JR東日本情報システム(JEIS)の年収・評判|初任給・賞与・残業時間と中途採用の現状

JR東日本情報システム 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/5

JR東日本情報システム(JEIS)の平均年収は公表されていません。非上場で、有価証券報告書を出していないためです。そのかわり、公式の募集要項には初任給(大卒で月給28万2,500円)、昇給年1回・賞与年2回、超過勤務手当の支給が明記されています。働き方については、採用サイトのFAQに2025年度の月平均残業時間は約24時間、有給休暇の平均取得は16.4日とあります。

もう1つ、転職を考えている方が先に知っておくべき事実があります。2026年9月時点で、公式のキャリア採用ページは「現在キャリア採用の募集は行っておりません」としています。

この記事では、公式の採用サイト・会社概要と、厚生労働省「女性の活躍推進企業データベース」の公表値をもとに、年収の手がかり、働き方、JR東日本との関係、中途で入る道を整理します。

JR東日本情報システムの年収について分かること

平均年収は非公表。親会社の数字は使えない

同社は東日本旅客鉄道(JR東日本)が100%出資する子会社です。JR東日本の有価証券報告書に載っている平均年間給与は、JR東日本本体の社員の数字です。JEISの社員の数字ではありません。

しかも採用サイトのFAQは、「JR東日本からの制約や制限などはありますか」という問いに対し、人事制度や福利厚生もすべてJEIS独自の制度を導入していると答えています。システムエンジニアの雇用に合わせた制度にした、という説明です。親会社の平均年収をそのまま当てはめる読み方はできません。親会社側の数字はJR東日本の記事で扱っています。

募集要項で確認できる給与の条件

公式の募集要項(新卒・2028年4月入社予定)に書かれている給与の条件は次のとおりです。

項目内容
初任給(修士了)月給29万7,400円
初任給(大卒)月給28万2,500円
初任給(高専卒)月給26万7,400円
初任給(専門卒)月給26万1,800円
諸手当扶養手当、通勤手当、超過勤務手当など
昇給年1回(4月)
賞与年2回
年間休日125日

初任給は2028年4月の予定額で、確定拠出年金の拠出金を含むと注記されています。手取りや賞与の月数を見るときは、この点を踏まえてください。賞与は「年2回」とだけ書かれており、何か月分かは公表されていません。

住まいの補助も年収の一部として見る

福利厚生のページによると、借上社宅の制度があり、家賃の6割を会社が補助します(上限は単身6万円、家族7万円)。社宅に住まない社員には住まい支援手当として月1万円が出ます。

額面の年収だけで比べると、この差は見えません。とくに単身で都内に住む場合、家賃補助の有無で手元に残るお金は大きく変わります。

男女の賃金の差異は79.8%

厚生労働省のデータベースでは、男女の賃金の差異(男性を100としたときの女性の賃金)は79.8%です(2025年度、正規雇用労働者)。平均継続勤務年数は男性18.8年、女性15.5年で、勤続年数の差が賃金差の一因と考えられます。

会社の概要:JR東日本の全額出資、社員1,755名

項目内容
商号株式会社JR東日本情報システム(略称 JEIS)
設立1989年11月24日
本社所在地東京都新宿区大久保三丁目8番2号 新宿ガーデンタワー7F
資本金5億円(東日本旅客鉄道株式会社100%)
社員数1,755名(2026年4月1日現在)
売上高1,007億円(2025年度)
事業内容情報処理システムの企画・提案・設計・開発及び運用/情報処理システムに係るコンサルティング/ICTに係る機器等の開発、製作、保全及び販売/ICT機器の設置及びこれに付帯する工事の請負

記載は公式サイトの会社概要によります。JR東日本の有価証券報告書(2026年3月期)では、同社はIT・Suica事業に属する連結子会社として載っており、「当社の情報処理及びシステム開発、運営を受託」している会社と説明されています。

仕事の約8割がJR東日本グループ

採用サイトのFAQによると、年度によって違いはあるものの、仕事の約8割がJR東日本及びグループ企業の仕事です。採用サイトでは、交通系ICカード、ビューカードのシステム、JR東京総合病院のシステムなどの仕事が紹介されています。

同社のSEの仕事について、採用サイトは「JR東日本の鉄道をご利用いただくお客さまは、毎日1,700万人以上」「Suicaをご利用されているお客さまは8,000万人を超えています」と説明しています。止められないシステムを、利用者の規模を意識しながら作り、動かし続けることが仕事の中心です。

支店があり、端末の設置やトラブル対応も担う

FAQには支店の仕事も書かれています。システムを使うための端末の設置、ネットワークの敷設、問い合わせ対応、トラブル時の対応です。東日本エリアの駅へすぐ駆けつけられるよう、JR東日本の各支社に対応して支店を置いています。募集要項の勤務地も、東京、宮城、群馬、茨城、千葉、新潟、長野、岩手、秋田、神奈川、埼玉と広がっています。

会社概要に「一般建設業(電気通信工事業)」の許可が記載されているのも、この機器設置の仕事があるためです。ソフトウェアだけの会社ではありません。

働き方:残業・休暇・離職率

残業時間は2つの数字がある

残業については、公表されている数字が2つあります。

同じ会社でも、どの時間を「残業」と数えるか、誰を集計の対象にするかで数字は大きく変わります。厚生労働省のデータベースの残業時間は、法定の時間外労働と休日労働を基準に算出し、管理監督者や裁量労働制の適用者などは算出の対象から除く定義です。同社の標準労働時間は1日7時間40分なので、法定の8時間までの時間の扱いでも差が出ます。どちらが正しいかではなく、定義の違う2つの数字として読んでください。実際の水準は配属先によっても変わるため、面接で確かめるのが確実です。

同じデータベースでは、時間外労働と休日労働の合計が「全ての雇用管理区分で各月全て45時間未満」とされています。FAQも、開発のピークやシステムの展開時には残業や休日出勤があると率直に書いています。

休暇と勤務制度

定着率

FAQでは入社3年の離職率は約1.2%とされています。厚生労働省のデータベースでは、採用10年前後の継続雇用割合が男性69%、女性78.9%です。男性の育児休業取得率は95.2%、2025年度に育児休職を使った社員は45名で、うち23名が男性でした。

エージェントベストの見解

JEISの年収を調べる方の多くは、「JR東日本の平均年収に近いのか」を知りたいのだと思います。答えは、近いかどうかを親会社の数字からは判断できない、です。FAQが人事制度も福利厚生も独自の制度だと明言している以上、比べるべき相手は親会社ではなく、同じ立ち位置のユーザー系SIerです。そのうえで見落とされやすいのが、住まいの補助と休暇です。家賃の6割補助(単身は上限6万円)と、入社初年度から20日の有給休暇は、額面の年収には出てきません。オファー面談で提示額を比べるときは、額面だけでなく、住居費を差し引いたあとの手元の金額と、年間の休日数まで並べて比べてください。ユーザー系SIerの年収の考え方はユーザー系SIerの年収の記事でまとめています。

中途採用の現状:いまは募集していない

転職を考えている方にとって、いちばん重要なのはこの点です。公式のキャリア採用ページは、2026年9月時点で**「現在キャリア採用の募集は行っておりません」**としています。

同じページには、正規雇用労働者の中途採用比率も公表されています(公表日 2026年7月16日)。

年度中途採用比率
2023年度9%
2024年度8%
2025年度7%

厚生労働省のデータベースに載っている直近の中途採用の実績も、男性3人、女性0人です。新卒は毎年60名程度を採る計画で、採用の中心は新卒だと分かります。

とはいえ、中途採用がゼロではありません。募集の再開や、職種を絞った募集がありえます。応募を考える方は、キャリア採用ページを定期的に確認するほか、転職エージェント経由の非公開の募集がないかも確かめてください。

新卒の選考について公表されていること

新卒の採用はSE職のみです。FAQによると、営業や企画の部署には、SEとして経験を積んだあとに異動する形になります。選考はエントリーシート、適性検査、面接です。

厚生労働省のデータベースによると、直近の正社員採用の競争倍率は男性21.3倍、女性14.4倍です。FAQでは、2次・3次選考の面接担当者に学校名を知らせずに選考していること、情報処理の資格を持っていること自体は有利にならないことも明記されています。

入社後のキャリアと成長の機会

FAQは「一日中パソコンに向かっている社員はごくまれ」とし、社内・利用部門・協力会社との打ち合わせが一日の大半を占める社員もいると説明しています。自分で手を動かして作る時間より、要件をまとめ、協力会社と一緒に進める時間が長い働き方です。

向いている人/向いていない人

向いている人

社会インフラのシステムに関わりたい方

採用サイトのアンケートでも、2026年度の内定者が入社を決めた理由の1位は「社会インフラを支えている」(78%)でした。

一つの領域を長く深く担当したい方

仕事の約8割がJR東日本グループのものです。同じシステムを数年単位で理解し、改善を積み重ねる働き方になります。

調整やマネジメントで力を発揮したい方

打ち合わせと協力会社との協業が中心です。プロジェクトマネージャーを目指す方にとっては経験を積みやすい環境です。

向いていない人

いろいろな業界の案件を経験したい方

顧客の大半がグループ内です。業界を横断して経験を広げたい方には、独立系SIerのほうが合います。

自分でコードを書き続けたい方

開発は協力会社と進める場面があり、FAQも出向の目的の1つに「開発のプログラム製造工程を学ぶ」ことを挙げています。

エージェントベストの見解

キャリア採用が止まっている会社を志望する場合、準備の方向は2つです。1つは、募集が出たときにすぐ動けるよう、職務経歴書を先に仕上げておくこと。JEISのように中途採用比率が1割を切る会社は、募集が出ても枠が少なく、短期間で締まることがあります。もう1つは、JEISで得たいものを具体的にし、同じものが得られる会社を並べておくことです。たとえば「止められない大規模システムの更改を上流から担いたい」のであれば、鉄道、電力、金融などのユーザー系SIerにも同じ種類の仕事があります。職務経歴書では、止められないシステムを扱った経験を1つ選び、作業できる時間帯、切り替えの単位、切り戻しの判断者、関係部署への告知、トラブル時の一次対応の5点を書けるようにしておいてください。インフラ系のシステム会社の選考で、最も具体的に聞かれるところです。

まとめ

JR東日本情報システム(JEIS)は、JR東日本が100%出資する情報システム会社で、社員1,755名、売上高1,007億円(2025年度)です。平均年収は公表されていませんが、募集要項で初任給(大卒で月給28万2,500円)、昇給年1回、賞与年2回、超過勤務手当が確認できます。人事制度は親会社とは別の独自制度のため、親会社の平均年収は目安になりません。働き方は、FAQで月平均残業約24時間・有休取得16.4日・入社3年の離職率約1.2%。仕事の約8割はJR東日本グループのものです。2026年9月時点でキャリア採用の募集は行われておらず、中途採用比率は7%(2025年度)にとどまっています。

よくある質問

Q. JR東日本情報システムの年収はどのくらいですか。

A. 平均年収は公表されていません。非上場で、有価証券報告書を出していないためです。公式の募集要項で確認できるのは、初任給(修士了29万7,400円、大卒28万2,500円、高専卒26万7,400円、専門卒26万1,800円。2028年4月予定、確定拠出年金の拠出金を含む)、昇給年1回、賞与年2回、超過勤務手当などの諸手当です。

Q. ボーナスは年何回ですか。

A. 募集要項では年2回です。何か月分かは公表されていません。

Q. JR東日本と同じ給与水準ですか。

A. 同じとは言えません。採用サイトのFAQは、人事制度や福利厚生もすべてJEIS独自の制度を導入していると説明しています。JR東日本の有価証券報告書にある平均年間給与は、JR東日本本体の社員の数字です。

Q. 中途採用はしていますか。

A. 2026年9月時点で、公式のキャリア採用ページは「現在キャリア採用の募集は行っておりません」としています。正規雇用労働者の中途採用比率は2023年度9%、2024年度8%、2025年度7%です。募集の再開は公式ページでご確認ください。

Q. 残業はどのくらいですか。

A. 採用サイトのFAQでは、2025年度の月平均残業時間は約24時間です。厚生労働省のデータベースでは平均残業時間5.9時間(対象正社員)と公表されていますが、集計の定義と対象が異なります。開発のピーク時やシステムの展開時には残業や休日出勤が発生すると、FAQにも書かれています。

Q. JR東日本情報システムの強みは何ですか。

A. JR東日本グループのシステムを一手に担っていることです。仕事の約8割がJR東日本及びグループ企業のもので、交通系ICカードやビューカードなど、利用者の多いシステムを企画から運用、端末の設置まで担っています。

本記事は2026年9月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/9/24 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

この記事のタグ

事業会社・SIerの他の企業

事業会社・SIerの企業一覧を見る →

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)