日本銀行の年収は平均909万円|管理職1,664万円と非管理職の差【令和7年度公表】

日本銀行 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/8

日本銀行の年収は、**常勤職員3,719人の平均で909万円(平均年齢43.7歳)**です。令和7年度の「日本銀行の役職員の報酬、給与等について」(2026年6月30日公表)に載っている数字です。ただし、この平均には性格の違う2つの層が混ざっています。年俸制が適用される788人は平均1,664万円(48.8歳)です。残りの約2,900人は、差し引きで計算すると平均約708万円(42.3歳)になります。日銀の年収を調べると「高い」という記事も「低い」という声も見つかるのは、どちらの層を見ているかが違うためです。

この記事では、公表資料の数字だけを使って、この二層構造と、総合職・一般職の違い、役職ごとの水準を整理します。

結論:日本銀行の年収(令和7年度)

令和7年度の職種別の支給状況です。

区分人員平均年齢年間給与額(平均)うち所定内うち賞与
常勤職員3,719人43.7歳9,109千円6,319千円2,789千円
うち指定職相当職員(局長・審議役級)34人54.6歳21,967千円14,800千円7,168千円
うち事務・技術3,340人43.5歳9,219千円6,377千円2,842千円
うちその他職種(庶務職員等)345人45.2歳6,771千円4,927千円1,844千円
在外職員11人40.1歳20,084千円16,656千円3,428千円

同じ資料には、年俸制が適用される職員だけを抜き出した表もあります。

区分人員平均年齢年間給与額(平均)うち所定内うち賞与
年俸制適用者(常勤職員)788人48.8歳16,638千円10,985千円5,653千円
うち指定職相当職員34人54.6歳21,967千円14,800千円7,168千円
うち事務・技術754人48.5歳16,397千円10,813千円5,584千円

前年度(令和6年度)と比べると、常勤職員の平均は8,692千円から9,109千円へ4.8%、年俸制適用者は16,110千円から16,638千円へ3.3%上がっています。

「日銀の年収は低い」と言われる理由

「日本銀行 年収 低い」と検索されることがあります。公表資料から読める理由は2つです。

1つ目は、平均に2つの層が混ざっていることです。 給与制度の記載では、管理職は業績に顕れた能力に基づいて年1回年俸を査定し、年俸の12分の1を定例給与とします。非管理職は年1回、業務遂行上必要な能力の伸長度合いを評価し、それに基づいて支給します。年俸制が適用される788人は常勤職員の約21%にあたります。常勤職員全体の数字から年俸制適用者を差し引くと、残りの層の水準が計算できます。

区分(差し引きによる試算)人員平均年齢年間給与額(平均)
常勤職員のうち年俸制適用者以外2,931人約42.3歳約708万円
事務・技術のうち年俸制適用者以外2,586人約42.0歳約713万円

※公表された人員と平均額から当メディアが計算した参考値です。公表資料そのものの数字ではありません。

平均909万円という数字から想像するより、40代前半で約710万円という水準は低く見えます。「思ったより低い」という印象は、主にこの層を見たときのものと考えられます。

2つ目は、賞与が業績で大きく振れる仕組みではないことです。 令和7年度の賞与支給率は、管理職等以外の職員が1回あたり2.403か月(年2回で4.806か月)、管理職等が1回あたり3.168か月でした。年度ごとの支給率の変化も、ここ5年は1回あたり2.1〜2.4か月の範囲に収まっています。

逆に言えば、年俸制適用者の層に入ると1,600万円台の帯に上がります。この差をどう見るかが、日銀を転職先として考えるときの分かれ目です。

エージェントベストの見解

「平均909万円」だけを見て判断するのは避けてください。この平均は、年俸制適用者788人(平均1,664万円・48.8歳)と、それ以外の約2,900人(差し引きの試算で約708万円・42.3歳)を合わせた数字です。30代で中途入社する場合、当面の水準は後者の層で決まります。年俸制の層に上がるまでに何年かかるかは、公表資料からは読めません。民間の金融機関と比較するときは、今の年収と、日銀の非管理職の水準を同じ年齢で並べて見てください。そのうえで、上の層に入ったときの水準と、そこまでの年数を面接や面談で確かめる順番をおすすめしています。

総合職・特定職・一般職の違い(初任給)

日本銀行の事務職員には、総合職・特定職・一般職の区分があります。区分ごとの年収は公表されていません。公表されているのは初任給です。令和7年度の「日本銀行職員の給与等の概要について」から抜き出します。

区分大学院修了者大学卒業者
総合職283,800円263,160円
特定職265,220円249,740円
一般職254,900円234,260円

短期大学卒業者は211,560円、高等学校卒業者は200,210円です。

大学卒業者の初任給では、総合職と一般職の差は月28,900円です。入社時点の差はこの程度ですが、年俸制適用者(管理職など)に上がる経路が区分によってどう違うかは、公表資料には書かれていません。「総合職の年収」「一般職の年収」として出回っている数字は、公表値ではないことに注意してください。

役職別の水準:局長級と役員

職員のなかで最も上の区分は指定職相当職員(局長・審議役級)で、34人・平均54.6歳・21,967千円です。

「日銀の支店長の年収」を知りたいという検索もあります。支店長だけの年収は公表されていません。公表されている区分は、上に挙げた「指定職相当職員」「事務・技術」「その他職種」「在外職員」と、年俸制適用者の表だけです。

役員の年収水準は公表されています。

役職令和7年度の年収水準
総裁3,781万円
副総裁3,001万円
審議委員2,880万円
理事2,333万円
監事1,728万円

令和7年度は、特別職国家公務員の給与改定状況等を勘案して、役員の年収を前年度比4.8%〜6.9%引き上げたと記載されています。総裁の給与は、特別職国家公務員の最高給与を上回らないように定めるとされています。

海外で勤務する在外職員は11人・平均40.1歳・20,084千円です。海外勤務手当が給与の区分に含まれており、国内の常勤職員とは別の水準になっています。

年収はどう決まるのか:民間の改訂率に合わせる仕組み

日本銀行は株式会社ではありませんが、職員の給与は毎年公表されています。日本銀行法第31条で、給与等の支給の基準を財務大臣に届け出るとともに公表することが定められているためです。

「職員給与の支給基準」では、職員給与を「適切な政策運営及び業務サービスの維持・向上を図るために必要な人材を確保する上で十分競争力のあるもの」とし、主要民間金融機関のほか主要民間企業等における処遇の実情も勘案して決めるとされています。毎年の改訂では、主要民間金融機関・主要民間企業等の年収動向を調べ、その平均的な給与改訂率を主な判断材料にしています。調査先は、採用などの人材確保で競合する業種の主要先です。

つまり、国家公務員に準じるのではなく、民間の水準を見て決める仕組みです。下の表のとおり、令和5年度からは改訂率が大きくなっています。

年度定例給与改訂(ベア)賞与支給率(1回あたり)
令和3年度0.0%2.124か月
令和4年度+0.2%2.124か月
令和5年度+1.9%2.295か月
令和6年度+3.1%2.295か月
令和7年度+3.2%2.403か月

※管理職等以外の職員の数字です。

一方で、人件費については「業務及び財産の公共性にかんがみ、その総額を含めて適正かつ効率的なもの」となるよう配慮するとも記載されています。民間と競う水準を意識しつつ、総額には公共性の制約がかかる。これが日銀の給与の基本的な性格です。

日銀の給料はどこから出ているのか

「日本銀行の給料はどこから出ているのか」という疑問もよく検索されています。日本銀行の説明によると、日銀が得た利益から、所要の経費や税金を支払った後の当期剰余金は、準備金や出資者への配当に充てるものを除いて国庫に納付されます(日本銀行法第53条)。これを国庫納付金と呼びます。職員の給与は、この「所要の経費」の側に含まれます。つまり、日銀自身の収入から経費として支払われ、残りが国に納められる順番です。

日銀に利益が生じるのは、国が中央銀行に銀行券を独占的に発行する権利を与えていることで、通貨発行益が生まれるためと説明されています。人件費の総額に公共性の観点から配慮するとされているのは、経費が増えるとその分だけ国庫納付金が減る構造だからだと読めます。

向いている人/向いていない人

向いている人

政策と実務の両方に関わりたい方

給与水準を決める理由として「適切な政策運営及び業務サービスの維持・向上を図るために必要な人材を確保する」ことが挙げられています。報酬よりも、政策に関わる仕事そのものに重きを置ける方に合います。

長く在籍する前提でキャリアを考えたい方

年俸制適用者の平均年齢は48.8歳で、それ以外の層(試算で約42.3歳)より6歳ほど上です。上の層に上がるまでの年数を織り込んで考えられる方に向いています。

海外での勤務を視野に入れられる方

在外職員の区分が別に置かれ、年間給与額(平均)は20,084千円です。

向いていない人

成果に応じて報酬が短期間で大きく動く環境を求める方

非管理職は能力の伸長度合いの評価にもとづいて支給され、賞与支給率も1回あたり2か月台です。人件費の総額にも公共性の観点から配慮がかかります。

入社後すぐに1,000万円以上を得たい方

常勤職員の平均は9,109千円・43.7歳で、1,600万円台は平均48.8歳の年俸制適用者の数字です。

エージェントベストの見解

面接の終盤で問われやすいのは「民間の金融機関ではなく、なぜ中央銀行か」です。理念だけで答えると弱くなります。準備としておすすめしているのは、給与の仕組みから組織の性格を読んでおくことです。日銀の給与は民間の改訂率を主な材料に毎年決まり、令和5年度以降は+1.9%、+3.1%、+3.2%と改訂率が上がっています。一方で人件費の総額には公共性の制約がかかり、経費が増えれば国庫納付金が減る構造です。民間と競う水準を意識しつつ、総額には制約がかかる。この二重の条件のなかで働くことに納得できるかが問われます。前職で、限られた予算や公共性を意識しながら成果を出した経験を具体的に話せると、答えが噛み合います。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

年収は、職種別の表と年俸制適用者の表の両方で確認してください。入社時にどちらの層に入るかで、見るべき数字が変わります。中途入社の場合は、提示される年収がどちらの層の水準にあたるのか、上の層に上がる時期の目安はどうかを選考の過程で確認しておくと、入社後の見通しが立てやすくなります。

募集要項の詳細は、日本銀行の採用ページ(キャリア採用)でご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜ金融か」と「なぜ日本銀行か」の2段で組み立てます。

前者では、金融政策、決済システム、金融機関の考査・モニタリング、調査・研究のどこに関わりたいのかを具体的にします。

後者の材料は公表資料にあります。給与が法律にもとづいて公表されていること。水準を民間の処遇の実情を勘案して決めていること。人件費の総額に公共性の観点から配慮していること。在外職員の区分が別に置かれていること。こうした仕組みに触れられると、下調べの深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

調査・分析の経験がある方は、担当した分野と、分析が意思決定にどう使われたかを書きます。

金融機関との折衝経験がある方は、担当した先の規模と業態、どの論点を詰めたかを書きます。

決済・システムの経験がある方は、扱った基盤の規模と、可用性や運用でどこを担ったかを書きます。

国際業務の経験がある方は、相手国・機関と使用言語、交渉した論点を書きます。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

日本銀行の年収は、令和7年度の公表資料で常勤職員3,719人の平均909万円(43.7歳)です。年俸制が適用される788人は平均1,664万円(48.8歳)で、それ以外の約2,900人は差し引きの試算で約708万円(42.3歳)です。「高い」と「低い」の両方の評判が出るのは、この二層を分けずに見ているためです。職員の最上位区分である局長・審議役級は2,197万円、総裁は3,781万円。総合職・特定職・一般職の年収は公表されておらず、公表されているのは初任給(大学卒業者で総合職263,160円、一般職234,260円)です。給与は民間の改訂率を主な材料に毎年決まり、人件費の総額には公共性の観点から配慮がかかります。

よくある質問

Q. 日本銀行の平均年収はいくらですか。

A. 令和7年度の「日本銀行の役職員の報酬、給与等について」によると、常勤職員3,719人の年間給与額(平均)は9,109千円、平均年齢は43.7歳です。年俸制適用者788人に限ると16,638千円・48.8歳です。

Q. 日銀の年収は低いのですか。

A. 平均909万円のなかに、年俸制適用者(平均1,664万円)とそれ以外の層が混ざっています。公表値から差し引いて計算すると、年俸制適用者以外の平均は約708万円・約42.3歳です。「低い」という印象は、主にこの層の水準から来ていると考えられます。

Q. 総合職と一般職で年収はどれくらい違いますか。

A. 区分ごとの年収は公表されていません。公表されているのは初任給で、大学卒業者の場合、総合職263,160円、特定職249,740円、一般職234,260円です(令和7年度)。

Q. 日銀の支店長の年収は公表されていますか。

A. 支店長だけの年収は公表されていません。職員の区分で最も上の指定職相当職員(局長・審議役級)は、34人・平均54.6歳・21,967千円です。

Q. 日銀の給料はどこから出ていますか。

A. 日本銀行自身の収入から、経費として支払われています。経費や税金を支払った後の剰余金は、準備金や配当に充てる分を除いて国庫に納付されます(日本銀行法第53条)。

本記事は2026年9月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、日本銀行の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/9/23 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)