ROXXの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
有価証券報告書によると、株式会社ROXXの直近期は売上高4,513,177千円(前期比29.8%増)、営業損失721,927千円、経常損失767,152千円。一方で当期純利益は1,051,362千円(前期は当期純損失499,941千円)。本業は赤字なのに最終利益が黒字という構造で、理由は「back check」事業の売却です。提出会社の平均年間給与は5,606千円、平均年齢29.7歳、平均勤続年数2.0年。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。
会社概要とノンデスクワーカーという市場
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社ROXX(ROXX,inc.) |
| 代表者 | 代表取締役社長 中嶋 汰朗 |
| 本店所在地 | 東京都新宿区新宿六丁目27番30号 |
| 上場区分 | 東証グロース(2024年9月25日上場) |
| 決算期 | 9月期(第12期は2024年10月1日〜2025年9月30日) |
| ミッション | 「時代の転換点を創る」 |
| セグメント | HR tech事業の単一セグメント |
| 資本金 | 644,443千円 |
| 従業員数 | 305名〔ほか平均臨時雇用33名〕(前期285名) |
この記事で扱う数値は、すべて有価証券報告書に記載されたものです。連結財務諸表は作成されていません(関係会社の状況は「該当事項はありません」)。
対象とする市場
有価証券報告書は、この会社が狙う市場を数字で示しています。
| 指標 | 数値 | 出所 |
|---|---|---|
| ノンデスクワーカーの労働者数 | 全就業者の約66% | 同社試算 |
| ノンデスクワーカーの年間転職者数 | 約255万人 | 同社試算 |
| ノンデスクワーカーの人材市場規模 | 約7,700億円 | 同社試算 |
| 日本の給与所得者のうち年収400万円以下 | 約半数 | 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査結果」 |
| 非大卒の割合 | 67% | 総務省「令和6年 労働力調査年報」 |
| 非正規雇用の割合 | 37% | 総務省「令和6年 労働力調査年報」 |
| 未経験者を募集する求人情報 | 3倍程度増加 | リクルート「未経験求人が2018年度比で3.2倍に増加。2022年度で急増」 |
**同社は「ホワイトカラー・医療領域の人材市場よりも大きな市場規模が存在する」と記載しています。**そして「既存の人材紹介サービスの多くは、専門性やキャリアを持つ即戦力の求人・転職ニーズのマッチングが主な領域であり、年収に比例した成果報酬、求職者・求人ニーズの違いから、ノンデスク領域へ進出するプレイヤーはまだ多くない」と説明しています。
評判の傾向
以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。
年収・評価制度
有価証券報告書によると、平均年間給与は5,606千円(賞与及び基準外賃金を含む)、平均年齢29.7歳、平均勤続年数2.0年です。評価制度の詳細については有価証券報告書に記載がありません。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
ワークライフバランス
**働き方の制度そのものについては、有価証券報告書に記載がありません。**開示されている指標では、**男性労働者の育児休業取得率は70.6%**です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
キャリア・成長機会
従業員数は**112名(第8期)→305名(第12期)**へ、4年で2.7倍になりました。当期は「Zキャリア」のプラットフォーム拡大に向けた求職者集客、AIを活用したプロダクト開発の強化に注力したと記載されています。今後については「転職支援のみならず、求人企業の採用効率の改善を実現する『AI面接官』等に加え、ノンデスクワーカーの生活を支える周辺領域への拡大も考えております」とされています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
社風・人間関係
労働組合は結成されていません(「労使関係については良好でございます」と記載)。管理職に占める女性労働者の割合は18.1%、**労働者の男女賃金差異は全労働者70.0%・正規雇用労働者71.1%**です。平均年齢29.7歳という若い組織です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
エージェントベストの見解
「経常損失767,152千円、当期純利益1,051,362千円」。この2行の間に何があったのか。有価証券報告書に答えが書かれています。
「『Zキャリア』を成長領域として更なる事業展開を進める方針のもと、会社分割により新設されたback check株式会社に『backcheck』事業を承継し、backcheck株式会社の当社所有の全株式をエン株式会社へ譲渡いたしました。」
| 項目 | 金額(千円) |
|---|---|
| 売上高 | 4,513,177 |
| 売上原価 | 760,233 |
| 売上総利益 | 3,752,944 |
| 販売費及び一般管理費 | 4,474,871 |
| 営業損失 | △721,927 |
| 経常損失 | △767,152 |
| 特別利益(関係会社株式売却・新株予約権失効) | +1,941,110 |
| 特別損失(減損損失) | △32,893 |
| 税引前当期純利益 | 1,141,064 |
| 当期純利益 | 1,051,362 |
**売上総利益3,752,944千円に対し、販管費が4,474,871千円。****販管費のほうが722百万円多い。**有価証券報告書はその中身を「求職者集客費用、人員の拡大に伴う人件費等の増加」と説明しています。**つまり、この会社はいま「集客と採用に、粗利以上を使っている」局面です。****そして、その資金の出どころが back check の売却でした。****関係会社株式の売却による収入1,950,000千円。**営業CFは△1,023,646千円ですが、投資CFが+1,669,961千円、財務CF(長期借入1,400,000千円等)が+788,905千円。結果として現金は4,030,176千円まで積み上がっています。****ここが応募者にとっての判断ポイントです。****back checkは、この会社が長く育ててきた2本柱の1本でした。当期の売上でも634,990千円(+9.5%)あり、伸びていた事業です。それを売って、Zキャリア1本に絞った。****当メディアがこの数か月に読んだ企業のなかで、似た構図はLIFULLでした。LIFULLは海外事業(LIFULL CONNECT)を非継続事業に分類し、連結従業員が840名減りました。ただしLIFULLは「不振事業の切り離し」。****ROXXは「伸びている事業を売って、もっと伸ばしたい事業に資源を集中する」という選択です。****これは強い意思決定であると同時に、後戻りできない意思決定でもあります。面接では3つ聞いてください。1つ目、「back check売却で、社内の人員配置はどう変わりましたか」。2つ目、「営業黒字化の目標時期はいつですか」。3つ目、「販管費のうち、求職者集客費用の比率はどのくらいですか」。
Zキャリアという三者プラットフォーム
**「Zキャリア」は、単なる人材紹介ではありません。**有価証券報告書は、次のように説明しています。
「Zキャリアは正社員希望の求職者、未経験人材を積極的に採用する求人企業、マッチング担う人材紹介会社の三者に対してプラットフォームサービスを提供しているため、一般的な人材紹介業のビジネスモデルと同様の求人企業からの成果報酬売上だけでなく、パートナー紹介会社(人材紹介会社)からも月額利用料を収受する収益構造を有しております。」
| 提供対象 | 売上の種類 | 内容 |
|---|---|---|
| 求人企業 | パフォーマンス収入(採用成果報酬) | 求人ごとに設定する採用成果報酬金額を受領(パートナー紹介会社が受け取る分を除く) |
| 求人企業 | パフォーマンス収入(採用事務手数料) | 採用成果報酬に20%を乗じた金額を受領 |
| パートナー紹介会社 | リカーリング収入(プラットフォーム利用料) | 契約期間、利用機能等に応じた複数プラン |
**パートナー紹介会社は約400社(2025年9月末時点)**と記載されています。同社は彼らに対し、「蓄積された決定実績や選考データ」(2018年1月以降)と「人材紹介事業のノウハウなど事業成長のコンサルティング」を提供しています。
開示されているKPI
| 指標 | 2024年9月期 Q1 | 2025年9月期 Q4 |
|---|---|---|
| GMV | 1,043百万円 | 1,646百万円 |
| テイクレート | 31.0% | 50.3% |
| 求職者登録数 | 285千人 | 547千人 |
| 成約単価 | 588千円 | 724千円 |
**テイクレートが31.0%→50.3%へ大きく上がっています。**有価証券報告書はその仕組みを説明しています。
「テイクレートに関しては、パートナー紹介会社を経由したGMVに対しては約17%程度となり、当社に所属するエージェントによる支援等により、パートナー紹介会社を経由しない場合には100.0%となります。このため、パートナー紹介会社を経由しないGMVのウエイトが上昇すると、テイクレートは向上することになります。」
**つまり、自社エージェントの比率が上がるほどテイクレートは上がる。**この会社の収益改善は、取扱高を増やすことと、自社経由の比率を上げることの2軸で進んでいます。
サービス別の実績と、これから
| サービス | 売上高(千円) | 前期比 |
|---|---|---|
| Zキャリア | 3,878,187 | 133.9% |
| back check | 634,990 | 109.5% |
| 合計 | 4,513,177 | 129.8% |
**back checkは会社分割により新設されたback check株式会社に承継され、その全株式がエン株式会社へ譲渡されました。**今後の売上はZキャリアが中心になります。
5期の推移
| 期 | 売上高(千円) | 経常損失(千円) | 当期純利益/損失(千円) | 従業員数 |
|---|---|---|---|---|
| 第8期(2021年9月) | 886,476 | △596,518 | △589,318 | 112名 |
| 第9期(2022年9月) | 1,214,068 | △748,993 | △841,628 | 131名 |
| 第10期(2023年9月) | 2,075,781 | △742,951 | △746,359 | 212名 |
| 第11期(2024年9月) | 3,476,794 | △497,651 | △499,941 | 285名 |
| 第12期(2025年9月) | 4,513,177 | △767,152 | +1,051,362 | 305名 |
**売上は5期で5.1倍。**一方、**経常損失は続いています。**有価証券報告書は第8期から第11期の損失理由を「マーケティング等の先行投資や今後の成長に向けた人員増加に伴う給料手当の負担等」と説明しています。
今後の方針
| 領域 | 内容 |
|---|---|
| AI面接官 | 求人企業の採用効率の改善を実現するサービスとして記載 |
| 周辺領域 | 「ノンデスクワーカーの生活を支える周辺領域への拡大」 |
| 市場環境 | リクルートワークス研究所「未来予測 2040」を引用し、労働人口の急激な減少を背景に採用需要は拡大すると認識 |
エージェントベストの見解
「平均年齢29.7歳、平均勤続年数2.0年」。当メディアがこの数か月に読んだ企業のなかで、最も若い部類です。
| 会社 | 平均年齢 | 平均勤続 | 平均年間給与 |
|---|---|---|---|
| ROXX | 29.7歳 | 2.0年 | 5,606千円 |
| ボードルア | 28歳 | 3.3年 | - |
| PR TIMES | 30.8歳 | 3.9年 | 6,630千円 |
| MS-Japan | 32.4歳 | 5.4年 | 5,431千円 |
| Macbee PlanetのAllAds | 29.2歳 | 3.6年 | 5,905千円 |
**29.7歳で勤続2.0年ということは、平均して27歳台後半で入社している計算になります。****そして、従業員数の推移がその理由を説明します。**112名(第8期)→131名→212名→285名→305名(第12期)。**4年で193名増えた。**新しく入った人が多ければ、平均勤続は当然短くなります。この構造を、事業と重ねて読むと意味が見えてきます。****この会社が扱うのは、ノンデスクワーカーの正社員転職です。****有価証券報告書によれば、日本の給与所得者の約半数が年収400万円以下、非大卒が67%、非正規雇用が37%。****物流・タクシーのドライバー職、建築、IT、店長職——正社員が担う業務の人材不足が対象領域です。この領域で求職者に向き合う仕事は、若い組織のほうが噛み合う可能性があります。****求職者の年齢層と、担当者の年齢層が近い。同社は「Zキャリアには2018年1月以降の選考データや採用決定実績が蓄積されており、求人情報ごとにどのような求職者が内定を獲得できる可能性が高いのかを確認することができます」と説明しており、経験の少ない担当者でもデータで補える設計になっています。一方で、応募者が直視すべき点もあります。****この会社はまだ営業赤字です。販管費4,474,871千円が売上総利益3,752,944千円を上回っている。back checkの売却益で当期純利益は黒字になりましたが、これは一度きりです。****次に何で黒字にするか。有価証券報告書が示す答えはテイクレートの向上です。パートナー紹介会社経由が約17%、自社エージェント経由が100.0%。自社比率を上げれば、同じGMVでも売上が増える。実際、テイクレートは31.0%(2024年9月期Q1)から50.3%(2025年9月期Q4)へ上がっています。GMVも1,043百万円から1,646百万円へ。****この2つが伸び続ければ、営業黒字は視野に入ります。面接では3つ聞いてください。1つ目、「自社エージェントとパートナー経由の比率は、今後どこを目指しますか」。2つ目、「求職者集客費用は、GMVに対してどのくらいですか」。3つ目、「入社2年で任される範囲を教えてください」。
働き方とキャリア形成の特徴
有価証券報告書から読み取れる特徴は、次のとおりです。
1. ノンデスクワーカー領域に特化している
全就業者の約66%、年間転職者約255万人、市場規模約7,700億円(同社試算)。
2. 三者プラットフォームである
求職者・求人企業・パートナー紹介会社(約400社)の3者に対してサービスを提供します。
3. 組織が若く、拡大している
平均年齢29.7歳、平均勤続2.0年。112名(第8期)→305名(第12期)。
4. 事業を1本に絞った
back check事業を会社分割の上、エン株式会社へ譲渡。今後はZキャリアが中心です。
5. AI活用を進めている
「AIを活用したプロダクト開発の強化」に注力し、今後は「AI面接官」等を計画しています。
向いている人/向いていない人
向いている可能性がある人
- ノンデスクワーカーの転職支援に関心がある人……この領域に特化した数少ないプレイヤーです
- プラットフォーム型の人材事業を経験したい人……GMV・テイクレート・ARPUで管理される構造です
- 若い組織で裁量を持ちたい人……平均年齢29.7歳、4年で従業員が2.7倍になっています
- 社会課題に近い事業を選びたい人……「ノンデスクワーカーの正社員化を推進し、所得向上を目指す」と掲げています
- 成長投資のフェーズを理解できる人……販管費が売上総利益を上回る局面にあります
向いていない可能性がある人
- 黒字が安定した会社を選びたい人……第8期から当期まで経常損失が続いています
- 勤続年数の長い組織を好む人……平均勤続年数は2.0年です
- 複数事業を横断したい人……back check売却により、Zキャリアの単一事業に近い構成です
- 腰を据えて同じ仕事を続けたい人……AI面接官など新領域への拡大を計画しています
- 配当を重視する人……配当は実施していません
選考に向けた準備
1. テイクレートの仕組みを理解する
**パートナー紹介会社経由は約17%、自社エージェント経由は100.0%。****自社比率が上がるとテイクレートが上がる。**この構造を説明できると、収益モデルを理解していることが伝わります。
2. GMVと成約単価を押さえる
2025年9月期Q4でGMV 1,646百万円、成約単価724千円、求職者登録数547千人。取扱高・単価・登録者数の3つがどう連動するかを考えておきましょう。
3. back check売却の意味を自分の言葉で語る
伸びていた事業(+9.5%)を売って、Zキャリアに集中した。なぜその判断だったのかを自分なりに整理しておくと、事業への理解の深さが伝わります。
まとめ
- 株式会社ROXXは代表取締役社長 中嶋汰朗氏、9月決算、2024年9月25日に東証グロース上場。ミッションは「時代の転換点を創る」、HR tech事業の単一セグメントです
- 直近期は売上高4,513,177千円(前期比29.8%増)、営業損失721,927千円、経常損失767,152千円、当期純利益1,051,362千円。当期純利益の黒字はback check株式会社の株式譲渡に伴う関係会社株式売却益(特別利益1,941,110千円)によるものです
- 「back check」事業は会社分割により新設されたback check株式会社に承継され、その全株式がエン株式会社へ譲渡されました
- 「Zキャリア」の売上高は3,878,187千円(前期比133.9%)。求職者・求人企業・パートナー紹介会社約400社の三者に対するプラットフォームです
- KPIはGMV 1,646百万円、テイクレート50.3%、求職者登録数547千人、成約単価724千円(いずれも2025年9月期第4四半期)。テイクレートは**パートナー経由が約17%、自社エージェント経由が100.0%**です
- 従業員数は305名〔臨時33〕で、第8期の112名から4年で2.7倍。平均年間給与5,606千円、平均年齢29.7歳、平均勤続年数2.0年です
よくある質問
Q. ROXXの平均年収はいくらですか?
A. 有価証券報告書によると、平均年間給与は5,606千円(賞与及び基準外賃金を含む)、平均年齢29.7歳、平均勤続年数2.0年です。従業員数305名〔ほか平均臨時雇用33名〕の平均であり、職種や等級による差は含まれていません。同社は連結財務諸表を作成しておらず、この数字が会社全体の水準にあたります。
Q. 経常損失なのに当期純利益が黒字なのはなぜですか?
A. 「back check」事業を会社分割により新設したback check株式会社に承継し、その全株式をエン株式会社へ譲渡したためです。これに伴う関係会社株式売却益等の特別利益1,941,110千円が計上され、税引前当期純利益は1,141,064千円、当期純利益は1,051,362千円となりました。本業では営業損失721,927千円、経常損失767,152千円です。有価証券報告書は、販売費及び一般管理費4,474,871千円の増加要因を「求職者集客費用、人員の拡大に伴う人件費等の増加」と説明しています。
Q. どんな事業をしていますか?
A. ノンデスクワーカー向け転職プラットフォーム「Zキャリア」を運営しています。正社員希望の求職者、未経験人材を積極的に採用する求人企業、マッチングを担う人材紹介会社の三者にサービスを提供し、求人企業からの成果報酬(および採用成果報酬に20%を乗じた採用事務手数料)と、パートナー紹介会社からの月額利用料という2種類の収益を得ています。同社の試算では、ノンデスクワーカーは全就業者の約66%、年間転職者数は約255万人、人材市場規模は約7,700億円です。
※本記事は、株式会社ROXXの有価証券報告書(第12期)および公式サイトをもとに構成しています。数値は当該報告書に記載された時点のものです。募集要項や制度は変更される場合がありますので、応募前に公式採用ページを必ずご確認ください。口コミに関する記述は、公開されている投稿の傾向を要約したものであり、個別の投稿を引用したものではありません。
本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。