日本銀行の評判|年収・働き方・選考対策まで解説

日本銀行 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/8

日本銀行は株式会社ではありませんが、職員の給与が毎年公表されています。日本銀行法第31条により、給与等の支給の基準を財務大臣に届け出るとともに公表することが定められているためです。令和6年度の資料では常勤職員3,756人の年間給与額(平均)が8,692千円、そのうち年俸制が適用される766人は16,110千円。この記事では、その二層構造を整理します。

給与が法律にもとづいて公表されている

まず開示の枠組みです。

項目内容
法人格日本銀行法にもとづく法人(株式会社ではない)
給与の開示根拠日本銀行法第31条(給与等の支給の基準を財務大臣に届け出るとともに公表)
給与水準の決め方主要民間金融機関のほか主要民間企業等における処遇の実情を勘案
令和6年度の常勤職員数3,756人
令和6年度の年間給与額(平均)8,692千円(平均年齢43.7歳)

「職員給与の支給基準」では、職員給与について「適切な政策運営及び業務サービスの維持・向上を図るために必要な人材を確保する上で十分競争力のあるものとし、そうした人材の、主要民間金融機関のほか主要民間企業等における処遇の実情をも勘案」して決定するとされています。

毎年の給与改訂にあたっては、主要民間金融機関・主要民間企業等の年収動向を調査し、これらの平均的な給与改訂率を主たる判断材料として改訂を行うと記載されています。調査先は、採用等の人材確保の面で競合する業種の主要先で、全国規模で業務を展開している先のうち、調査への継続的な協力が得られる先とされています。

つまり「国家公務員に準じる」のではなく、民間金融機関を含む民間企業の水準を見て決める仕組みです。

常勤職員869万円、年俸制適用者1,611万円

令和6年度の職種別の支給状況です。

区分人員平均年齢年間給与額(平均)うち所定内うち賞与
常勤職員3,756人43.7歳8,692千円6,167千円2,525千円
うち指定職相当職員35人54.7歳21,042千円14,388千円6,654千円
うち事務・技術3,364人43.4歳8,802千円6,231千円2,571千円
うちその他職種357人45.1歳6,443千円4,758千円1,685千円
在外職員12人36.6歳18,976千円16,085千円2,890千円
再雇用職員3人52.8歳7,777千円5,836千円1,941千円

指定職相当職員とは局長・審議役級を指すと注記されています。その他職種とは庶務職員等です。

そして同じ資料には、年俸制が適用される職員だけを抜き出した表も載っています。

区分人員平均年齢年間給与額(平均)うち所定内うち賞与
年俸制適用者(常勤職員)766人48.9歳16,110千円11,007千円5,103千円
うち指定職相当職員35人54.7歳21,042千円14,388千円6,654千円
うち事務・技術731人48.6歳15,873千円10,845千円5,028千円

給与制度の記載を読むと、この2つの表の関係が分かります。管理職は業績に顕れた能力に基づき年1回年俸を査定し、年俸の12分の1の額を定例給与としています。非管理職は年1回、業務遂行上必要な能力の伸長度合いの評価を行い、これに基づき支給するとされています。

つまり年俸制適用者766人が管理職層にあたり、常勤職員3,756人のうち約20.4%です。

役員の年収水準も公表されています。令和6年度は総裁3,607万円、副総裁2,851万円、審議委員2,733万円、理事2,203万円、監事1,616万円です。日本銀行法第31条により、役員の給与等支給基準は特別職国家公務員の給与及び退職手当その他の事情を勘案して定められ、総裁の給与については特別職国家公務員の最高給与を上回らないようにすると記載されています。

エージェントベストの見解

「日銀の年収は約870万円」という数字を見て、思っていたより低いと感じる方がいます。読み方が足りていません。令和6年度の常勤職員3,756人の年間給与額(平均)は8,692千円ですが、同じ資料には年俸制適用者766人だけを抜き出した表があり、そちらは16,110千円・平均年齢48.9歳です。給与制度の記載を突き合わせると、管理職は年1回年俸を査定し、年俸の12分の1を定例給与とする仕組み。つまり年俸制適用者766人が管理職層で、常勤職員の約20.4%にあたります。残りの約8割は非管理職で、能力の伸長度合いの評価にもとづく支給。8,692千円という平均は、この2層を合わせた数字です。20代から30代で入る場合に当面向き合うのは非管理職側の水準で、管理職に上がると1,600万円台の帯に入る。この構造を前提に、自分の年齢と想定ポジションで読み替えてください。

開示された数値から読み取れること

以下は、公表資料から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

給与の区分は、定例給与(俸給、資格給及び扶養手当)、諸手当(職務手当、時間外勤務手当、夜間勤務手当、海外勤務手当、宿直手当、住居手当、単身赴任手当、昼食及び通勤手当)及び賞与とされています。

評価の反映方法も明記されています。職員の給与は能力、職責及び勤務成績等に応じたものとし、賞与の査定支給部分は半期毎(管理職については通年)の勤務成績により支給するとされています。

令和6年度は、管理職以外の職員の定例給与を3.1%改訂(ベア)し、5月賞与及び11月賞与の支給率を管理職以外の職員については2.295か月、管理職については2.858か月としたと記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

年間給与額には時間外勤務手当が含まれるため、残業時間そのものは読み取れません。

在外職員が12人おり、年間給与額は18,976千円、平均年齢36.6歳です。海外勤務手当が給与の区分に含まれており、海外拠点での勤務が制度として組み込まれています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

職種の区分は事務・技術、研究職種、教育職種、その他職種に分かれており、令和6年度に該当者がいたのは事務・技術3,364人とその他職種357人、指定職相当職員35人です。

常勤職員の平均年齢は43.7歳、年俸制適用者は48.9歳です。管理職層とそれ以外で約5歳の差があります。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

人件費については、業務及び財産の公共性にかんがみ、その総額を含めて適正かつ効率的なものとなるよう配慮すると記載されています。

給与水準の決定にあたって民間の年収動向を調査していること、その調査先が採用等の人材確保の面で競合する業種の主要先とされていることから、民間との人材獲得競争を前提に制度が組まれていることが読み取れます。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

令和7年度は定例給与3.2%改訂、初任給も公表されている

日本銀行は毎年、職員の給与等の概要を公表しています。令和7年度の内容です。

項目内容
定例給与の改訂(管理職等以外)3.2%改訂(ベア)
賞与支給率(管理職等以外)2.403か月(5月・11月各1回分)
賞与支給率(管理職等)3.168か月
再雇用者の時間給改訂2.2%改訂
再雇用者の賞与支給率1.295か月(補助的事務職は1.060か月)

初任給(月額)も公表されています。

区分初任給(月額)
大学院修了・総合職283,800円
大学卒業・総合職263,160円
高等学校卒業者200,210円

令和6年度の定例給与改訂は3.1%、賞与支給率は2.295か月でしたから、令和7年度はいずれも上がっています。

初任給が公表されている点は、転職を検討する側にとって有用です。新卒の水準が分かれば、そこから何年でどの帯に届くかを、平均年齢と平均給与から逆算できます。

向いている人/向いていない人

向いている人

政策と実務の両方に関わりたい方

給与水準の設定理由として「適切な政策運営及び業務サービスの維持・向上を図るために必要な人材を確保する」ことが挙げられています。

長期で在籍する前提でキャリアを考えたい方

常勤職員の平均年齢は43.7歳、年俸制適用者は48.9歳です。管理職層に上がるまでの期間を織り込んだ設計になっています。

海外拠点での勤務を織り込める方

在外職員が12人おり、年間給与額は18,976千円と国内の常勤職員とは別の水準が設定されています。給与の区分にも海外勤務手当が含まれます。

向いていない人

成果に応じて報酬が短期間で大きく動く環境を求める方

非管理職は年1回、業務遂行上必要な能力の伸長度合いの評価にもとづき支給されます。人件費についても、その総額を含めて適正かつ効率的なものとなるよう配慮すると記載されています。

入社後すぐに高い報酬を得たい方

常勤職員3,756人の年間給与額(平均)は8,692千円で、平均年齢は43.7歳です。年俸制が適用される766人の16,110千円は、平均年齢48.9歳の層の数字です。

エージェントベストの見解

面接の終盤で問われやすいのは、「民間の金融機関ではなく、なぜ中央銀行か」です。理念だけで答えると弱くなります。準備としてお伝えしているのは、給与制度の設計から会社の性格を読み取っておくことです。日本銀行の職員給与は、国家公務員に準じるのではなく「主要民間金融機関のほか主要民間企業等における処遇の実情」を勘案して決めると明記され、毎年その年収動向を調査して改訂率を決めています。調査先は人材確保の面で競合する業種の主要先。一方で人件費は「業務及び財産の公共性にかんがみ、その総額を含めて適正かつ効率的なもの」となるよう配慮するとも書かれています。民間と競う水準を意識しつつ、総額には公共性の制約がかかる。この二重の制約のなかで働くことに納得できるかどうかが、面接で見られている論点です。前職での経験を、公共性と効率性の両方を意識して動いた事例として話せると噛み合います。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

日本銀行は日本銀行法にもとづく法人で、株式会社ではありません。給与は日本銀行法第31条にもとづき、支給の基準が財務大臣に届け出られ、公表されています。

年収は職種別の表と年俸制適用者の表の両方で確認してください。入社時にどちらの区分に入るかで数字が変わります。

初任給は大学院修了・総合職283,800円、大学卒業・総合職263,160円、高等学校卒業者200,210円が公表されています(令和7年度)。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜ金融か」と「なぜ日本銀行か」の2段で組み立てます。

前者については、金融政策、決済システム、金融機関の考査・モニタリング、調査・研究のどこに関わりたいのかを具体化します。

後者の材料は公表資料にあります。給与が日本銀行法第31条にもとづき公表されていること。水準の決定に主要民間金融機関・主要民間企業等の処遇の実情を勘案していること。常勤職員3,756人のうち年俸制適用者が766人であること。職種の区分に事務・技術のほか研究職種・教育職種が設けられていること。在外職員の区分が別に置かれていること。

「民間水準を見つつ、総額には公共性の制約がかかる」という設計に触れられると、下調べの深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

金融機関の中途採用では、担当した領域と、そこで自分が動かした数値が読まれます。

調査・分析の経験がある方は、担当した分野と、分析が意思決定にどう使われたかを書きます。研究職種の区分があります。

金融機関との折衝経験がある方は、担当した先の規模と業態、どの論点を詰めたかを書きます。

決済・システムの経験がある方は、扱った基盤の規模と、可用性や運用でどこを担ったかを書きます。

国際業務の経験がある方は、相手国・機関と使用言語、交渉した論点を書きます。在外職員の区分があります。

コーポレート部門の経験がある方は、担当した機能と、限られた総額のなかで何を優先したかを書きます。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

日本銀行は日本銀行法にもとづく法人で、同法第31条により職員・役員の給与等の支給の基準を財務大臣に届け出るとともに公表しています。令和6年度の資料によると、常勤職員は3,756人、平均年齢43.7歳、年間給与額(平均)8,692千円。内訳は指定職相当職員(局長・審議役級)35人が21,042千円、事務・技術3,364人が8,802千円、その他職種357人が6,443千円です。年俸制適用者は766人で、平均年齢48.9歳、年間給与額(平均)16,110千円。管理職は年1回年俸を査定し年俸の12分の1を定例給与とする仕組みで、非管理職は能力の伸長度合いの評価にもとづきます。役員の年収水準は総裁3,607万円、副総裁2,851万円、審議委員2,733万円、理事2,203万円、監事1,616万円。令和7年度は管理職等以外の定例給与を3.2%改訂し、賞与支給率は2.403か月(管理職等は3.168か月)とされています。

よくある質問

Q. 日本銀行の年収はどのくらいですか。

A. 令和6年度の「役職員の報酬・給与等について」によると、常勤職員3,756人の年間給与額(平均)は8,692千円、平均年齢43.7歳です。内訳は指定職相当職員(局長・審議役級)35人が21,042千円・54.7歳、事務・技術3,364人が8,802千円・43.4歳、その他職種357人が6,443千円・45.1歳。別表として年俸制適用者766人の数値も公表されており、こちらは16,110千円・平均年齢48.9歳です。管理職は年俸制が適用されるため、この2つの表を合わせて読む必要があります。実額は選考の過程でご確認ください。

Q. 給与はどうやって決まるのですか。

A. 日本銀行法第31条にもとづき「日本銀行における職員の給与等の支給の基準」を定め、財務大臣に届け出るとともに公表しています。同基準では、職員給与を「適切な政策運営及び業務サービスの維持・向上を図るために必要な人材を確保する上で十分競争力のあるものとし、そうした人材の、主要民間金融機関のほか主要民間企業等における処遇の実情をも勘案」して決定するとされています。毎年の改訂では主要民間金融機関・主要民間企業等の年収動向を調査し、その平均的な給与改訂率を主たる判断材料としています。一方、人件費については業務及び財産の公共性にかんがみ、総額を含めて適正かつ効率的なものとなるよう配慮するとも記載されています。

Q. 初任給は公表されていますか。

A. 公表されています。令和7年度の「日本銀行職員の給与等の概要について」によると、事務職員の初任給(月額)は大学院修了・総合職283,800円、大学卒業・総合職263,160円、高等学校卒業者200,210円です。あわせて令和7年度は管理職等以外の職員の定例給与を3.2%改訂(ベア)し、賞与支給率を管理職等以外は2.403か月、管理職等は3.168か月としたことが記載されています。令和6年度は定例給与3.1%改訂、賞与2.295か月でしたので、いずれも上がっています。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/8 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)