Orchestra Holdingsの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

Orchestra Holdings 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/18

有価証券報告書によると、株式会社Orchestra Holdingsの直近期は売上収益15,768,184千円(前期比12.3%増)、営業利益1,442,982千円(同8.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益816,839千円(同10.3%増)。当期よりIFRSを適用しています。ただし、同じ期の日本基準では当期純利益260,429千円同じ会社の同じ期で、利益が3倍以上違って見えます。連結従業員は1,178名で、5期前の558名から倍以上に増えました。提出会社の平均年間給与は5,724千円。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。

会社概要と4つのセグメント

項目内容
会社名株式会社Orchestra Holdings(Orchestra HoldingsInc.)
代表者代表取締役社長 中村 慶郎
本店所在地東京都渋谷区恵比寿四丁目20番3号
上場区分東証(縦覧場所は東京証券取引所)
決算期12月期(第17期は2025年1月1日〜12月31日)
会計基準IFRS(第17期より適用)
連結子会社19社
連結従業員数1,178名(前期1,111名)
提出会社の従業員数40名(持株会社)

この記事で扱う数値は、すべて有価証券報告書に記載されたものです。

セグメント別の実績

セグメント売上収益(千円)前期比セグメント利益(千円)前期比
デジタルトランスフォーメーション事業7,615,090+11.9%672,306+42.5%
デジタルマーケティング事業5,705,316+1.1%1,851,053△7.9%
IP・エンタメ事業1,767,312+98.2%57,474+81.5%
その他876,356+9.0%△42,548(損失)

売上が最も大きいのはDX事業ですが、利益が最も大きいのはデジタルマーケティング事業です。IP・エンタメ事業は当期より新設されたセグメントで、ゲームの開発・受託運営、チャットで相談できる占いサービス、自社IPの活用を行っています。

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は5,724千円(賞与及び基準外賃金を含む)、平均年齢39.0歳、平均勤続年数4.9年です。ただし提出会社は持株会社で、従業員は40名。事業は連結子会社19社が担っており、子会社ごとの平均年間給与は開示されていません。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

**働き方の制度そのものについては、有価証券報告書に記載がありません。**開示されているのは主要子会社2社の指標です。株式会社デジタルアイデンティティは男性育児休業取得率50.0%、**株式会社Sharing Innovationsは0.0%**です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

連結従業員は5期前の558名から1,178名へ倍増しました。当期の増加67名の理由として「株式会社日本技研プロフェッショナルアーキテクトの株式を取得し完全子会社化したこと、また、株式会社ケーウェイズの株式を取得し完全子会社化したこと、及び業容の拡大に伴い採用が増加したため」と記載されています。M&Aと採用の両方で人が増える構造です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

労働組合は結成されていません(「労使関係については円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません」と記載)。管理職に占める女性労働者の割合は、デジタルアイデンティティ16.7%、Sharing Innovations 22.2%。**労働者の男女の賃金の差異は全労働者でそれぞれ76.4%、80.1%**です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

**「当期純利益260,429千円」と「当期利益816,839千円」。同じ会社の同じ期に、2つの数字が並んでいます。**有価証券報告書の主要な経営指標等には、IFRSと日本基準の両方が掲載されています。

指標(第17期・2025年12月期)日本基準IFRS
売上高/売上収益15,768,184千円15,768,184千円
経常利益/営業利益754,045千円1,442,982千円
当期純利益/親会社の所有者に帰属する当期利益260,429千円816,839千円
自己資本比率/親会社所有者帰属持分比率41.0%40.2%

**売上は同じなのに、利益が3倍以上違う。主な理由は「のれん」の扱いです。**日本基準ではのれんを毎期償却して費用にしますが、IFRSでは償却しません(代わりに減損テストを行います)。この会社は連結子会社19社をM&Aで集めてきた会社です。のれんの残高が大きいほど、償却の有無で利益が大きく変わります。****どちらが正しいのか。どちらも正しい。****日本基準は「買収に払った金額を、期間をかけて費用にする」考え方。****IFRSは「価値が落ちていない限り費用にしない」考え方です。**応募者にとって、この差の意味は明確です。「営業利益率9.2%(IFRS)の会社」と「経常利益率4.8%(日本基準)の会社」では、印象がまったく違う。****採用サイトや説明会で見る数字が、どちらの基準かを確認してください。****そして、もう1つ読むべきことがあります。**日本基準ベースの5期推移を見ると、この会社の変化がよくわかります。

売上高(日本基準)当期純利益(日本基準)従業員数
第13期(2021年12月)16,640,632千円757,232千円558名
第14期(2022年12月)10,377,898千円853,709千円756名
第15期(2023年12月)12,109,488千円474,221千円916名
第16期(2024年12月)14,036,930千円331,752千円1,111名
第17期(2025年12月)15,768,184千円260,429千円1,178名

従業員は558名→1,178名と2倍以上。****一方、日本基準の当期純利益は757,232千円→260,429千円へ減っている。人を増やし、会社を買い、のれん償却が積み上がった5年——という読み方ができます。なお第14期に売上が大きく減っているのは、「収益認識に関する会計基準」を第14期の期首から適用したためと注記されています。面接では3つ聞いてください。1つ目、「説明されている利益は、IFRSと日本基準のどちらですか」。2つ目、「のれんの残高と、減損テストの結果を教えてください」。3つ目、「1人あたりの利益をどう改善しますか」

PM・PL不足という、はっきり書かれた課題

この会社の有価証券報告書は、うまくいかなかったことを具体的に書いています。

DX事業の中核である株式会社Sharing Innovations(議決権71.5%)について、次のように記載されています。

「上期に、主に営業体制の整備と新規領域の体制強化を図るための採用や品質改善対応といった投資を実行し、下期にかけて利益が増加することを見込んでおりましたが、当社を取り巻く外部環境の変化を受け、Salesforce領域、SES領域の収益が減益となり、データ、ITコンサルティングといった新規事業領域が伸長するも、当初の計画を下回りました。」

領域ごとの状況

領域状況
Salesforce中堅・エンタープライズ向けに軸足をシフトしたが、案件の難易度・サイズアップが加速対応できるPM・PLの不足から、案件数・売上高が計画より減少
SES(パートナー)業界で内製化が進展し、専門性の高い市場へニーズがシフト。レガシー、ロースキル領域は市場ニーズが減少
データ事業案件数が増加。パートナーエンジニアと協働して推進
ITコンサルティング2025年8月にCoznet合同会社をM&Aし、ERP領域を強化

そして、対応策も具体的です。

PM・PLを採用することで、Salesforce領域では中堅・エンタープライズ向けの案件により対応できるようになりますが、採用市場でのPM・PLの採用難易度の高まりを受けて、継続して採用活動を行うものの、Salesforce領域以外で新規事業強化やコストダウンの推進を進め、採用によらない収益改善の施策にも取り組んでおります。

コストダウンについては「賃料や社内で利用している各種システムのライセンス費用等の見直しに着手しており、2026年には、2025年比で約1億円の固定費削減を見込んでおります」と記載されています。

従業員1,178名の配置と、市場環境

セグメント別の従業員数

セグメント従業員数
デジタルトランスフォーメーション事業606名
デジタルマーケティング事業375名
IP・エンタメ事業106名
その他41名
全社(共通)50名
合計1,178名

**DX事業に半分以上(606名)が配置されています。**一方、利益を最も生んでいるのはデジタルマーケティング事業(375名でセグメント利益1,851,053千円)1人あたりのセグメント利益で見ると、この2事業は大きく異なります。

市場環境の記載

有価証券報告書は、3つの市場データを引用しています。

市場データ出所
IT人材2030年には約45万人まで不足規模が拡大経済産業省委託事業「IT人材需給に関する調査」
国内クラウド2024年は前年比29.2%増の9兆7,084億円。2024〜2029年のCAGR 14.6%で、2029年に19兆1,965億円(2024年比約2.0倍)IDC Japan「国内クラウド市場予測、2025年〜2029年」
インターネット広告2025年は4兆459億円(前年比110.8%)。総広告費に占める構成比は50.2%電通
コンテンツ産業市場規模は14兆円超で過去最高デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2025」

IP・エンタメ事業を当期から新設した理由として、コンテンツ産業の市場規模拡大が挙げられています。

エージェントベストの見解

「SES領域では、業界で内製化が進展し、専門性の高い市場へニーズがシフトしております。レガシー、ロースキル領域は市場ニーズが減少し、当社の売上も減少いたしました。」

**この一文は、SIerやSES企業への転職を考えている人が読むべき記述です。当メディアはこの数か月、多くのIT企業の有価証券報告書を読んできました。「内製化」という言葉は繰り返し出てきますが、それが自社の売上減少にどう効いたかまで書く会社は多くありません。****Orchestra Holdingsは書いています。**そして、この会社の対応が具体的です。

動き内容
撤退・縮小レガシー、ロースキル領域(市場ニーズが減少)
強化データ事業(案件数増加)、ITコンサルティング(2025年8月にCoznet合同会社をM&AしERP強化)
採用PM・PL(ただし「採用市場での採用難易度の高まり」を認識)
代替策採用によらない収益改善の施策」=新規事業強化とコストダウン(2026年に約1億円の固定費削減見込み)
リソース配分成長率の高い新規事業へ社内リソースをシフト

ここから読み取れるキャリアの論点は3つあります。****1つ目、「PMができる人」の価値がはっきり上がっている。この会社は、PM・PLがいないから受けられなかった案件があると書いています。採用難易度が高いとも書いている。****つまり、PM経験は交渉材料になる。****2つ目、レガシー領域の縮小は、この会社に限った話ではない。「業界で内製化が進展」という記述は、発注側が自社でエンジニアを抱え始めているという意味です。受託・SESで働く人にとっては、どの領域にいるかが今後を左右します。****3つ目、社内リソースのシフトが明記されている。「成長率の高い新規事業へ社内リソースをシフトしてまいります」。これは、いま在籍している人の配属が変わりうるということです。当メディアがこの数か月に読んだ企業では、ExaWizardsが償却一巡による原価構造の転換、LIFULLが海外事業の切り離しで構造を変えていました。****Orchestra Holdingsの場合は、「人の配置を変える」ことで構造を変えようとしている。****これは応募者にとって、機会でもリスクでもあります。面接では3つ聞いてください。1つ目、「配属先の事業は、伸ばす領域とシフトする領域のどちらですか」。2つ目、「PM・PLへのキャリアパスは、何年でどう上がりますか」。3つ目、「19社ある子会社のうち、どこに所属しますか」

働き方とキャリア形成の特徴

有価証券報告書から読み取れる特徴は、次のとおりです。

1. 持株会社体制で、連結子会社が19社ある

提出会社は40名。事業はデジタルアイデンティティ、Sharing Innovations、ヴェス、ワン・オー・ワン、アールストーン、ランド・ホー、日本技研プロフェッショナルアーキテクトなどが担います。

2. 4つのセグメントがある

DX、デジタルマーケティング、IP・エンタメ(当期新設)、その他(SaaS「スキルナビ」、人材紹介)。

3. M&Aで組織が広がっている

当期も日本技研プロフェッショナルアーキテクト、ケーウェイズ、Coznet合同会社を取得しています。

4. 事業間のリソースシフトを明記している

「成長率の高い新規事業へ社内リソースをシフトしてまいります」と記載されています。

5. 従業員は5期で倍増している

558名(第13期)→1,178名(第17期)。

向いている人/向いていない人

向いている可能性がある人

向いていない可能性がある人

選考に向けた準備

1. IFRSと日本基準の差を理解する

営業利益1,442,982千円(IFRS)と経常利益754,045千円(日本基準)、当期利益816,839千円(IFRS)と当期純利益260,429千円(日本基準)。のれん償却の有無が主な差です。どちらの数字で話しているかを意識できると、財務の理解が伝わります。

2. セグメントの利益構造を押さえる

売上はDX事業が最大(7,615,090千円)ですが、利益はデジタルマーケティング事業が最大(1,851,053千円)。従業員はDX 606名、デジタルマーケティング375名。この差が何を意味するかを考えておきましょう。

3. 自分の領域が「伸ばす側」かを確認する

強化:データ、ITコンサルティング(ERP)、Salesforce中堅・エンタープライズ。縮小:レガシー、ロースキル。面接では、応募ポジションがどちら側かを直接確認してください。

まとめ

よくある質問

Q. Orchestra Holdingsの平均年収はいくらですか?

A. 有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は5,724千円(賞与及び基準外賃金を含む)、平均年齢39.0歳、平均勤続年数4.9年です。ただし提出会社は持株会社で従業員40名であり、**連結子会社19社ごとの平均年間給与は開示されていません。**実際に働く会社の水準は、求人票の提示レンジと面接での確認が手がかりになります。

Q. どんな事業をしていますか?

A. 4つのセグメントがあります。デジタルトランスフォーメーション事業(システム開発・ソフトウェアテスト、クラウドインテグレーション)7,615,090千円、デジタルマーケティング事業(運用型広告、SEOコンサルティング、クリエイティブ)5,705,316千円、IP・エンタメ事業(ゲームの開発・受託運営、占いサービス、自社IP活用)1,767,312千円、その他(タレントマネジメントシステム「スキルナビ」のSaaS事業、ITエンジニア・クリエーター特化の人材紹介)876,356千円です。

Q. 業績はどのような状況ですか?

A. IFRSベースでは売上収益15,768,184千円(+12.3%)、営業利益1,442,982千円(+8.4%)、親会社の所有者に帰属する当期利益816,839千円(+10.3%)です。ただし当期よりIFRSを適用しており、同じ期の日本基準では経常利益754,045千円、当期純利益260,429千円と記載されています。日本基準の5期推移では、売上高が16,640,632千円(第13期)→15,768,184千円(第17期)、当期純利益が757,232千円→260,429千円、従業員数が558名→1,178名です。


※本記事は、株式会社Orchestra Holdingsの有価証券報告書(第17期)および公式サイトをもとに構成しています。数値は当該報告書に記載された時点のものです。募集要項や制度は変更される場合がありますので、応募前に公式採用ページを必ずご確認ください。口コミに関する記述は、公開されている投稿の傾向を要約したものであり、個別の投稿を引用したものではありません。

出典

本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)