ヤプリの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

ヤプリ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/18

有価証券報告書によると、株式会社ヤプリの直近期は売上高6,056,126千円、営業利益882,764千円、親会社株主に帰属する当期純利益920,605千円。**Yappliの契約アプリ数は939、月次解約率(直近12カ月平均)は0.92%**です。3期前まで単体で年間9億円規模の赤字だった会社が、当期に初めて配当(1株13円)を出しました。提出会社の平均年間給与は7,047千円です。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。

会社概要とノーコードアプリ「Yappli」

項目内容
会社名株式会社ヤプリ
本店所在地東京都港区六本木三丁目2番1号 住友不動産六本木グランドタワー41階
上場区分東京証券取引所グロース市場(2020年12月マザーズ上場/2022年4月グロース移行)
設立2013年2月(東京都港区南青山にて資本金5,000千円でファストメディア株式会社として設立。2017年4月に現社名へ)
決算期12月期(第13期は2025年1月1日〜2025年12月31日)
資本金58,886千円
ミッション「デジタルを簡単に、社会を豊かに」
連結従業員数294名〔ほか平均臨時雇用5名〕
提出会社の従業員数290名〔5名〕
セグメントアプリ運営プラットフォーム事業の単一セグメント

この記事で扱う数値は、すべて有価証券報告書に記載されたものです。

何を売っている会社か

主力プロダクト「Yappli」は、有価証券報告書によれば「アプリ開発の専門知識を持たない企業担当者であっても、ノーコードでiOSおよびAndroidのネイティブアプリを開発・管理・運営することができるクラウド型プラットフォーム」です。プッシュ通知、会員証・ポイント管理、コンテンツ管理、アクセス分析等の機能が提供されています。

収益は「**サブスクリプション型を基本としており、主な収益は基本利用料および追加機能に係る利用料(オプション料金)**から構成されます」。契約数×単価×解約率で積み上がる構造です。

用途別の契約数構成比

ソリューション2024年12月期末2025年12月期末
Yappli for Marketing(顧客向け公式アプリ)66%62%
UNITE by Yappli(従業員向け社内アプリ/HR領域)11%15%
Yappli for Business(取引先向けポータル)9%7%
その他(大学・自治体・イベント等)15%15%
新規事業(Yappli WebX、Yappli MiniApp)1%

**マーケティング用途が主力ですが、比率は4ポイント下がり、HR領域が4ポイント上がっています。**有価証券報告書はHR領域について「主に人材業界、製造業、メーカー、労働組合等において導入されております」と記載しています。

契約アプリ数939と月次解約率0.92%

有価証券報告書に記載されたSaaSのKPIは次のとおりです。

指標2025年12月時点
Yappliの契約アプリ数939
月次解約率(直近12カ月平均)0.92%
月額利用料割合80%

損益の構造もあわせて見ます。

段階金額(千円)
売上高6,056,126
売上原価2,029,841
売上総利益4,026,285(売上総利益率66.5%
販売費及び一般管理費3,143,520
営業利益882,764
経常利益877,754
親会社株主に帰属する当期純利益920,605

※売上総利益率は売上総利益÷売上高から算出

売上原価が増えた理由は「契約アプリ数の増加に伴うサーバ費用、アプリマーケティングで発生した広告媒体費及び賞与」と説明されています。販管費の内訳は「人員増による人件費や展示会を中心とした新規顧客の獲得活動に伴う広告宣伝費、新規事業への投資による研究開発費」です。

評判の傾向

以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。

年収・評価制度

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は7,047千円、平均年齢35.5歳、平均勤続年数3.8年です(2025年12月31日現在)。賞与および基準外賃金を含みます。評価制度の詳細については、有価証券報告書に記載がありません。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

**制度の詳細は有価証券報告書に記載がありません。**開示されている指標では、**男性労働者の育児休業取得率は100.0%**です。従業員は提出会社290名に対し臨時雇用者(契約社員・パートタイマーを含む)が年平均5名で、ほぼ全員が正社員という構成です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

提出会社の従業員数は第9期215名→第10期249名→第11期256名→第12期268名→第13期290名と、5期で75名増えています。当期は2025年5月に「Yappli WebX」、2026年2月に「Yappli MobileOrder」「Yappli MiniApp」の提供を開始し、2025年11月には株式会社チューズモンスター(現・株式会社ヤプリフードコネクト)を子会社化しました。単一プロダクトからマルチプロダクトへ移る局面にあたります。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

労働組合は結成されていません(「労使関係は円満に推移しております」と記載)。管理職に占める女性労働者の割合は28.1%。労働者の男女の賃金の差異は**全労働者74.9%、正規雇用労働者76.2%、パート・有期労働者99.0%**です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

「月次解約率0.92%」。1%を切っているので優秀な数字ですが、当メディアが読んできたSaaSの有価証券報告書と並べると、位置づけが見えてきます。

会社指標直近の月次解約率
ヤプリYappli(契約アプリ数939)0.92%
Sansan「Sansan」(契約件数10,701件)0.49%
Sansan「BillOne」(有料契約件数3,932件)0.33%

0.92%は「年間で見ればおよそ1割の契約が入れ替わる」水準です。0.33%の会社とは、必要な新規獲得の量がまるで違います。**だから販管費3,143,520千円のうち、広告宣伝費と展示会費が重い。**この構造を理解しないまま「解約率1%未満のSaaSです」と面接で言うと、深掘りされたときに止まります。**もう1つ見るべきは「月額利用料割合80%」です。**裏を返せば、残り20%は初期構築費など月額以外の収入ということ。契約アプリ数939という数字は、1社あたりの単価が数十万円規模の中堅SaaSであることを示しています。**応募者としての読み方は3つ。**1つ目、**この会社の勝負どころは「解約を減らすこと」ではなく「1契約あたりの単価を上げること」**に見えます。マルチプロダクト戦略はそのための布石でしょう。2つ目、**HR領域(UNITE by Yappli)の構成比が11%→15%へ伸びている。**マーケティング用途が62%へ下がるなか、成長しているのはこちらです。3つ目、**カスタマーサクセスの経験がある人は、解約率と単価の両方に触れられる。面接では「解約を防いだ話」よりも「単価を上げた話」**のほうが刺さります。

3期連続赤字から黒字定着、そして初配当へ

提出会社(単体)の5期推移を並べます。

売上高(千円)当期純損益(千円)1株当たり配当
第9期(2021年12月)3,263,969△939,895
第10期(2022年12月)4,142,434△941,138
第11期(2023年12月)4,864,465△74,079
第12期(2024年12月)5,511,193+748,542
第13期(2025年12月)6,056,126+932,23513.00円(うち中間6.00円)

**売上は5期で約1.9倍。**損益は第10期の△941,138千円から第13期の+932,235千円へ、約19億円ぶんの改善です。当期の配当性向は17.9%。上場から5期を経て、初めて配当を出した期にあたります。

財務の状況も見ておきます。

項目金額(千円)
現金及び現金同等物2,204,480
長期借入金(1年内返済予定を含む)1,162,811
自己資本比率59.5%
自己資本利益率(ROE)37.4%
営業活動によるキャッシュ・フロー+776,575
投資活動によるキャッシュ・フロー△86,672
財務活動によるキャッシュ・フロー△445,226(長期借入金の返済227,796/自己株式の取得150,726 等)

稼いだ現金で借入を返し、自己株式を買い、配当を出した期という並びです。

一方、株主総利回りは14.7%(比較指標の東証グロース市場250指数は56.4%)。第9期の最高株価7,200円に対し、当期は最高1,282円・最低585円です。業績が改善する局面と、株価が評価される局面は一致していません。

アプリからDXPへ ― マルチプロダクトの現在地

有価証券報告書は、中長期の方針として「デジタルエクスペリエンスプラットフォーム(DXP)」への進化を掲げています。現在のラインアップは次のとおりです。

プロダクト提供開始内容
Yappli2013年ノーコードのネイティブアプリ運営プラットフォーム
Yappli CRM2021年10月プロダクト横断で顧客データを一元管理するデータ基盤
UNITE by Yappli2023年8月組織エンゲージメント向け(HR領域)
Yappli WebX2025年5月AI+ノーコードのウェブ構築プラットフォーム
Yappli MobileOrder2026年2月店舗向けモバイルオーダー
Yappli MiniApp2026年2月LINEミニアプリをノーコードで開発・運用

2025年11月には株式会社チューズモンスター(現・株式会社ヤプリフードコネクト)を子会社化し、LINEミニアプリ市場へ参入しました。第13期より連結財務諸表を作成しているのは、この子会社化によるものです。有価証券報告書は「今後も自社開発による機能拡張に加え、M&A等も含め必要に応じた手法を活用しながら、DXPのさらなる推進を図ってまいります」と記載しています。

エージェントベストの見解

**この会社を検討する方は、実際には「ノーコード/アプリ」という括りではなく、「単一プロダクトからマルチプロダクトへ移る途中のSaaS」という括りで比較しているケースが多く見られます。**判断が割れるのは、次の3点です。**1つ目、単価の伸ばし方。**ヤプリは契約アプリ数939、月額利用料割合80%。契約数を積むより、1契約あたりを厚くするフェーズに入っています。同じSaaSでも、契約件数1万件超で単価を上げているSansanのような会社とは、営業の仕事の中身が変わります。2つ目、黒字化の後に何をするか。当期は営業利益882,764千円で、借入返済・自己株式取得・初配当を実施しました。利益を株主に戻し始めた会社です。一方で新規プロダクトを3つ立ち上げ、M&Aも行っている。「守り」と「攻め」を同時にやる局面で、どちらの側で採用されるのかは配属で大きく変わります。**3つ目、プロダクトの数と組織の大きさ。**提出会社290名で、Yappli・CRM・UNITE・WebX・MobileOrder・MiniAppを抱えます。**1プロダクトあたりの人数は多くありません。**裁量は大きい代わりに、専任で1機能を磨き込む働き方にはなりにくい。面接で確認しておくべき質問は3つ。「配属プロダクトの契約数と単価はどれくらいか」「新規プロダクトの投資判断はいつ見直されるか」「Yappli本体と新規プロダクトで、評価の基準は同じか」。この3つに答えが返ってくる会社かどうかで、入社後の見通しはかなり変わります。

向いている人/向いていない人

向いている可能性がある人

向いていない可能性がある人

選考に向けた準備

公開情報の範囲では、選考プロセスの詳細は有価証券報告書に記載がありません。以下は開示情報から準備しておくとよい論点です。選考フローや面接内容は時期により変動しますので、最新の募集要項は公式採用ページでご確認ください。

1. 「契約数×単価×解約率」を自分の言葉で説明する

契約アプリ数939、月次解約率0.92%、月額利用料割合80%。この3つが売上6,056,126千円をどう作っているかを説明できると、事業理解が伝わります。

2. ノーコードという売り方を理解する

「アプリ開発の専門知識を持たない企業担当者」が使うことが前提のプロダクトです。**売る相手は情報システム部門とは限りません。**マーケティング部門・人事部門・店舗運営部門など、技術者ではない顧客にどう価値を伝えるかが問われます。

3. 赤字期と黒字期の両方に触れる

第10期に△941,138千円だった単体損益が、第13期に+932,235千円。この転換で何が変わったのかに自分なりの仮説を持って臨むと、志望動機が具体的になります。

まとめ

よくある質問

Q. ヤプリの平均年収はいくらですか?

A. 有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は7,047千円、平均年齢35.5歳、平均勤続年数3.8年です(2025年12月31日現在)。賞与および基準外賃金を含みます。対象は提出会社290名で、職種や等級による差は開示されていません。なお労働者の男女の賃金の差異は全労働者74.9%、正規雇用労働者76.2%と記載されています。

Q. 業績は黒字ですか?

A. 第13期(2025年12月期)は営業利益882,764千円、経常利益877,754千円、親会社株主に帰属する当期純利益920,605千円です。単体では第9期△939,895千円、第10期△941,138千円と赤字が続いていましたが、第12期に+748,542千円、第13期に+932,235千円と黒字が続いています。当期は1株13.00円の初配当を実施し、自己株式の取得(150,726千円)も行いました。自己資本比率は59.5%です。

Q. Yappli以外にどんなプロダクトがありますか?

A. データ基盤の「Yappli CRM」(2021年10月)、HR領域の「UNITE by Yappli」(2023年8月)、ウェブ構築の「Yappli WebX」(2025年5月)、店舗向けの「Yappli MobileOrder」と LINEミニアプリ向けの「Yappli MiniApp」(いずれも2026年2月)があります。契約数構成比では、Yappli for Marketingが62%、UNITE by Yappliが15%、Yappli for Businessが7%、その他15%、新規事業1%です。有価証券報告書は、これらを束ねたDXP(デジタルエクスペリエンスプラットフォーム)への進化を方針として掲げています。


※本記事は、株式会社ヤプリの有価証券報告書(第13期)および公式サイトをもとに構成しています。数値は当該報告書に記載された時点のものです。本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。募集要項や選考プロセスは変更される場合がありますので、応募前に各社の公式サイトでご確認ください。口コミに関する記述は、公開されている投稿の傾向を要約したものであり、個別の投稿を引用したものではありません。

出典

本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)