ラクスの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

ラクス 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/12

有価証券報告書によると、株式会社ラクスの直近期(第26期・2026年3月期)は売上高60,286百万円(前期比23.3%増)、営業利益17,345百万円(同70.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益13,293百万円(同66.1%増)。増収率23.3%に対し、利益は70%伸びています。同時に、2026年4月1日付でIT人材事業を担っていた子会社を譲渡し、会社の形が変わりました。この記事では、その構造を有価証券報告書から整理します。

増収率23.3%、増益率70.2%という決算

項目内容
会社名株式会社ラクス(RAKUS Co., Ltd.)
代表者代表取締役社長 中村 崇則
本店所在地大阪市北区鶴野町1番9号
上場区分東証プライム(2015年12月マザーズ上場、2021年3月市場第一部、2022年4月プライム移行)
決算期3月期(第26期は2025年4月1日〜2026年3月31日)
ミッション「ITサービスで企業の成長を継続的に支援します」
ビジョン「日本を代表する企業になる」
連結従業員数3,569人〔ほか平均臨時雇用者163人〕(当期中に483名増加)

この記事で扱う数値は、すべて有価証券報告書に記載されたものです。

損益の内訳

項目金額(百万円)前期比
売上高60,286+23.3%
売上原価14,865+18.0%
売上総利益45,420+25.1%(売上総利益率75.3%)
販売費及び一般管理費28,075+7.5%
営業利益17,345+70.2%
経常利益17,440+70.7%
親会社株主に帰属する当期純利益13,293+66.1%

**増益の理由は明快です。売上が23.3%増えたのに対し、販管費は7.5%しか増えていない。**有価証券報告書は「市場環境を踏まえた広告宣伝費の最適化を進めたこと等により、利益率が大きく改善」と記載しています。

「楽楽」シリーズという製品群

クラウド事業では、次のサービスを自社で企画・開発・運用しています。

サービス内容
楽楽精算経費精算システム。申請から仕訳までをデータ化
楽楽明細帳票発行システム。電子データ・郵送・FAXから送付方法を選択できる
楽楽販売販売管理システム。ノーコードでカスタマイズ可能
楽楽勤怠勤怠管理システム。残業時間の自動集計、アラート通知
楽楽自動応対問い合わせ自動応対システム(2025年10月に「メールディーラー」から名称変更
楽楽メールマーケティングメールマーケティングサービス(同じく「配配メール」から名称変更

2025年10月23日付で「楽楽クラウド」へのブランド統合が行われています。売上を牽引したのは楽楽精算で、有価証券報告書は「市場の成熟が進む中でも新規受注を着実に積み上げたことに加え、価格改定の効果も寄与」と記載しています。

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は6,647千円、平均年齢32.7歳、平均勤続年数3.2年。平均年間給与の対前事業年度増減率は2.5%増です。給与は「マルチステークホルダー方針及び『賃金決定の大原則』に基づき、労働市場における賃金水準、当社グループの財政状態・業績、個人のコンピテンシー評価及びパフォーマンス評価の2軸による人事評価ならびに物価動向等を総合的に勘案して決定」と記載されています。上位等級への昇格は昇格試験を実施したうえで人事委員会にて決定とも明記されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

有価証券報告書には、人材の定着策として「在宅勤務制度やシックリーブ制度の導入といった、多様なライフステージに応じた社内環境整備」を推進していると記載されています。一方で、残業時間や有給取得率といった具体的な数値の記載はありません。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

連結従業員数は当期中に483名増加し3,569人。理由は「業容拡大に伴うもの」と記載されています。営業拠点も2025年4月に静岡営業所、2026年3月に仙台営業所、2026年5月に岡山営業所を開設。組織が拡大している局面です。人財戦略としては「開発、営業、マーケティング、カスタマーサクセス等の各領域における専門性の強化に加え、生成AIを含む技術革新を活用できる人財の採用・育成」を掲げています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

行動指針として「ラクスリーダーシッププリンシプル(RLP)」11項目を掲げています。「自分自身の会社だと思う」「小さく試して大きく育てる」「費用対効果を考える」「失敗を許容する」「結果にこだわる」などが含まれます。思考面の「ユニークネス」4項目は、従来の「着実な継続」「不確実性の排除」から「継続的な進化」「不確実性への挑戦」へアップデートされたと記載されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

平均年間給与6,647千円、対前年+2.5%。この2つの数字を、営業利益+70.2%と並べて読むと誤解が生まれます。「これだけ儲かったのに給与は2.5%しか上がらないのか」という読み方です。**この読み方は、成長期のSaaS企業では正確ではありません。**理由は人員の増え方にあります。連結従業員は当期中に483名増加。期首3,086人に対して約16%の増員です。新しく入った483人の多くは、経験年数の浅い層と中途入社の立ち上がり期の層です。平均年齢32.7歳、平均勤続年数3.2年という数字が、その構成を示しています。**平均給与は、既存社員の昇給と、新規入社者の初任給水準の両方で決まる。**急拡大している会社の平均値は、個人の昇給率より低く出るのが普通です。ではどこを見るか。**3つあります。1つ目、売上総利益率75.3%。原価が軽い構造なので、販管費(大半が人件費)の配分次第で利益も給与も動く。2つ目、販管費の伸びが+7.5%にとどまったこと。当期は「広告宣伝費の最適化」で利益を出しました。広告費を絞って利益を出す局面が続くのか、次は人に振るのかが分岐点です。3つ目、自己株式の取得7,011百万円・消却6,773百万円株主還元に相応の資金を配分した期でもあります。面接では、「昇格試験の頻度と、等級ごとのレンジ」**を確認してください。この会社は昇格の仕組みを明文化しているため、質問すれば答えが返ってくるタイプの会社です。

IT人材事業の譲渡で、会社の形が変わった

有価証券報告書の第26期末時点では、セグメントは2つでした。

セグメント売上高(百万円)前期比セグメント利益(百万円)前期比
クラウド事業51,770+23.7%16,027+71.1%
IT人材事業8,516+20.9%1,318+59.2%

ところが有価証券報告書には、こう記載されています。「2026年4月1日付でIT人材事業を手掛ける、当社連結子会社である株式会社ラクスパートナーズを譲渡しており、本書提出日現在の連結子会社数は3社となっております」。譲渡先は株式会社BREXA Technologyです。

その結果、「当社グループは事業譲渡により本書提出日現在において、クラウド事業の単一セグメントを運営しております」と明記されています。

譲渡されたラクスパートナーズの単体業績は、売上高8,529百万円、経常利益1,323百万円、当期純利益932百万円(有価証券報告書の関係会社の状況より)。ITエンジニアの正社員派遣を行っていた会社で、創業時のITエンジニアスクールの育成ノウハウを活用していたと記載されています。

エージェントベストの見解

**この会社を受ける方が、いま最も確認すべきなのは「いつの情報を見ているか」です。**2026年4月1日を境に、**ラクスは2セグメントの会社から、クラウド事業だけの会社になりました。**ネット上に残っている記事や口コミの多くは、IT人材事業(ラクスパートナーズ)を含む時期のものです。ここを踏まえずに志望動機を作ると、面接で噛み合いません。**具体的にずれるのは3点です。**1つ目、キャリアパスの前提。「エンジニアとして客先常駐で経験を積んでからプロダクト側へ」という道筋は、同じグループ内の異動としては成立しなくなりました。2つ目、事業ポートフォリオの説明。「人材とプロダクトの両輪」という理解のまま話すと、現状と食い違います。残ったのは、売上総利益率の高いクラウド事業です。3つ目、成長の見え方。第26期はクラウド事業だけで売上51,770百万円・セグメント利益16,027百万円(+71.1%)。単一事業への集中が進んだぶん、楽楽精算の市場成熟という論点が前面に出ます。有価証券報告書自身が「一部の事業領域では市場の成熟化が進んでおり、システム未導入層が導入効果を慎重に見極めている層へと移行している」と書いています。面接で問われるのはここです。「成熟しつつある市場で、次の成長をどこから作るか」。楽楽勤怠・楽楽販売などの周辺プロダクト、価格改定、生成AIによる機能拡張、インドネシア子会社——手がかりは有価証券報告書に並んでいます。自分の経験がどれに接続するかを1つ選んで話せると、通過率が変わります。

向いている可能性がある人/慎重に検討したい人

向いている可能性がある人

慎重に検討したい人

選考に向けた準備の3点

1. 「粗利75.3%・販管費+7.5%」の意味を説明する

売上が23.3%伸びても原価は18.0%しか増えない。**だから販管費をコントロールすると利益が跳ねる。**この式を理解していることが、SaaSの事業理解の最低ラインになります。

2. 楽楽精算の「次」を1つ選んで語る

楽楽明細・楽楽販売・楽楽勤怠・楽楽自動応対・楽楽メールマーケティング。**どの製品のどの顧客層に、自分の経験が効くのか。**1つに絞って話すほうが、広く語るより伝わります。

3. 単一セグメント化を織り込んで志望動機を作る

**2026年4月にクラウド事業の単一セグメントになりました。**この事実を踏まえた質問(たとえば「クラウド事業に集中した後の投資配分」)ができると、情報の鮮度が伝わります。

まとめ

よくある質問

Q. ラクスの平均年収はいくらですか?

A. 有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は6,647千円、平均年齢32.7歳、平均勤続年数3.2年です(2026年3月31日現在)。対前事業年度増減率は2.5%増。賞与及び基準外賃金を含む金額で、提出会社2,190人の平均です。当期は連結で483名の増員があったため、平均値には新規入社者の水準が含まれます。職種別の提示レンジは募集要項でご確認ください。

Q. IT人材事業がなくなったと聞きましたが本当ですか?

A. 有価証券報告書に、2026年4月1日付で連結子会社の株式会社ラクスパートナーズ(IT人材事業)の全株式を株式会社BREXA Technologyへ譲渡したと記載されています。これにより「本書提出日現在において、クラウド事業の単一セグメントを運営」する体制になりました。第26期のIT人材事業の売上高は8,516百万円でした。

Q. どんな働き方の制度がありますか?

A. 有価証券報告書には、人財の定着策として「在宅勤務制度やシックリーブ制度の導入といった、多様なライフステージに応じた社内環境整備」を推進していると記載されています。評価は「コンピテンシー評価及びパフォーマンス評価の2軸」で、二次評価と評価調整会議による調整、上位等級は昇格試験を経て人事委員会が決定する仕組みです。具体的な労働時間や休暇の運用は公式採用ページでご確認ください。


※本記事は、株式会社ラクスの有価証券報告書(第26期)および公式サイトをもとに構成しています。数値は当該報告書に記載された時点のものです。募集要項や制度は変更される場合がありますので、応募前に公式採用ページを必ずご確認ください。口コミに関する記述は、公開されている投稿の傾向を要約したものであり、個別の投稿を引用したものではありません。

出典

本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)