ベースの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

ベース 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/18

有価証券報告書によると、ベース株式会社の自己資本利益率(ROE)は5期すべて28%を超えています。28.2%→29.2%→30.5%→30.5%→30.7%。しかも**自己資本比率は75.3%**と厚いまま。受託開発を主業とする会社としては、当メディアがこれまで有価証券報告書から読んできたなかで最上位の水準です。経常利益率は約26.6%。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。

会社概要と日中2系統の技術者

項目内容
会社名ベース株式会社
上場区分東京証券取引所(証券コード4481)
決算期12月
従業員数連結1,332人/提出会社1,246人(2025年12月31日現在)
報告セグメントソフトウェア受託開発事業の単一セグメント
グループ構成当社および子会社1社

有価証券報告書は、事業の使命を明記しています。

産業のグローバル化が進む中、最新のIT技術によってお客様の競争力向上や、業務の効率化・自動化を実現することで、「お客様に対して常に新しい価値を提供し続ける」ことを使命としております。

サービスラインは「システム開発」「ソリューション」の2つ。システム開発はさらに3つに分かれます。

サービス内容(有価証券報告書の記載から)
①システム開発主に金融・流通・製造分野におけるオープン系システム開発。特に証券、銀行、クレジットカード会社など金融系のシステム開発に実績。要件定義から基本設計、詳細設計、プログラム設計、プログラミング、各種テスト、移行・リリース作業、サービス開始後の運用保守までトータルで提供
②運用保守主に顧客の情報システム部門やヘルプデスク部門に常駐。自社開発の工数管理システム**「b.mat」**(案件ごとに実工数を集計し、稼働状況を可視化)を活用し、各チームの作業量を把握のうえ余剰リソースを他チームに配分
③社員支援システム開発に付随し、お客様先への派遣。システムの企画段階やエンドユーザとの要件調整、プロジェクトマネジメント、課題改善活動などに従事

品質管理についても、3点が挙げられています。

プロジェクト管理を徹底し、遅延や手戻り等を回避する品質管理の専門部署による第三者チェックを行う ・PDCAサイクルを徹底し改善に努める

日本人技術者と中国人技術者

この会社の特徴として、有価証券報告書には次の記載があります。

当社グループでは、日本人技術者と中国人技術者が協働する態勢を整えております。総じて、日本人技術者は仕様理解力や、管理と品質に対する意識の高さを持ち、中国人技術者は高い技術力と積極的な技術習得意欲を持つなど、日本人技術者と中国人技術者には、それぞれの長所があると考えております。国民性やそれぞれの国の文化に由来する両者の長所を十分に活かし、短所はお互いが補うことで、より高いレベルのサービス提供を目指しております。

連結子会社は貝斯(無錫)信息系統有限公司(中国江蘇省無錫市・資本金20,350千元・議決権61.5%・特定子会社)で、ソフトウェア受託開発を担っています。

労働組合についても、日中の違いが記載されています。「提出会社においては、労働組合は結成されておりません。在外連結子会社においては、貝斯(無錫)信息系統有限公司工会委員会が労働組合として結成されております。

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書(第29期・2025年12月期)によると、提出会社の平均年間給与は6,038,927円、平均年齢34.7歳、平均勤続年数5.1年です。賞与および基準外賃金を含んだ数字です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

有価証券報告書には、提出会社に労働組合は結成されていないが、在外連結子会社には労働組合(貝斯(無錫)信息系統有限公司工会委員会)が結成されている旨と、労使関係は円満に推移している旨が記載されています。提出会社の男性労働者の育児休業取得率は58.3%です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

育成については「全社員を対象に等級・役職に応じたスキルの底上げを目的とした社内教育」と「自主的にスキルアップを希望するすべての社員に対して、社外のオンライン学習「Udemy」を自由に受講できる環境」を整備している旨が記載されています。「オープン系SEにSAPスキルを習得させるマルチタレント育成計画」も継続中です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

提出会社の平均年齢は34.7歳、平均勤続年数は5.1年。管理職に占める女性労働者の割合は11.8%です。日本人技術者と中国人技術者が協働する態勢を整えている旨が記載されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

**「ROEが5期すべて28%超、しかも自己資本比率75%」。受託開発の会社でこの組み合わせは、当メディアが読んだ範囲で最上位です。**数字を並べます。

決算期ROE自己資本比率経常利益率
2021年12月28.2%73.1%約22.6%
2022年12月29.2%71.0%約23.1%
2023年12月30.5%74.4%約25.1%
2024年12月30.5%74.6%約25.9%
2025年12月30.7%75.3%約26.6%

当メディアはこの数か月、情報サービス業の有価証券報告書を50社以上読んできました。そこで確立したのは、経常利益率は事業の型でほぼ決まるという読み方です。受託開発中心の会社は6.7〜12.1%、自社パッケージを持つ会社は24.7〜32.0%、自社製品に集中する会社は44%台に届く例もありました。この会社は「ソフトウェア受託開発事業の単一セグメント」でありながら、自社パッケージの水準に届いています。理由は3つ読めます。1つ目、金融系の実績。「特に証券、銀行、クレジットカード会社など金融系のシステム開発に実績があります」と明記されており、単価の高い領域です。2つ目、日中2系統の技術者。中国子会社(無錫)を持ち、日本人技術者と中国人技術者が協働する態勢が原価構造に効いていると考えられます。3つ目、工数の可視化。自社開発の工数管理システム「b.mat」で「案件ごとに実工数を集計し、稼働状況を可視化」し、「各チームの作業量を把握の上、余剰リソースを他チームに配分」しています。稼働率の管理が仕組み化されているということです。応募者にとっての意味は、稼働と工数が数字で見られている環境だということ。面接では3つ聞いてください。1つ目、「b.matで見える工数は、個人の評価にどう反映されますか」。2つ目、「金融系案件の比率はどのくらいですか」。3つ目、「日本人技術者と中国人技術者の協働は、実際にどういう形ですか」

提出会社1,246人の年収604万円

有価証券報告書の従業員の状況です(2025年12月31日現在)。

連結会社の状況

セグメント従業員数
ソフトウェア受託開発1,332人

単一セグメントのため、セグメント別の記載はありません。

提出会社の状況

項目数値
従業員数1,246人
平均年齢34.7歳
平均勤続年数5.1年
平均年間給与6,038,927円

連結1,332人のうち提出会社は1,246人で、約93.5%。残る86人が中国子会社(貝斯(無錫)信息系統有限公司)などに所属しています。

平均勤続年数5.1年は、当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ情報サービス企業(2.2年〜21.6年)のなかでは短い側です。ただし従業員数の推移を見ると、その理由が読めます。

決算期連結従業員数売上高(千円)1人あたり売上高
2021年12月890人13,293,952約1,494万円
2022年12月1,014人17,045,851約1,681万円
2023年12月1,134人18,708,863約1,650万円
2024年12月1,243人20,230,185約1,627万円
2025年12月1,332人21,787,441約1,636万円

**5期で連結は890人→1,332人(+442人/+49.7%)。**当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ企業のなかでも高い増加率です。人が急速に増えている組織では、平均勤続年数は自然に短くなります。

男女に関する指標は次のとおりです。

項目数値
管理職に占める女性労働者の割合11.8%
男性労働者の育児休業取得率58.3%
男女の賃金の差異(全労働者)85.1%
男女の賃金の差異(正規雇用労働者)87.7%
男女の賃金の差異(パート・有期労働者)44.9%

正規雇用労働者の賃金差異87.7%は、当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ情報サービス企業(多くは65〜85%)のなかでは差が小さい部類です。

なお、在外連結子会社については「『女性の職業生活における活躍の推進に関する法律』及び『育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律』の規定による公表形式の対象ではないため、記載を省略しております」とのことです。

5期連続増収増益とROE30.7%

有価証券報告書の連結経営指標等の推移(第25期〜第29期)です。

決算期売上高(千円)経常利益(千円)当期純利益(千円)連結従業員数ROE自己資本比率
2021年12月13,293,9523,004,8572,126,012890人28.2%73.1%
2022年12月17,045,8513,931,6842,726,0271,014人29.2%71.0%
2023年12月18,708,8634,692,3763,433,2881,134人30.5%74.4%
2024年12月20,230,1855,236,9743,871,4441,243人30.5%74.6%
2025年12月21,787,4415,800,3034,221,9701,332人30.7%75.3%

※当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益

**5期連続で増収増益。経常利益率は約22.6%から約26.6%**へ改善しました。

ROEは28.2%→30.7%と5期連続で上昇し、**自己資本比率も73.1%→75.3%**と上がっています。分母を厚くしながらROEを上げている構造です。当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ企業のなかには、自己資本比率の低下がROEを押し上げていた例もありましたが、この会社は違います。

直近期の実績について、有価証券報告書は次のように記載しています。

このような取り組みにより、案件を推進する体制を確保しつつ、営業強化を行ったことで、過去最高の売上及び利益を更新いたしました。全体的な底上げは着実に出来てきておりますが、より一層の成長という面では引き続き営業や採用・育成等、様々な取り組みを実施してまいります。

当面の目標も明記されています。

当社は当面の目標として営業利益100億円を掲げており、その目標を早期に達成するため、事業成長の源泉である人材確保と育成及び営業活動に注力してまいりました。

直近期の経常利益が5,800,303千円ですから、営業利益100億円は約1.7倍以上の水準にあたります。

キャッシュ・フローも堅調です。

決算期営業CF(千円)投資CF(千円)財務CF(千円)現金及び現金同等物
2023年12月3,281,419△1,200,694△1,745,06710,553,317
2024年12月3,875,692+52,595△2,924,25011,618,504
2025年12月4,462,890+52,993△3,217,78812,940,009

営業CFは5期すべてプラスで、直近期は4,462,890千円。総資産18,922,828千円のうち現金及び現金同等物が12,940,009千円を占めます。

採用の2系統と育成の仕組み

事業環境については、統計データを引きながら説明されています。

サービス産業動態統計調査(総務省/2025年10月分)によると、情報サービス等を含む「情報通信業」は前年同月に比べ10.1%の増加で、43か月連続の増加で推移しております。また、**日銀短観(2025年12月)によるとソフトウェア投資額は全産業(含む金融機関)で前年比+17.1%**となっており、企業のIT投資に対する意欲は、DXを中心に堅調に推移しています。一方で、システムエンジニア不足は構造的課題として顕在化しており、IT人材の育成・確保が業界全体の重要テーマとなっています。

**「SAP・ERPの保守サポート期限終了による駆け込み需要」**も追い風として挙げられています。

そのうえで、採用については2系統の強みが記載されています。

採用については、国内、中国の2系統の採用ルートがあるという強みを最大限活かし、グローバルで優秀な人材の採用を継続しております。国内の中途人材に関してはシステムエンジニア不足の影響から苦戦したものの、新卒採用や中国採用などにシフトし、人材確保に努めております。

「国内の中途採用は苦戦した」と明記したうえで、代替ルートを示している開示です。

育成の仕組みも具体的です。

施策内容
社内教育全社員を対象に等級・役職に応じたスキルの底上げ
オンライン学習自主的にスキルアップを希望するすべての社員に対して、社外のオンライン学習「Udemy」を自由に受講できる環境を整備
マルチタレント育成計画オープン系SEにSAPスキルを習得させる。育成及びSAP案件への参画は順調に進行
リーダーシップパイプライン計画的にリーダー育成を行うため、リーダーを目指す社員に特化した研修プログラムや、現場でのマネジメント経験を積ませる仕組みを整備。経験・スキル別に段階的な育成

営業体制の変更にも触れられています。

営業については、今後将来にわたって成長を続けるために、顧客とのリレーション構築や提案活動の主体を役員から部長クラスへシフトし、より多面的な営業活動を前期より推進しております。営業支援システムを導入し、営業活動の見える化を図るとともに、結果をもとにしたフィードバックを実施することで、ノウハウの共有を強化しております。

中国子会社については、中国経済が停滞する状況のなかで現地ビジネスを中心に受注し、小幅ながら利益を確保できた旨が記載されています。

働き方とキャリア形成の特徴

有価証券報告書から読み取れる特徴は、次の4点です。

1つ目は、金融系に実績があること。「特に証券、銀行、クレジットカード会社など金融系のシステム開発に実績があります」と明記されています。

**2つ目は、3つのサービス形態があること。**システム開発(請負)、運用保守(常駐)、社員支援(派遣)。契約形態が異なります。

**3つ目は、工数が可視化されていること。**自社開発の工数管理システム「b.mat」で案件ごとの実工数を集計し、リソース配分に使っています。

**4つ目は、日中2系統の採用と協働。**中国子会社(無錫・議決権61.5%)を持ち、日本人技術者と中国人技術者が協働する態勢を整えています。

向いている人/向いていない人

有価証券報告書の記載から読み取れる範囲で整理します。ここに書いたことは相性の目安であり、選考の合否を決めるものではありません。

向いていると考えられる人

向いていない可能性がある人

エージェントベストの見解

**「国内の中途人材に関してはシステムエンジニア不足の影響から苦戦したものの、新卒採用や中国採用などにシフトし、人材確保に努めております」。この一文は、応募者にとって2つの意味を持ちます。**当メディアはこの数か月、情報サービス業の有価証券報告書を50社以上読んできました。**人材確保の難しさを書く会社は多いのですが、「苦戦した」と明記し、その代替手段まで書く会社は多くありません。**同じ時期に読んだ企業では、「新卒、即戦力である中途採用及び協力会社からの技術者確保が厳しくなっております」と書き、地方拠点の活用で対応する会社がありました。この会社の代替手段は「新卒採用」と「中国採用」です。ここから読めることが2つあります。1つ目、中途で入る人にとっては競争が緩い可能性がある。会社が苦戦しているということは、採りたい状態が続いているということです。実際、連結従業員は5期で+442人(+49.7%)と増え続けています。2つ目、入社後の同僚構成が変わりうる。新卒と中国採用の比率が上がれば、育成の負荷が現場にかかります。実際、この会社は育成の仕組みを厚く整えています。全社員がUdemyを自由に受講できる環境、等級・役職に応じた社内教育、オープン系SEにSAPスキルを習得させるマルチタレント育成計画、リーダーシップパイプラインを意識した研修制度。****採用が難しい会社ほど、育成に投資するという構図です。そしてこの投資は数字を悪化させていません。経常利益率は約22.6%→約26.6%へ改善しています。面接では3つ聞いてください。1つ目、「直近3年の採用は、新卒・中途・中国採用の比率がどう変わりましたか」。2つ目、「入社後の教育期間と、最初の配属はどう決まりますか」。3つ目、「営業利益100億円という目標に対して、必要な人員規模はどのくらいですか」

選考に向けた準備

事業の理解

有価証券報告書から確認しておきたいのは、次の点です。

数字の押さえ方

面接で使える数字を挙げます。

項目数値
連結売上高(2025年12月期)21,787,441千円(5期で+63.9%)
経常利益/経常利益率5,800,303千円/約26.6%
親会社株主に帰属する当期純利益4,221,970千円(5期で+98.6%)
ROE30.7%(5期すべて28%超)
自己資本比率75.3%
営業CF/現金及び現金同等物4,462,890千円/12,940,009千円
連結従業員数1,332人(5期で+442人/+49.7%)
提出会社の平均年間給与6,038,927円(1,246人・34.7歳・勤続5.1年)
1人あたり売上高約1,636万円

質問の準備

まとめ

ベース株式会社は、金融・流通・製造分野のオープン系システム開発を中核とする受託開発の会社です。連結従業員1,332人で売上高21,787,441千円、経常利益5,800,303千円という規模にあります。

有価証券報告書から読み取れる特徴を整理します。

**受託でありながら自社パッケージ並みの利益率を出し、その原資を採用と育成に回している会社。**これが有価証券報告書から読み取れる姿です。

よくある質問

Q. 平均年収はどのくらいですか。

有価証券報告書(第29期・2025年12月期)によると、提出会社の平均年間給与は6,038,927円です。平均年齢34.7歳、平均勤続年数5.1年という条件つきの数字で、賞与および基準外賃金を含みます。なお同社は5期で連結従業員が890人から1,332人へ増えており、平均勤続年数が短いのはこの増加が影響していると考えられます。

Q. 決算期はいつですか。

同社の決算期は12月です。直近の有価証券報告書は第29期(2025年1月1日〜2025年12月31日)で提出されています。本記事の数値はこの期のものです。3月決算の企業と比較する際は、対象期間の違いにご留意ください。

Q. 中国子会社との関わりはありますか。

有価証券報告書によると、連結子会社は貝斯(無錫)信息系統有限公司(中国江蘇省無錫市・資本金20,350千元・議決権61.5%・特定子会社)で、ソフトウェア受託開発を担っています。あわせて「日本人技術者と中国人技術者が協働する態勢を整えております」「国民性やそれぞれの国の文化に由来する両者の長所を十分に活かし、短所はお互いが補うこと」と記載されています。採用も「国内、中国の2系統の採用ルート」があり、直近期は国内の中途採用が苦戦したため新卒採用や中国採用にシフトした旨が記載されています。


※本記事は、掲載時点で公開されている有価証券報告書および公式サイトの情報をもとに作成しています。制度・数値は変更される場合がありますので、応募前に企業の公式情報を必ずご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)