タナベコンサルティンググループの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
持株会社体制の会社を調べるとき、事業会社の年収が読めないのが常です。株式会社タナベコンサルティンググループの有価証券報告書は違います。「提出会社の状況及び最大人員会社の状況」という項目で、持株会社、事業会社、そしてグループ会社の3社を個別に開示しています。この記事では、その一次情報をもとに事業と組織の実態を整理します。
会社概要と経営コンサルティング事業
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社タナベコンサルティンググループ |
| 上場区分 | 東証プライム(証券コード9644) |
| 決算期 | 3月 |
| 報告セグメント | 経営コンサルティング事業(単一セグメント) |
有価証券報告書によると、連結の従業員は経営コンサルティング事業791名、コーポレート機能(経営コンサルティング事業以外)52名という構成です。コーポレート機能52名は提出会社である持株会社の従業員数とされています。
注記には、前連結会計年度末に比べ従業員数が132名増加しており、主に事業拡大および連結子会社の増加によるものと記されています。
コンサルティングの6領域
有価証券報告書には、経営コンサルティング事業の内訳も記載されています。従業員数は次の6領域に所属する人数の合計とされています。
- ストラテジー&ドメイン
- デジタル・DX
- HR
- ファイナンス・M&A
- ブランド&PR
- その他
戦略から人事、デジタル、財務、広報まで並ぶ構成です。中小企業から中堅企業の経営課題は1つの領域で完結しないことが多く、この幅は顧客の課題の広さを反映していると考えられます。
評判の傾向
以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。
年収・評価制度
有価証券報告書には、持株会社・事業会社・グループ会社の平均年間給与がそれぞれ開示されています。事業会社である株式会社タナベコンサルティングは7,955,394円、対前事業年度増減率は4.2%です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
ワークライフバランス
コンサルティングの領域では、プロジェクトの山場に稼働が集中する傾向があるとされます。同社の勤務制度の詳細は有価証券報告書に記載がありません。
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キャリア・成長機会
コンサルティングが6領域に分かれており、担当する領域によって扱うテーマが変わります。連結従業員は前期末比132名増と拡大しています。
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社風・人間関係
事業会社の平均年齢は38.4歳、平均勤続年数は8.8年です。これまで見てきたコンサル系企業では勤続3〜5年が多く、この会社は長い部類にあたります。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
エージェントベストの見解
この会社の有価証券報告書は、持株会社体制の企業のなかで最も親切な開示のひとつです。「②提出会社の状況及び最大人員会社の状況」という項目に、4行が並びます。持株会社と事業会社の合算441名・7,905,357円、持株会社である株式会社タナベコンサルティンググループ52名・7,505,069円、事業会社である株式会社タナベコンサルティング389名・7,955,394円、そしてグループ会社のグローウィン・パートナーズ株式会社102名・7,812,849円。応募先がどこであっても、水準が読めます。しかも増減率まで併記されており、持株会社+2.7%、事業会社+4.2%、グローウィン+6.6%と、会社ごとの動きが違うことまで分かる。転職先を比べるとき、こういう開示をする会社は貴重です。数字を隠さない姿勢そのものが、判断材料になります。
3社の年収を並べて読む
有価証券報告書に記載された「提出会社の状況及び最大人員会社の状況」(2026年3月31日現在)です。
| 会社名 | 従業員数 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 | 対前期増減率 |
|---|---|---|---|---|---|
| タナベコンサルティンググループ及びタナベコンサルティング(合算) | 441名 | 38.5歳 | 8.7年 | 7,905,357円 | 4.0% |
| 株式会社タナベコンサルティンググループ(持株会社) | 52名 | 39.3歳 | 8.0年 | 7,505,069円 | 2.7% |
| 株式会社タナベコンサルティング(事業会社) | 389名 | 38.4歳 | 8.8年 | 7,955,394円 | 4.2% |
| グローウィン・パートナーズ株式会社 | 102名 | 37.1歳 | 3.6年 | 7,812,849円 | 6.6% |
注記には、合算情報は参考情報として記載していること、平均年間給与は在籍する従業員に対して年間に支払った金額を基に算出していることが記されています。
この表から読めることが3つあります。
**1つ目は、持株会社より事業会社のほうが年収が高いことです。**持株会社7,505,069円に対し、事業会社は7,955,394円。差は約45万円です。コンサルタントとして顧客に向き合う人員のほうが高い水準になっています。
**2つ目は、勤続年数の長さです。**事業会社の平均勤続年数は8.8年。コンサルティング業界では3〜5年の会社が多いなか、この長さは目立ちます。定着しやすい環境である可能性を示唆します。
**3つ目は、グループ会社の性格の違いです。**グローウィン・パートナーズは平均勤続年数3.6年と短く、増減率は6.6%と最も高い。買収などによりグループに加わった時期が新しい可能性があります。
業績は5期連続で伸びている
有価証券報告書の連結経営指標です。
| 回次 | 決算年月 | 売上高 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 第60期 | 2022年3月 | 10,572,179千円 | 931,607千円 | 604,311千円 |
| 第61期 | 2023年3月 | 11,759,518千円 | 1,163,255千円 | 724,466千円 |
| 第62期 | 2024年3月 | 12,739,254千円 | 1,012,996千円 | 641,026千円 |
| 第63期 | 2025年3月 | 14,543,581千円 | 1,589,047千円 | 1,016,728千円 |
| 第64期 | 2026年3月 | 16,282,565千円 | 1,843,264千円 | 1,100,261千円 |
売上高は5期で105億円から162億円へ、1.5倍に伸びています。経常利益は第62期に一度下がりましたが、その後は増加し、第64期は18億43百万円です。
自己資本比率は第60期の81.0%から第64期69.6%へ低下する一方、自己資本利益率は5.4%から10.4%へ上昇しています。自己資本を厚く持ちすぎていた状態から、資本効率を高める方向へ動いていると読めます。
第64期は第64期という回次からも分かるとおり、長い歴史を持つ会社です。
働き方とキャリア形成の特徴
同社グループでのキャリアを考えるうえで軸になるのは、扱う顧客と領域の幅です。
コンサルティングは6領域に分かれています。ストラテジー&ドメイン、デジタル・DX、HR、ファイナンス・M&A、ブランド&PR、その他。どの領域に入るかで、身につく専門性が変わります。
一方で、単一セグメントとして開示されている点も押さえておきたいところです。領域は分かれていても、事業としては一体で運営されているということです。顧客に対して複数の領域を横断して提供する場面があると考えられます。
もう1つの軸は、平均勤続年数8.8年という数字です。コンサルティング業界では入れ替わりが速い会社が多いなか、この長さは異なる性格を示します。長く在籍しながら専門性を積み上げるキャリアが想定しやすい環境だと読めます。
なお連結従業員が前期末比132名増えており、理由として事業拡大および連結子会社の増加が挙げられています。M&Aによってグループが広がっている可能性があります。
向いている人/向いていない人
向いている人
中堅・中小企業の経営課題に幅広く関わりたい方
コンサルティングが6領域に分かれています。戦略から人事、デジタル、財務まで扱う構成です。
腰を据えて専門性を積みたい方
事業会社の平均勤続年数は8.8年です。コンサルティング業界のなかでは長い部類にあたります。
開示の透明性を重視する方
持株会社・事業会社・グループ会社の年収をそれぞれ開示しています。
向いていない人
短期間で高い報酬を得たい方
事業会社の平均年間給与は7,955,394円です。戦略ファーム系の水準とは異なります。
大企業だけを顧客にしたい方
中堅・中小企業の経営課題を扱う領域が中心です。顧客の規模はさまざまです。
エージェントベストの見解
コンサルティングファームを比較するとき、平均勤続年数は見落とされがちですが、実は最も性格が出る数字です。この会社の事業会社は8.8年。一方、同時期に見た他のコンサル系企業では1.3年、2.5年、3〜5年といった数字が並びます。この差は何を意味するか。勤続が短い会社は、高い報酬で経験者を集め、成果を出せる人が残り、合わない人は動く。勤続が長い会社は、育てて長く働いてもらう前提で組織を作る。どちらが良いという話ではなく、キャリアの設計が変わります。前者なら数年で市場価値を高めて次へ動く前提、後者なら1社で専門性を深める前提。この会社は後者に近い。だから面接では「入社5年目の方は何をしているか」を聞いてください。長く働く前提の会社では、その答えが具体的に返ってきます。
選考に向けた準備
応募の前に確かめること
株式会社タナベコンサルティンググループは東証プライム上場(証券コード9644)、決算期は3月です。有価証券報告書(第64期・2026年3月期)によると、連結売上高は16,282,565千円、経常利益1,843,264千円、親会社株主に帰属する当期純利益1,100,261千円です。
従業員の数値は複数開示されています。持株会社52名(平均年間給与7,505,069円)、事業会社である株式会社タナベコンサルティング389名(同7,955,394円)、グローウィン・パートナーズ株式会社102名(同7,812,849円)。応募先の法人を確認したうえで、該当する数値を参照してください。
選考フローは職種によって異なり、時期によっても変動します。最新の内容は公式の採用ページでご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜ経営コンサルティングか」と「なぜタナベコンサルティンググループか」の2段で組み立てます。
前者については、志望する領域を先に決めます。ストラテジー&ドメイン、デジタル・DX、HR、ファイナンス・M&A、ブランド&PRでは、日々の仕事も求められる経験も異なります。
後者の材料は有価証券報告書にあります。第64期という長い歴史。売上高が5期で105億円から162億円へ伸びていること。自己資本利益率が5.4%から10.4%へ改善していること。事業会社の平均勤続年数が8.8年であること。連結従業員が前期末比132名増加し、事業拡大および連結子会社の増加が理由であること。
「6領域を持つ会社で自分は何を担いたいのか」を明確にしたうえで、なぜ他の領域も社内にあることに意味があるかまで話せると、下調べの深さが伝わります。
職務経歴書で見られるポイント
経営コンサルティングの中途採用では、担当した案件と担った役割が読まれます。
コンサルティングの経験がある方は、担当したクライアントの業種と規模、テーマ、プロジェクトの期間と体制、自分の役割を書きます。中堅・中小企業を担当した経験があれば具体的に書きます。
事業会社の経営企画・事業開発の経験がある方は、担当した事業の規模と、意思決定に関わった経験を書きます。
人事の経験がある方は、担当した組織の規模と、制度設計や育成体系の構築に関わった経験を書きます。HR領域に関わる材料になります。
M&A・財務の経験がある方は、関与した案件の規模と担った工程、保有資格を書きます。ファイナンス・M&A領域に関わります。
デジタル・DXの経験がある方は、担当したプロジェクトの規模と、業務の変革にどこまで関わったかを書きます。
広報・ブランディングの経験がある方は、担当した施策の規模と、動かした指標を書きます。
いずれの場合も、置かれていた状況、選んだ打ち手、動いた数値の3点を短く添えます。
まとめ
株式会社タナベコンサルティンググループは東証プライム上場(証券コード9644)、決算期は3月の持株会社です。有価証券報告書(第64期・2026年3月期)によると、連結売上高は16,282,565千円で5期前の1.5倍、経常利益1,843,264千円、親会社株主に帰属する当期純利益1,100,261千円。自己資本比率69.6%、自己資本利益率10.4%です。従業員は経営コンサルティング事業791名、コーポレート機能52名で、前期末比132名増加しました。特徴的なのは「提出会社の状況及び最大人員会社の状況」として、持株会社52名(平均年間給与7,505,069円)、事業会社である株式会社タナベコンサルティング389名(同7,955,394円)、グローウィン・パートナーズ株式会社102名(同7,812,849円)をそれぞれ開示している点です。事業会社の平均勤続年数8.8年という長さも、コンサルティング業界では目立ちます。
よくある質問
Q. タナベコンサルティンググループの年収はどのくらいですか。
A. 有価証券報告書(第64期・2026年3月期)では複数の数値が開示されています。持株会社である株式会社タナベコンサルティンググループが52名で平均年間給与7,505,069円(平均年齢39.3歳、平均勤続年数8.0年、対前期+2.7%)、事業会社である株式会社タナベコンサルティングが389名で7,955,394円(同38.4歳、8.8年、+4.2%)、グローウィン・パートナーズ株式会社が102名で7,812,849円(同37.1歳、3.6年、+6.6%)です。平均年間給与は在籍する従業員に対して年間に支払った金額を基に算出されています。応募先の法人によって水準が異なりますので、募集の掲載元をご確認ください。
Q. どんな領域のコンサルティングをしているのですか。
A. 有価証券報告書によると、経営コンサルティング事業は「ストラテジー&ドメイン」「デジタル・DX」「HR」「ファイナンス・M&A」「ブランド&PR」「その他」の6領域に分かれており、従業員数はこれらに所属する人数の合計791名とされています。ただし報告セグメントとしては「経営コンサルティング事業」の単一セグメントで、領域は分かれていても事業としては一体で運営されています。戦略から人事、デジタル、財務、広報まで扱う構成で、顧客の課題に対して複数の領域を横断して提供する場面があると考えられます。
Q. 定着率は高いのですか。
A. 有価証券報告書によると、事業会社である株式会社タナベコンサルティングの平均勤続年数は8.8年、持株会社は8.0年です。コンサルティング業界では平均勤続年数が3〜5年の会社が多く、この長さは目立ちます。ただし平均勤続年数は定着率そのものを示す指標ではなく、採用の増減によっても変動します。実際、連結従業員は前期末比132名増加しており、理由として事業拡大および連結子会社の増加が挙げられています。なおグループ会社のグローウィン・パートナーズ株式会社は平均勤続年数3.6年で、会社によって差があります。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。