AIストームの評判・年収・選考対策|転職で押さえるべきポイント

AIストーム 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/12

事業区分は3つ、人が配置されているのは1つ

AIストームの有価証券報告書には、3つの事業区分が記載されています。ところが従業員の配置は、そのうち1つに集中しています。

事業区分(有価証券報告書の記載)

事業区分主要製品
AIアドバイザリー事業(旧ITコンサルティング事業)システムコンサルティング、ビジネスコンサルティング、CIO/CMO支援、Webマーケティング支援
AI&モルタル事業(旧デジタルサイネージ事業)LEDディスプレイ、LCDディスプレイ、アドトラック運用、ファンド組成
AIニュービジネス事業wifi-7販売、Storm Academy運営、AI技術開発

有価証券報告書の注記

AI&モルタル(旧デジタルサイネージ事業)及びAIニュービジネス事業は人員の配置は行われておりません

このため、セグメント別ではなく部門別で従業員数が開示されています。

部門別の従業員数(2025年12月31日現在)

部門従業員数
営業部門1名(2)
コンサルティング部門26名
管理部門7名
合計34名(2)

( )内は臨時雇用者数の年間平均人員(外数)です。

営業部門は1名

正社員1名と臨時雇用者2名。34名の会社で、営業の専任が1名という構成です。

この構成が示すもの

案件獲得が営業部門の人数に依存していないということです。コンサルタント自身が案件を取りに行く形か、既存顧客からの継続受注が中心か、いずれかの構造だと考えられます。

転職の観点

コンサルティング部門に入る場合、提案や関係構築まで担う可能性を前提に置くべきです。面接で確認しておきたい点です。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の情報は有価証券報告書および公式サイトをご確認ください。

売上は5期で約5.5倍、総資産も5倍

提出会社の経営指標等の推移(千円)

回次売上高経常利益当期純利益総資産額自己資本比率
第58期(2021年12月)480,074△63,982△129,4161,011,14884.1%
第59期(2022年12月)642,51323,86714,711985,87586.8%
第60期(2023年12月)671,1972,313△70,5551,199,20491.4%
第61期(2024年12月)1,422,760116,595147,5282,336,12550.1%
第62期(2025年12月)2,653,555259,476177,7995,059,48740.3%

直近1期で売上は約1.87倍

1,422,760千円から2,653,555千円へ。5期通算では約5.5倍です。

総資産も同じ勢いで増えている

1,011,148千円から5,059,487千円へ。約5倍です。

自己資本比率は91.4%から40.3%へ

第60期の91.4%が直近では40.3%。資産の増え方に対して、自己資本の増え方が追いついていないことを示しています。

キャッシュ・フローを見る(千円)

回次営業活動によるCF財務活動によるCF現金及び現金同等物の期末残高
第59期44,942△62,509698,477
第60期△115,549285,835680,583
第61期△867,762328,335255,382
第62期△1,033,5411,343,475384,100

営業CFは3期連続でマイナス

当期純利益は第61期・第62期とも黒字ですが、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスが続いています。その分を財務活動によるキャッシュ・フローで賄っている形です。

この差をどう読むか

利益が計上されるタイミングと、現金が入ってくるタイミングがずれていることを示します。有価証券報告書には、機動的な増資や金融機関からの融資を活用する方針が記載されています。

資本金の推移も動いている

483,468→483,468→633,458→95,000→458,236千円。第61期に大きく減り、第62期に増えています。

転職の観点

成長局面の会社では、事業の伸びと資金の動きを分けて見る必要があります。売上の伸びだけで判断せず、営業CFの推移まで確認するのが実務的です。

社名も事業も、この数年で入れ替わっている

有価証券報告書の沿革は、会社の性格が何度も変わってきたことを示しています。

年月出来事
昭和39年10月株式会社細谷組設立
平成7年9月商号を株式会社ビジネスバンクに変更。システムコンサルティング業務開始
平成7年11月SAPジャパンの製品に係る業務開始
平成9年7月日本ジェイ・ディ・エドワーズ(現日本オラクルインフォメーションシステムズ)の製品に係る業務開始
平成12年4月商号を株式会社ビジネスバンクコンサルティングに変更
平成15年9月日本証券業協会に株式を店頭登録
平成16年12月ジャスダック証券取引所に株式を上場
令和4年4月東京証券取引所スタンダード市場に移行
令和5年4月EV事業開始
令和5年10月デジタルサイネージ事業開始。CHAdeMO協議会の正会員登録
令和6年8月匿名組合を活用したファンド(SPC)の組成開始
令和7年4月商号を株式会社ジェクシードからAIストーム株式会社に変更
令和7年7月株式会社ゼアーと資本業務提携
令和7年10月系統用蓄電池事業開始

建設会社から始まっている

昭和39年設立の細谷組が起点です。現在のIT・AI関連事業とは、まったく別の出発点でした。

直近3年で新事業が4つ

EV、デジタルサイネージ、ファンド組成、系統用蓄電池。毎年のように新しい領域に入っています。

商号変更は2025年4月

ジェクシードからAIストームへ。事業区分の名称も、ITコンサルティング事業がAIアドバイザリー事業、デジタルサイネージ事業がAI&モルタル事業へと変わっています。

転職の観点

募集ポジションの位置づけが、数年前とは違っている可能性があります。求人票の職種名だけでなく、担当する事業がいつ始まったものかを確認する価値があります。

関係会社

区分会社名議決権事業内容
関連会社ビジネスロボット株式会社(東京都中央区)所有27.59%サービスロボットの販売/リース/レンタル
その他の関係会社GX PARTNERS CO.,LIMITED(香港)被所有21.47%投資業

連結財務諸表は作成されていない

第59期に連結子会社であった株式会社XYEEDの重要性が乏しくなり連結の範囲から除外され、連結子会社が存在しなくなったため、第59期以降は連結財務諸表を作成していないと注記されています。

平均年間給与6,341,390円をどう見るか

提出会社の状況(2025年12月31日現在)

項目数値
従業員数34名(2)
平均年齢41.8歳
平均勤続年数8.5年
平均年間給与6,341,390円

平均年間給与は賞与を含む金額です。

平均入社年齢は33.3歳

41.8歳から8.5年を引くと33.3歳。中途採用が中心の構成が読み取れます。

職種統計と比べる

区分平均年収平均年齢労働時間有効求人倍率
ITコンサルタント889万円38.3歳月173時間0.89

区分の水準を下回る

6,341,390円はITコンサルタントの区分(889万円)を下回ります。**ただし、34名という母数の小ささには注意が必要です。**管理部門7名を含む全社平均であり、コンサルタント職の水準を直接示すものではありません。

多様性の指標は記載されていない

女性活躍推進法および育児・介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略していると有価証券報告書に明記されています。管理職女性比率、男性育休取得率、男女の賃金差異は確認できません。

労働組合

労働組合は結成されていませんが、労使関係は円満に推移しているとされています。

エージェントベストの見解

公開されている平均年間給与6,341,390円は、管理部門7名を含む34名全体の平均です。34名という母数では、数名の入退社で平均が大きく動きます。ITコンサルタントの職種統計(889万円)を下回る数字ですが、これをもって水準が低いと決めつけるのも早計です。母数が小さい会社の平均値は、そもそも比較に向いていません。ではどこを見るか。有価証券報告書には、中期経営計画の重点戦略のひとつとして人材戦略が挙げられ、人材の採用・育成・多能化への戦略的投資と従業員満足度の向上が記載されています。方針が公表されているので、面談で進捗を聞くことができます。あわせて、提示レンジのうち固定部分と変動部分の内訳、そして評価の頻度を確認してください。34名の組織では、評価者との距離が近いぶん、評価の基準が明文化されているかどうかが待遇に直結します。

選考で確認しておきたいこと

  1. 配属予定の部門と、その部門の現在の人数
  2. 案件獲得の役割分担(コンサルタントが提案まで担うのか)
  3. 担当する事業が、いつ始まった事業か
  4. 提示レンジの固定部分と変動部分の内訳、評価の頻度
  5. ERP関連(SAP/JD Edwards系)の案件比率
  6. 新規事業に配置転換される可能性

1つ目と2つ目は、営業部門が1名、コンサルティング部門が26名という構成を踏まえた確認です。

3つ目と6つ目は、直近3年でEV、デジタルサイネージ、ファンド組成、系統用蓄電池と新事業が続いているためです。

5つ目は、沿革にSAPジャパン、日本ジェイ・ディ・エドワーズの製品に係る業務開始が記載されており、ERPが事業の起点であるためです。有価証券報告書にも、原点に回帰しERPソリューションに関連するコンサルティングを拡大する方針が記載されています。

IT系コンサルティングの転職難易度はITコンサルの転職難易度もあわせてご覧ください。

エージェントベストの見解

規模の小さい上場企業を受けるときに、面接の終盤で問われやすいのは「うちで何を立ち上げられますか」という主旨の質問です。34名の会社では、既存の役割に人をはめる余地が限られます。だから、いま社内にない機能を持ってこられるかが焦点になります。ここで詰まるのは、前職の大きな組織で回っていた仕組みの一部を担当していた方です。自分がやっていたことを、その仕組みから切り離して説明できないと、話が噛み合いません。準備としては、直近の担当業務について「自分がいなくなったら誰がどう困ったか」を書き出してください。困った内容が具体的であるほど、その機能は自分に紐づいていたということです。逆に、代わりがすぐ立った業務は、規模の小さい会社では評価されにくい。この切り分けを済ませてから臨むと、受け答えが変わります。

まとめ

AIストームについて、有価証券報告書(第62期・2025年12月期)から確認できる点を整理します。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。統計の数値は調査区分全体のものであり、特定の企業の実態を示すものではありません。最新の募集要項や選考プロセスは公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 平均年間給与6,341,390円は、コンサルタント職の水準ですか。

A. これは管理部門7名を含む従業員34名全体の平均です。職種別の内訳は開示されていません。母数が小さいため、数名の入退社で平均が動きます。提示レンジを個別に確認するのが実務的です。

Q. 売上が5期で約5.5倍というのは、どう読めばよいですか。

A. 売上高は480,074千円から2,653,555千円へ伸びています。一方で営業活動によるキャッシュ・フローは3期連続でマイナスで、財務活動によるキャッシュ・フローで補っている状態です。自己資本比率も91.4%から40.3%へ低下しています。成長の中身は、売上だけでなくキャッシュ・フローと合わせて見ることをおすすめします。

Q. どの事業に配属されますか。

A. 事業区分は3つありますが、有価証券報告書には「AI&モルタル事業及びAIニュービジネス事業は人員の配置は行われておりません」と記載されています。従業員34名のうち26名がコンサルティング部門です。ただし新規事業が続いているため、今後の配置は面接で確認する価値があります。

Q. 社名が変わったのはいつですか。

A. 2025年4月に株式会社ジェクシードからAIストーム株式会社へ変更されています。あわせて事業区分の名称も、ITコンサルティング事業がAIアドバイザリー事業、デジタルサイネージ事業がAI&モルタル事業に変更されています。

出典

本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)