EY Japanの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

EY Japan 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/2

Big4の一角としてのEY Japan、この記事で確認できること

EY Japanは、世界150以上の国と地域に約40万人を擁するEYの、日本におけるメンバーファーム群の総称です。監査(アシュアランス)、税務、ストラテジー・アンド・トランザクション、コンサルティングという4つのサービスラインを、それぞれ別法人が担う構造になっています。コンサルタント・M&Aアドバイザリー職として転職を検討する場合、実際の応募先はコンサルティングとストラテジー・アンド・トランザクションを担うEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(以下EYSC)になるケースが中心です。

この記事では、公開情報で確認できる範囲の企業概要と事業構造、口コミサイトに見られる評判の傾向、年収・評価の考え方、働き方、キャリア形成、そして選考で問われやすい論点を整理します。非上場のため有価証券報告書による平均年収の開示はなく、企業固有の給与数値は扱いません。かわりに、業界水準の一般論と、公開されている選考プロセスの読み方に重心を置きます。

企業概要と、どこで収益を上げているか

項目内容
会社名EY Japan(EYの日本におけるメンバーファーム群の総称)/コンサルティング領域の中核はEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EYSC)
上場区分非上場
本社所在地東京都千代田区有楽町(東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー)
事業内容コンサルティング、ストラテジー・アンド・トランザクション(監査・税務はグループ内の別法人が担当)
業務開始EYSCは2020年10月(EYトランザクション・アドバイザリー・サービスとEYアドバイザリー・アンド・コンサルティングの統合により発足)
国内拠点東京、大阪、京都、福岡
人員約4,300名(2026年1月1日時点/同社が採用媒体に開示している会社概要)
グローバル規模150以上の国と地域、約40万人(EY全体)

4つのサービスラインを別法人が担う構造

EY Japanでは、2017年に日本の各メンバーファームを出資者として設立されたEYジャパン合同会社の下に、監査法人・税理士法人・EYSCなどが並び、案件ごとに各法人のプロフェッショナルでチームを編成する形が採られていると説明されています。この構造は、転職検討者にとって二つの意味を持ちます。一つは、会計・税務・法務の専門家と組んで案件を進める機会があること。もう一つは、「EYに入る」と言っても、所属法人によって仕事の内容と評価の枠組みが分かれることです。求人票の法人名を確認せずに進めると、想定と違う職務に着地します。

コンサルティングとストラテジー・アンド・トランザクションの違い

EYSCは、経営コンサルティングを担うConsultingと、戦略的トランザクションを支援するStrategy and Transactionsの二つのサービスラインを擁する法人として業務を開始しています。前者は業務改革・DX・組織人事・リスクなど変革プロジェクトの企画から実行まで、後者はM&A戦略、価値算定、財務デューデリジェンス、リード・アドバイザリーといった取引周辺の業務が中心です。同じ社内でも、日々の成果物とスキルの積み上がり方は別物です。この業界では一般的に、フィーはプロジェクト単位の役務提供に対して発生し、稼働人数と期間、単価の組み合わせで収益が決まります。したがって、案件の規模と長さが、そのまま働き方に反映されやすい構造になっています。

グローバルネットワークとクロスボーダー案件

EYは2025年6月末終了の会計年度(FY25)の全世界の業務収入が532億米ドル、現地通貨ベースで前年度から4.0%増加したと公表しています。日本法人側でも、クロスボーダーのM&Aや海外拠点を含む変革案件を扱う体制が説明されており、英語を使う場面がある職種は少なくありません。ただし英語の使用頻度はチームと案件によって差が大きく、時期により変動します。求人単位で確認する項目です。

公開されている評判の傾向

年収・評価制度

口コミサイトでは、前職より水準が上がったという評価と、職階が上がらない期間は伸びが緩やかだという指摘が並んで見られます。評価は職階と紐づく設計で、昇格のタイミングが年収の変化点になるという受け取り方が多い傾向です。評価プロセスそのものについては、フィードバックの機会が整備されているという声と、上位者との相性で見え方が変わるという声の両方が出ています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

ワークライフバランス

プロジェクトのフェーズによる繁閑差が大きい、という指摘が共通して見られます。提案時期や納品前は稼働が上がり、案件の切れ目では落ち着くという傾向の記述が中心です。リモートと出社の組み合わせについては柔軟だという評価が比較的多い一方、クライアント常駐の有無で体感が変わるという声もあります。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

キャリア・成長機会

研修や資格支援の仕組みが多いという評価が目立ちます。他方で、PMOや実行支援の比重が高い案件に長く入ると、戦略立案の経験が積みにくいと感じるという指摘も見られます。どの領域のチームに配属されるかで、数年後の職務経歴書の中身が変わるという受け取り方が共通しています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

社風・人間関係

穏やかで、詰めるような文化ではないという評価が多い傾向です。中途入社者の比率が高く、前職のバックグラウンドが多様である点を肯定的に見る記述が目立ちます。一方、組織の拡大が続いた結果として、部門間で運用や雰囲気に差があるという指摘も見られます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

エージェントベストの見解

この法人を検討する方は、他のBig4系ファームとアクセンチュア、そして事業会社の経営企画・DX推進ポジションを並行して見ているケースが多く見られます。M&A領域志望なら、独立系FASや証券会社のIBDが比較対象に入ります。判断が割れるのは、案件の入り口と、担当領域が入社時にどこまで固まるかの2点です。監査法人グループ内のネットワークから案件が生まれる環境を「安定した引き合い」と見る方と、「テーマを選びにくい」と見る方に分かれます。もう一つは、実行・PMO寄りの案件が多いポジションを、業務を動かした実績として歓迎するか、戦略立案から離れると受け取るかの差です。ここは面接で職種名を聞くだけでは判別できません。直近1年でそのチームが実際に納めた案件の型を確認してから決めるべきです。

年収・評価・学習支援をどう捉えるか

EYSCは非上場で、有価証券報告書による平均年収の開示はありません。そのため、この節では企業固有の数値には触れず、業界水準の一般論として整理します。

この業界では一般的に、報酬はアナリスト、コンサルタント、シニアコンサルタント、マネージャー、シニアマネージャー、パートナーといった職階に連動します。同じ職階の中では基本給のレンジが狭く、賞与が評価で動く設計が多く見られます。したがって、年収の伸びを決めるのは昇格の間隔です。転職時の提示額だけでなく、次の職階に上がる要件と、その職階での標準的な滞留年数を確認しておく意味がここにあります。

学習・資格支援については、公式の採用サイトで具体的な仕組みが説明されています。入社後の研修に加え、オンラインで取得できる修士号の制度(EY Tech MBAなど)、社内資格認定制度であるEY Badges、Udemyなどの外部オンライン学習サイトの無料利用、語学学習支援が挙げられています。また、Transformative Leaderの育成を掲げ、2020年より研修体系の拡充と、育成を促す評価・育成制度プロセスの整備を進めてきたと説明されています。制度の多さは、自分で選んで使う前提の環境だという意味でもあります。稼働の高い時期にどこまで使えるかは、チームの運用によって変わります。

働き方と労働環境

拠点は東京・大阪・京都・福岡で、東京は日比谷のオフィスにEY Japanのメンバーファームが集まる形です。公式サイトでは、オフィスのテクノロジーとデザインによってリモート環境やクライアント拠点をつなぎ、協働を生み出す狙いが説明されています。選考についても、オンラインで実施する前提の記述が採用ページに置かれています。オンラインを前提とした業務環境が整えられている一方、案件によってはクライアント先での作業が発生します。

多様性に関する指標は開示があります。EY Japanは2025年度(2024年7月〜2025年6月)を対象とした統合報告書に関するニュースリリースで、女性管理職比率27%、従業員における女性比率35%と公表しています。同リリースでは、日経ウーマンの「女性が活躍する会社BEST100」2025年版で総合1位に選出されたことにも触れています。

残業時間については、法人単位で確認できる公表値が見当たらないため、この記事では数値を記載しません。この業界では一般的に、稼働はプロジェクトのフェーズに強く依存します。提案期、立ち上げ期、納品直前で山ができ、案件の切れ目で下がる形です。面接では、直近のプロジェクトにおける標準的な就業時間帯と、繁忙期にどの程度の期間が続いたかを、チーム単位で聞くのが実務的です。

キャリア形成の特徴

入社後は研修でコンサルティングの基礎を学び、組織理解とオンボーディングのためのカリキュラムが用意されていると採用サイトで説明されています。M&A・フィナンシャルアドバイザリー分野の職種については、入社後に一定期間チームをローテーションしながら専門性を高める形が示されています。ローテーションの有無と幅は職種により異なるため、応募段階での確認事項になります。

キャリアの積み上げ方は、大きく二つに分かれる傾向があります。一つは、特定のセクター(業種)に軸を置き、その業界の課題に繰り返し向き合って専門性を作る道。もう一つは、組織人事、リスク、テクノロジーといったコンピテンシー(機能)に軸を置く道です。総合系ファームでは一般に、この二軸の掛け合わせでチームが構成されます。自分の職務経歴書が数年後にどちらの軸で読まれるのかを意識しておくと、案件の選び方が変わります。

グローバルネットワークを使う機会は、クロスボーダー案件と海外オフィスとの協働に現れます。EY-Parthenonなど戦略サービスに特化したチームとの連携も、公式サイトで言及されています。ただし、こうした機会に手を挙げられるかは、担当案件の稼働状況と社内での評価に左右されます。制度としてあることと、自分が実際に参加できることは別に考えておくのが妥当です。

転職後の出口は、この業界では一般的に、事業会社の経営企画・事業開発、PEファンドやFAS、他ファームでの職階アップ、独立といった選択肢に広がります。どこに向かうかは、在籍中に扱ったテーマの一貫性で決まる部分が大きいです。

向いている人/向いていない人

向いている人1:組織の枠を越えて人を動かせる人

監査法人・税理士法人を含むグループ内の専門家と組んで案件を進める構造では、自分の専門領域の外にいる人と協働する機会が多くなります。誰に何を頼めば案件が前に進むかを考えて動ける人は、この環境を使い切れます。逆に、自分の担当範囲だけを完結させる働き方では、価値を出しにくくなります。

向いている人2:実行フェーズの泥臭さを価値と捉えられる人

総合系ファームの案件は、構想だけで終わらず、業務設計、システム導入、定着化まで続くものが多くあります。会議体の設計や関係部署との調整も業務の一部です。こうした工程を「戦略ではない仕事」と切り捨てず、成果に直結する作業として扱える人に適性があります。

向いている人3:学習の設計を自分で組める人

学習支援の制度は複数用意されていますが、使う順番と時期を決めるのは本人です。案件で必要になった知識を短期間で埋め、資格や社内認定に落とし込んでいける人は、職階が上がる速度を自分でコントロールしやすくなります。

向いていない人1:配属テーマの固定を求める人

セクターとコンピテンシーの組み合わせで案件が動くため、担当領域が想定と異なる形で決まることがあります。入社前に描いたテーマに限定して働きたい方は、組織規模の小さい専門ファームや事業会社の方が合う場合があります。

向いていない人2:評価の基準を明示的に与えてほしい人

プロフェッショナルファームでは一般に、期待される役割は職階で定義され、具体的な行動は案件ごとに変わります。何をすれば評価されるかを都度自分で読み取る必要があります。定型的な業務目標の中で成果を出してきた方は、入社直後に戸惑いやすい部分です。

エージェントベストの見解

面接の終盤で問われるのは、「Big4のなかで、なぜここなのか」と「入社後、どのチームで何をやるのか」の2点です。ここで一般的なファーム論に流れると、志望度が浅いと判断されます。落ちる方の多くは、業界研究の量が足りないのではなく、自分の経験をこの法人の案件構造に接続できていません。準備としては、これまでの仕事を「意思決定した場面」と「他部署を動かした場面」に分解し、それぞれ何を根拠に判断したかを言語化しておくことです。加えて、第二新卒・未経験ルートではケースやフェルミ推定が課される旨が公開情報に明記されています。ここで見られているのは正解の当て方ではなく、詰まったときに前提を置き直して進める姿勢です。答えを言い切って終わるより、途中で立て直す過程を声に出せるほうが評価されます。

選考対策:公開情報から読み取れること

選考フローの概要

EYSCの採用サイトでは、第二新卒採用(コンサルティング)のプロセスとして、書類選考、適性検査、個人面接(ケース・フェルミを含む/複数回)、内定という流れが示されています。個人面接・ケース面接までをオンライン、最終選考のみ日比谷オフィスで実施する予定である旨、そして採用選考プロセスは変更になる場合がある旨も明記されています。キャリア採用については、募集部門ごとにオンラインエントリーを受け付ける形で、転職を具体的に検討していない層に向けた情報配信やカジュアル面談の案内窓口も用意されていると説明されています。

公開情報の範囲では、面接の回数や課題の内容は募集部門・職種・時期によって異なるとされています。第三者サイトには倍率や筆記試験の種類に関する記述も見られますが、公式に確認できないものはこの記事では扱いません。最新の募集要項は各社公式サイトでご確認ください。

志望動機で問われること

志望動機は、「なぜコンサルティング業界か」と「なぜこの法人か」に分けて準備するのが基本です。前者は、事業会社の中では解けなかった課題の性質を具体的に説明できるかどうかで深さが出ます。「成長したい」で止まると、その先を掘られます。

後者については、この法人の構造に触れる形が有効です。監査・税務を含むグループの専門家と組む体制、セクターとコンピテンシーを掛け合わせるチーム編成、クロスボーダー案件の存在といった要素のうち、自分の経験がどこに接続するかを一つに絞って話す。加えて、Strategy and TransactionsとConsultingのどちらを志望するのか、その理由を自分の言葉で説明できる状態にしておくと、志望の解像度が伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

書類で確認されるのは、業務の説明ではなく、担った役割の粒度です。関与したプロジェクトについて、目的、自分の担当範囲、動かした関係者の数、成果の変化を、可能な範囲で数値とともに書けているかが分かれ目になります。

コンサルティング未経験から応募する場合は、社内プロジェクトを職務経歴書上で案件として構造化するのが有効です。課題設定、選択肢の比較、決定と実行、振り返りという順で並べる。逆に避けたいのは、担当システムや使用ツールの列挙で終わる書き方です。何を判断したかが読み取れない書類は、面接に進みにくくなります。

まとめ

EY Japanは、監査・税務・ストラテジー・アンド・トランザクション・コンサルティングの4サービスラインを別法人が担う構造を持ち、コンサル領域の中核はEYSCです。EYSCは2020年10月に2法人の統合により業務を開始し、東京・大阪・京都・福岡に拠点を置いています。非上場のため平均年収の公的な開示はなく、報酬は業界一般と同様に職階連動で捉えるのが実際的です。口コミの傾向としては、穏やかな社風と学習支援の充実に肯定的な評価が集まり、案件のフェーズによる稼働差と配属領域による経験の偏りが論点として挙がっています。検討する際は、法人名・サービスライン・チームの3階層まで下ろして、直近の案件の型を確認することを勧めます。

よくある質問

Q. 年収はどの程度を見込めますか。

A. 非上場のため、有価証券報告書による平均年収の開示はありません。この業界では一般的に、報酬はアナリストからパートナーまでの職階に連動し、同一職階内では賞与が評価で動く設計が多く見られます。そのため、提示額そのものよりも、次の職階に上がる要件と標準的な滞留年数を確認する方が、数年後の水準を見積もりやすくなります。金額の目安は募集職種と入社時の職階、時期によって変動します。

Q. コンサルティング未経験でも応募できますか。

A. 採用サイトでは、コンサルタント経験者に加え、コンサルタント未経験で事業会社出身の方を対象とした第二新卒採用の募集を実施すると説明されています。キャリア採用も部門別に受け付ける形が取られています。未経験ルートではケースやフェルミ推定を含む個人面接が課される旨が公開されており、思考の進め方を見られる前提での準備が必要です。募集の有無と対象は時期により変わります。

Q. 働き方は柔軟ですか。

A. 東京・大阪・京都・福岡に拠点があり、公式サイトではオフィスのテクノロジーによってリモート環境やクライアント拠点をつなぐ考え方が示されています。選考もオンライン実施を前提とした記述があります。ただし案件によってはクライアント先での作業が発生し、稼働はプロジェクトのフェーズに左右される傾向があります。残業時間の法人単位の公表値は確認できないため、面接でチーム単位の実情を確認するのが確実です。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/2 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)