ライオンの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

ライオン 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/6

ライオンの有価証券報告書 第165期(2025年12月期)を見ると、連結従業員8,346名のうち海外事業が4,282名を占めます。約51.3%です。ところが事業利益では、一般用消費財事業の21,634百万円が報告セグメント計32,534百万円の約66.5%を占めます。人は海外に、利益は国内にある構図です。この記事では、その構造を有報から整理します。

3期前の底から親会社当期利益が約1.89倍

回次決算年月売上高税引前当期利益親会社の所有者に帰属する当期利益親会社所有者帰属持分比率親会社所有者帰属持分利益率
第161期2021年12月366,234百万円34,089百万円23,759百万円58.8%9.8%
第162期2022年12月389,869百万円31,292百万円21,939百万円56.3%8.5%
第163期2023年12月402,767百万円22,375百万円14,624百万円57.6%5.4%
第164期2024年12月412,943百万円32,249百万円21,197百万円59.1%7.4%
第165期2025年12月422,092百万円39,433百万円27,587百万円61.1%9.0%

国際会計基準(IFRS会計基準)にもとづく数値です。

売上高は5期を通じて増え続けています。366,234百万円から422,092百万円へ、約1.15倍です。

利益は違う動き方をしました。第163期の親会社の所有者に帰属する当期利益14,624百万円が底で、持分利益率も5.4%まで下がっています。そこから2期で27,587百万円へ、約1.89倍に戻しました。持分利益率も9.0%です。

親会社所有者帰属持分比率は61.1%で、5期で最も高い水準にあります。営業活動によるキャッシュ・フローは40,648百万円です。

事業利益(売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した利益)は30,760百万円で、前期の26,332百万円から増えました。有報には、この事業利益にもとづいて取締役会が事業セグメントの実績を評価していると記載されています。

人は海外に51.3%、利益は国内に66.5%

第165期のセグメント別の数値です。

セグメント外部顧客への売上高事業利益前期の売上高前期の事業利益従業員数
一般用消費財事業223,743百万円21,634百万円222,737百万円17,842百万円2,651名
海外事業158,125百万円8,180百万円150,745百万円6,518百万円4,282名
産業用品事業39,307百万円2,898百万円38,161百万円2,807百万円600名
その他915百万円△178百万円1,298百万円284百万円241名
報告セグメント計422,092百万円32,534百万円412,943百万円27,451百万円

従業員数は2025年12月31日現在です。ほかに全社(共通)572名があり、連結合計は8,346名(臨時従業員229名は外数)です。事業利益には調整額△1,774百万円があり、連結は30,760百万円です。

数字を並べると、ねじれが見えます。海外事業の従業員4,282名は連結8,346名の約51.3%ですが、売上高158,125百万円は全体の約37.5%、事業利益8,180百万円は報告セグメント計の約25.1%です。

逆に一般用消費財事業は、従業員2,651名(約31.8%)で売上高の約53.0%、事業利益の約66.5%を稼いでいます。

ただし伸び率で見ると評価が変わります。海外事業の事業利益は6,518百万円から8,180百万円へ約25.5%増、一般用消費財事業は17,842百万円から21,634百万円へ約21.3%増です。海外のほうが伸びています。

有報には、当連結会計年度より従来「一般用消費財事業」に含まれていた国内の海外支援部門の関連取引を「海外事業」に含めて表示したこと、海外グループ会社からのロイヤリティ収入の計上区分を見直したことが記載されています。海外事業の重要性の高まりを踏まえた変更とされています。

東南・南アジアと北東アジアで逆方向に動いた

海外事業の中身も、有報に地域別で開示されています。

地域当期の売上高前期の売上高当期の事業利益前期の事業利益
東南・南アジア110,242百万円101,896百万円7,109百万円4,996百万円
北東アジア67,757百万円69,963百万円1,071百万円1,522百万円

東南・南アジアは売上高が前期比8.2%増(為替変動の影響を除いた実質前期比は3.2%の増加)、事業利益は42.3%増です。北東アジアは売上高が3.2%減(実質前期比1.0%の減少)、事業利益は29.6%減となりました。

主要国別の売上高も載っています。

当期前期増減率
タイ67,349百万円65,594百万円+2.7%
中国30,386百万円30,193百万円+0.6%
マレーシア27,197百万円24,166百万円+12.5%
韓国20,255百万円22,982百万円△11.9%

同じ「海外」でも、伸びているのはタイとマレーシア、落ちているのは韓国です。有報にはタイについて、洗濯用洗剤が地政学的な問題からカンボジアへの輸出が減少した一方、為替変動の影響により全体の売上は前期を上回ったと記載されています。実質前期比は2.7%の減少です。

顧客の所在地を基礎とした地域別売上高では、日本260,851百万円、アジア159,480百万円(うちタイ62,972百万円)、その他1,759百万円です。日本が全体の約61.8%を占めます。

非流動資産は日本159,666百万円、アジア46,267百万円(うちタイ14,901百万円)で、合計205,934百万円です。従業員は海外に半分いますが、資産の重心は国内にあります。

開示された数値から読み取れること

以下は、有価証券報告書と公表情報から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

提出会社の平均年間給与は7,113,275円です。従業員3,059人、平均年齢44歳2ヶ月、平均勤続年数17年3ヶ月。賞与および基準外賃金を含みます。臨時従業員46名は外数です。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

有報に労働時間の数値の記載はありません。提出会社の男性労働者の育児休業取得率は90.2%です。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

提出会社のセグメント別従業員数は、一般用消費財事業2,363名、産業用品事業3名、海外事業121名、全社(共通)572名です。連結では海外事業が4,282名で最多となっています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

提出会社および一部子会社では労働組合が組織されており、労使関係は安定しており特記すべき事項はないと記載されています。管理職に占める女性労働者の割合は19.3%です。労働者の男女の賃金の差異は全労働者で71.2%とされ、有報には「同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるもの」と注記されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

公開されている平均年間給与7,113,275円は、提出会社の従業員3,059人についての数値です。連結8,346名の約36.7%にあたります。この会社の場合、残りの大半は海外です。平均年齢44歳2ヶ月から平均勤続年数17年3ヶ月を差し引くと、入社時の年齢は約26歳11ヶ月になります。新卒で入って長く在籍している層が平均を作っている構造で、中途で入る方が同じ水準から始まるわけではありません。もう1つ、有報の男女の賃金の差異の注記に「同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるもの」と明記されている点は見ておいてください。裏を返せば、この会社の処遇は等級で決まるということです。確認すべきは、募集ポジションが何等級で、その等級のレンジがどこからどこまでか、そして次の等級に上がる条件は何か、の3点です。平均値そのものより、この3つのほうが判断材料になります。

報酬について確認できること

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は7,113,275円です。従業員数3,059人(臨時従業員46名は外数)、平均年齢44歳2ヶ月、平均勤続年数17年3ヶ月です。

同じく消費財メーカーの提出会社ベースで並べると、位置関係が見えます。

会社平均年間給与平均年齢平均勤続年数従業員数
ユニ・チャーム株式会社8,754千円40.7歳14.7年1,429名
ライオン株式会社7,113,275円44歳2ヶ月17年3ヶ月3,059人

各社の有価証券報告書によります。いずれも2025年12月期です。

平均年齢はライオンのほうが約3.5歳高く、平均勤続年数も約2.6年長い一方、平均年間給与は約164万円低い水準にあります。連結従業員数はライオン8,346名、ユニ・チャーム16,542名です。

金額だけの比較では判断を誤ります。年齢構成と人員規模、そして事業の重心がどこにあるかをあわせて見てください。

実額は選考の過程で確認してください。

製品別ではヘルスケアが51.0%

有報には製品及びサービスに関する情報も載っています。

区分第165期第164期
ヘルスケア215,221百万円208,037百万円
ハウスホールド175,228百万円176,790百万円
化学品27,240百万円26,439百万円
その他4,402百万円1,676百万円
合計422,092百万円412,943百万円

ヘルスケアが売上高の約51.0%を占めます。ハウスホールドは約41.5%ですが、前期の176,790百万円から175,228百万円へわずかに減りました。増えたのはヘルスケアと化学品です。

事業の担い手も有報に整理されています。一般用消費財事業は主として提出会社が製造または購入し、代理店・特約店を通じて販売されます。歯科材料等はライオン歯科材株式会社、ペットフード・ペット用品はライオンペット株式会社が販売しています。産業用品事業はライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社、ライオンケミカル株式会社、厨房用洗浄剤等はライオンハイジーン株式会社が担います。

海外事業は、Lion Corporation (Thailand) Ltd.、Lion Corporation (Korea)、Southern Lion Sdn. Bhd.、獅王日用化工(青島)有限公司が製造・販売を、獅王(香港)有限公司とLion Corporation (Singapore) Pte Ltdが販売を担当していると記載されています。

グループ内でも、どの法人に所属するかで扱う商材も市場も変わります。

向いている人/向いていない人

向いている人

アジア市場での事業展開に関わりたい方

海外事業の従業員は4,282名で連結8,346名の約51.3%、売上高は158,125百万円です。東南・南アジアの事業利益は前期比42.3%増でした。

ヘルスケア領域で商品を育てたい方

製品別ではヘルスケアが215,221百万円で売上高の約51.0%を占め、前期から増えています。

等級にもとづく処遇の考え方に納得できる方

有報には男女の賃金の差異について「同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるもの」と記載されています。

向いていない人

短い在籍年数での処遇の伸びを重視する方

提出会社の平均勤続年数は17年3ヶ月、平均年齢は44歳2ヶ月です。

利益率の高さを重視する方

第165期の親会社所有者帰属持分利益率は9.0%で、5期のレンジは5.4%から9.8%です。

エージェントベストの見解

面接の終盤で問われるのは、「人が半分いる海外で、どう利益を作るか」という論点です。数字で言うと、海外事業は従業員4,282名(連結の約51.3%)で売上高158,125百万円(約37.5%)、事業利益8,180百万円(報告セグメント計の約25.1%)。一方、一般用消費財事業は従業員2,651名で事業利益21,634百万円です。人員あたりの利益で見ると差がはっきりします。ただしこれは海外が弱いという話ではありません。事業利益の伸び率は海外が約25.5%増、一般用消費財が約21.3%増で、海外のほうが速い。しかも東南・南アジアは42.3%増、北東アジアは29.6%減と、同じ海外でも方向が逆です。準備としてお伝えしているのは、「どの地域のどのカテゴリーを伸ばすか」を自分の言葉で置いてから面接に臨むことです。国内のブランドマーケティングの話だけでは、この会社の伸びしろの半分に触れられません。募集の有無と勤務地は、公式の採用ページでご確認ください。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

連結従業員数は8,346名、提出会社は3,059人です。グループにはライオン歯科材株式会社、ライオンペット株式会社、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社、ライオンハイジーン株式会社などがあり、求人がどの法人のものかで条件が変わります。

セグメントを確認してください。一般用消費財事業、産業用品事業、海外事業では、市場も顧客も規模も違います。

決算期は12月です。他社と業績を比較するときは対象期間がずれる点に注意してください。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜ消費財か」と「なぜライオンか」の2段で組み立てます。

前者については、商品開発、マーケティング、営業、生産、研究、サプライチェーンのどこに関わりたいのかを具体化します。

後者の材料は有報にあります。親会社の所有者に帰属する当期利益が第163期の14,624百万円から27,587百万円へ約1.89倍になったこと。海外事業の従業員が連結の約51.3%を占める一方、事業利益は約25.1%であること。東南・南アジアの事業利益が42.3%増、北東アジアが29.6%減だったこと。マレーシアが12.5%増、韓国が11.9%減だったこと。製品別ではヘルスケアが約51.0%を占め、ハウスホールドは前期から減ったこと。

「同じ海外でも東南・南アジアと北東アジアで方向が逆」という点に触れられると、下調べの深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

消費財メーカーの中途採用では、担当したブランドと、そのブランドで動かした数値が読まれます。

マーケティング・商品開発の経験がある方は、担当ブランドの売上規模と、シェア・配荷率・購入率のどれをどれだけ動かしたかを書きます。

営業・流通担当の経験がある方は、担当チャネルと取引規模、棚割りや販促の設計で何を変えたかを書きます。

研究・技術の経験がある方は、担当した技術領域と、上市までの期間や処方改良で動かした指標を書きます。ヘルスケアが売上の約51.0%を占める会社では、この経験は読まれます。

生産・SCMの経験がある方は、担当した工場や品目の規模と、歩留まり・在庫・リードタイムの改善幅を書きます。

海外拠点での勤務経験がある方は、赴任先と担当機能、現地で意思決定した内容を書きます。タイ、マレーシア、中国、韓国のいずれかの経験は特に読まれます。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

ライオンは東証プライム市場に上場する消費財メーカーで、有価証券報告書 第165期(2025年12月期)の売上高は422,092百万円、税引前当期利益39,433百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益27,587百万円、親会社所有者帰属持分比率61.1%、持分利益率9.0%、連結従業員数8,346名(臨時従業員229名は外数)です。第163期の当期利益14,624百万円から2期で約1.89倍になりました。セグメント別では一般用消費財事業が売上高223,743百万円・事業利益21,634百万円、海外事業が158,125百万円・8,180百万円、産業用品事業が39,307百万円・2,898百万円です。海外事業の従業員4,282名は連結の約51.3%を占めますが、事業利益は報告セグメント計の約25.1%にとどまります。海外の内訳では東南・南アジアが事業利益42.3%増、北東アジアが29.6%減。提出会社の従業員数は3,059人、平均年齢44歳2ヶ月、平均勤続年数17年3ヶ月、平均年間給与7,113,275円です。

よくある質問

Q. ライオンの年収はどのくらいですか。

A. 有価証券報告書 第165期(2025年12月期)によると、提出会社の平均年間給与は7,113,275円(従業員3,059人、平均年齢44歳2ヶ月、平均勤続年数17年3ヶ月)です。賞与および基準外賃金を含み、臨時従業員46名は外数です。ただしこれは提出会社に所属する3,059人についての数値で、連結8,346名の約36.7%にあたります。国内外の子会社に所属する場合は水準が異なります。有報の男女の賃金の差異には「同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるもの」との注記があり、処遇が等級にもとづくことが示されています。実額は選考の過程でご確認ください。

Q. 海外の事業はどのくらいの規模ですか。

A. 第165期の海外事業セグメントは売上高158,125百万円・事業利益8,180百万円で、従業員数は4,282名です。連結従業員8,346名の約51.3%を占めます。海外の地域別では東南・南アジアが売上高110,242百万円(前期比8.2%増)・事業利益7,109百万円(同42.3%増)、北東アジアが売上高67,757百万円(同3.2%減)・事業利益1,071百万円(同29.6%減)です。主要国別の売上高はタイ67,349百万円、中国30,386百万円、マレーシア27,197百万円、韓国20,255百万円と記載されています。顧客の所在地を基礎とした地域別売上高では日本が260,851百万円で全体の約61.8%です。

Q. どの製品分野が主力ですか。

A. 第165期の製品別の外部顧客への売上高は、ヘルスケア215,221百万円、ハウスホールド175,228百万円、化学品27,240百万円、その他4,402百万円です。ヘルスケアが約51.0%を占め、前期の208,037百万円から増えました。ハウスホールドは176,790百万円から175,228百万円へわずかに減っています。セグメントで見ると一般用消費財事業が売上高223,743百万円・事業利益21,634百万円で、事業利益では報告セグメント計32,534百万円の約66.5%を占めます。有報によれば、歯科材料等はライオン歯科材株式会社、ペットフード・ペット用品はライオンペット株式会社が販売しています。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/6 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)