Hiクラテスの評判・年収・選考対策|転職で押さえるべきポイント

Hiクラテス 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/12

有価証券報告書が示す、会社の輪郭

Hiクラテスについて、第48期(2025年9月期)の有価証券報告書から確認できる事実を整理します。この報告書は東和ハイシステム株式会社の名義で提出されています。

提出会社の状況(2025年9月30日現在)

項目数値
従業員数117名
平均年齢38.6歳
平均勤続年数10.3年
平均年間給与5,361千円

従業員数は就業人員(社外から当社への出向者を含む。また休職者も除く)であり、臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満のため記載を省略しているとされています。

単一セグメント

「歯科医院向けシステム事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしていないとされています。

関係会社

該当事項はありません。 子会社を持たない構成です。

この構造の分かりやすさ

連結と提出会社の区別を考える必要がありません。 応募先は1つです。

労働組合

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております としています。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の情報は各社公式サイトおよび有価証券報告書をご確認ください。

営業拠点24か所という体制

有価証券報告書には、営業拠点の一覧が地域ブロック別に記載されています。

地域ブロック拠点数拠点名
九州ブロック8福岡支店、北九州営業所、佐賀営業所、大分営業所、長崎営業所、熊本営業所、鹿児島営業所、沖縄営業所
中国ブロック6岡山本社、広島支店、福山営業所、山口営業所、島根営業所、鳥取営業所
関西ブロック5大阪支店、堺営業所、大阪北事務所、神戸支店、姫路営業所
四国ブロック3愛媛支店、高松営業所、高知営業所
関東ブロック2東京支社、横浜営業所

従業員117名に対して24拠点

1拠点あたり平均5人という計算になります。小さな拠点が広く分布している構造です。

本社は岡山

東京ではありません。 関東ブロックは東京支社と横浜営業所の2拠点にとどまります。

西日本に厚い

九州8、中国6、関西5、四国3。合計22拠点が西日本です。

転職の観点

勤務地がどこになるかは、この会社では最も重要な確認事項です。拠点が広く分布しているため、転勤の可能性も含めて確認する価値があります。

なぜ拠点を広げるのか

有価証券報告書には、経営方針として次のように記載されています。

短期的な事業規模の拡大や利殖を追求せず、中長期的な視点での営業拠点の拡大及び顧客数の増加を志向し、緩やかでありますが確たる土台を築いた上で成長・発展する方針です。

「緩やかでありますが」という表現

急成長を目指さないと明記している会社は多くありません。

社内による独自開発、という方針

有価証券報告書には、開発業務の方針が明記されています。

当社は、社内による独自開発を基本方針としております。これは、吸い上げられた顧客ニーズを迅速に開発業務へとつなげるためであります。また、外注委託の活用を限定的とすることで、製販一体の強みをより生かすことができるとの考えによります。

「製販一体」という言葉

作る側と売る側が同じ会社にいる構造です。24の営業拠点で吸い上げた声が、そのまま開発に届きます。

なぜ転職に関係するか

技術者として入る場合、外注管理ではなく自分で作る仕事になる可能性が高くなります。

外注が中心の会社との違い

SIerには、要件をまとめて外部に発注する働き方もあります。手を動かしたい方には、この方針は判断材料になります。

日立製作所との連携

株式会社日立製作所との特約店契約に基づく連携により、日立グループが有する新しいIT技術のノウハウを開発業務に活用できる体制を構築しております。

独自開発と外部連携の両立

自社で作りつつ、技術の供給ルートは持っている構成です。

顧客との関係

事業理念として、**「サポートなくして販売なし」「お客様の笑顔、お客様の満足が私たちの喜び」「顔が見え、心が触れ合う」**が挙げられています。

行動指針

「地域密着のサポート」「精緻なサポート」「最先端の技術と知識を駆使したお客様の為の電子カルテシステムの開発」。

転職の観点

サポートの比重が大きいことが、理念と行動指針の両方から読み取れます。

診療報酬という外部要因

有価証券報告書には、経営環境が3つの側面から記載されています。

制度的側面

わが国の医療制度は、医療費財源を賄う医療保障制度と、病院や医師等に関する医療提供制度の両面で成立しております。(中略)2年に1度、厚生労働省の諮問機関である中央社会保険医療協議会等により診療報酬の改定が行われます。

歯科に固有の事情

特に歯科については、診療報酬の計算が複雑多岐にわたり、都道府県単位でも解釈が相違するケースも出ております。

この記述が示すもの

2年ごとに、システムの改修が必要になるということです。しかも都道府県によって解釈が違う場合があります。

なぜ転職に関係するか

制度の改定が仕事の周期を作ります。 改定の年は繁忙になる可能性があります。

求められる知識

技術だけでは完結しません。 診療報酬の仕組みへの理解が要ります。

業界的側面

同報告書は、歯科医療業界では**「歯科材料商」と呼ばれる代理店を通して器具・備品等を調達することが一般的**であり、同業他社も歯科材料商に販売業務を委託していたと記載しています。同社が直販の拠点網を持つことは、この業界では特徴的と読めます。

確認したいこと

「診療報酬改定の年は、どのくらい忙しくなりますか」。周期が決まっている以上、この質問には具体的な答えがあるはずです。

エージェントベストの見解

「短期的な事業規模の拡大や利殖を追求せず、中長期的な視点での営業拠点の拡大及び顧客数の増加を志向し、緩やかでありますが確たる土台を築いた上で成長・発展する方針です」。有価証券報告書でこう明記する会社は多くありません。多くは成長目標を数字で掲げます。転職を考える方にとって、この方針は好き嫌いが分かれるところです。急成長を掲げる会社では、組織も制度も短期間で変わります。裁量が早く回ってくる一方、落ち着かない面もあります。緩やかな成長を掲げる会社では、変化は小さいが積み上げが効きます。平均勤続10.3年という数字は、この方針と整合します。前職でどちらの環境に手応えを感じたかで、この会社の評価は変わります。面接では「拠点はここ5年で何か所増えましたか」と聞いてください。方針と実績が一致しているかが見えます。

選考で確認しておきたいこと

  1. 勤務地(岡山本社か、24拠点のどこか)
  2. 転勤の可能性と、その頻度
  3. 担当する職種(開発/営業/サポート)
  4. 診療報酬改定の年の業務量
  5. 開発における日立製作所との連携の実態
  6. 中途入社者が社内に何名いるか

1つ目と2つ目が、この会社では最も生活に関わります。24拠点のうち22が西日本にあり、本社は岡山です。

3つ目は、製販一体という方針を踏まえた確認です。開発、営業、サポートで日々の仕事が大きく変わります。

4つ目は、2年に1度の診療報酬改定が事業の周期を作るためです。

5つ目は、有価証券報告書に特約店契約が明記されていることに関わります。

近い規模の会社はICの評判・年収・選考対策、年収の構造はSIerの年収相場もあわせてご覧ください。

エージェントベストの見解

社内による独自開発を基本方針とし、外注委託の活用を限定的とする。この一文は、技術者として応募する方にとって決定的な情報になり得ます。SIerには2つの型があります。要件をまとめて外部に発注し、進行を管理する型。もうひとつは、自社で設計から実装まで手がける型。前者では調整力が、後者では技術力が中心の能力になります。Hiクラテスは明確に後者です。しかも理由まで書かれています。24の営業拠点で吸い上げた顧客ニーズを迅速に開発へつなげるため、そして製販一体の強みを生かすため。手を動かし続けたい方、顧客の声が直接届く環境で作りたい方には、この方針は合います。逆に、大規模プロジェクトの管理経験を積みたい方には向きません。求人票では見えない部分なので、有価証券報告書を読む価値があります。

まとめ

Hiクラテスについて、有価証券報告書から確認できる点を整理します。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。統計の数値は調査区分全体のものであり、特定の企業の実態を示すものではありません。詳細は有価証券報告書および各社公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 勤務地はどこになりますか。

A. 有価証券報告書には24の営業拠点が記載されています。九州8、中国6、関西5、四国3、関東2で、本社は岡山です。応募の段階で確認する価値があります。

Q. 開発は内製ですか、外注ですか。

A. 有価証券報告書には、社内による独自開発を基本方針とし、外注委託の活用を限定的とすると明記されています。理由は顧客ニーズを迅速に開発へつなげるためとされています。

Q. 診療報酬の知識は必要ですか。

A. 求人の要件は有価証券報告書からは読み取れません。ただし歯科は診療報酬の計算が複雑多岐にわたり、都道府県単位でも解釈が相違するケースがあると記載されています。

Q. 平均年間給与5,361千円は、どの範囲の平均ですか。

A. 提出会社117名の平均です。同社は関係会社を持たないため、連結との区別はありません。

出典

本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)