業績は売上収益36,418百万円(前年同期比16.6%減)、セグメント利益737百万円です。前年同期はセグメント損失5,293百万円でしたので、当期に黒字化しています。

有価証券報告書には「ブレイクイーブンにコミットしつつ、成長軌道への復帰」を目指したと記載されており、下期にプロダクトのコア体験強化と手数料モデルの変更を実施した結果、第4四半期にGMV成長率の改善の兆しが出たとあります。通期GMVは728百万米ドル(1,091億円)です。

売上は減っているが黒字になった、という状態です。マーケティング費用の効率化と固定費の見直しが理由として挙げられています。

連結の全体像

以上の結果、連結の第13期は売上収益192,633百万円(前年同期比2.8%増)、営業利益27,840百万円(同59.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益26,114百万円(同94.0%増)となりました。

売上の伸びは2.8%にとどまる一方、当期利益は約1.9倍です。成長より収益性を優先した期だったと読めます。

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

水準は高いが求められる成果も高いという指摘が繰り返し見られます。有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は11,763千円、平均年齢36.3歳、平均勤続年数3.8年です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

プロジェクトのフェーズによって繁忙の波が変わるという声が語られます。連結従業員数は2,159名で、うち提出会社が1,543名です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

MarketplaceとFintechでは扱う領域が大きく異なるため、社内での異動が実質的な職種転換になり得るという傾向が挙げられます。海外拠点としてUSセグメントもあります。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

多様な国籍のメンバーが在籍しているという傾向が語られます。有価証券報告書には、労働組合は結成されていないが労使関係は安定している旨が記載されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

平均年間給与1,176万円という数字と一緒に見ていただきたいのが、平均勤続年数3.8年という数字です。平均年齢36.3歳に対して勤続3.8年。つまり中途で入った方が多数を占める組織です。新卒からの積み上げで年収が上がった会社の1,176万円と、中途採用の提示額が積み上がった会社の1,176万円では意味が違います。後者のほうが、中途で入る方にとって参考になる数字です。ただしそれは同時に、入社時点の提示額が高い代わりに、その水準に見合う成果を最初から求められることを意味します。勤続3.8年という数字は、合わなければ動くことも珍しくない組織であることも示しています。面接では、提示レンジの根拠となる等級と、その等級で期待される成果を具体的に確認してください。金額より、その金額が何に対して払われているかです。

年収と従業員の内訳

有価証券報告書の従業員の状況(2025年6月30日現在)です。

提出会社の状況は次のとおりです。

項目数値
従業員数1,543名(外、臨時雇用者339名)
平均年齢36.3歳
平均勤続年数3.8年
平均年間給与11,763千円

平均年間給与は賞与および基準外賃金を含みます。

連結会社では、Japan Region 1,587名、US 121名、その他162名、全社(共通)289名の合計2,159名です。提出会社の内訳はJapan Region 1,229名、US 24名、その他1名、全社(共通)289名です。

Japan Regionは連結1,587名のうち1,229名が提出会社に所属しており、本体の中心はこのセグメントだと読めます。USは連結121名に対し提出会社24名です。

財務の状態をどう読むか

第13期末の総資産額は543,763百万円、親会社の所有者に帰属する持分は99,269百万円、親会社所有者帰属持分比率は18.3%です。

この18.3%という数字を、そのまま「財務が脆弱」と読むのは適切ではありません。同社はFintech事業で債権を保有しており、その残高は2,481億円と記載されています。金融事業を営む会社では、貸付や立替の債権が資産として計上されるため、総資産が大きくなり自己資本比率にあたる指標は下がります。

実際に持分比率は第11期の13.2%から第12期14.3%、第13期18.3%へと改善しています。債権回収率99.3%という水準も併せて開示されています。

なお営業活動によるキャッシュ・フローは第13期で△11,949百万円です。これも債権残高の積み上がりが影響していると考えられます。金融事業を持つ会社の財務は、事業会社と同じ物差しでは読めません。

監査報告書では「MarketplaceにおけるITシステムに高度に依存した収益認識」が監査上の主要な検討事項として挙げられています。Marketplaceの売上収益147,618百万円は連結売上高の約77%を占め、その大半が取引手数料および配送売上であると記載されています。

キャリア形成の特徴

同社でのキャリアを考えるうえで軸になるのは、事業の性格が3つに分かれていることです。

Marketplaceは、CtoCのフリマアプリという成熟した事業です。GMVは11,209億円で前年比4%増。大きな規模を維持しながら、越境取引やBtoC、「メルカリ ハロ」といった新しい領域を伸ばす段階にあります。

Fintechは、与信と債権管理という金融の領域です。債権残高2,481億円、債権回収率99.3%という数値が示すとおり、リスク管理が事業の中核になります。AIを使った与信コントロールについても記載があります。

USは、海外市場での立て直しの段階です。当期に黒字化を達成しましたが、売上収益は16.6%減でした。

同じ会社の中で、成熟事業の運営、金融のリスク管理、海外の立て直しという性格の違う仕事が並んでいます。どこに配属されるかで求められるものが変わります。

向いている人/向いていない人

向いている人

大きな規模のサービスを扱いたい方

MarketplaceのGMVは11,209億円です。わずかな改善でも金額としての影響が大きい環境です。

金融のリスク管理に関心がある方

Fintechの債権残高は2,481億円、債権回収率は99.3%です。与信とリスクの設計が事業の中核にあります。

中途入社が多い組織で早く立ち上がれる方

提出会社の平均勤続年数は3.8年です。前職の経験を短期間で発揮することが期待されます。

向いていない人

手厚い育成を前提にしたい方

平均勤続年数3.8年という構成は、腰を据えた長期育成を前提とした組織とは異なります。

成長一辺倒の環境を求める方

第13期は売上収益の目標に届かず、利益を優先した期でした。収益性を重視する局面にあります。

エージェントベストの見解

「メルカリ=フリマアプリの会社」という理解のまま面接に臨むと、話が浅くなります。連結売上収益192,633百万円のうち、Marketplaceが147,618百万円で約77%。これは監査報告書にも書かれています。残りの多くを占めるのがFintechで、債権残高は2,481億円に達しています。これは事業の性格が違うということです。フリマは場を提供して手数料をいただくモデル、Fintechはお金を貸して回収するモデル。後者では、貸し倒れをどう抑えるかが利益を左右します。だから同社は債権回収率99.3%という数字を開示しています。志望動機を組むときは、自分がどちらの事業に関わりたいのかを決めてください。そのうえで、Fintechを志望するなら「与信のどこに自分の経験が活きるか」まで話せると、他の応募者と差がつきます。

選考に向けた準備

選考フローの考え方

キャリア採用の募集は職種ごとに公開されています。選考ステップは職種によって異なり、公開情報の範囲では書類選考を経て複数回の面接が設定される形が一般的とされていますが、時期やポジションにより変動します。最新の内容は公式の採用サイトでご確認ください。

エンジニア職では技術面接や実装課題が設けられることがあります。ビジネス職では、担当した事業の数値と意思決定の説明が中心になります。

志望動機で問われること

「なぜこの領域か」と「なぜメルカリか」の2段で組み立てます。

後者の材料は有価証券報告書にあります。MarketplaceのGMVが11,209億円で前年比4%増、調整後コア営業利益率38%であること。Fintechの債権残高が2,481億円、債権回収率99.3%であること。USセグメントが売上収益16.6%減ながら当期に黒字化したこと。第13期は売上収益の目標には届かなかったがコア営業利益は目標上限を上回ったこと。

「なぜこの会社が成長より収益性を優先したのか」を自分なりに説明できると、事業への理解が伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

事業の性格が分かれている会社の中途採用では、担当した領域と動かした数値が読まれます。

プロダクト開発の経験がある方は、担当プロダクトの利用者規模と、自分が改善した指標を書きます。GMVや取引件数など、金額に紐づく指標を扱った経験があれば具体的に書きます。

金融領域の経験がある方は、扱った債権の規模と、与信や回収で動かした数値を書きます。貸倒率や回収率を改善した経験は、この会社では直接の武器になります。

エンジニアリングの経験がある方は、扱ったトラフィック規模と、決済や大量取引を伴うシステムの経験があれば明記します。

海外事業の経験がある方は、関わった国と役割、現地チームとの進め方を書きます。

カスタマーサポート・信頼と安全の領域の経験がある方は、扱った件数と、不正利用の抑止で動かした数値を書きます。有価証券報告書にも期中の不正利用への対応が記載されています。

いずれの場合も、置かれていた状況、選んだ打ち手、動いた数値の3点を短く添えます。

まとめ

株式会社メルカリは東証プライム上場(証券コード4385)、IFRSを採用し決算期は6月です。第13期(2025年6月期)の連結売上収益は192,633百万円で前年同期比2.8%増、営業利益27,840百万円で同59.2%増、親会社の所有者に帰属する当期利益26,114百万円で同94.0%増でした。会社が掲げた売上収益目標2,000億〜2,100億円には届かなかった一方、コア営業利益は目標上限の250億円を上回る27,574百万円となっています。Japan Regionは売上収益149,807百万円、USは36,418百万円で当期に黒字化しました。MarketplaceのGMVは11,209億円、Fintechの債権残高は2,481億円・債権回収率99.3%です。提出会社の平均年間給与は11,763千円、平均年齢36.3歳、平均勤続年数3.8年で、中途入社が多い組織の構成を示しています。

よくある質問

Q. メルカリの年収はどのくらいですか。

A. 有価証券報告書(第13期・2025年6月期)によると、提出会社の平均年間給与は11,763千円、平均年齢36.3歳、平均勤続年数3.8年、従業員数1,543名です。賞与および基準外賃金を含みます。平均年齢36.3歳に対して平均勤続年数が3.8年であることから、中途入社の比率が高い組織だと読み取れます。新卒から積み上げた結果としての平均ではないため、中途で入る方にとっては比較的参考にしやすい数字です。ただし個別の提示額は職種と等級で決まりますので、選考の過程でご確認ください。

Q. 自己資本比率が18.3%と低いようですが、大丈夫でしょうか。

A. 親会社所有者帰属持分比率18.3%という数値は、金融事業を持つ会社の構造を反映したものです。同社はFintech事業で「メルペイスマート払い」等の債権を保有しており、その残高は2,481億円と記載されています。貸付や立替の債権が資産に計上されるため総資産が大きくなり、この比率は下がります。実際の推移は第11期13.2%、第12期14.3%、第13期18.3%と改善しています。また債権回収率は99.3%と開示されており、AIを活用した与信コントロールについても記載があります。事業会社と同じ物差しでは読めない指標です。

Q. アメリカ事業はどうなっていますか。

A. 第13期のUSセグメントは、売上収益36,418百万円で前年同期比16.6%減、セグメント利益737百万円でした。前年同期はセグメント損失5,293百万円でしたので、当期に黒字化しています。有価証券報告書には「ブレイクイーブンにコミットしつつ、成長軌道への復帰」を目指したと記載されており、下期からプロダクトのコア体験強化にフォーカスし、手数料モデルの変更を実施した結果、第4四半期にGMV成長率の改善の兆しが出たとあります。通期GMVは728百万米ドル(1,091億円)です。売上を絞りながら収益性を確保する局面にあると読めます。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/14 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)