ゼンリンの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

ゼンリン 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/18

有価証券報告書によると、株式会社ゼンリンの提出会社の平均年齢は47.11歳、平均勤続年数は18.39年です。当メディアがこれまで有価証券報告書から読んできた情報サービス企業のなかで、いずれも最も高い水準にあたります。そして同じ有価証券報告書には、平均年間給与が2段階で開示されています。全体が6,013,242円、総合職および専門職が6,814,822円。この差が何を意味するのかも、有価証券報告書に説明があります。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。

会社概要と1974年の株式会社善隣

項目内容
会社名株式会社ゼンリン
上場区分東京証券取引所プライム市場/福岡証券取引所(証券コード9474)
決算期3月
従業員数連結3,574人/提出会社2,441人(2026年3月31日現在)
報告セグメント位置情報サービス関連事業の単一セグメント
グループ構成当社、子会社20社(連結20社)、関連会社4社(持分法適用2社)
本店福岡県北九州市小倉北区室町一丁目1番1号

沿革は北九州から始まります。

年月内容
1974年3月住宅地図・各種地図・図書等の企画出版を目的とする株式会社善隣を北九州市小倉区に設立(資本金10百万円)
1983年7月株式会社善隣を株式会社ゼンリンに商号変更
1983年8月株式会社善隣出版社および日本住宅地図出版株式会社を吸収合併し、全国展開が可能な体制を確立
1984年5月株式会社日立製作所と共同で**「住宅地図製作自動化システム」を確立**
1986年11月地図情報のデータベース**「Zmap電子地図」**およびソフトウエアプログラム「Zmap-PC」を開発
1991年10月カーナビゲーション用のナビゲーションシステム研究会の統一規格に沿ったソフト**「ナビソフト」を開発**
1992年12月北九州市戸畑区に「ゼンリンテクノセンター」を竣工、開発本部が集結
1994年9月福岡証券取引所に上場
1996年9月東京証券取引所市場第二部に上場(2006年3月に第一部)
2000年4月電子地図のインターネット配信事業のため、株式会社ゼンリンデータコムを設立
2001年8月電子地図の立体映像技術の研究、開発のため、株式会社ジオ技術研究所を設立
2013年3月東京都千代田区に東京本社を設置
2021年1月ベンチャー企業への投資を通じたCVC子会社である株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズを設立
2024年4月ITソリューションの開発・販売の強化を図るため、ローカスブルー株式会社を子会社化
2025年7月AIを活用したインフラ管理ソリューションを強化するため、株式会社アーバンエックステクノロジーズを子会社化

**紙の住宅地図から始まり、電子地図、カーナビ、インターネット配信、そしてAIを活用したインフラ管理へ。**技術の世代交代のたびに事業を組み替えてきた経緯が読み取れます。

企業理念は**「知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」**。有価証券報告書には「当社グループの事業はその性質上、社会と密接なつながりを持ち、高い公共性を有している」と記載されています。

20社の子会社という構成

報告セグメントは単一(位置情報サービス関連事業)ですが、主要品目と担当会社は細かく開示されています。

主要品目業務内容主な会社
住宅地図帳/応用地図/住宅地図データベース/スマートフォン向けサービス/カーナビゲーション用データ/3D地図データ 等製造・販売当社、㈱ジオ技術研究所、ZENRIN EUROPE GmbH、Abalta Technologies, Inc.
同上製版・印刷・製本㈱ゼンリンプリンテックス
同上受託・開発当社、㈱ゼンリンデータコム、㈱ゼンリンマップテック、㈱カーネル、ローカスブルー㈱、㈱アーバンエックステクノロジーズ、Abalta Technologies, Inc.、㈱トヨタマップマスター ほか
同上データ作成・入力当社、㈱ジオ技術研究所、㈱ゼンリンインターマップ、㈱カーネル
同上データ配信当社、㈱ゼンリンデータコム
マーケティングソリューション企画・提供当社、㈱ゼンリンマーケティングソリューションズ
リース専用パッケージシステム開発・販売・保守㈱リースシステム企画
不動産業向けサービス開発・販売・保守㈱アクトキューブ
ベンチャーキャピタルファンドの管理・運営㈱ゼンリンフューチャーパートナーズ

地図というデータを軸に、製造・印刷・開発・配信・マーケティング・CVCまでを20社で分担する構造です。グループ全体の福利厚生を取りまとめる会社(㈱ゼンリンウェルサポート)まで置かれています。

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書(第66期・2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は6,013,242円、平均年齢47.11歳、平均勤続年数18.39年、対前事業年度増減率は7.6%です。参考情報として、総合職および専門職1,211人の平均年間給与6,814,822円(平均年齢42.19歳、平均勤続年数16.01年)も別途開示されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

有価証券報告書には、有給休暇の平均取得日数14.0日(取得率70.6%)、高ストレス者比率8.8%、健康経営優良法人の認定を受けている旨が記載されています。提出会社の男性の育児休業等取得率は75%です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2030」に基づき、教育研修投資額、教育研修時間、DX人財の育成(資格保有者数)が指標として設定され、目標と実績が開示されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

提出会社の平均年齢は47.11歳、平均勤続年数は18.39年。労働組合はないが労使関係は円満に推移している旨が記載されています。エンゲージメントスコアは3.75(目標3.7以上)です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

この会社は、平均年間給与を2段階で開示しています。これが応募者にとって最も実用的な情報です。

区分従業員数平均年齢平均勤続年数平均年間給与
提出会社の全従業員2,441人47.11歳18.39年6,013,242円
総合職および専門職1,211人42.19歳16.01年6,814,822円

差は801,580円。なぜ2つ出しているのかも、有価証券報告書に書かれています。「当社は、従業員自身が勤務地等を選択できる働き方や、高齢者の雇用延長など様々な人事制度を導入しており、制度に応じた給与体系が異なることから、当社の従業員の中心である総合職及び専門職の平均年間給与等の状況を記載する」。つまり全体の6,013,242円には、勤務地限定の制度を選んだ人や雇用延長中の人が含まれています。総合職・専門職として応募するなら、参照すべきは6,814,822円のほうです。当メディアはこの数か月、情報サービス業の有価証券報告書を50社以上読んできましたが、職掌別に平均年間給与を出す会社はほとんどありません。なお総合職・専門職は2,441人中1,211人、つまり約半分。残り半分は別の給与体系にいます。ここから読めるのは、この会社には複数の働き方が制度として並存しているということです。全体の平均年齢47.11歳に対して総合職・専門職は42.19歳ですから、雇用延長の層が全体の平均を押し上げている構図も見えます。面接では2つ聞いてください。1つ目、「応募したポジションはどの職掌にあたり、その給与テーブルはどうなっていますか」。2つ目、「勤務地を選択できる制度と総合職の間で、後から変更はできますか」

提出会社2,441人と平均勤続18.39年

有価証券報告書の従業員の状況です(2026年3月31日現在)。

連結会社の状況

セグメント従業員数
位置情報サービス関連事業3,574人

提出会社の状況

項目数値
従業員数2,441人
平均年齢47.11歳
平均勤続年数18.39年
平均年間給与6,013,242円
対前事業年度増減率7.6%

(参考情報)提出会社の総合職および専門職の状況

項目数値
従業員数1,211人
平均年齢42.19歳
平均勤続年数16.01年
平均年間給与6,814,822円

注記には、総合職と専門職の定義も書かれています。「総合職は社内業務を総合的に担う職掌、専門職は高度に専門的な知識・経験・スキルを要する業務を担う職掌であります」。

連結3,574人のうち提出会社は2,441人で、約68.3%。当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ情報サービス企業では、この比率が3.0%から98.7%まで開いていました。

平均年齢47.11歳、平均勤続年数18.39年は、当メディアが同じ時期に扱った企業(平均年齢31.2歳〜46.9歳、勤続2.2年〜21.6年)のなかで、いずれも最も高い側です。従業員数の推移を見ると、その背景がわかります。

決算期連結従業員数提出会社
2022年3月3,693人2,440人
2023年3月3,601人2,435人
2024年3月3,605人2,426人
2025年3月3,574人2,425人
2026年3月3,574人2,441人

5期で連結は△119人、提出会社はほぼ横ばい。大量採用による若返りが起きていない構造です。1974年設立の会社で、勤続18.39年という数字は新卒で入って定年近くまで在籍する層が厚いことを示します。

男女に関する指標は、提出会社と主な連結子会社の両方が開示されています。

会社管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合男性の育児休業取得率男女の賃金の額の差異(全労働者)
株式会社ゼンリン9.0%75%77.6%
㈱ゼンリンプリンテックス21.4%
㈱ゼンリンデータコム12.8%67%76.7%
㈱ゼンリンインターマップ16.7%

提出会社の賃金差異は全労働者77.6%、正規雇用労働者79.2%、パート・有期労働者77.1%。3区分がほぼ同水準である点は、雇用形態による差が小さいことを示します。

福利厚生についても記載があります。「カフェテリアプラン」、勤続年数や会社が指定した資格取得・社内表彰制度による受賞者に対して当社株式を付与する株式給付制度、そして「転勤が多い社員をサポートするため、社宅制度を導入しており、会社が借り上げ、一定の使用料を本人から控除する形で提供しております」。

目標と実績が並ぶ人的資本KPI

この会社の有価証券報告書で特徴的なのは、人的資本の指標が目標と実績の対で13項目以上開示されている点です。

人財開発に関する指標

指標実績(当事業年度)目標(2030年3月期末)
教育研修投資額(総費用)83百万円100百万円
教育研修投資額(一人当たり33千円40千円
教育研修時間(一人当たり)4.98時間7時間以上
DX人財の育成(資格保有者・延べ人数)343名750名以上

※資格保有者はITパスポートおよび基本情報技術者を対象

組織開発に関する指標(働きがい・職場環境)

指標実績(当事業年度)目標(2030年3月期末)
エンゲージメントスコア(トータル)3.753.7以上
有給休暇 平均取得日数(取得率)14.0日(70.6%)13日(70%)以上
ストレスチェック 総合健康リスク8785未満
高ストレス者比率8.8%9%未満
健康経営優良法人の認定認定継続認定

組織開発に関する指標(多様な人財の活躍)

指標実績(当事業年度)目標(2030年3月期末)
管理的地位にある労働者の女性比率9.0%12%以上
係長級の女性比率29.0%30%以上
管理的地位にある労働者の外国人比率0.8%0.5%以上
管理的地位にある労働者の中途採用者比率21.8%22%以上
育児休業等取得率(女性/男性)100.0%/75%100.0%/全員取得
障がい者雇用率3.0%法定雇用率以上
えるぼしの認定2段階目3段階目

達成済みの項目と未達の項目が混在したまま出されている点が、この開示の性格を示しています。エンゲージメントスコア、有給休暇取得日数、外国人比率、障がい者雇用率は目標を上回り、教育研修時間(4.98時間に対し7時間以上)、DX人財(343名に対し750名以上)、管理職女性比率(9.0%に対し12%以上)、男性育休(75%に対し全員取得)が未達です。

とくに注目したいのは「係長級の女性比率29.0%」。管理職の9.0%に対して係長級が29.0%ですから、次の層は育っていることがわかります。同様に「中途採用者比率21.8%(目標22%以上)」も、キャリア採用の人が管理職になれる会社かどうかを示す指標です。

採用については、次のように記載されています。

従来の新卒採用・キャリア採用に加え、アルムナイ採用・リファラル採用といった即戦力人財やソリューション人財の積極的な採用

売上横ばいとROE5.5%という現在地

有価証券報告書の連結経営指標等の推移(第62期〜第66期)です。

決算期売上高(百万円)経常利益(百万円)当期純利益(百万円)連結従業員数ROE自己資本比率
2022年3月59,0533,0443,6583,693人8.1%61.3%
2023年3月58,9332,1042,7703,601人5.9%65.4%
2024年3月61,3352,0602,0783,605人4.4%65.3%
2025年3月64,3633,9362,6063,574人5.3%67.4%
2026年3月64,2773,8662,7383,574人5.5%67.9%

※当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益

5期を通して売上高はほぼ横ばい(第63期にいったん減少、第65期にピーク64,363百万円、直近期は64,277百万円で微減)。経常利益は第64期に2,060百万円まで下がり、その後回復しています。

ROEは8.1%→5.9%→4.4%→5.3%→5.5%。当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ情報サービス企業では、ROEが5.5%〜36.7%の範囲に分布していました。この会社は低い側にあたります。

一方で自己資本比率は61.3%→**67.9%**と上昇し、財務は厚くなっています。営業活動によるキャッシュ・フローは5期すべてプラス(6,318百万円〜9,640百万円)で、投資活動によるキャッシュ・フローは5期すべてマイナス(△2,451百万円〜△6,588百万円)。稼いだ資金を投資に回している構造です。直近期の投資CFは△6,588百万円と5期で最大でした。

この現在地を踏まえ、中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2030(ZGP2030)」が置かれています。

項目2030年3月期の目標2026年3月期の実績
売上高780億円642億77百万円
EBITDA150億円(EBITDAマージン19.2%)
営業利益80億円(営業利益率10.3%)
親会社株主に帰属する当期純利益60億円27億38百万円
ROE10%以上5.5%

**ROEを5.5%から10%以上へ、当期純利益を27億円から60億円へ。**4年で倍増以上を目指す計画です。

翌期の見通しについても記載があります。

2027年3月期は、高度時空間データベース構築に向けた成長投資に加えて、ベースアップの継続による人件費など営業費用の増加が想定されるものの、ストック型サービスの更なる拡大やソリューション営業強化、新商材の投入などを通じて、限界利益率の向上及び投資回収に取り組んでまいります。

「ベースアップの継続」が費用増の要因として明記されている点は、応募者にとって読む価値のある記述です。直近期の平均年間給与の対前期増減率7.6%とも整合します。

「人財基盤の強化」を重要課題に置く理由

有価証券報告書は、経営の重要課題(マテリアリティ)を4つ挙げています。

マテリアリティ内容
時空間情報による地域・社会課題の解決
事業基盤の強化ZIP(ZENRIN Information Platform)の進化、社内DXの推進
技術進化への対応
人財基盤の強化

ZIPについては注記があります。「当社の事業基盤である情報プラットフォーム。収集した情報をDBとして整備し、各商品・サービスの利用用途に応じて編集、提供する一連の仕組み」。

外部環境の認識には、率直なリスクも書かれています。

外部環境リスク(有価証券報告書の記載から)
技術革新テック企業による破壊的イノベーションによる競争力低下/AI技術の発展、悪用による技術流出、参入障壁の低下による競争激化
人口動態地方の衰退/市場縮小/人材確保の競争激化、スキルミスマッチ
気候変動・自然災害対応の遅れによる企業価値毀損、事業継続危機

「参入障壁の低下」を自ら書いている点は注目に値します。地図データは長らく参入障壁の高い領域でしたが、その前提が変わりうるという認識です。

組織方針にも、この危機感が反映されています。

多様な人財が能力・資質・経験を組み合わせて成長することで、メンバー間の心理的エネルギーを高める自律型組織へ進化するため、人財開発・組織開発に取り組み、人財輩出と自律型組織を運営する経営情報基盤(DX/仕組み)の構築を進めます。特に人的資本としての人財開発では、人財ポートフォリオを進化させ、「オープンマインドで変化を受け入れながら自ら成長する人財」を輩出します。

平均勤続18.39年という組織で「自律型組織へ進化」「変化を受け入れながら自ら成長する人財」を掲げている——この対比が、いまのゼンリンの立ち位置を示しています。

働き方とキャリア形成の特徴

有価証券報告書から読み取れる特徴は、次の4点です。

1つ目は、複数の給与体系が並存すること。「従業員自身が勤務地等を選択できる働き方や、高齢者の雇用延長など様々な人事制度を導入しており、制度に応じた給与体系が異なる」と明記されています。総合職・専門職は2,441人中1,211人です。

2つ目は、転勤がありうること。「転勤が多い社員をサポートするため、社宅制度を導入しており」と記載されています。一方で「勤務地等を選択できる働き方」の制度もあります。

**3つ目は、教育投資の水準が数字で出ていること。**一人当たり教育研修投資額33千円(目標40千円)、一人当たり教育研修時間4.98時間(目標7時間以上)。現状値が控えめであることも含めて開示されています。

**4つ目は、資格取得が制度に組み込まれていること。**DX人財の指標がITパスポートと基本情報技術者の資格保有者(延べ343名、目標750名以上)で測られており、株式給付制度も「会社が指定した資格取得」を対象にしています。

向いている人/向いていない人

有価証券報告書の記載から読み取れる範囲で整理します。ここに書いたことは相性の目安であり、選考の合否を決めるものではありません。

向いていると考えられる人

向いていない可能性がある人

エージェントベストの見解

**平均勤続年数18.39年という数字は、離職率が低いことだけを意味しません。増員が止まっている場合にも同じ数字が出ます。**当メディアは同じ時期に、平均勤続年数が3.2年から21.6年まで開く企業群を有価証券報告書から読んできました。そこで確認したのは、勤続年数は「辞めにくさ」と「増えていなさ」の両方で長くなるということです。この会社の連結従業員数は3,693人→3,574人(5期で△119人)、提出会社は2,440人→2,441人(同+1人)。新しい人がほとんど入っていない組織では、在籍者の勤続年数が毎年1年ずつ伸びます。平均年齢47.11歳という数字も、この構造と整合します。ただし、これは悪い話とは限りません。同じ有価証券報告書には、中途採用者が管理職の21.8%を占める(目標22%以上)という指標があります。キャリア採用の人が管理職になれている会社です。係長級の女性比率29.0%も、次の層が育っていることを示します。そして採用方針には「アルムナイ採用・リファラル採用といった即戦力人財やソリューション人財の積極的な採用」と書かれている。つまり会社は、いまの構成を変えようとしています。ここで確認すべきは、変わろうとしている速度です。面接では3つ聞いてください。1つ目、「直近3年のキャリア採用人数と、その定着率はどのくらいですか」。2つ目、「ZGP2030でROEを5.5%から10%以上へ引き上げる計画ですが、その主な打ち手は売上成長ですか、利益率改善ですか」。3つ目、「一人当たり教育研修時間が4.98時間から7時間へ伸びる過程で、業務時間の使い方はどう変わりますか」数字を出している会社には、その数字を動かす計画があるはずです。

選考に向けた準備

事業の理解

有価証券報告書から確認しておきたいのは、次の点です。

数字の押さえ方

面接で使える数字を挙げます。

項目数値
連結売上高(2026年3月期)64,277百万円
経常利益3,866百万円
親会社株主に帰属する当期純利益2,738百万円
ROE5.5%(2030年3月期目標10%以上)
自己資本比率67.9%
連結従業員数3,574人/提出会社2,441人
平均年間給与(全体/総合職・専門職)6,013,242円/6,814,822円
有給休暇 平均取得日数14.0日(取得率70.6%)
一人当たり教育研修時間4.98時間(目標7時間以上)

質問の準備

まとめ

株式会社ゼンリンは、1974年に北九州で住宅地図の会社として設立され、いまは位置情報サービスを20社のグループで提供する会社です。連結従業員3,574人で売上高64,277百万円、経常利益3,866百万円、ROE5.5%という水準にあります。

有価証券報告書から読み取れる特徴を整理します。

**長く続く組織が、自ら変わろうとしている途中の会社。**これが有価証券報告書から読み取れる姿です。

よくある質問

Q. 平均年収はどのくらいですか。

有価証券報告書(第66期・2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は6,013,242円(平均年齢47.11歳、平均勤続年数18.39年)、対前事業年度増減率は7.6%です。あわせて参考情報として、総合職および専門職1,211人の平均年間給与6,814,822円(平均年齢42.19歳、平均勤続年数16.01年)が開示されています。同社は勤務地選択制度や雇用延長など複数の給与体系を持つため、応募するポジションがどの職掌にあたるかをご確認ください。

Q. 転勤はありますか。

有価証券報告書には、福利厚生の説明として「転勤が多い社員をサポートするため、社宅制度を導入しており、会社が借り上げ、一定の使用料を本人から控除する形で提供しております」と記載されています。同時に「従業員自身が勤務地等を選択できる働き方」の制度も導入されている旨が記載されています。応募時にどちらの制度が適用されるかをご確認ください。

Q. どんな職種がありますか。

有価証券報告書の主要品目等の表では、業務内容として「製造・販売」「製版・印刷・製本」「校正・文字入出力」「調査・企画・編集」「受託・開発」「データ作成・入力」「データ配信」が挙げられ、それぞれ当社または子会社が担当しています。人的資本の指標にはDX人財の育成(ITパスポート・基本情報技術者の資格保有者343名、目標750名以上)が置かれています。


※本記事は、掲載時点で公開されている有価証券報告書および公式サイトの情報をもとに作成しています。制度・数値は変更される場合がありますので、応募前に企業の公式情報を必ずご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)