アイティメディアの評判・年収・選考対策|転職で押さえるべきポイント

アイティメディア 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/11

有価証券報告書が示す、会社の輪郭

アイティメディアについて、第27期(2026年3月期)の有価証券報告書から確認できる事実を整理します。

提出会社の従業員の状況(2026年3月31日現在)

項目数値
従業員数335名〔75〕
平均年齢39.9歳
平均勤続年数8.6年
平均年間給与6,989千円
平均年間給与の対前事業年度増減率3.3%

〔 〕内は臨時従業員の年間平均雇用人員(外数)です。

セグメント別の従業員数

セグメント連結提出会社
BtoBメディア事業250名〔43〕203名〔37〕
BtoCメディア事業46名〔21〕46名〔21〕
全社(共通)86名〔17〕86名〔17〕
合計382名〔81〕335名〔75〕

連結と提出会社の差はBtoBのみ

連結382名に対し提出会社335名。差の47名はすべてBtoBメディア事業に属します。BtoC事業と全社(共通)は数字が一致しています。

国際会計基準を採用

同報告書は、連結財務諸表を 国際会計基準(IFRS)に基づいて作成 しているとしています。

労働組合

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好であります としています。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の情報は各社公式サイトおよび有価証券報告書をご確認ください。

給与の決まり方が明記されている

有価証券報告書には、従業員の給与その他の給付の額および内容の決定に関する方針が記載されています。

月例給

基本給及び手当で構成されております。基本給については、半期毎の能力評価(価値発揮能力)に基づき昇給額が決定されます。

賞与

業績連動賞与を導入しております。個人賞与として、半期毎の業績目標評価(MBO)が反映され、全社の業績連動で賞与原資を決定し個人賞与に付加支給しております。

評価プロセスの運用

基本給及び賞与は、それぞれ半期毎の能力評価(価値発揮能力)、**業績目標評価(MBO)**にて決定されます。この半期毎の評価は、全管理者による部門横断でチェックする運用を行うこと(後略)

2つの評価が分かれている

基本給は能力評価、賞与は業績目標評価。 評価の対象が分けられています。

この設計が意味すること

短期の成果が出た年は賞与に反映され、能力の伸びは基本給に反映される構造です。成果の変動が、基本給を直接には動かしません。

「全管理者による部門横断でチェック」

評価が上司ひとりの判断で完結しない運用です。部門をまたいで見ることで、基準のばらつきを抑える設計と考えられます。

新株予約権について

同報告書は、等級階層など期待役割の大きさ、業績目標実現への貢献度で付与数を傾斜配分しているとしています。

転職の観点

制度が文書として公表されている会社では、面接での質問が具体的にできます。 「能力評価の項目を教えてください」「MBOの目標はどう設定されますか」。詳しくはSaaSスタートアップの年収相場で、評価と年収の関係を整理しています。

2期分の指標が並べて開示されている

第27期の有価証券報告書には、前事業年度と当事業年度の両方の指標が記載されています。

指標前事業年度当事業年度
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合22.6%24.6%
男性労働者の育児休業取得率60.0%66.7%
男女の賃金の額の差異(全労働者)73.4%72.6%
男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者)77.6%74.8%
男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者)82.6%79.7%

2期並べることの意味

1期分だけでは、その数値が改善の途中なのか、後退の途中なのかが分かりません。 2期並ぶと、方向が見えます。

管理職に占める女性は上昇

22.6%から24.6%へ。2.0ポイントの上昇です。

男性育児休業取得率も上昇

60.0%から66.7%へ。6.7ポイントの上昇です。

賃金の差異は縮まっていない

全労働者は73.4%から72.6%へ。0.8ポイント下がっています。 管理職比率が上がっても、賃金差異が直ちに縮まるとは限りません。

転職の観点

単年の数値より、方向のほうが判断材料になります。 2期分を開示している会社では、この読み方ができます。

雇用管理区分別の育児休業取得率

同報告書は、さらに雇用管理区分ごとの男性労働者の育児休業取得率を開示しています。

区分前事業年度当事業年度
総合職71.4%83.3%
専門職33.3%33.3%

全体の66.7%の内訳

総合職83.3%、専門職33.3%。同じ会社の中で、50ポイントの差があります。

この開示の価値

全体の数値だけを見ると、会社としての取得率は66.7%です。しかし区分によって、実態はまったく違います。

なぜ差が生じるか

有価証券報告書には理由の記載がありません。区分ごとの人数や業務の性質によるものと考えられます。

転職の観点

自分がどの区分で採用されるかによって、参照すべき数値が変わります。 「総合職と専門職では、育児休業の取得実績に差がありますか」。この質問は、開示された数字を前提にできます。

連結子会社は対象外

同報告書は、連結子会社(発注ナビ株式会社、株式会社ピイ.ピイ.コミュニケーションズ)は情報公表の義務の対象外であり、記載を省略 としています。

この省略が示すもの

女性活躍推進法の公表義務には規模の要件があります。子会社の数値が載っていないのは、実態が悪いからではなく、制度上の区分によるものです。子会社への応募を検討する場合、数値がない前提で面接に臨むことになります。

エージェントベストの見解

雇用管理区分別の育児休業取得率を開示している会社は、多くありません。アイティメディアは、総合職83.3%、専門職33.3%と分けて記載しています。全体の数値は66.7%ですから、区分を分けなければ「7割弱」という理解で止まります。しかし実際には、総合職と専門職で50ポイントの差があります。この情報は、応募する側にとって実務的な意味を持ちます。自分がどの区分で採用されるのかによって、参照すべき数値が変わるからです。求人票に「総合職」「専門職」と書かれていても、その区分が制度上どう扱われるかまでは書かれません。面接で「私が応募しているのはどの雇用管理区分ですか」と聞いてください。有価証券報告書がここまで分けて開示している会社であれば、この質問には答えが返ってきます。

選考で確認しておきたいこと

  1. 雇用契約の相手方(提出会社か、連結子会社か)
  2. 雇用管理区分(総合職か、専門職か)
  3. 配属されるセグメント(BtoBメディアか、BtoCメディアか)
  4. 能力評価(価値発揮能力)の評価項目
  5. MBOの目標設定の進め方
  6. 新株予約権の付与条件

1つ目は、連結382名に対し提出会社335名であることを踏まえた確認です。差の47名はBtoBメディア事業に属します。

2つ目は、育児休業取得率が区分別に開示されていることを踏まえた確認です。制度上の扱いが区分によって違う可能性があります。

3つ目は、BtoB 250名とBtoC 46名で規模が大きく違うためです。読者も広告主も違う領域です。

6つ目は、同報告書が 等級階層など期待役割の大きさ、業績目標実現への貢献度で付与数を傾斜配分 としていることに関わります。

エージェントベストの見解

基本給と賞与で評価の対象を分けている会社は、処遇の安定度が読み取れます。アイティメディアの場合、基本給は半期毎の能力評価(価値発揮能力)で昇給額が決まり、賞与は半期毎の業績目標評価(MBO)と全社業績で決まります。つまり、業績が振るわない年でも基本給が直接下がる設計にはなっていません。逆に、成果が大きく出た年は賞与に反映されます。中途で入る方にとって、この構造は年収の見通しに関わります。提示された年収のうち、いくらが基本給でいくらが賞与かによって、変動の幅が変わるためです。面接では「提示額の内訳と、賞与の実績レンジを教えてください」と聞いてください。制度が有価証券報告書に明記されている会社では、この質問に具体的な答えが返ってきます。

まとめ

アイティメディアについて、有価証券報告書から確認できる点を整理します。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。統計の数値は調査区分全体のものであり、特定の企業の実態を示すものではありません。詳細は有価証券報告書および各社公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 平均年間給与6,989千円は、どの範囲の平均ですか。

A. 提出会社の従業員335名の平均です。連結382名の平均ではありません。賞与および基準外賃金を含みます。

Q. 総合職と専門職では何が違いますか。

A. 有価証券報告書には制度の詳細は記載されていませんが、男性の育児休業取得率が総合職83.3%、専門職33.3%と分けて開示されています。応募する区分を面接で確認する価値があります。

Q. 基本給はどう決まりますか。

A. 有価証券報告書には、半期毎の能力評価(価値発揮能力)に基づき昇給額が決定されると記載されています。賞与は半期毎の業績目標評価(MBO)と全社業績連動で決まります。

Q. BtoBとBtoCで、どちらの募集が多いですか。

A. 有価証券報告書からは採用の状況は読み取れません。ただし提出会社の従業員はBtoBメディア事業203名、BtoCメディア事業46名と規模が異なります。

出典

本記事は 2026/8/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)