ゴールドマン・サックス証券の評判|年収・働き方・選考対策まで解説

ゴールドマン・サックス証券 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/6

ゴールドマン・サックス証券株式会社は非上場ですが、金融商品取引法にもとづく「業務及び財産の状況に関する説明書」を公表しています。2025年12月期の使用人は719人、純営業収益は125,537百万円。1人あたり約1億7,460万円になります。この記事では、その数値をもとに事業の構造を整理します。

使用人719人で純営業収益1,255億円

項目2025年12月期2024年12月期2023年12月期
使用人719人731人723人
(うち外務員)381人382人396人
純営業収益125,537百万円114,474百万円116,340百万円
経常利益41,396百万円39,651百万円52,887百万円
当期純利益26,886百万円27,599百万円39,187百万円

数値は業務及び財産の状況に関する説明書(2025年12月期・2024年12月期)によります。同社は12月決算です。使用人兼務役員は使用人数に含まれていません。

純営業収益125,537百万円を使用人719人で割ると、1人あたり約174,600千円になります。

説明書の本文には、2025年度について純営業収益1,255億円(前年度比10%増)、販売費・一般管理費758億円(同10%増)、営業利益496億円(同9%増)と記載されています。

販売費・一般管理費758億円を使用人719人で割ると、1人あたり約105,400千円です。ただしこれは人件費だけでなく、システムや不動産の費用も含みます。

収益の内訳が特殊

説明書の営業収益の内訳を見ると、この会社の位置づけがはっきりします。

項目2025年12月期2024年12月期2023年12月期
営業収益233,088百万円188,768百万円169,367百万円
受入手数料106,507百万円87,411百万円99,877百万円
 委託手数料2,572百万円2,726百万円1,946百万円
 引受け・売出し等の手数料1,426百万円2,565百万円3,336百万円
 その他の受入手数料101,837百万円82,017百万円94,594百万円
  国際取引に関する日本法人等への収益分配金等86,252百万円69,284百万円81,787百万円
  M&A関係収益7,892百万円8,169百万円8,521百万円
トレーディング損益△95,086百万円△78,966百万円△56,358百万円
 株券等△99,383百万円△92,338百万円△75,176百万円
 債券等4,755百万円17,334百万円21,480百万円
純営業収益125,537百万円114,474百万円116,340百万円

受入手数料106,507百万円のうち、86,252百万円が「国際取引に関する日本法人等への収益分配金等」です。受入手数料の約81.0%を占めます。

一方、トレーディング損益は△95,086百万円。3期とも大きなマイナスです。とくに株券等が△99,383百万円。

日本法人が単独でトレーディングの損益をすべて負うのではなく、グループ全体の国際取引から収益を分配して受け取る形になっていることが、この2つの数字から読み取れます。

M&A関係収益は3期で減少

会社M&A関係収益決算期
三菱UFJモルガン・スタンレー証券51,354百万円2026年3月期
SMBC日興証券29,497百万円2026年3月期
みずほ証券27,247百万円2026年3月期
JPモルガン証券14,249百万円2026年3月期
ゴールドマン・サックス証券7,892百万円2025年12月期
ドイツ証券1,378百万円2026年3月期
バークレイズ証券271百万円2026年3月期

各社の業務及び財産の状況に関する説明書によります。ゴールドマン・サックス証券のみ12月決算で、他社と対象期間が異なります。

ゴールドマン・サックス証券のM&A関係収益は8,521百万円(2023年12月期)、8,169百万円(2024年12月期)、7,892百万円(2025年12月期)と3期連続で減っています。

説明書から読み取れる範囲

以下は、業務及び財産の状況に関する説明書と公表情報から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

ゴールドマン・サックス証券株式会社は非上場であり、有価証券報告書を提出していません。平均年間給与は公表されていません。説明書にも人件費の内訳の記載はありません。販売費・一般管理費は758億円で、使用人719人で割ると1人あたり約105,400千円ですが、これはシステムや不動産の費用も含む金額です。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

労働時間に関する公表数値は確認できません。説明書にも記載はありません。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

業務の種別は第一種金融商品取引業、投資運用業、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業と記載されています。受入手数料の約81.0%が「国際取引に関する日本法人等への収益分配金等」で、グローバルな案件に関わる構成が読み取れます。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

使用人は719人(うち外務員381人)で、3期を通じて720人前後で推移しています。役職名にはマネージング・ディレクター、ヴァイス・プレジデントなどが記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

この説明書で最も特徴的なのが、トレーディング損益が△95,086百万円という数字です。3期とも大きなマイナスで、しかも金額が拡大しています。これだけを見ると事業が壊れているように見えますが、同じ表の受入手数料には「国際取引に関する日本法人等への収益分配金等」が86,252百万円計上されています。つまり日本法人が実行したトレーディングの損益はグループ内で調整され、その対価が手数料として入る仕組みです。純営業収益で見れば125,537百万円で前年度比10%増。事業としては伸びています。応募を検討する立場で押さえるべきは、この構造が意味することです。日本法人単独の損益は、グループの取り決め次第で見え方が変わります。自分の成果がどう評価されるのかは、日本法人の決算ではなく、所属する部門のグローバルな枠組みで決まる可能性が高い。面接では「評価とレポートラインはどこか」を確認してください。

報酬について確認できること

ゴールドマン・サックス証券株式会社は非上場であり、有価証券報告書を提出していません。平均年間給与は公表されていません。

説明書には販売費・一般管理費が758億円(前年度比10%増)と記載されていますが、人件費の内訳は開示されていません。

参考として、業務及び財産の状況に関する説明書で人件費を開示している証券会社の1人あたり金額を挙げます。

会社人件費÷使用人事業モデル
JPモルガン証券約3,868万円外資・法人特化
シティグループ証券約2,598万円外資・法人特化
SMBC日興証券約1,496万円国内・全国リテール
三菱UFJ eスマート証券約1,112万円ネット証券

各社の業務及び財産の状況に関する説明書によります。ゴールドマン・サックス証券は人件費を開示していないため、この表には含まれません。

外資系証券では基本給に加えて賞与や株式報酬の比重が大きい例が多く見られます。説明書の注記にも、役員および従業員に付与されるザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク株式に係る報酬について、人件費(販売費及び一般管理費)として処理している旨が記載されています。

総額のうちどの部分が確定給か、株式報酬の付与条件と権利確定の期間はどうなっているか。この2点は選考の過程で確認してください。

資本と規制の状況

説明書には会社の基礎的な情報も記載されています。

項目内容
資本金83,616百万円
発行済株式総数1,610,000株
株主議決権の全数を保有する株主が記載されています
本店所在地東京都港区虎ノ門二丁目6番1号 虎ノ門ヒルズステーションタワー

自己資本規制比率の推移は次のとおりです。

項目2025年12月期2024年12月期2023年12月期
自己資本規制比率280.0%343.1%348.0%
固定化されていない自己資本277,939百万円305,654百万円324,416百万円
リスク相当額99,230百万円89,063百万円93,203百万円

自己資本規制比率は348.0%から280.0%へ下がっています。固定化されていない自己資本が減り、リスク相当額が増えたためです。

金融商品取引業者には自己資本規制比率を120%以上に保つことが求められます。280.0%はその水準を大きく上回りますが、3期で低下していることは事実です。

なお2025年12月期には、2025年6月と12月の臨時株主総会決議による配当が合計37,500百万円実施されています(前期は47,000百万円)。当期純利益26,886百万円を上回る金額です。

この環境で積める経験

この会社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、1人あたりの規模が大きいです。 使用人719人で純営業収益125,537百万円。1人あたり約174,600千円になります。

第二に、収益の大半が国際取引です。 受入手数料106,507百万円のうち86,252百万円(約81.0%)が国際取引に関する日本法人等への収益分配金等です。

第三に、M&A関係収益は減っています。 8,521百万円(2023年12月期)から7,892百万円(2025年12月期)へ3期連続の減少です。

向いている人/向いていない人

向いている人

グローバルな枠組みで働きたい方

受入手数料の約81.0%が国際取引に関する収益分配金等です。案件も評価も国境をまたぐ構成が読み取れます。

少人数で大きな数字を動かしたい方

使用人719人で純営業収益125,537百万円という規模です。

英語での業務が前提であることを受け入れられる方

役職名や本国との関係から、日常的に英語を使う環境と考えられます。

向いていない人

入社前に給与水準を確認したい方

非上場であり、平均年間給与は公表されていません。説明書にも人件費の内訳がありません。

M&Aアドバイザリーの規模で選びたい方

M&A関係収益は7,892百万円で、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(51,354百万円)やSMBC日興証券(29,497百万円)とは規模が異なります。

エージェントベストの見解

面接で問われるのは、「なぜ外資系証券なのか」を国内証券との違いで説明できるかです。応募者の多くは報酬水準の話から入りますが、それでは事業の理解が伝わりません。説明書の数字を見れば、違いは明確です。ゴールドマン・サックス証券のM&A関係収益は7,892百万円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は51,354百万円、SMBC日興証券は29,497百万円です。国内の証券会社は幅広い顧客に対して数を扱い、外資系は限られた案件に人を厚く投じます。使用人719人という規模も、SMBC日興証券のような全国網を持つ会社とは前提が違います。準備としてお伝えしているのは、自分の経験を「数を捌いた話」ではなく「1件をどう仕上げたか」の形で用意しておくことです。関係者が何人いて、どこで詰まって、何を判断して動かしたか。この粒度で話せると、少人数で完結させる仕事に耐えられると伝わります。募集の有無と職種は、必ず公式の採用ページでご確認ください。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

説明書によると、業務の種別は第一種金融商品取引業、投資運用業、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業です。応募するポジションがどの業務にあたるかを確認してください。

また日本には複数のゴールドマン・サックス関連法人があります。証券会社である当社と、資産運用の会社では業務も条件も異なります。応募先の法人名を確認する項目になります。

非上場のため平均年間給与や労働時間は公表されていません。処遇と働き方は選考の過程で確認する項目です。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜ投資銀行か」と「なぜゴールドマン・サックスか」の2段で組み立てます。

前者については、商業銀行や国内証券との違いをどう捉えているかを説明します。案件ごとに深く関わる働き方が前提になります。

後者の材料は説明書にあります。純営業収益125,537百万円を使用人719人で担っていること。受入手数料の約81.0%が国際取引に関する収益分配金等であること。純営業収益が前年度比10%増、営業利益が同9%増であること。自己資本規制比率が348.0%から280.0%へ下がっていること。

日本法人単独の損益がグループの枠組みのなかで決まる構造に触れられると、下調べの深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

外資系証券の中途採用では、案件の規模と、自分が何を担ったかが読まれます。

投資銀行業務の経験がある方は、担当した案件の規模と業種、そしてプロセスのどの部分を担ったかを書きます。M&A、資金調達、ストラクチャリングのどれかを明確にします。

マーケット業務の経験がある方は、扱ったプロダクトと、リスク量や収益をどう管理したかを書きます。

リサーチの経験がある方は、カバーした銘柄・セクターと、顧客からの評価を書きます。

管理部門を志望する方は、規制対応や決算の経験を書きます。金融商品取引業者には自己資本規制比率の維持が求められ、この会社は280.0%です。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。日本語と英語のどちらで業務を行うかは、ポジションによって異なるため確認が必要です。

まとめ

ゴールドマン・サックス証券株式会社は非上場ですが、金融商品取引法にもとづく「業務及び財産の状況に関する説明書」を公表しています。2025年12月期の使用人は719人(うち外務員381人)、営業収益233,088百万円、純営業収益125,537百万円、経常利益41,396百万円、当期純利益26,886百万円。資本金は83,616百万円です。純営業収益を使用人で割ると1人あたり約174,600千円になります。受入手数料106,507百万円のうち86,252百万円(約81.0%)が「国際取引に関する日本法人等への収益分配金等」で、トレーディング損益は△95,086百万円。M&A関係収益は7,892百万円で、8,521百万円(2023年12月期)から3期連続で減っています。自己資本規制比率は348.0%(2023年12月期)から280.0%(2025年12月期)へ低下しました。本店は東京都港区虎ノ門二丁目6番1号 虎ノ門ヒルズステーションタワーです。

よくある質問

Q. ゴールドマン・サックス証券の年収はどのくらいですか。

A. 非上場であり有価証券報告書を提出していないため、平均年間給与は公表されていません。業務及び財産の状況に関する説明書にも人件費の内訳の記載はありません。説明書には販売費・一般管理費が758億円(前年度比10%増)と記載されており、使用人719人で割ると1人あたり約105,400千円ですが、これはシステムや不動産の費用も含む金額です。説明書の注記には、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク株式に係る報酬を人件費として処理している旨が記載されています。実額は選考の過程でご確認ください。

Q. なぜトレーディング損益がマイナスなのですか。

A. 2025年12月期のトレーディング損益は△95,086百万円(うち株券等△99,383百万円)で、3期とも大きなマイナスです。一方、受入手数料106,507百万円のうち86,252百万円が「国際取引に関する日本法人等への収益分配金等」として計上されています。日本法人が実行した取引の損益がグループ内で調整され、その対価が手数料として計上される構造と読み取れます。両者を合わせた純営業収益は125,537百万円で、前年度比10%増となっています。

Q. M&Aの規模はどのくらいですか。

A. 2025年12月期のM&A関係収益は7,892百万円です。3期では8,521百万円(2023年12月期)、8,169百万円(2024年12月期)、7,892百万円(2025年12月期)と減少しています。他社の説明書と比べると、三菱UFJモルガン・スタンレー証券51,354百万円、SMBC日興証券29,497百万円、みずほ証券27,247百万円、JPモルガン証券14,249百万円(いずれも2026年3月期)で、規模には差があります。ゴールドマン・サックス証券のみ12月決算のため、対象期間が異なる点にご注意ください。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/6 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)