LIFULLの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
有価証券報告書によると、株式会社LIFULLの直近期は売上収益28,127百万円(前期比6.9%増)、営業利益3,815百万円(同26.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益5,317百万円(前期は8,463百万円の損失)。前期の損失は海外事業のリストラクチャリングによるものでした。連結従業員は918名で、1年に840名減少しています。提出会社の平均年間給与は712万円、平均勤続年数8.4年。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。
会社概要と構造改革
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社LIFULL |
| 上場区分 | 東京証券取引所(証券コード2120) |
| 決算期 | 9月 |
| 会計基準 | 国際会計基準(IFRS) |
| 従業員数 | 連結918名〔臨時122名〕/提出会社667名〔臨時80名〕(2025年9月30日現在) |
| 報告セグメント | HOME’S関連事業/その他 |
| 経営理念 | 「常に革進することで、より多くの人々が心からの『安心』と『喜び』を得られる社会の仕組みを創る」 |
海外事業のリストラクチャリング
有価証券報告書は、直近期の最大の出来事を明記しています。
このような環境のもと、当社グループは、収益力の向上をはかるため、国内の主要事業への集中を目的としたグループの構造改革を行ってまいりました。2024年11月に、収益性が悪化していた海外事業のリストラクチャリングを決定し、2025年1月にLIFULL CONNECT, S.L.の全株式をCONNECT NEXT PTE. LTD.に現物出資したことに伴って、海外事業を非継続事業に分類しました。連結損益計算書上、非継続事業からの利益又は損失は継続事業と区分して表示しており、前期についても同様に組み替えて表示しております。
この結果、連結従業員は840名減りました。有価証券報告書には「前連結会計年度末に比べ従業員が840名減少しております。主な理由は、LIFULL CONNECT, S.L.を連結の範囲から除外したことによるものであります」と記載されています。
セグメント別の従業員数
| セグメント | 連結 | 提出会社 |
|---|---|---|
| HOME’S関連事業 | 814名〔臨時108名〕 | 649名〔臨時76名〕 |
| その他 | 104名〔臨時14名〕 | 18名〔臨時4名〕 |
| 合計 | 918名〔臨時122名〕 | 667名〔臨時80名〕 |
注記には「当社グループは、事業の種類毎の経営組織体系を有しておらず、同一の従業員が複数の種類の事業に従事しております」とあります。
評判の傾向
以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。
年収・評価制度
有価証券報告書(第31期・2025年9月期)によると、提出会社の平均年間給与は712万円(同報告書は万円単位で記載)、平均年齢37.4歳、平均勤続年数8.4年です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
ワークライフバランス
直近期の業績について、有価証券報告書は「戦略的投資を行いながらも、ブランディング等の広告宣伝費を最適化したことに加え、AI・生成AI活用等によって業務効率化が進み」と記載しています。AI活用が業務効率化の要因として明記されています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
キャリア・成長機会
主力のHOME’S関連事業について「2021年より継続してきたサイト開発、前期からの営業強化等の施策効果によりトラフィックや問合せ数等の各種指標が好調に推移した」と記載されています。国内の主要事業への集中を目的とした構造改革が進行しました。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
社風・人間関係
提出会社の平均年齢は37.4歳、平均勤続年数8.4年。連結918名のうちHOME’S関連事業が814名を占めます。同一の従業員が複数の種類の事業に従事する組織体系と注記されています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
エージェントベストの見解
**「連結従業員が840名減少」。この数字の意味を、正しく読む必要があります。**当メディアはこの数か月、有価証券報告書を50社以上読んできました。従業員が大きく減る理由には3つの型があります。
| 型 | 例 | 有価証券報告書の記載 |
|---|---|---|
| 会社都合の削減 | CARTA HOLDINGS(連結△168名) | 「希望退職者募集の実施」 |
| 制度変更に伴う自己都合 | kubell(提出会社△65名) | 「人事制度の大幅な見直し等に伴う自己都合退職の増加」 |
| 連結範囲の変更(売却・除外) | LIFULL(連結△840名) | 「LIFULL CONNECT, S.L.を連結の範囲から除外したことによるもの」 |
**LIFULLは3つ目です。**社員が辞めたのではなく、海外子会社がグループから外れたことによる減少。**日本国内の組織が縮小したわけではありません。**実際、提出会社は667名で、HOME’S関連事業に649名がいます。そして、この構造改革の効果は数字に出ています。
| 指標 | 前期 | 当期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 26,312百万円 | 28,127百万円 | +6.9% |
| 営業利益 | ― | 3,815百万円 | +26.1% |
| 税引前当期利益 | 2,549百万円 | 3,805百万円 | +49.3% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | △8,463百万円 | +5,317百万円 | 黒字転換 |
注目すべきは、有価証券報告書が「前期の一時要因である子会社の株式会社LIFULL SPACEの売却益を除いた場合、営業利益は+80.3%の増益となります」と補足している点です。****会社自身が、比較しやすい形に直して示している。これは誠実な開示です。増益の理由も2つ明記されています。****1つ目、広告宣伝費の最適化。「ブランディング等の広告宣伝費を最適化」。2つ目、AI活用。「AI・生成AI活用等によって業務効率化が進み」。当メディアが同じ時期に読んだ企業では、GMOグローバルサイン・HDが「AI活用による人件費の効率化」、CARTA HOLDINGSが「Generative AI Lab」を挙げていました。AIをコスト側の施策として書く会社が増えています。応募者にとっての意味は3つあります。1つ目、いま国内事業に集中している局面である。****2つ目、AI活用が業務のなかに入っている。****3つ目、平均勤続年数8.4年と、定着している組織である。面接では3つ聞いてください。1つ目、「海外事業の縮小後、国内で人を増やす領域はどこですか」。2つ目、「AI・生成AI活用は、どの業務に入っていますか」。3つ目、「中期経営計画の次の目標は何ですか」。
提出会社667名の年収712万円
有価証券報告書の従業員の状況です(2025年9月30日現在)。
提出会社の状況
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 従業員数 | 667名〔臨時80名〕 |
| 平均年齢 | 37.4歳 |
| 平均勤続年数 | 8.4年 |
| 平均年間給与 | 712万円 |
連結918名のうち提出会社は667名で、約72.7%。
平均勤続年数8.4年は、当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ新興企業(多くは2〜4年)と比べて長い側です。同じ時期に読んだ企業では、GMOグローバルサイン・HD(9.0年)、GMOインターネットグループ(6.4年)が近い水準でした。
平均年間給与712万円は、同時期に読んだ企業のなかでは中位です。
労働組合や男女に関する指標については、有価証券報告書の該当項目をご確認ください。
5期の推移と、構造改革の前後
有価証券報告書の連結経営指標等の推移(第27期〜第31期/IFRS)です。
| 決算期 | 売上収益(百万円) | 税引前当期利益(百万円) | 当期利益(百万円) | 親会社所有者帰属持分(百万円) | 資産合計(百万円) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年9月 | 35,857 | △6,857 | △5,901 | 28,413 | 45,887 |
| 2022年9月 | 35,730 | 1,386 | 1,180 | 30,991 | 48,727 |
| 2023年9月 | 36,405 | 1,518 | 939 | 32,456 | 51,166 |
| 2024年9月 | 26,312 | 2,549 | △8,463 | 24,105 | 41,191 |
| 2025年9月 | 28,127 | 3,805 | 5,317 | 26,022 | 40,915 |
※当期利益は親会社の所有者に帰属する当期利益または損失
売上収益は第29期の36,405百万円から第30期の26,312百万円へ大きく減っています。これは海外事業を非継続事業に分類し、前期についても組み替えて表示したためです。**同じ基準で比べた第30期→第31期は+6.9%**の増収でした。
第30期の当期損失8,463百万円は、海外事業のリストラクチャリングによるもの。第31期に5,317百万円の黒字へ転じました。有価証券報告書には「海外事業のリストラクチャリングの会計処理の一時的な影響により、当期利益5,310百万円(前期は当期損失8,462百万円)」と記載されています。
事業環境の認識
有価証券報告書は、不動産市場の状況を統計を引用して説明しています。
当社の主要な事業領域である建設・不動産業界においては、資材費、人件費、エネルギー価格の高騰等により、新築着工件数の減少と新築物件の価格上昇が継続しており、2025年7月及び8月には、首都圏の新築マンションの平均販売価格が2カ月連続で1億円を超過しました(不動産経済研究所調べ)。政府の中古住宅・リフォーム市場の後押しを受け、中古住宅領域が活況となっておりますが、首都圏では中古物件の価格、賃貸物件の賃料も上昇傾向が継続していることから、**住宅価格の高止まりが続く中で、新規の住み替え需要が抑制され、当期の全国移動者数は前期比△0.2%**となっております(総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」より)。
「全国移動者数が前期比△0.2%」——これは不動産情報サービスにとって、市場が伸びていないことを意味します。****そのなかで売上収益+6.9%、営業利益+26.1%を達成した点が、直近期の要点です。
HOME’S関連事業という主力
連結918名のうち814名(約88.7%)がHOME’S関連事業に所属しています。
有価証券報告書は、直近期の好調の理由を次のように説明しています。
主力のHOME’S関連事業で、2021年より継続してきたサイト開発、前期からの営業強化等の施策効果によりトラフィックや問合せ数等の各種指標が好調に推移したことから、当期における連結業績は、売上収益28,127百万円(前期比+6.9%)となりました。
**「2021年より継続してきたサイト開発」**という表現は、4年以上かけた継続的な改善が効いていることを示します。
利益面の説明も具体的です。
当期を最終年度とした中期経営計画の単体営業利益目標達成のため、戦略的投資を行いながらも、ブランディング等の広告宣伝費を最適化したことに加え、AI・生成AI活用等によって業務効率化が進み、営業利益3,815百万円(前期比+26.1%)、税引前当期利益3,805百万円(前期比+49.3%)となりました。
**「中期経営計画の単体営業利益目標達成のため」**という記述から、直近期が中期経営計画の最終年度であったことが分かります。
エージェントベストの見解
**「全国移動者数は前期比△0.2%」。この一文が、この会社の難しさを示しています。**LIFULLの主力は不動産情報サービス。人が引っ越さなければ、物件は探されません。有価証券報告書は市場環境を率直に書いています。新築マンションの平均販売価格が首都圏で2カ月連続1億円超(2025年7月・8月)、住宅価格の高止まりが続くなかで新規の住み替え需要が抑制、そして全国移動者数△0.2%。市場は横ばい、むしろ微減です。****そのなかで売上収益+6.9%、営業利益+26.1%。****これは市場の成長ではなく、自社の施策で作った数字ということになります。有価証券報告書が挙げる要因は3つです。
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| プロダクト | 2021年より継続してきたサイト開発 |
| 営業 | 前期からの営業強化 |
| コスト | 広告宣伝費の最適化+AI・生成AI活用による業務効率化 |
「2021年より継続してきた」——4年以上、同じ方向でサイトを改善し続けたということです。当メディアはこの数か月、多くの企業の有価証券報告書を読んできましたが、改善の起点となる年を明記する会社は多くありません。****これは応募者にとって重要な情報です。この会社は短期の施策で数字を作る会社ではないと読めます。平均勤続年数8.4年という数字とも整合します。****もう1つ、押さえておくべき論点があります。この会社は海外事業を切り離したばかりです。2024年11月に決定、2025年1月にLIFULL CONNECT, S.L.の全株式を現物出資。連結従業員は840名減りました。「国内の主要事業への集中」が、有価証券報告書に明記された方針です。つまり、次の成長を国内で作らなければならない。****市場(全国移動者数)が横ばいのなかで、です。そこで効いてくるのが、中古住宅領域でしょう。有価証券報告書は「政府の中古住宅・リフォーム市場の後押しを受け、中古住宅領域が活況」と書いています。新築が高すぎて買えないなら、中古が動く。面接では3つ聞いてください。1つ目、「中古住宅領域の売上比率はどのくらいですか」。2つ目、「サイト開発は、次に何を改善する計画ですか」。3つ目、「国内集中の後、新規事業はどう位置づけていますか」。
働き方とキャリア形成の特徴
有価証券報告書から読み取れる働き方の特徴は、次のとおりです。
1. 国内事業に集中する局面である
2024年11月に海外事業のリストラクチャリングを決定し、2025年1月にLIFULL CONNECT, S.L.を連結から除外しました。
2. 主力はHOME’S関連事業である
連結918名のうち814名(約88.7%)が所属しています。
3. 事業横断で働く体制である
「事業の種類毎の経営組織体系を有しておらず、同一の従業員が複数の種類の事業に従事」と注記されています。
4. 平均勤続年数が8.4年と長い
平均年齢37.4歳に対して8.4年。新興企業のなかでは定着している組織です。
5. AI活用が業務効率化に入っている
「AI・生成AI活用等によって業務効率化が進み」と、増益の要因として明記されています。
向いている人/向いていない人
向いている可能性がある人
- 不動産情報サービスに関わりたい人……HOME’S関連事業が主力です
- 長期的なプロダクト改善に取り組みたい人……「2021年より継続してきたサイト開発」が成果につながっています
- 腰を据えて働きたい人……平均勤続年数8.4年です
- AI活用を業務に組み込みたい人……業務効率化の要因として明記されています
- 構造改革後の再成長に加わりたい人……国内主要事業への集中が方針です
向いていない可能性がある人
- 海外事業に関わりたい人……海外事業は2025年1月に連結から除外されました
- 急成長市場で働きたい人……全国移動者数は前期比△0.2%です
- 短期で成果を出す環境を好む人……サイト開発は2021年から継続しています
- 専門領域に固定されたい人……同一の従業員が複数の事業に従事します
- 高い年収水準を最優先する人……提出会社の平均年間給与は712万円です
選考に向けた準備
1. 「市場が伸びていないなかでの増収」を理解する
全国移動者数△0.2%という環境で、売上収益+6.9%・営業利益+26.1%。市場の追い風ではなく、自社の施策で作った数字です。プロダクト・営業・コストのどこに自分が貢献できるかを整理しておきましょう。
2. 構造改革の中身を押さえる
2024年11月に海外事業のリストラクチャリングを決定、2025年1月にLIFULL CONNECT, S.L.を現物出資して非継続事業に分類。連結従業員840名の減少は、この連結範囲の変更によるものです。人員削減と混同しないよう、正確に理解しておきましょう。
3. 中古住宅領域への関心を示す
有価証券報告書は「政府の中古住宅・リフォーム市場の後押しを受け、中古住宅領域が活況」と記載しています。新築価格の高騰と住み替え需要の抑制という構図のなかで、どこに機会があるかを語れると、市場理解が伝わります。
まとめ
- **有価証券報告書によると、直近期は売上収益28,127百万円(前期比6.9%増)、営業利益3,815百万円(同26.1%増)、税引前当期利益3,805百万円(同49.3%増)**です
- 親会社の所有者に帰属する当期利益は5,317百万円(前期は8,463百万円の損失)。前期の損失は海外事業のリストラクチャリングによるものです
- 2024年11月に海外事業のリストラクチャリングを決定し、2025年1月にLIFULL CONNECT, S.L.の全株式を現物出資。海外事業を非継続事業に分類しました
- 連結従業員は918名で840名減少。理由は「LIFULL CONNECT, S.L.を連結の範囲から除外したこと」です
- 提出会社の平均年間給与は712万円(平均年齢37.4歳、平均勤続年数8.4年)。連結918名のうち提出会社が667名です
よくある質問
Q. LIFULLの平均年収はいくらですか?
A. 有価証券報告書(第31期・2025年9月期)によると、提出会社の平均年間給与は712万円(同報告書は万円単位で記載)です。平均年齢37.4歳、平均勤続年数8.4年。従業員数は提出会社667名(連結918名)です。
Q. 従業員が大きく減ったと聞きましたが、リストラですか?
A. 有価証券報告書によると、連結従業員は前連結会計年度末に比べ840名減少していますが、理由は「LIFULL CONNECT, S.L.を連結の範囲から除外したこと」と明記されています。同社は2024年11月に海外事業のリストラクチャリングを決定し、2025年1月に同社の全株式をCONNECT NEXT PTE. LTD.に現物出資しました。国内の人員削減ではなく、連結範囲の変更による減少です。
Q. 業績は伸びていますか?
A. 有価証券報告書によると、直近期は売上収益28,127百万円(前期比6.9%増)、営業利益3,815百万円(同26.1%増)です。同社は「前期の一時要因である子会社の株式会社LIFULL SPACEの売却益を除いた場合、営業利益は+80.3%の増益となります」とも補足しています。なお市場環境については「当期の全国移動者数は前期比△0.2%」(総務省統計局)と記載されています。
※本記事は、株式会社LIFULLが提出した有価証券報告書(第31期)および公式サイトの公開情報をもとに構成しています。数値は同報告書に記載された時点のものです。募集要項や制度は変更される場合がありますので、応募前に公式採用ページを必ずご確認ください。口コミに関する記述は、公開されている投稿の傾向を要約したものであり、個別の投稿を引用したものではありません。
本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。