日本電信電話の評判|年収・働き方・選考対策まで解説
日本電信電話株式会社という社名で検索する方が今も多くいますが、この会社の現在の商号はNTT株式会社です。有価証券報告書 第41期(2026年3月期)の表紙に「旧会社名 日本電信電話株式会社」と併記され、2025年6月19日開催の第40回定時株主総会の決議により2025年7月1日から会社名を変更したと注記されています。この記事では、その変更点と、グループ内の法人差を整理します。
2025年7月1日にNTT株式会社へ商号変更
まず会社の位置づけです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | NTT株式会社(NTT, Inc.)/旧会社名 日本電信電話株式会社 |
| 商号変更 | 2025年7月1日(2025年6月19日開催の第40回定時株主総会の決議による) |
| 上場区分 | 東証プライム市場(証券コード9432) |
| 本店所在地 | 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 |
| 資本金 | 937,950百万円 |
| 発行済株式総数 | 90,550,316,400株 |
| 連結従業員数 | 344,196人(臨時従業員44,650人は外数) |
| 決算期 | 3月 |
沿革も確認しておきます。1952年8月1日に日本電信電話公社法にもとづき政府の全額出資により日本電信電話公社が発足し、1985年4月1日に日本電信電話株式会社法にもとづき公社財産の全額出資により当社が設立されました。1987年2月に各証券取引所へ上場(現在は東京証券取引所のみ)、1999年7月に当社を純粋持株会社とする再編成を実施しています。
つまりこの会社は1999年から純粋持株会社です。通信サービスそのものを提供しているのは傘下の事業会社になります。
沿革にはもう1つ、応募先を考えるうえで重要な記載があります。エヌ・ティ・ティ・データ通信株式会社(後の株式会社エヌ・ティ・ティ・データ)は1995年4月に東京証券取引所へ上場していましたが、2025年9月に上場廃止となりました。
総資産が30兆円から46.7兆円へ
連結の業績です。
| 回次 | 決算年月 | 営業収益 | 税引前利益 | 当社に帰属する当期利益 | 総資産額 | 株主資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第37期 | 2022年3月 | 12,156,447百万円 | 1,795,525百万円 | 1,181,083百万円 | 23,862,241百万円 | 34.7% |
| 第38期 | 2023年3月 | 13,136,194百万円 | 1,817,679百万円 | 1,213,116百万円 | 25,308,851百万円 | 33.8% |
| 第39期 | 2024年3月 | 13,374,569百万円 | 1,980,457百万円 | 1,279,521百万円 | 29,604,223百万円 | 33.3% |
| 第40期 | 2025年3月 | 13,704,727百万円 | 1,564,696百万円 | 1,000,016百万円 | 30,062,483百万円 | 34.0% |
| 第41期 | 2026年3月 | 14,409,121百万円 | 1,581,923百万円 | 1,037,032百万円 | 46,721,259百万円 | 20.8% |
営業収益は12,156,447百万円から14,409,121百万円へ、5期で約1.19倍になりました。当社に帰属する当期利益は第39期の1,279,521百万円をピークに、第40期1,000,016百万円、第41期1,037,032百万円という推移です。
目を引くのは総資産額です。30,062,483百万円から46,721,259百万円へ、1期で16兆6,587億円増えました。同時に株主資本比率が34.0%から20.8%へ13.2ポイント下がっています。株主資本自体は10,221,587百万円から9,727,623百万円へ減りました。
資産が大きく増える一方で株主資本が減った、という構成です。株主資本当社に帰属する当期利益率は10.0%から10.4%へわずかに上がっています。
エージェントベストの見解
「NTTの平均年収は1,056万円」という数字を持って相談に来られる方がいます。有価証券報告書に載っている実数ですが、対象は提出会社の2,606人です。しかもこの2,606人は、セグメント別の表を見ると全員が「その他(不動産、エネルギー等)」に区分されています。通信サービスを担う人員ではありません。同じ有価証券報告書には最大人員会社等の状況という欄があり、株式会社NTTデータが13,189人・9,583,906円・平均年齢37.8歳、NTTビジネスソリューションズ株式会社が10,981人・6,919,938円・平均年齢47.2歳と開示されています。持株会社1,056万円、NTTデータ958万円、NTTビジネスソリューションズ692万円。上下で364万円の差があります。連結従業員は344,196人ですから、開示されているのはそのごく一部です。「NTTを受ける」ではなく「NTTグループのどの法人を受けるか」で数字を見てください。
開示された数値から読み取れること
以下は、有価証券報告書から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。
年収・評価制度
提出会社の平均年間給与は10,562,434円で、対前事業年度増減率は1.2%の減少です。従業員数2,606人(臨時従業員128人は外数)、平均年齢41.4歳、平均勤続年数15.6年。基準内・基準外給与及び賞与を含みます。
有価証券報告書には、提出会社が子会社の経営管理を行うことを主たる業務とする会社であるため、グループのうち最大人員会社について記載していること、最大人員会社の従業員数がグループの従業員数の過半数を超えないため従業員数が次に多い会社についても記載していることが注記されています。
| 区分 | 従業員数 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 | 対前事業年度増減率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 提出会社(NTT株式会社) | 2,606人 | 41.4歳 | 15.6年 | 10,562,434円 | △1.2% |
| 最大人員会社(株式会社NTTデータ) | 13,189人 | 37.8歳 | 13.0年 | 9,583,906円 | 4.6% |
| 次点(NTTビジネスソリューションズ株式会社) | 10,981人 | 47.2歳 | 15.4年 | 6,919,938円 | 3.0% |
NTTデータはNTTデータグループの子会社として、官公庁、金融機関、企業等向けにシステムインテグレーションを中心としたITサービスを提供し、コンサルティングからシステム開発、運用・保守に至るまで一貫したサービスを提供していると記載されています。NTTビジネスソリューションズはNTT西日本の子会社として、法人(主に中堅中小)・自治体向けICTソリューションの提供と保守運用業務を主な事業としています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
ワークライフバランス
提出会社の男性労働者の育児休業取得率は113.3%です。この数値が100を超えるのは、算出方法上、対象期間中の出生数と取得者数の対応関係によるものです。
残業時間は開示されていません。
労働組合については、NTTグループにおいて労使関係は安定しており特記すべき事項はないと記載されています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
キャリア・成長機会
提出会社の平均勤続年数は15.6年、平均年齢は41.4歳です。差し引くと入社時の年齢は約25.8歳になります。
一方、最大人員会社のNTTデータは平均年齢37.8歳・平均勤続年数13.0年で、入社時は約24.8歳。NTTビジネスソリューションズは平均年齢47.2歳・平均勤続年数15.4年で、入社時は約31.8歳です。法人によって人員構成が大きく異なります。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
社風・人間関係
提出会社の管理職に占める女性労働者の割合は12.7%です。
沿革を見ると、1988年以降、データ通信事業、移動体通信、ソフトウェア、電力・建築等の機能を順次子会社へ移し、1999年7月に純粋持株会社体制へ移行しています。機能ごとに法人を分ける構造が長く続いてきた会社です。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
連結344,196人の内訳は4区分
セグメント別の従業員数です。
| セグメント | 従業員数 | 臨時従業員(年間平均、外数) | 構成比 |
|---|---|---|---|
| グローバル・ソリューション事業 | 201,140人 | 10,657人 | 約58.4% |
| 地域通信事業 | 61,567人 | 20,541人 | 約17.9% |
| 総合ICT事業 | 53,780人 | 7,379人 | 約15.6% |
| その他(不動産、エネルギー等) | 27,709人 | 6,073人 | 約8.1% |
| 合計 | 344,196人 | 44,650人 | 100.0% |
最も人数が多いのはグローバル・ソリューション事業の201,140人で、連結の約58.4%を占めます。次いで地域通信事業61,567人、総合ICT事業53,780人です。
一方、提出会社の2,606人はすべて「その他(不動産、エネルギー等)」に区分されています。純粋持株会社であることが、この配置に表れています。
連結従業員数は5期で333,840人から344,196人へ、10,356人増えました。
向いている人/向いていない人
向いている人
規模の大きいグループで働きたい方
連結従業員数は344,196人、営業収益は14,409,121百万円です。グローバル・ソリューション事業だけで201,140人います。
法人向けのICTに関わりたい方
最大人員会社のNTTデータは官公庁、金融機関、企業等向けにシステムインテグレーションを中心としたITサービスを提供しています。次点のNTTビジネスソリューションズは法人・自治体向けICTソリューションが主な事業です。
グループ内で法人を横断するキャリアを考えたい方
1999年7月から純粋持株会社体制で、機能ごとに法人が分かれています。領域の選択肢が広い構成です。
向いていない人
持株会社の平均年収をグループ全体の目安と考えたい方
10,562,434円の対象は提出会社2,606人で、連結344,196人の約0.8%です。しかも全員が「その他(不動産、エネルギー等)」に区分されています。
単一の法人で完結する仕事を求める方
グループは機能ごとに法人が分かれており、事業は複数法人にまたがります。
エージェントベストの見解
面接の前に、この会社で起きている大きな動きを2つ押さえておいてください。1つ目は商号変更です。2025年7月1日に日本電信電話株式会社からNTT株式会社へ変わりました。有価証券報告書の表紙に旧会社名が併記され、2025年6月19日の第40回定時株主総会の決議によると注記されています。書類や面接で旧社名を使い続けると、情報が更新されていない印象になります。2つ目は資本構成の変化です。総資産額が30,062,483百万円から46,721,259百万円へ1期で16兆6,587億円増え、株主資本比率は34.0%から20.8%へ13.2ポイント下がりました。同じ期に沿革では、傘下のエヌ・ティ・ティ・データが2025年9月に上場廃止となっています。グループの資本構成が大きく動いた期だ、という事実を踏まえて話せると、決算を読んできたことが伝わります。
選考に向けた準備
応募の前に確かめること
現在の商号はNTT株式会社です。東証プライム市場に上場しており、証券コードは9432、本店は東京都千代田区大手町一丁目5番1号です。
提出会社は純粋持株会社で、従業員2,606人はすべて「その他(不動産、エネルギー等)」の区分です。通信やITサービスの事業は、NTTデータ、NTTビジネスソリューションズをはじめとする傘下の各法人が担っています。求人がどの法人のものかを最初に確認してください。
年収は法人別に開示されています。提出会社2,606人が10,562,434円、NTTデータ13,189人が9,583,906円、NTTビジネスソリューションズ10,981人が6,919,938円です。
決算期は3月です。他社と業績を比較するときは対象期間を揃えてください。
募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜ通信・ICTか」と「なぜこの法人か」の2段で組み立てます。
前者については、総合ICT、グローバル・ソリューション、地域通信、不動産・エネルギーのどこに関わりたいのかを具体化します。
後者の材料は有価証券報告書にあります。営業収益が5期で約1.19倍の14,409,121百万円になったこと。連結従業員344,196人のうちグローバル・ソリューション事業が201,140人(約58.4%)を占めること。2025年7月1日に商号がNTT株式会社へ変わったこと。総資産額が1期で16兆6,587億円増え、株主資本比率が34.0%から20.8%へ下がったこと。2025年9月にエヌ・ティ・ティ・データが上場廃止となったこと。
「機能ごとに法人が分かれている持株会社である」という前提に触れられると、下調べの深さが伝わります。
職務経歴書で見られるポイント
通信・ICT業界の中途採用では、担当した領域と、そこで動かした数値が読まれます。
システム開発・PMの経験がある方は、担当した案件の規模と業種、要件定義から運用までのどこを担ったかを書きます。官公庁・金融機関向けの経験はNTTデータの顧客層と重なります。
法人営業の経験がある方は、担当した業種と顧客規模、扱ったサービス、受注金額を書きます。中堅中小・自治体向けの経験はNTTビジネスソリューションズの領域です。
ネットワーク・インフラの経験がある方は、扱った設備の規模と、可用性や運用コストをどう改善したかを書きます。
事業企画・経営管理の経験がある方は、担当した領域と、投資や再編の意思決定にどう関わったかを書きます。持株会社は子会社の経営管理を主たる業務としています。
不動産・エネルギー領域の経験がある方は、担当した資産の規模と、収益をどう動かしたかを書きます。提出会社の従業員はこの区分に属します。
いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。
まとめ
日本電信電話株式会社の現在の商号はNTT株式会社です。有価証券報告書 第41期(2026年3月期)の表紙に旧会社名が併記され、2025年6月19日開催の第40回定時株主総会の決議により2025年7月1日から変更したと注記されています。連結の営業収益は14,409,121百万円、税引前利益1,581,923百万円、当社に帰属する当期利益1,037,032百万円、連結従業員数344,196人。総資産額は前期の30,062,483百万円から46,721,259百万円へ増え、株主資本比率は34.0%から20.8%へ下がりました。連結従業員の内訳はグローバル・ソリューション事業201,140人、地域通信事業61,567人、総合ICT事業53,780人、その他27,709人です。平均年間給与は提出会社2,606人が10,562,434円、最大人員会社の株式会社NTTデータ13,189人が9,583,906円、次点のNTTビジネスソリューションズ株式会社10,981人が6,919,938円と開示されています。
よくある質問
Q. 日本電信電話の年収はどのくらいですか。
A. 有価証券報告書 第41期(2026年3月期)によると、提出会社(現NTT株式会社)の平均年間給与は10,562,434円です。従業員数2,606人、平均年齢41.4歳、平均勤続年数15.6年、対前事業年度増減率は1.2%の減少で、基準内・基準外給与及び賞与を含みます。ただしこの2,606人は純粋持株会社の従業員で、セグメント別ではすべて「その他(不動産、エネルギー等)」に区分されています。同報告書には最大人員会社等の状況として、株式会社NTTデータ13,189人が9,583,906円・平均年齢37.8歳、NTTビジネスソリューションズ株式会社10,981人が6,919,938円・平均年齢47.2歳と開示されています。応募先の法人で前提が変わります。
Q. 社名が変わったのですか。
A. 変わっています。有価証券報告書 第41期の表紙には会社名として「NTT株式会社」、旧会社名として「日本電信電話株式会社」が併記され、英訳名も「NTT, Inc.」(旧「NIPPON TELEGRAPH AND TELEPHONE CORPORATION」)となっています。注記には、2025年6月19日開催の第40回定時株主総会の決議により2025年7月1日から会社名を変更したと記載されています。応募や情報収集の際は現商号でご確認ください。なお沿革によれば、1952年8月1日に日本電信電話公社が発足し、1985年4月1日に日本電信電話株式会社が設立され、1999年7月に純粋持株会社体制へ移行しています。
Q. 総資産が大きく増えているのはなぜですか。
A. 有価証券報告書によると、連結総資産額は第40期の30,062,483百万円から第41期の46,721,259百万円へ、1期で16兆6,587億円増えています。同じ期に株主資本比率は34.0%から20.8%へ13.2ポイント下がり、株主資本も10,221,587百万円から9,727,623百万円へ減りました。沿革には、傘下のエヌ・ティ・ティ・データ通信株式会社(後の株式会社エヌ・ティ・ティ・データ)が1995年4月に東京証券取引所へ上場し、2025年9月に上場廃止となったことが記載されています。グループの資本構成が大きく動いた期にあたります。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/8 時点の公開情報にもとづいて作成しています。