モルフォの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

モルフォ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/18

有価証券報告書によると、株式会社モルフォの直近期は売上高3,359,633千円(前期比1.7%増)。経常利益は71,962千円で残ったものの、親会社株主に帰属する当期純損失77,574千円と、前期の黒字から赤字に戻りました。提出会社の平均年間給与は6,745,206円、従業員は102名。研究開発費は売上高の約16%にあたる545,838千円です。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。

会社概要と画像処理ソフトウェアのライセンスモデル

項目内容
会社名株式会社モルフォ(Morpho, Inc.)
本店所在地東京都千代田区神田錦町二丁目2番1号
上場区分東京証券取引所グロース市場(2011年7月マザーズ上場/2022年4月グロース移行)
設立2004年5月(東京都港区南青山にて設立)
決算期10月期(第22期は2024年11月1日〜2025年10月31日)
資本金1,858,943千円
企業理念新たなイメージング・テクノロジーを創造する集団として、革新的な技術を最適な「かたち」で実用化させる
ビジョン「Rise above what we see, to realize what we feel ― 人間の目を拡張し、感動に満ちた世界を実現しよう ―」
連結従業員数166名〔ほか平均臨時雇用17名〕
提出会社の従業員数102名〔14名〕
グループ構成連結子会社5社(モルフォAIソリューションズ、Morpho US、Morpho Korea、Morpho China、Morpho Taiwan)

この記事で扱う数値は、すべて有価証券報告書に記載されたものです。

有価証券報告書によれば、同社は「スマートフォン等の組込み機器をはじめとして、様々なプラットフォームにおいて画像を認知、処理、そして表現する、これら一連のプロセスに係る各種ソフトウェア」を提供しています。技術の優位性として「機能を全てソフトウェアで実現しているため余計な容積を必要とせず壊れにくく、且つ消費電力が少ない」点を挙げています。

沿革に並ぶ資本提携

時期事項
2015年12月株式会社デンソーと資本業務提携
2017年11月みらかホールディングス(現 H.U.グループホールディングス)と資本提携
2018年10月フィンランドのAI開発企業 Top Data Science Ltd. を子会社化
2024年9月ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社と資本業務提携
2025年3月Top Data Science Ltd. の株式を一部譲渡し、持分法適用関連会社に変更

売上を構成する3種類の収入

有価証券報告書は、売上高をロイヤリティ収入・サポート収入・開発収入の3つに区分しています。

区分内容
①ロイヤリティ収入ソフトウェア製品の商用頒布・利用を許諾し、製品が搭載された機器等の出荷台数に応じたライセンス料、利用期間に応じたライセンス料、機種限定での一括ライセンス料を収受
②サポート収入製品の実装(ポーティング)支援等を行う開発サポート収入と、利用許諾後の一定期間の保守サポート収入
③開発収入試作機等への実装・技術評価向けに標準的な画像処理エンジンを提供する収入、取引先の仕様による研究・開発の請負収入

開発収入については「成果物の権利を双方で共有することができ、一定の条件を満たせば当社グループが単独でライセンスビジネスを行うことができます」と記載されています。受託開発が次のライセンス収入の種になる設計です。

製品別の売上

ソフトウェア製品名当期(千円)構成比前期比
Morpho Image Refiner358,55718.6%265,778千円から増加
Morpho Panorama Giga Pixel327,53517.0%274,229千円から増加
Morpho Super-Resolution238,91912.4%217,386千円から増加
MovieSolid220,65311.4%315,696千円から減少
Morpho Distortion Correction74,9873.8%31,616千円から増加

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は6,745,206円、平均年齢36.7歳、平均勤続年数5.6年です(2025年10月31日現在)。賞与および基準外賃金を含み、出向者を除いて算出されています。評価制度の詳細については、有価証券報告書に記載がありません。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

働き方の制度について、有価証券報告書に具体的な記載はありません。なお同社は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」等による公表義務の対象ではないため、管理職に占める女性労働者の割合・男性育児休業取得率・男女の賃金の差異はいずれも記載が省略されています。従業員規模から見て、これらの指標を外部から確認する手段は限られます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

有価証券報告書は課題のひとつに「人材の育成等について」を挙げ、「専門知識・技術を有する人材の獲得競争は激化しており、特に新規事業展開に必要な高度専門人材の確保が急務」と記載しています。また「高い技術力だけでなく、その技術の有用性を市場に伝え、効果的な活用方法を提示できる人材の育成および確保が極めて重要」とも書かれています。研究開発の体制については「中核技術にかかる研究開発は社内リソースで賄う一方、中核技術に関わらない間接的工程については、信頼のおける外部協力会社を積極的に活用」とあります。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

労働組合は結成されていません(「労使関係は円満に推移しております」と記載)。組織は提出会社102名に対し連結166名で、差の64名は海外子会社等に属します。米国・韓国・中国・台湾に販売支援とマーケティングの拠点があり、有価証券報告書は課題として「管理部門におけるグローバル人材採用」を挙げています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

**公開されている平均年間給与6,745,206円より先に見るべきなのは、売上の相手先構成です。**有価証券報告書は、総販売実績の10%以上を占める取引先を開示しています。

相手先前期当期
Xiaomi Communications Co., Ltd.493,659千円(14.9%)589,238千円(17.5%)
ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社431,200千円(13.0%)421,760千円(12.5%)
Motorola Mobility LLC342,393千円(10.3%)10%未満のため記載省略

上位2社で売上の30.0%。さらに、連結子会社のMorpho China, Inc. だけで売上高1,612,351千円(特定子会社であり、連結売上高に占める割合が10%超と明記)。連結売上3,359,633千円の約48%が中国子会社経由です。**この構造が意味することは3つあります。**1つ目、**年収の水準は、この顧客構成が続く前提の上にある。**スマートフォンメーカー1社の採用可否で、売上の1〜2割が動きます。2つ目、**前期に10.3%だったMotorolaが当期は開示ラインを下回った。**理由は書かれていませんが、取引先の入れ替わりが実際に起きていることは読み取れます。3つ目、2024年9月のソニーセミコンダクタソリューションズとの資本業務提携は、この集中と無関係ではないでしょう。**同社は取引額12.5%の顧客であり、かつ資本提携先です。面接で聞くべきは「平均年収はいくらか」ではなく、「自分が入る領域の売上は、どの顧客に依存しているか」**です。スマートデバイス・車載/モビリティ・DXの3領域で、依存度はまったく違います。

経常黒字なのに最終赤字に戻った期

5期の推移を並べると、この会社がどこにいるかが分かります。

売上高(千円)経常損益(千円)親会社株主に帰属する当期損益(千円)
第18期(2021年10月)1,730,737△841,229△793,422
第19期(2022年10月)1,997,017△510,857△668,391
第20期(2023年10月)2,383,343△192,951△300,183
第21期(2024年10月)3,300,850+298,033+301,484
第22期(2025年10月)3,359,633+71,962△77,574

3期連続の赤字から第21期に黒字転換し、第22期は経常段階では黒字を保ったものの最終赤字という並びです。当期の営業利益は45,847千円(前期比82.1%減)、経常利益は71,962千円(同75.8%減)。売上は+1.7%とほぼ横ばいでした。

キャッシュの動きも見ておきます。

区分当期(千円)前期(千円)
営業活動によるキャッシュ・フロー14,059207,178
投資活動によるキャッシュ・フロー△413,322△140,719
財務活動によるキャッシュ・フロー△9,221+131,834
現金及び現金同等物の期末残高2,525,4332,935,878

**手元資金は410,445千円減りました。投資活動の中身は「主に、無形固定資産の取得による支出189,091千円」。設備投資等の総額は240,158千円で、自社開発ソフトウェアや開発用ソフトウェアへの投資が中心です。一方で自己資本比率は87.3%**と高く、有利子負債に依存した構造ではありません。

受注の動きは弱含みでした。**受注高885,944千円(前年同期比87.1%)、受注残高62,305千円(同54.4%)**です。

研究開発費545百万円と特許123件

指標金額・件数
研究開発費(当期)545,838千円
売上高に占める比率約16.2%(売上高3,359,633千円から算出)
保有特許数国内49件/海外74件(米国・欧州・中国・韓国など)=合計123件

当期の主な研究開発として、有価証券報告書は「スマートフォンの高画質化を実現するための静止画及び動画向けAI画質補正ソフトウェア製品群、PCにおけるオンライン会議向けのアバター技術やWebカメラ自動切り替え技術、車載カメラ向けの走行時エーミング技術や安全運転支援向け要素技術」「カメラによる高品質な3次元再構成システムや自己位置推定技術」を挙げています。

また同社は2025年10月期より中期経営計画「Vision2027」を策定し、スマートデバイス・車載/モビリティ・DXの3領域を戦略領域と定めています。あわせて「テクノロジー主導型のプロダクトアウトを目的とした未来創造室」を立ち上げたと記載されています。

エージェントベストの見解

**この会社で最も多いミスマッチは、「画像処理の研究をする会社」というイメージで入り、実際は顧客の機器に載せ切るまでが仕事だった、という形です。**有価証券報告書の収益区分を読むと、その構造が見えます。売上は①ロイヤリティ②サポート③開発の3つで、**②サポート収入の実体は「製品の実装(ポーティング)支援等」**と明記されています。アルゴリズムを作ることと、それを他社のチップ・カメラ・OSの上で動かし切ることは、別の仕事です。研究開発費545,838千円は売上の約16%で、研究開発型の会社であることは間違いありません。ただし顧客はXiaomiであり、ソニーセミコンダクタソリューションズです。相手の量産スケジュールに合わせ、限られた消費電力とメモリの中で性能を出す。ここが日常業務の相当部分を占めると考えるのが自然です。同社自身が課題として「高い技術力だけでなく、その技術の有用性を市場に伝え、効果的な活用方法を提示できる人材」の確保を挙げているのは、この裏返しでしょう。入社前に確認すべきことは3つあります。1つ目、「配属先の売上は、ロイヤリティ・サポート・開発のどれが中心か」。3つで働き方が変わります。2つ目、「海外顧客との直接のやり取りはどの程度あるか」。連結166名のうち提出会社は102名で、海外4拠点を持つ会社です。3つ目、「未来創造室のような先行研究に、入社後どのタイミングで関われるのか」。**論文や研究テーマだけで志望動機を作ると、面接の後半でここを問われて止まりやすい。**製品に載せ切った経験があるなら、それを前面に出してください。

向いている人/向いていない人

向いている可能性がある人

向いていない可能性がある人

選考で問われやすいこと

公開情報の範囲では、選考プロセスの詳細は有価証券報告書に記載がありません。以下は開示情報から準備しておくとよい論点です。選考フローや面接内容は時期により変動しますので、最新の募集要項は公式採用ページでご確認ください。

1. 「作った技術をどこまで載せ切ったか」

サポート収入がポーティング支援であることを踏まえると、制約のある実機で動かした経験は評価の軸になり得ます。処理時間・消費電力・メモリの3点を数字で語れるように整理してください。

2. 3つの戦略領域のどれを志望するか

スマートデバイス・車載/モビリティ・DX。当期に伸びたのはスマートデバイス領域で、有価証券報告書は「中国のスマートフォンメーカー、ウェアラブルデバイスメーカーやODMメーカーの開拓を継続し、ライセンス収入の伸長に寄与」と記載しています。DX領域は「営業力強化のためグループ再編を行い、再構築を進めております」と、フェーズが異なります。

3. 収益モデルを説明できるか

ロイヤリティは出荷台数に連動します。「良い技術を作る」と「出荷台数の多い機種に載る」は別の話です。この違いに触れられると、事業理解が伝わります。

まとめ

よくある質問

Q. モルフォの平均年収はいくらですか?

A. 有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は6,745,206円、平均年齢36.7歳、平均勤続年数5.6年です(2025年10月31日現在)。賞与および基準外賃金を含み、出向者を除いて算出されています。対象は提出会社の102名で、連結166名のうち海外子会社等に属する人員は含まれません。等級や職種による差は開示されていません。

Q. 業績はどのような状況ですか?

A. 第22期(2025年10月期)は売上高3,359,633千円で前期比+1.7%、営業利益45,847千円(同82.1%減)、経常利益71,962千円(同75.8%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は77,574千円でした。第18期から第20期までは3期連続で経常損失、第21期に黒字転換しており、黒字が定着する途中の局面と読めます。自己資本比率は87.3%です。

Q. どんな製品を開発している会社ですか?

A. 画像処理・画像認識のソフトウェアを開発し、ライセンス提供する会社です。当期の製品別売上では**Morpho Image Refiner(358,557千円・18.6%)、Morpho Panorama Giga Pixel(327,535千円・17.0%)、Morpho Super-Resolution(238,919千円・12.4%)、MovieSolid(220,653千円・11.4%)**が上位です。戦略領域はスマートデバイス、車載/モビリティ、DXの3つで、車載では自動運転・先進運転支援システム(AD/ADAS)やドライバーモニタリング、DXではOCRやセキュリティカメラ向けの開発を進めていると記載されています。


※本記事は、株式会社モルフォの有価証券報告書(第22期)および公式サイトをもとに構成しています。数値は当該報告書に記載された時点のものです。本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。募集要項や選考プロセスは変更される場合がありますので、応募前に各社の公式サイトでご確認ください。口コミに関する記述は、公開されている投稿の傾向を要約したものであり、個別の投稿を引用したものではありません。

出典

本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)