富士通Japanの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
富士通Japanは非上場のため、自社では有価証券報告書を出していません。ところが親会社・富士通の有価証券報告書 第126期(2026年3月期)には、この会社の売上高461,033百万円、経常利益62,090百万円、当期純利益43,439百万円が載っています。連結売上高に占める割合が10%を超える子会社にあたるためです。この記事では、そこから読み取れることを整理します。
親会社の有価証券報告書に損益が載る子会社
まず会社の位置づけです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 富士通Japan株式会社 |
| 上場区分 | 非上場(富士通株式会社の子会社、議決権の所有割合100%の子会社) |
| 本店所在地 | 川崎市幸区 |
| 資本金 | 12,220百万円 |
| 事業内容 | 自治体、医療・教育機関、及び民需分野のソリューション・SI、パッケージの開発から運用までの一貫したサービス提供。AIやクラウドサービス、ローカル5Gなどを活用したDXビジネスの推進 |
| 親会社との関係 | 親会社顧客に対するアウトソーシングサービス等の提供、親会社製品の販売及び保守並びに親会社パートナーの支援 |
親会社・富士通の有価証券報告書 第126期(2026年3月期)の「関係会社の状況」によります。
非上場企業は数値が読めないことが多いのですが、この会社は例外です。有価証券報告書には、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超える会社について、主要な損益情報等を記載する定めがあります。富士通Japanはこれに該当します。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売上高 | 461,033百万円 |
| 経常利益 | 62,090百万円 |
| 当期純利益 | 43,439百万円 |
| 純資産 | 109,840百万円 |
| 総資産 | 254,678百万円 |
いずれも富士通Japan株式会社(その連結子会社を含む)の数値です。
規模を確かめておきます。富士通の連結売上収益は3,502,971百万円ですから、461,033百万円は約13.2%にあたります。経常利益率は約13.5%です。
自治体・医療・教育という顧客層
事業内容の記載を分解すると、この会社が誰を相手にしているかが分かります。
有価証券報告書には、自治体、医療・教育機関、及び民需分野のソリューション・SI、パッケージの開発から運用までの一貫したサービス提供と記載されています。あわせて、AIやクラウドサービス、ローカル5Gなどを活用したDXビジネスの推進が挙げられています。
親会社のセグメント区分では、富士通Japanはサービスソリューションを取り扱う会社の1つとして挙げられています。同じ区分には富士通ネットワークソリューションズ、富士通ディフェンス&ナショナルセキュリティ、Ridgelinez等が並びます。
富士通のサービスソリューションは、2025年度の売上収益が23,469億円、調整後営業利益が3,614億円で利益率15.4%です。その内訳のうち国内を担うリージョンズ(Japan)は売上収益13,668億円・調整後営業利益2,939億円で、利益率21.5%と記載されています。海外を担うリージョンズ(海外)の5.9%とは差があります。
富士通Japanの顧客は自治体・医療・教育機関と民需分野ですから、国内側の事業に属します。親会社の受注についても、パブリック&ヘルスケアは前年度比105%、大型案件を除くベースでは108%と記載されており、官公庁・自治体・ヘルスケア領域はほぼ全方位で伸長したとされています。
エージェントベストの見解
非上場の子会社を受けるとき、多くの方が「数字が出ていないので判断材料がない」と考えます。この会社に関してはその前提が違います。親会社の有価証券報告書には、売上高461,033百万円・経常利益62,090百万円・当期純利益43,439百万円・純資産109,840百万円・総資産254,678百万円まで載っています。連結売上高の10%を超える子会社に課される開示です。ここから経常利益率が約13.5%だと計算できます。一方で、開示されていないものもはっきりしています。従業員数、平均年間給与、平均勤続年数はこの欄には含まれません。つまり「事業の稼ぎ方」は読めるが「働く人の待遇」は読めない、という状態です。親会社・富士通の平均年間給与10,122,665円は提出会社32,224人についての数値で、富士通Japanの水準ではありません。この2つを分けたうえで、待遇は選考の過程で確認してください。
開示された数値から読み取れること
以下は、親会社の有価証券報告書から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。
年収・評価制度
富士通Japanの平均年間給与は開示されていません。親会社の有価証券報告書に載る平均年間給与10,122,665円は提出会社(富士通株式会社)32,224人についての数値で、子会社の水準を示すものではありません。
参考になるのは、グループとしての報酬の考え方です。有価証券報告書には、ジョブ型人材マネジメントをグローバルに展開し、職務および成果責任に応じて人材を配置・評価・処遇すること、報酬は労働市場を第一義とし、担う職務・ポジションの価値に基づきマーケットベンチマークを踏まえて設定することが記載されています。
一般に、グループ会社の人事制度は親会社と同一とは限りません。適用範囲は選考の過程でご確認ください。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
ワークライフバランス
親会社の有価証券報告書には、連結子会社の指標として富士通Japan株式会社の数値が記載されています。管理職に占める女性労働者の割合は11.1%、男性労働者の育児休業取得率は86.4%です。
労働者の男女の賃金の差異は全労働者76.3%、正規雇用労働者75.8%と記載されています。差異の理由について、親会社の欄には同一労働の賃金に差はなくジョブ(職責)レベル毎の人数構成の差によるものと注記されています。
残業時間は開示されていません。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
キャリア・成長機会
親会社の有価証券報告書には、社員一人ひとりのキャリアオーナーシップの向上を重要な柱と位置付け、自律的なキャリア選択を支援すること、リスキリングや人材の流動化を通じて事業構造変革への適応力を高めることが記載されています。
高度専門職系人材処遇制度の適用領域として、サイバーセキュリティ、AI、データサイエンティスト、重点オファリング(SAP、Salesforce、ServiceNow、社内弁護士)等が挙げられています。
グループは再編が続いています。第126期にはサーバ・ストレージ事業を担うエフサステクノロジーズ株式会社の製販一体体制が採算性改善につながったこと、2025年7月にネットワークプロダクト事業を担う1FINITY株式会社が発足したことが記載されています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
社風・人間関係
親会社の連結子会社は224社、関連会社は40社です。子会社245社のうち連結子会社が224社と記載されています。多数の法人が並ぶグループの1社という位置づけです。
そのなかで富士通Japanは、売上高が連結売上高の10%を超える会社として個別に損益が開示される規模にあります。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
グループのなかでどこに位置するか
富士通の連結従業員数は99,203人です。セグメント別の内訳は次のとおりです。
| 区分 | 連結会社 | 提出会社 | 差 |
|---|---|---|---|
| サービスソリューション | 73,100人 | 23,083人 | 50,017人 |
| ハードウェアソリューション | 15,303人 | 1,007人 | 14,296人 |
| ユビキタスソリューション | 291人 | 85人 | 206人 |
| 消去・全社 | 10,509人 | 8,049人 | 2,460人 |
| 合計 | 99,203人 | 32,224人 | 66,979人 |
2026年3月31日現在です。サービスソリューションは連結73,100人に対し提出会社23,083人で、差の50,017人は国内外の子会社に所属しています。富士通Japanはこの50,017人の一部を構成します。
なお富士通の連結従業員数は、当連結会計年度末までの1年間で13,540人減りました。理由は主として新光電気工業株式会社および富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社の株式譲渡に加え、欧州地域およびアジアパシフィック地域における構造改革の影響等とされています。国内の事業構造に起因する減少としては記載されていません。
向いている人/向いていない人
向いている人
公共・医療・教育の領域に関わりたい方
事業内容として、自治体、医療・教育機関、及び民需分野のソリューション・SIが明記されています。顧客層がはっきりしている会社です。
開発から運用までを通して担いたい方
パッケージの開発から運用までの一貫したサービス提供と記載されています。工程の一部だけを切り出す体制とは異なります。
規模のある事業基盤で働きたい方
売上高461,033百万円は親会社の連結売上収益3,502,971百万円の約13.2%です。経常利益は62,090百万円、経常利益率は約13.5%です。
向いていない人
入社前に平均年収を数字で確認したい方
親会社の有価証券報告書に載る主要な損益情報等には、従業員数・平均年間給与・平均勤続年数が含まれません。富士通Japanの水準は公開されていません。
海外案件を主軸に考えている方
事業内容に挙げられているのは自治体、医療・教育機関、及び民需分野です。親会社の海外事業はリージョンズ(海外)として別に区分されています。
エージェントベストの見解
面接の終盤で問われやすいのは、「なぜ親会社ではなくこの会社か」です。ここを曖昧にしたまま受けると、志望度を疑われます。材料として使えるのは事業の輪郭です。富士通Japanの顧客は自治体、医療・教育機関、及び民需分野で、扱うのはパッケージの開発から運用までの一貫したサービス。一方の親会社は、コンサルティングからクラウド、システムインテグレーション、ハードウェアまでを持ち、海外にはリージョンズ(海外)という別区分があります。つまり「顧客が誰か」で分かれています。準備としてお伝えしているのは、自分が関わりたい顧客領域を1つに決めて、その領域の案件で何を担いたいかまで落とすことです。公共・医療・教育は、要件が制度に紐づき、稼働後の運用期間が長い領域です。前職で「作って終わり」ではなく運用まで見た経験があるなら、そこを具体的に切り出してください。
選考に向けた準備
応募の前に確かめること
富士通Japan株式会社は富士通株式会社の子会社で、議決権の所有割合100%の子会社です。本店の所在地は川崎市幸区、資本金は12,220百万円です。
グループには富士通ネットワークソリューションズ、富士通ディフェンス&ナショナルセキュリティ、Ridgelinez、エフサステクノロジーズ、1FINITY等の法人があります。求人がどの法人のものかで条件が変わります。
年収・従業員数・平均勤続年数は公開されていません。開示されているのは売上高461,033百万円、経常利益62,090百万円、当期純利益43,439百万円、純資産109,840百万円、総資産254,678百万円です。
募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜITサービスか」と「なぜ富士通Japanか」の2段で組み立てます。
前者については、自治体、医療機関、教育機関、民需分野のどこに関わりたいのかを具体化します。
後者の材料は親会社の有価証券報告書にあります。売上高461,033百万円が連結売上収益の約13.2%を占め、経常利益率が約13.5%であること。事業内容がパッケージの開発から運用までの一貫したサービス提供とされていること。AIやクラウドサービス、ローカル5Gを活用したDXビジネスの推進が挙げられていること。親会社のパブリック&ヘルスケア領域の受注が前年度比105%、大型案件を除くベースで108%と伸びていること。
「顧客領域で会社が分かれている」という点に触れられると、下調べの深さが伝わります。
職務経歴書で見られるポイント
公共・医療・教育系のシステムに関わる中途採用では、担当した案件と、そこで動かした数値が読まれます。
自治体システムの経験がある方は、担当した自治体の規模と業務領域、標準化・移行にどう関わったかを書きます。
医療・教育機関のシステム経験がある方は、対象施設の規模と扱った業務、稼働後の運用にどこまで関与したかを書きます。
システム開発・PMの経験がある方は、案件の規模と期間、予算とスケジュールをどう管理したか、関係者が多い環境でどう合意を作ったかを書きます。
クラウド・ネットワークの経験がある方は、扱った基盤の規模と移行方式、可用性や運用コストをどう改善したかを書きます。事業内容にクラウドサービスとローカル5Gが挙げられています。
運用・保守の経験がある方は、担当したシステムの利用者規模と、障害対応や改善の実績を書きます。
いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。
まとめ
富士通Japanは富士通株式会社の子会社で、議決権の所有割合100%の子会社です。非上場のため自社では有価証券報告書を提出していませんが、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)が連結売上高の10%を超えるため、親会社の有価証券報告書 第126期(2026年3月期)に主要な損益情報等が開示されています。売上高461,033百万円、経常利益62,090百万円、当期純利益43,439百万円、純資産109,840百万円、総資産254,678百万円(いずれもその連結子会社を含む)です。親会社の連結売上収益3,502,971百万円に対して約13.2%、経常利益率は約13.5%にあたります。事業内容は自治体、医療・教育機関、及び民需分野のソリューション・SI、パッケージの開発から運用までの一貫したサービス提供とされ、AIやクラウドサービス、ローカル5Gを活用したDXビジネスの推進が挙げられています。管理職に占める女性労働者の割合は11.1%、男性労働者の育児休業取得率は86.4%です。従業員数と平均年間給与は開示されていません。
よくある質問
Q. 富士通Japanの年収はどのくらいですか。
A. 富士通Japanの平均年間給与は公開されていません。親会社の有価証券報告書に載る主要な損益情報等は売上高・経常利益・当期純利益・純資産・総資産の5項目で、従業員数や給与は含まれないためです。親会社である富士通株式会社の平均年間給与10,122,665円(従業員32,224人、平均年齢42.7歳、平均勤続年数17.6年)は提出会社についての数値であり、子会社の水準を示すものではありません。実額は選考の過程でご確認ください。
Q. どんな顧客を相手にする会社ですか。
A. 親会社の有価証券報告書には、事業内容として「自治体、医療・教育機関、及び民需分野のソリューション・SI、パッケージの開発から運用までの一貫したサービス提供。AIやクラウドサービス、ローカル5Gなどを活用したDXビジネスの推進」と記載されています。親会社との関係については、親会社顧客に対するアウトソーシングサービス等の提供、親会社製品の販売及び保守並びに親会社パートナーの支援と記載があります。親会社のセグメント区分では、サービスソリューションを取り扱う会社の1つとして挙げられています。
Q. 非上場なのに、なぜ売上や利益が分かるのですか。
A. 有価証券報告書には、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超える子会社について、主要な損益情報等を記載する定めがあります。富士通Japanはこれに該当するため、親会社である富士通株式会社の有価証券報告書 第126期(2026年3月期)に売上高461,033百万円、経常利益62,090百万円、当期純利益43,439百万円、純資産109,840百万円、総資産254,678百万円が記載されています。あわせて連結子会社の多様性指標の欄にも、管理職に占める女性労働者の割合11.1%、男性労働者の育児休業取得率86.4%、労働者の男女の賃金の差異76.3%が載っています。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/8 時点の公開情報にもとづいて作成しています。