エイチームホールディングスの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
有価証券報告書の5期推移に、この会社の現在地が出ています。**連結従業員数1,100名→1,005名→872名→813名→783名。5期で317名(28.8%)減りました。**同じ期間に売上高は31,252百万円から23,917百万円へ23.5%減少。ところが経常利益は895百万円→△219百万円→711百万円→609百万円→1,585百万円と、直近期に大きく伸びています。株式会社エイチームホールディングスは2021年8月に純粋持株会社へ移行した名古屋の企業グループで、連結子会社は12社。この記事では、第26期(2025年7月期)の有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。
会社概要と、個人事業から始まった沿革
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エイチームホールディングス |
| 上場区分 | 東京証券取引所プライム市場(証券コード3662) |
| 決算期 | 7月 |
| 資本金 | 1,713百万円 |
| 従業員数 | 連結783名(外、平均臨時雇用者27名)/提出会社70名(2025年7月31日現在) |
| 報告セグメント | メディア・ソリューション/D2C/エンターテインメント |
| 連結子会社 | 12社 |
| 本社 | 愛知県名古屋市中村区 |
沿革は、岐阜県の個人事業から始まります。
| 年月 | 内容 |
|---|---|
| 1997年6月 | 岐阜県土岐市にて、個人事業としてソフトウエアの受託開発を開始 |
| 2000年2月 | 有限会社エイチーム(現・当社)を岐阜県多治見市に設立 |
| 2003年12月 | 携帯電話向け公式サイトの運営を開始 |
| 2006年6月 | ライフスタイルサポート事業の初サービス「引越し価格ガイド」(現・引越し侍)を開始 |
| 2007年9月 | 中古車買取価格の一括査定サイト「かんたん車査定ガイド」(現・ナビクル)を開始 |
| 2008年10月 | 結婚式場の検索・予約・情報サイト「すぐ婚navi」(現・ハナユメ)を開始 |
| 2012年4月 | 東京証券取引所マザーズに上場(同年11月に市場第一部へ) |
| 2013年12月 | 自転車専門通販サイト「cyma-サイマ-」を開始 |
| 2017年12月 | Increments株式会社(現・Qiita株式会社)の全株式を取得し子会社化 |
| 2021年8月 | エンターテインメント事業とEC事業を分割し、純粋持株会社に移行 |
| 2024年11月〜2025年3月 | 株式会社Paddle(66.7%)、株式会社WCA、株式会社ストレイナーを子会社化 |
受託開発 → 携帯コンテンツ → 比較サイト → ゲーム → 持株会社という順で広がってきた会社です。
3つの報告セグメント
| セグメント | 主な会社・サービス | 販売高 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| メディア・ソリューション | エイチームライフデザイン(引越し侍、ナビクル等の比較サイト、デジタル集客支援)、エイチームフィナジー(保険代理店)、Qiita、microCMS、Paddle、WCA、ストレイナー | 17,469百万円 | +1.8% |
| D2C | エイチームウェルネス(化粧品「lujo」、ヘアケア「レチスパ」)、エイチームコマーステック(ドッグフード「OBREMO」) | 2,248百万円 | △4.4% |
| エンターテインメント | エイチームエンターテインメント(ゲーム・ツールアプリの企画・開発・運営) | 4,199百万円 | △4.6% |
| 合計 | 23,917百万円 | △0.0% |
メディア・ソリューションが売上の約73.0%を占めます。有価証券報告書は直近期の増収要因として「M&Aにより取得した企業の売上高が計上されたことに加え、主に自動車関連事業及び引越し関連事業が前連結会計年度比で増収」と説明しています。
D2Cについては「利益確保を優先した事業運営方針に則り、広告投資を抑制したことにより新規顧客数が減少」と記載されています。売上を落として利益を取る判断が明記されている点は、事業運営の方針を読むうえで重要です。
評判の傾向
以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。
年収・評価制度
有価証券報告書(第26期・2025年7月期)によると、提出会社の平均年間給与は7,163千円、平均年齢38.9歳、平均勤続年数8.3年です。ただし提出会社は純粋持株会社で従業員70名であり、連結783名とは別の数字です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
ワークライフバランス
労働組合はないが労使関係は円満に推移している旨が記載されています。男性労働者の育児休業取得率は、連結グループで80.0%、株式会社エイチームエンターテインメントで100.0%です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
キャリア・成長機会
事業は比較サイト・情報メディア、デジタル集客支援、D2C、ゲーム・ツールアプリと幅があります。直近期には3社を子会社化しています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
社風・人間関係
管理職に占める女性労働者の割合は、提出会社46.7%、連結グループ31.0%と開示されています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
エージェントベストの見解
**この会社の多様性指標は、グループ全体の数字だけを見ると判断を誤ります。**有価証券報告書は、提出会社・連結子会社・連結グループの3段で開示しています。
| 区分 | 管理職に占める女性労働者の割合 | 男性労働者の育児休業取得率 | 男女の賃金の差異(正規) |
|---|---|---|---|
| 提出会社(持株会社70名) | 46.7% | 50.0% | 68.3% |
| エイチームエンターテインメント | 26.7% | 100.0% | 83.9% |
| エイチームライフデザイン | 29.4% | 70.0% | 75.6% |
| 連結グループ | 31.0% | 80.0% | 78.5% |
**同じグループの中で、管理職女性比率は26.7〜46.7%、男性育休取得率は50.0〜100.0%まで開きます。**当メディアはこの数か月、多くの有価証券報告書を読んできましたが、子会社別に指標を分けて出す会社は少数派です。この開示があるおかげで、応募者は「グループの数字」ではなく「自分が入る会社の数字」を見られます。**そしてこの会社の場合、応募先が持株会社である可能性はかなり低い。**提出会社70名は全員が「全社(共通)」=グループ会社の経営管理を担う人員だからです。**求人を見るときは、まず社名を確認してください。**エイチームライフデザインなのか、エイチームエンターテインメントなのか、Qiitaなのか、microCMSなのか。同じ「エイチーム」でも、指標も事業も別です。
従業員783名と、5期で317名減った組織
有価証券報告書の従業員の状況です(2025年7月31日現在)。
| セグメントの名称 | 連結従業員数 |
|---|---|
| メディア・ソリューション | 387名(13) |
| D2C | 30名 |
| エンターテインメント | 296名(4) |
| 全社(共通) | 70名(10) |
| 合計 | 783名(27) |
提出会社の状況は次のとおりです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 従業員数 | 70名(外10名) |
| 平均年齢 | 38.9歳 |
| 平均勤続年数 | 8.3年 |
| 平均年間給与 | 7,163千円 |
**提出会社70名は連結783名の8.9%。**しかも全員が「全社(共通)」区分です。純粋持株会社への移行は2021年8月で、提出会社の従業員数は485名→85名→71名→67名→70名と推移しています。第22期から第23期にかけての激減は、事業を子会社へ分割した結果です。
連結の5期推移は次のとおりです。
| 決算期 | 連結従業員数 | 売上高(百万円) | 経常利益(百万円) | 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) |
|---|---|---|---|---|
| 2021年7月 | 1,100名 | 31,252 | 895 | 877 |
| 2022年7月 | 1,005名 | 31,790 | △219 | △1,337 |
| 2023年7月 | 872名 | 27,552 | 711 | 143 |
| 2024年7月 | 813名 | 23,917 | 609 | 953 |
| 2025年7月 | 783名 | 23,917 | 1,585 | 1,036 |
**従業員は5期連続で減少し、直近期の経常利益は5期で最大の1,585百万円。**1人あたり売上高で見ると、次のようになります。
| 決算期 | 1人あたり売上高 |
|---|---|
| 2021年7月 | 約2,841万円 |
| 2023年7月 | 約3,160万円 |
| 2025年7月 | 約3,054万円 |
売上規模を縮めながら、収益性を回復させてきた5期です。ROEは7.6%→(第23期は純損失のため記載なし)→1.5%→9.6%→**10.8%**と改善しています。
キャッシュ・フローは次のとおりです。
| 決算期 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023年7月 | 656 | 420 | △324 |
| 2024年7月 | 808 | △992 | 2,220 |
| 2025年7月 | 1,624 | 382 | △3,710 |
第25期に財務CFで2,220百万円を入れ、第26期に△3,710百万円が出ています。有価証券報告書によると、直近期の純資産の減少要因には転換社債型新株予約権付社債の減少1,750百万円、自己株式の減少1,477百万円、資本金の増加875百万円などが挙げられています。総資産の変動には暗号資産の増加1,209百万円という項目もあり、これは2024年11月に子会社化した株式会社Paddle(暗号資産に交換可能なポイントアプリ)に関連する動きと読めます。
12社の子会社が、それぞれ別の事業を持つ
有価証券報告書の関係会社の状況から、主な連結子会社を挙げます。
| 会社名 | セグメント | 主な事業内容 |
|---|---|---|
| 株式会社エイチームエンターテインメント | エンターテインメント | ゲーム・ツールアプリの企画・開発及び運営 |
| 株式会社エイチームライフデザイン | メディア・ソリューション | 比較サイトの運営、デジタル集客支援事業 |
| 株式会社エイチームウェルネス | D2C | 化粧品・スキンケア「lujo」、ヘアケア「レチスパ」 |
| 株式会社エイチームフィナジー | メディア・ソリューション | 保険代理店事業 |
| Qiita株式会社 | メディア・ソリューション | エンジニアコミュニティ「Qiita」の運営 |
| 株式会社エイチームコマーステック | D2C | ドッグフードブランド「OBREMO」 |
| 株式会社microCMS | メディア・ソリューション | ヘッドレスCMS「microCMS」の開発及び販売 |
| 株式会社Paddle | メディア・ソリューション | 暗号資産に交換可能なポイントアプリ(2024年11月に66.7%取得) |
| 株式会社WCA | メディア・ソリューション | WEBマーケティングコンサル・運用代行(2024年12月に子会社化) |
| 株式会社ストレイナー | メディア・ソリューション | 経済ニュースメディア「Strainer」、財務データベース「Finboard」(2025年3月に子会社化) |
**引越し・自動車・結婚式場の比較サイトを持ちながら、エンジニア向けコミュニティ(Qiita)、ヘッドレスCMS(microCMS)、保険代理店、ドッグフード、経済ニュースメディアまである。**この幅が、この会社の特徴です。直近1年で3社を子会社化しており、メディア・ソリューションの増収要因にもM&Aが挙げられています。
なお、その他の関係会社として**株式会社林家族(被所有29.7%)**が記載されています。
働き方とキャリア形成の特徴
有価証券報告書から読み取れる特徴は、次の4点です。
**1つ目は、持株会社体制であること。**提出会社70名はグループ会社の経営管理を担い、事業は12社の子会社が持ちます。求人がどの会社のものかで、仕事も指標も変わります。
**2つ目は、拠点が名古屋中心であること。**主要子会社の多くが愛知県名古屋市中村区に所在し、フィナジーは大阪市北区、microCMS・Paddle・WCA・ストレイナーは東京にあります。
**3つ目は、事業の入れ替えが起きていること。**5期で従業員は28.8%減り、直近1年では3社を子会社化しました。縮小と取得が同時に進んでいる構造です。
**4つ目は、収益性を優先する方針が明記されていること。**D2Cについて「利益確保を優先した事業運営方針に則り、広告投資を抑制」と書かれています。
向いている人/向いていない人
有価証券報告書の記載から読み取れる範囲で整理します。ここに書いたことは相性の目安であり、選考の合否を決めるものではありません。
向いていると考えられる人
- 比較サイト・デジタル集客の領域で成果を出したい人。メディア・ソリューションが売上の約73.0%です
- 名古屋を拠点に働きたい人。主要子会社の多くが名古屋市中村区にあります
- 子会社単位の裁量ある環境に関心がある人。事業ごとに別会社が設けられています
- 収益性の改善局面に関わりたい人。経常利益は609百万円から1,585百万円へ伸びました
向いていない可能性がある人
- 拡大一辺倒の環境を求める人。従業員数は5期連続で減少しています
- 大規模組織の分業を前提としたい人。連結783名、うちD2Cは30名です
- 広告投資を積極的に使いたい人。D2Cでは投資抑制の方針が明記されています
- 事業の継続性を最優先に考えたい人。M&Aと事業再編が続いています
エージェントベストの見解
**「従業員が5期で28.8%減った会社」と聞くと不安になるかもしれませんが、数字の並びを見ると別の読み方ができます。**売上高は31,252百万円→23,917百万円(△23.5%)、従業員は1,100名→783名(△28.8%)。**減り方は従業員のほうが大きく、その結果1人あたり売上高は約2,841万円から約3,054万円へ上がっています。**そして経常利益は895百万円→1,585百万円(+77.1%)。規模を追う経営から、収益性を取る経営へ舵を切った5期と読むのが素直です。ここから、応募者が準備すべきことが決まります。**この局面の会社が中途採用に求めるのは、「事業を大きくした経験」よりも「限られた人数で利益を出した経験」です。**職務経歴書には、担当領域の売上だけでなく、投下したコストとその回収を書いてください。広告費・人員・期間に対して何を得たか。D2Cで「利益確保を優先して広告投資を抑制した」と書く会社ですから、費用対効果の話が通じます。面接で確認したいのは3つ。「このポジションは既存事業の改善ですか、新規の立ち上げですか」「直近3年でこの事業の人員はどう推移しましたか」「M&Aで加わった会社との連携は、現場レベルでどう進んでいますか」。
選考に向けた準備
事業の理解
有価証券報告書から確認しておきたいのは、次の点です。
- 3セグメントの規模……メディア・ソリューション17,469百万円、エンターテインメント4,199百万円、D2C 2,248百万円
- 主要サービス……引越し侍、ナビクル、ハナユメ、cyma、Qiita、microCMS、lujo、OBREMO、Strainer
- 直近のM&A……Paddle(2024年11月・66.7%)、WCA(2024年12月)、ストレイナー(2025年3月)
- 組織形態……2021年8月に純粋持株会社へ移行。連結子会社12社
- 収益の方針……D2Cは利益確保を優先し広告投資を抑制
数字の押さえ方
面接で使える数字を挙げます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 連結売上高(2025年7月期) | 23,917百万円(前期比△0.0%) |
| 経常利益 | 1,585百万円(5期で最大) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,036百万円 |
| 自己資本比率 | 59.3% |
| ROE | 10.8% |
| 営業CF | 1,624百万円 |
| 連結従業員数 | 783名(提出会社70名) |
| 提出会社の平均年間給与 | 7,163千円(平均年齢38.9歳・平均勤続8.3年) |
質問の準備
- 「応募先はグループのどの会社になりますか」
- 「このポジションは既存事業の改善ですか、新規の立ち上げですか」
- 「直近3年で、その事業の人員はどう推移していますか」
- 「M&Aで加わった会社との連携は、現場レベルでどう進んでいますか」
- 「持株会社と事業会社の間で、異動の実績はどのくらいありますか」
まとめ
株式会社エイチームホールディングスは、2021年8月に純粋持株会社へ移行した企業グループです。第26期(2025年7月期)の連結売上高は23,917百万円、経常利益1,585百万円、連結従業員783名。
有価証券報告書から読み取れる特徴を整理します。
- セグメントはメディア・ソリューション(17,469百万円)/エンターテインメント(4,199百万円)/D2C(2,248百万円)
- 連結従業員は5期で1,100名→783名(△28.8%)、売上高は△23.5%、経常利益は+77.1%
- 提出会社70名は連結の8.9%で、全員が「全社(共通)」
- 子会社別に多様性指標を開示。管理職女性比率は26.7〜46.7%と幅がある
- 連結子会社12社。Qiita、microCMS、保険代理店、ドッグフード、経済ニュースメディアまで含む
- 直近1年で3社を子会社化(Paddle・WCA・ストレイナー)
- 提出会社の平均年間給与7,163千円、平均勤続8.3年
**規模より収益性を取りにいっている、多事業のグループ。**これが有価証券報告書から読み取れる姿です。
よくある質問
Q. 平均年収はどのくらいですか。
有価証券報告書(第26期・2025年7月期)によると、提出会社の平均年間給与は7,163千円(従業員70名・平均年齢38.9歳・平均勤続年数8.3年)です。ただし提出会社は純粋持株会社で、グループ会社の経営管理を担う人員のみが所属しています。事業会社の水準はこの数字とは異なりますので、応募先の会社と求人票の想定年収をあわせてご確認ください。
Q. どの会社に所属することになりますか。
有価証券報告書によると、連結子会社は12社あり、主なものは株式会社エイチームライフデザイン(比較サイト・デジタル集客支援)、株式会社エイチームエンターテインメント(ゲーム・ツールアプリ)、株式会社エイチームウェルネス(化粧品)、株式会社エイチームフィナジー(保険代理店)、Qiita株式会社、株式会社microCMSなどです。所属先は募集ごとに異なりますので、選考の過程でご確認ください。
Q. 勤務地はどこになりますか。
有価証券報告書の関係会社の状況によると、株式会社エイチームエンターテインメント、株式会社エイチームライフデザイン、株式会社エイチームウェルネス、Qiita株式会社、株式会社エイチームコマーステックは愛知県名古屋市中村区、株式会社エイチームフィナジーは大阪府大阪市北区、株式会社microCMSは東京都千代田区、株式会社Paddleと株式会社ストレイナーは東京都渋谷区、株式会社WCAは東京都港区に所在しています。
※本記事は、掲載時点で公開されている有価証券報告書および公式サイトの情報をもとに作成しています。制度・数値は変更される場合がありますので、応募前に企業の公式情報を必ずご確認ください。
本記事は 2026/8/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。