楽天グループの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

楽天グループ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/18

楽天グループ株式会社の2025年12月期は、売上収益2兆4,965億円で5期連続の増収でした。一方、親会社の所有者に帰属する当期損失は1,778億円。この5期はいずれも当期損失を計上しています。増収と赤字が同時に続くこの構造を理解しないと、面接での会話が噛み合いません。この記事では、有価証券報告書をもとに事業構造・年収・働き方を整理し、選考で何を準備すべきかまで扱います。

会社概要とインターネット・フィンテック・モバイル

項目内容
会社名楽天グループ株式会社
上場区分東証プライム(証券コード4755)
決算期12月
会計基準IFRS
従業員数連結29,419名/提出会社9,989名(2025年12月31日現在)
報告セグメントインターネットサービス/フィンテック/モバイル

第29期(2025年12月期)の連結経営指標です。

回次決算年月売上収益税引前当期利益/損失(△)親会社の所有者に帰属する当期損失(△)
第25期2021年12月1,681,757百万円△212,630百万円△133,828百万円
第26期2022年12月1,920,894百万円△415,612百万円△377,217百万円
第27期2023年12月2,071,315百万円△217,741百万円△339,473百万円
第28期2024年12月2,279,233百万円16,277百万円△162,442百万円
第29期2025年12月2,496,575百万円△29,550百万円△177,886百万円

売上収益は5期で1兆6,817億円から2兆4,965億円へ、一貫して伸びています。一方、当期損失も5期続いています。第28期は税引前で162億円の黒字となりましたが、当期損益は赤字でした。

総資産28兆円と持分比率3.4%

第29期末の総資産額は28兆8,044億円、親会社の所有者に帰属する持分は9,924億円、親会社所有者帰属持分比率は3.4%です。

この3.4%という数字を「財務が危険」と読むのは適切ではありません。同社は銀行、証券、カードといった金融事業を抱えており、預金や貸付金が資産と負債の両方に計上されます。金融事業を持つ会社では、総資産が事業規模に比べて大きくなり、自己資本比率にあたる指標は下がります。

ただし持分比率は第25期の6.5%から第29期の3.4%へ低下しており、当期損失が続いた影響も現れています。金融事業の構造と、損失の累積の両方を分けて読む必要があります。

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は8,508,495円、平均年齢36.0歳、平均勤続年数6.3年です(2025年12月31日現在)。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

事業とプロジェクトのフェーズによって繁忙の波が変わるという声が語られます。有価証券報告書には、当社に労働組合は結成されていないが連結子会社の一部に労働組合が結成されている旨が記載されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

インターネットサービス、フィンテック、モバイルと事業が分かれ、グループ会社も多いため、異動の幅が広いという傾向が挙げられます。連結従業員数は29,419名です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

社内公用語の英語化で知られ、多様な国籍のメンバーが在籍しているという傾向が語られます。提出会社の平均年齢は36.0歳です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

「楽天で金融をやりたい」という志望動機を聞くたびに、確認していただく数字があります。有価証券報告書の提出会社のセグメント別従業員数です。9,989名の内訳は、インターネットサービス5,259名、全社(共通)4,689名、モバイル40名、そしてフィンテック1名。1名です。連結ではフィンテックに6,217名、モバイルに4,333名いますが、そのほぼ全員が子会社側にいます。楽天銀行、楽天証券、楽天カード、楽天モバイルはいずれも別法人です。つまり本体に入社して金融事業に関わる可能性は、人数の比率で見ればほぼありません。応募先の法人がどこかを確認してください。グループの求人はさまざまな媒体に出ていますが、雇用する法人が違えば給与体系も評価制度も別です。ここを確認しないまま入社し、想定と違う配属になる方を毎年見ています。

楽天本体の年収と人員配置

有価証券報告書の従業員の状況(2025年12月31日現在)です。

提出会社の状況は次のとおりです。

項目数値
従業員数9,989名
平均年齢36.0歳
平均勤続年数6.3年
平均年間給与8,508,495円

平均年間給与は賞与および基準外賃金を含みます。従業員数は就業人員で、使用人兼務取締役、他社への出向者、派遣社員、アルバイトは含みません。

連結と提出会社のセグメント別従業員数を並べると、法人の分かれ方がはっきりします。

セグメント連結提出会社
インターネットサービス9,793名5,259名
フィンテック6,217名1名
モバイル4,333名40名
全社(共通)9,076名4,689名
合計29,419名9,989名

フィンテックとモバイルは、実質的にすべて子会社側にいます。全社(共通)は特定のセグメントに区分できない開発部門、管理部門、シェアードサービス事業に属する従業員とされ、連結で9,076名と大きな比率を占めます。

働き方と労働環境

事業ごとに働き方の性格が異なる会社です。

インターネットサービスは電子商取引を中心とした事業、フィンテックは銀行・証券・カード・保険といった金融事業、モバイルは通信事業です。金融事業は金融規制の下で運営され、通信事業は設備投資と品質の管理が中心になります。同じグループでも前提が変わります。

勤務制度や福利厚生の詳細は各募集要項に記載があるため、応募前にご確認ください。労働組合については、提出会社にはなく連結子会社の一部にあると有価証券報告書に記載されています。

キャリア形成の特徴

同社グループでのキャリアを考えるうえで軸になるのは、グループの規模と構造です。

連結従業員29,419名に対し提出会社は9,989名で、7割近くが子会社側にいます。銀行、証券、カード、モバイルといった事業がそれぞれ独立した法人として動いています。

この構造では、社内での異動よりグループ会社間の移動がキャリアの転機になります。同じ「楽天」でも、法人が変われば実質的な転職に近い変化です。

もう1つの軸は、事業の局面です。売上収益は5期連続で伸びる一方、当期損失も5期続いています。成長への投資が続く局面だと読めますが、投資が実を結ぶかどうかは今後の数字次第です。この不確実性をどう捉えるかで、この会社の評価が変わります。

向いている人/向いていない人

向いている人

規模の大きなサービスを扱いたい方

売上収益2兆4,965億円、連結従業員29,419名という規模です。わずかな改善でも影響が大きい環境です。

多国籍な環境で働きたい方

多様な国籍のメンバーが在籍する組織です。英語を使う場面があります。

事業の幅がある環境に関心がある方

インターネットサービス、フィンテック、モバイルと性格の違う事業が並んでいます。

向いていない人

安定した黒字基調を前提にしたい方

第25期から第29期まで5期連続で当期損失を計上しています。

応募先の法人を確認せずに決めたい方

フィンテックとモバイルは実質的に子会社側です。法人によって条件が変わります。

エージェントベストの見解

5期連続の当期損失という事実を、正しく怖がってください。ただし読み方があります。売上収益は1兆6,817億円から2兆4,965億円へ、5期で1.5倍に伸びています。事業そのものは大きくなっている。にもかかわらず赤字が続くのは、モバイル事業をはじめとする先行投資の負担が重いためだと読むのが自然です。第28期には税引前で162億円の黒字となり、改善の兆しも見えました。ただし第29期は再び税引前も赤字です。応募を検討される方にとって重要なのは、この局面が自分の職種にどう影響するかです。投資が続く局面では、採用も報酬も事業計画に左右されやすい。だから面接では「配属予定の事業は投資フェーズか回収フェーズか」を聞いてください。会社全体の赤字より、自分が入る事業の位置づけのほうが、日々の働き方を決めます。

選考に向けた準備

選考フローの考え方

キャリア採用の募集は職種ごとに公開されています。選考ステップは職種によって異なり、公開情報の範囲では書類選考を経て複数回の面接が設定される形が一般的とされていますが、時期やポジションにより変動します。最新の内容は公式の採用サイトでご確認ください。

応募前に確認したいのは、募集の掲載元がどの法人かという点です。連結29,419名に対し提出会社は9,989名で、事業によって所属する法人が異なります。

志望動機で問われること

「なぜインターネット領域か」と「なぜ楽天グループか」の2段で組み立てます。

後者の材料は有価証券報告書にあります。売上収益が5期連続で伸び、第29期に2兆4,965億円へ達したこと。一方で5期連続の当期損失を計上していること。総資産が28兆8,044億円で、金融事業を抱える構造であること。連結29,419名のうちフィンテックに6,217名、モバイルに4,333名が配置されていること。

「なぜ赤字が続く局面のこの会社を選ぶのか」に自分の答えを用意しておくと、面接での説得力が変わります。

職務経歴書で見られるポイント

事業が分散している会社の中途採用では、担当した領域と動かした数値が読まれます。

電子商取引・プラットフォームの経験がある方は、扱った流通総額と、改善した指標を書きます。

金融領域の経験がある方は、担当した業務(銀行、証券、カード、保険)と扱った規模、対応した規制を書きます。ただし応募先が子会社かどうかを先に確認してください。

通信領域の経験がある方は、扱ったネットワークの規模と、担った工程を書きます。

エンジニアリングの経験がある方は、扱ったトラフィック規模と、可用性や処理性能の面で何を改善したかを書きます。

管理部門の経験がある方は、対応したグループ会社の数と、連結決算や内部統制の実務経験を書きます。連結子会社の多い会社ではこの経験が効きます。

いずれの場合も、置かれていた状況、選んだ打ち手、動いた数値の3点を短く添えます。

まとめ

楽天グループ株式会社は東証プライム上場(証券コード4755)、IFRSを採用し決算期は12月です。第29期(2025年12月期)の連結売上収益は2兆4,965億円で5期連続の増収、一方で親会社の所有者に帰属する当期損失は1,778億円と5期連続の赤字です。総資産額は28兆8,044億円、親会社所有者帰属持分比率は3.4%で、金融事業を抱える構造を反映しています。従業員数は連結29,419名、提出会社9,989名(平均年間給与8,508,495円、平均年齢36.0歳、平均勤続6.3年)。提出会社のセグメント別内訳はインターネットサービス5,259名に対し、フィンテック1名、モバイル40名で、金融と通信は実質的に子会社側にあります。応募前に募集の掲載元がどの法人かを確認することをおすすめします。

よくある質問

Q. 楽天グループの年収はどのくらいですか。

A. 有価証券報告書(第29期・2025年12月期)によると、提出会社の平均年間給与は8,508,495円、平均年齢36.0歳、平均勤続年数6.3年、従業員数9,989名です。賞与および基準外賃金を含みます。ただしこれは提出会社の数値で、連結29,419名の平均ではありません。楽天銀行、楽天証券、楽天カード、楽天モバイルなどのグループ会社の水準は含まれていません。応募先の法人によって給与体系が異なるため、提示レンジは選考の過程でご確認ください。

Q. 5期連続の赤字ということは経営が危ないのですか。

A. 有価証券報告書によると、第25期(2021年12月期)から第29期(2025年12月期)まで、親会社の所有者に帰属する当期損失を計上しています。ただし同じ期間に売上収益は1兆6,817億円から2兆4,965億円へ1.5倍に伸びており、事業規模は拡大しています。第28期には税引前当期利益が162億円の黒字となりましたが、第29期は再び税引前も損失です。また親会社所有者帰属持分比率3.4%という数値は、銀行・証券・カードといった金融事業を抱える構造を反映しており、事業会社と同じ物差しでは読めません。判断は公開されている数値をもとにご自身で行ってください。

Q. 楽天銀行や楽天モバイルで働きたい場合、どこに応募すればよいですか。

A. 有価証券報告書によると、提出会社9,989名のセグメント別内訳は、インターネットサービス5,259名、全社(共通)4,689名、モバイル40名、フィンテック1名です。一方、連結ではフィンテックに6,217名、モバイルに4,333名が所属しています。つまり金融と通信の人員はほぼすべて子会社側にいます。楽天銀行、楽天証券、楽天カード、楽天モバイルはいずれも別法人ですので、これらの事業に関わりたい場合は、募集の掲載元がどの法人かを確認してから応募することをおすすめします。法人が違えば給与体系も評価制度も異なります。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)