Strategy&の評判|年収・働き方・選考対策まで解説

Strategy& 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/2

PwCグループのなかでのStrategy&の位置づけ

Strategy&は、PwCコンサルティング合同会社のなかにある戦略コンサルティングのチームです。正式名称は「PwCコンサルティング合同会社 ストラテジーコンサルティング(Strategy&)」で、いわゆる独立系・外資系の戦略ファームとは異なり、Big4の総合ファームの内側に戦略部門として置かれている構造をとっています。この構造が、案件の内容にも、入社後のキャリアの広がり方にも影響します。この記事では、公開情報から確認できる事業内容・組織規模・働き方の制度と、口コミから読み取れる評判の傾向、そして選考で問われやすい論点を整理します。

会社概要と事業の成り立ち

項目内容
名称PwCコンサルティング合同会社 ストラテジーコンサルティング(Strategy&)
上場区分非上場(PwC Japanグループのメンバーファーム内の部門)
本社所在地東京都千代田区大手町1-2-1 Otemachi Oneタワー
事業内容全社戦略・事業戦略、オペレーション戦略、イノベーション戦略、海外市場参入戦略、カスタマー戦略、人材・組織戦略、デジタル戦略などの戦略コンサルティング
沿革戦略コンサルティングの先駆けであるブーズ・アンド・カンパニーの歴史を継承し、2014年にPwCネットワークへ統合。公式サイトでは110年以上の歴史とされています
組織規模PwCのストラテジーコンサルティングユニットは400人超(公式サイト記載)
グループ規模PwC Japanのメンバーは約13,500人、業務収益3,086億円(2025年度、PwC Japan Annual Review)

何を売っているのか:策定して終わらせない戦略

Strategy&が掲げているのは「Practical Strategy」、つまり即座に実行でき、将来にも効果をもたらす戦略を構築するという考え方です。公式サイトでは「We make strategy real.」という表現も使われています。収益の源泉は、経営層の意思決定に直結するテーマ、たとえば全社の方向性、事業ポートフォリオ、成長戦略、コスト構造や組織の変革といった領域のフィー(コンサルティング報酬)です。

戦略ファーム全般の話として、単発の戦略策定案件は期間が短く単価が高い一方、実行支援やトランスフォーメーションの案件は期間が長くチーム規模も大きくなる傾向があります。Strategy&の場合、後者につながる導線をグループ内に持っている点が特徴といえます。

PwCネットワークとの接続がもたらすもの

2021年10月の公式プレスリリースでは、ストラテジーコンサルティング部門を強化・拡大したうえで、Strategy&のブランドと体制は継続し、産業・社会構造の提言、戦略アジェンダの設定、全社・事業戦略の策定を主導すると説明されています。現在のストラテジーコンサルティングユニットは、Strategy&に加え、経営課題の把握から解決までを一貫して支援するX-Value & Strategy、望ましい未来の創造と実装を掲げるFuture Design Labから構成されています。

戦略の上流から、テクノロジー導入、業務改革、M&Aの実行、監査・税務まで、同一グループ内に専門機能が並んでいる状態です。読者にとって重要なのは、案件が上流の提言で完結しにくく、実行フェーズまで含めて関与する機会が生まれやすいという点です。裏を返せば、戦略立案だけを純粋に続けたい人の想定とはずれる可能性があります。

直近で強めている領域

公式のストラテジーコンサルティングのページでは、AIによる産業・事業構造の変化を前提に、経営や組織運営の中核にAIを据える「マネジメントインテリジェンス」の実装、事業や組織を根本から見直すセルフディスラプション、AIネイティブ企業への変革といったテーマが掲げられています。加えて、M&Aをビジネスモデルの刷新と組織変革のための機能として位置づける支援も明示されています。応募を検討する段階では、自分の経験がこうしたテーマのどこに接続するかを整理しておくと、志望動機の解像度が上がります。

公開されている評判の傾向

年収・評価制度

戦略コンサルタント職としての水準は、同じPwCコンサルティング内の他職種と比べても高めに設定されているとする声が多く見られます。一方で、昇格のタイミングで職責が明確に上がるため、報酬の伸びと期待値の上がり方が連動しているという指摘もあります。評価は案件ごとのフィードバックを積み上げて決まる仕組みで、誰と組んだ案件かによって評価の付き方に差が出ると感じている人もいるようです。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

制度面は整っている一方、繁忙期のピークは相応に重いという評価に分かれる傾向があります。リモートとフレックスの組み合わせで時間の使い方を自分で設計できる点を評価する声が多く、他方で提案期や納品前は稼働が集中しやすいという指摘もあります。プロジェクトの合間には比較的落ち着く期間があるという声も見られ、年間を通じて平準化されるというより、波があるという理解が近いようです。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

若手のうちから経営層に近いテーマに関与できる点を、成長機会として挙げる声が目立ちます。公式の職種紹介でも、少数精鋭で高度な戦略に特化したポジションであり、入社後1〜2年目から広い裁量を任され、トップマネジメント案件に携わることが可能だと説明されています。一方で、体系的な研修より案件のなかで学ぶ比重が大きく、自走できるかどうかで伸び方が変わるという受け止めもあります。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

体育会的な圧よりも、論理と議論で進む雰囲気を挙げる声が多く見られます。中途入社者の割合が高く、前職の業界が多様なため、特定の色に染まっていないという評価もあります。ただしチーム単位で文化が異なり、誰がプロジェクトを率いるかで働きやすさの体感が変わるという指摘も一定数あります。

※公開されている口コميの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

「戦略部門だから上流だけを扱える」という理解のまま入社し、想定とのずれに戸惑うケースが目立ちます。Big4系の戦略部門は、グループ内に実行機能を抱えているため、戦略の提言で終わらず、実装や体制づくりまで併走する案件が一定の比重を占めます。上流の思考作業に費やす時間は、想像しているより短いこともあります。もう一つ多いのが、テーマの選び方に関する誤解です。案件は個人の希望だけで決まらず、その時期に動いている引き合いと、自分がすでに持っている業界知見の組み合わせで割り振られます。応募前に確認しておきたいのは、直近1〜2年でどの業界・どのテーマの案件が動いているか、そして自分が入るチームがStrategy&のどの機能に属するかです。ここを面談で聞かずに進むと、入社後に「思っていた仕事と違う」が起こりやすくなります。

年収と評価の考え方

Strategy&はPwCコンサルティング合同会社の部門であり、同社は非上場のため有価証券報告書による平均年収は公開されていません。したがって、この記事では企業固有の年収額は書きません。求人票に記載されるレンジも、ポジションと経験によって幅があります。

この業界では一般的に、戦略コンサルティングファームの報酬はタイトル(等級)ごとにレンジが定められ、同じタイトル内での差は評価による賞与部分で調整される設計が多いとされています。転職時の提示額は、直前年収ではなく「どのタイトルで採用されるか」でほぼ決まります。したがって年収を上げたい場合、交渉すべきは金額よりもタイトルの認定という構造になります。

また、コンサルティングファームの平均年収として流通している数値は、マネージャー以上の比率が高い組織では上振れし、若手採用を拡大している時期には下がります。単年の平均だけで比較すると判断を誤りやすい点に注意が必要です。

働き方と労働環境

PwCコンサルティングの公式採用サイトでは、複数の選択肢を組み合わせて働き方を選ぶ「Design Your Workstyle」の考え方が示されています。公開されている制度は次のとおりです。

制度の有無と、実際の稼働は別の話です。戦略案件は納品日が動かしにくく、提案期と最終報告前に負荷が寄る性質があります。制度が使えるかどうかは、プロジェクトのフェーズとチームの運営方針に左右されると考えておくのが現実的です。

キャリア形成の特徴

公式の職種紹介では、Strategy&はPwC Japanグループ内で独自の採用基準や育成制度を持ち、国内外の民間企業や公的機関のトップマネジメントに対するTrusted Advisorとしての役割を担うと説明されています。少数精鋭の組織であるため、担当領域が細分化されにくく、若手のうちから論点設定に近い場所で仕事をする機会が生まれやすい構造です。

グループ内の移動という選択肢がある点も、独立系の戦略ファームとの違いです。ディールアドバイザリー、テクノロジー、サステナビリティなど隣接領域に専門機能が存在するため、戦略のあと何を深めるかを社内で選び直せる可能性があります。ただし異動の実現性は時期と本人の実績によるため、制度としての存在と、自分に適用されるかは切り分けて考える必要があります。

出口については、この業界では一般的に、事業会社の経営企画・事業開発、PEファンドの投資先支援、スタートアップの経営幹部といった進路が挙げられます。どの進路を狙う場合でも、担当した業界とテーマの組み合わせが後の選択肢を決めます。在籍中にどの領域で名前が通る状態を作るかを、入社前から意識しておくと動きやすくなります。

向いている人/向いていない人

向いている人:問いを自分で立てられる人

与えられた作業をこなす前に、「そもそも何を解くべきか」を考える習慣がある人は、少数精鋭の環境と噛み合いやすい傾向があります。指示が細かく降りてくる前提ではないため、空白を埋める動きができる人が評価されやすい構造です。

向いている人:実行フェーズにも関心がある人

戦略の提言だけでなく、それが組織のなかで動き出すまでを見たいと考える人には、グループ内に実行機能がある環境が活きます。上流と実装を行き来する働き方に抵抗がないことが前提になります。

向いている人:特定業界の知見を持ち込める人

事業会社や金融機関で培った業界知見は、戦略ファームでの立ち上がりを早めます。この業界では一般的に、中途入社者は前職の産業知識を軸に案件へ入り、そこから領域を広げていく流れをとります。

向いていない人:安定した業務量を求める人

案件のフェーズによって稼働が上下する働き方が基本です。毎週同じリズムで働きたい、稼働の波を避けたいという希望が強い場合、制度の柔軟さだけでは解決しない部分が残ります。

向いていない人:ブランドを主目的にしている人

「PwCの戦略部門」という肩書きを目的に入社すると、日々の作業内容とのギャップが不満につながりやすくなります。何を身につけて次に進むのかが定まっていない状態での応募は、選考でも見抜かれやすい点です。

エージェントベストの見解

面接の終盤で問われやすいのは、「なぜ独立系の戦略ファームではなく、総合ファームの戦略部門なのか」という論点です。ここで「両方受けています」と正直に言うこと自体は問題になりません。答えに詰まるのは、Big4の戦略部門で働く意味を自分の言葉にできていない場合です。準備として整理しておきたいのは三点あります。一つ目は、自分が解きたい課題が上流の提言だけで完結するのか、実装まで含めて初めて動くのか。二つ目は、前職で自分が意思決定した場面を、判断の理由まで含めて説明できるか。三つ目は、業界知見をどのテーマに接続するつもりか。ケース面接についても、正解を当てる場ではなく、詰まったときに前提を置き直せるかを見られていると考えたほうが実態に近いとされています。沈黙を避けようとして根拠の薄い断定を重ねるより、詰まった箇所を言葉にして進める姿勢のほうが伝わります。

選考対策

選考フローの概要

Strategy&の公式中途採用ページでは、応募資格として国内または海外の大学・大学院を卒業し、一定の実務経験を積んだ方と示されています。あわせて、直近2年以内にStrategy&の中途採用選考を受けた方は対象外とされています。選考の進め方については、応募受付後に書類選考を行い、通過者へその後のプロセス(筆記試験または個人面接)を連絡する、と説明されています。公開情報ではここまでが確認できる範囲で、面接の回数や形式を断定できる記載は見当たりません。募集ポジションごとに運用が異なる可能性があります。最新の募集要項は各社公式サイトでご確認ください。

一度不通過になると一定期間は再応募できない運用が明記されている点は、応募のタイミングを考えるうえで押さえておきたい情報です。準備が整わないまま出願するより、書類とケースの準備を並行させてから応募するほうが合理的です。

志望動機で問われること

志望動機は「なぜ戦略コンサルティングか」と「なぜStrategy&か」に分解して準備するのが基本です。前者では、事業会社の内側では扱えない課題が何か、それを外部の立場で解く必要がどこにあるかを説明できると筋が通ります。後者では、総合ファームの内側にある戦略部門という構造をどう使いたいのかが軸になります。公式に掲げられているPractical Strategyという考え方や、AI・セルフディスラプションといったテーマは、自分の経験と接続させて語れるかどうかが分かれ目です。「グローバルネットワークがある」「幅広い業界に関われる」といった説明だけでは、他社にも当てはまってしまいます。

職務経歴書で見られるポイント

職務経歴書では、担当業務の羅列ではなく、課題・自分の判断・結果の三点セットが読み取れるかどうかが問われます。関与した案件の規模、動かした金額、関係者の数といった数値が入っているだけで、読み手の理解速度は変わります。事業会社出身の場合は、業界知見をどのテーマに転用できるかが伝わる書き方にしておくと、レジュメの段階で配属イメージを持たれやすくなります。分析やモデリングの経験があれば、使ったデータの粒度まで書いておくと具体性が増します。

まとめ

Strategy&は、PwCコンサルティング合同会社のストラテジーコンサルティング部門であり、公式サイトでは400人超のユニットとして紹介されています。掲げているのはPractical Strategy、すなわち実行と将来効果を前提にした戦略の構築です。グループ内に実装機能があるため、上流の提言だけで完結しない案件に関わる機会が生まれやすい構造といえます。非上場のため平均年収は公開されておらず、報酬はタイトルごとのレンジで決まる設計が業界の一般的な形とされています。働き方については、ハイブリッドワークやコアなしフレックスなどの制度が公式に示されている一方、案件フェーズによる稼働の波は残ります。応募を検討する段階では、どの業界・どのテーマの案件に入る可能性があるかを面談で確認し、志望動機を「なぜ総合ファームの戦略部門か」まで詰めておくことが実務的な準備になります。

よくある質問

Q. 年収はどのくらいの水準ですか

PwCコンサルティング合同会社は非上場で、有価証券報告書による平均年収は公開されていません。そのため、確認できる企業固有の数値はありません。この業界では一般的に、戦略コンサルティングファームの報酬はタイトルごとにレンジが設定され、同一タイトル内の差は評価連動の賞与で調整されます。転職時の提示額は前職年収より採用タイトルに強く依存するため、金額そのものより、どの等級で認定されるかを確認するほうが実態に近い判断ができます。募集ポジションごとの条件は公式の募集要項でご確認ください。

Q. コンサル未経験でも応募できますか

公式の中途採用ページでは、応募資格として大学・大学院卒業と一定の実務経験が示されており、コンサルティング経験に限定する記載は見当たりません。実際に、事業会社や金融機関などの出身者が中途で入社しているとされています。ただし選考では、業界知見に加えて、課題を構造化して話せるかが確認される傾向があります。未経験から挑む場合は、前職で自分が判断した場面を言語化し、ケース形式の対話に慣れておく準備が現実的です。直近2年以内に同社の中途選考を受けた方は対象外とされている点にもご注意ください。

Q. リモートワークはできますか

PwCコンサルティングの公式採用サイトでは、リモートワークとクライアント訪問・オフィス出社を組み合わせるハイブリッドワークが標準的な働き方とされています。介護や配偶者の赴任帯同などを理由としたフルリモート、国内に限る遠隔地リモートの制度も示されています。加えて、コアタイムのないフレックスタイム制度により、7:00〜22:00の間で就業時間を設定できるとされています。ただし運用はプロジェクトの状況に左右されるため、実際の出社頻度は配属チームによって差が出ると考えておくのが無難です。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/2 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

この記事のタグ

コンサルティングファームの他の企業

コンサルティングファームの企業一覧を見る →

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)