ディー・エヌ・エーの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
株式会社ディー・エヌ・エーの2026年3月期の有価証券報告書には、提出会社の平均年間給与が11,179千円、対前事業年度増減率26.6%と記載されています。1年で26.6%増という数字は珍しく、有価証券報告書は注記でその理由を説明しています。この記事では、一次情報をもとに事業構造・年収・働き方を整理し、選考で何を準備すべきかまで扱います。
会社概要と5つのセグメント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社ディー・エヌ・エー |
| 上場区分 | 東証プライム(証券コード2432) |
| 決算期 | 3月 |
| 会計基準 | IFRS |
| 従業員数 | 連結2,483名/提出会社1,400名(2026年3月31日現在) |
| 事業 | ゲーム/ライブストリーミング/スポーツ・スマートシティ/ヘルスケア・メディカル/新規事業・その他 |
第28期(2026年3月期)のセグメント別の実績です。
| セグメント | 売上収益 | 前期比 | セグメント利益/損失 |
|---|---|---|---|
| ゲーム | 64,356百万円 | △17.6% | 29,656百万円 |
| ライブストリーミング | 39,790百万円 | △1.9% | 3,984百万円 |
| スポーツ・スマートシティ | 32,751百万円 | +4.5% | 1,795百万円 |
| ヘルスケア・メディカル | 8,725百万円 | △19.0% | 損失2,329百万円 |
| 新規事業・その他 | 2,493百万円 | △30.4% | 損失1,550百万円 |
連結全体では売上収益147,700百万円(前連結会計年度比9.9%減)、営業利益18,694百万円、税引前当期利益25,764百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益19,048百万円です。
前期との比較で見える変化
前連結会計年度(2025年3月期)のセグメント利益と並べると、事業ごとの向きが見えます。
| セグメント | 第27期 | 第28期 |
|---|---|---|
| ゲーム | 38,577百万円 | 29,656百万円 |
| ライブストリーミング | 損失201百万円 | 3,984百万円 |
| スポーツ・スマートシティ | 1,846百万円 | 1,795百万円 |
| ヘルスケア・メディカル | 損失3,619百万円 | 損失2,329百万円 |
| 新規事業・その他 | 損失134百万円 | 損失1,550百万円 |
ゲーム事業の利益が9,000百万円近く減った一方、ライブストリーミング事業が損失から約40億円の利益へ転じています。ヘルスケア・メディカル事業も損失が縮小しました。
会社全体としては減収減益ですが、セグメント単位では改善している事業と落ちている事業が混在しています。
第26期の大きな損失からの立て直し
もう少し長い期間で見ると、状況の把握が変わります。第26期(2024年3月期)の営業損失は28,270百万円、親会社の所有者に帰属する当期損失は28,682百万円でした。第27期に営業利益28,973百万円へ回復し、第28期は18,694百万円です。
親会社所有者帰属持分比率は第28期末で69.8%、資本合計は240,787百万円です。財務としては余力のある状態が保たれています。
評判の傾向
以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。
年収・評価制度
成果に応じて処遇が大きく動くという指摘が繰り返し見られます。有価証券報告書の記載もこれと整合的で、「挑戦を通じて優れた成果を出した人材には大胆に報いることを大切にしております」と明記されています。提出会社の平均年間給与は11,179千円で、対前事業年度増減率は26.6%です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
ワークライフバランス
事業とプロジェクトのフェーズによって繁忙の波が変わるという声が語られます。スポーツ事業は興行の日程に業務が紐づくため、他の事業とは働き方が異なります。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
キャリア・成長機会
ゲーム、ライブ配信、スポーツ、ヘルスケアと事業が分散しており、社内での異動が実質的な職種転換になり得るという傾向が挙げられます。連結従業員数は2,483名、提出会社は1,400名です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
社風・人間関係
数値で議論する文化だという傾向が語られます。有価証券報告書には、役員と従業員を通じて業績連動性・中長期的な企業価値向上との連動・成果に応じた公平公正な評価という基本思想が共通していると記載されています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
エージェントベストの見解
平均年間給与1,117万円、前年比26.6%増。この数字を見て「毎年これだけ上がる会社」と考えないでください。有価証券報告書の注記に理由が書いてあります。「2025年3月期におけるゲーム等の事業成果を背景とした増収を受け、当該成果に大きく寄与した従業員へ特別報奨金を支給いたしました。前年比で大幅増となった要因には、こうした2026年3月期の支給実績等が含まれております」。つまり26.6%増の中身は特別報奨金です。単年の一時金であり、基本給が26.6%上がったわけではありません。しかもその原資となったゲーム事業は、第28期には売上収益17.6%減、セグメント利益も9,000百万円近く減っています。翌期以降に同じ規模の報奨金が出る前提は置けません。面接では、提示レンジのうち固定給がいくらで、変動部分が何に連動するのかを必ず確認してください。この会社は変動の振れ幅が大きい設計です。
年収と従業員の内訳
有価証券報告書の従業員の状況(2026年3月31日現在)です。
提出会社の状況は次のとおりです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 従業員数 | 1,400名(外、臨時従業員99名) |
| 平均年齢 | 38.6歳 |
| 平均勤続年数 | 7年1ヶ月 |
| 平均年間給与 | 11,179千円 |
| 平均年間給与の対前事業年度増減率 | 26.6% |
平均年間給与は賞与および基準外賃金を含みます。増減率の注記については前述のとおり、特別報奨金の支給実績が要因として明記されています。
連結と提出会社のセグメント別従業員数を並べると、事業ごとの法人の分かれ方が見えます。
| セグメント | 連結 | 提出会社 |
|---|---|---|
| ゲーム | 744名 | 629名 |
| ライブストリーミング | 269名 | 142名 |
| スポーツ・スマートシティ | 381名 | 92名 |
| ヘルスケア・メディカル | 525名 | 22名 |
| 新規事業・その他 | 63名 | 37名 |
| 全社(共通) | 501名 | 478名 |
| 合計 | 2,483名 | 1,400名 |
ヘルスケア・メディカル事業は連結525名に対し提出会社22名です。人員のほとんどが子会社側にいます。スポーツ・スマートシティ事業も連結381名に対し提出会社92名で、プロ野球球団やスマートシティ関連の事業会社が別法人として存在することを反映しています。
一方、ゲーム事業は連結744名のうち629名が提出会社です。本体の中心はゲーム事業だと読めます。
働き方と労働環境
事業ごとに働き方の性格が異なる会社です。
ゲームとライブストリーミングはオンラインで完結する事業ですが、スポーツ・スマートシティ事業は興行と現場を伴います。ヘルスケア・メディカル事業は医療という制度のある領域で、顧客も自治体や医療機関を含みます。
同じ会社の中でも、配属される事業によって稼働の形が変わる構造です。勤務制度や福利厚生の詳細は各募集要項に記載があるため、応募前にご確認ください。
キャリア形成の特徴
同社でのキャリアを考えるうえで軸になるのは、事業ポートフォリオの動きです。
第26期に営業損失28,270百万円を計上し、第27期に回復、第28期は減益という推移をたどっています。この間にライブストリーミング事業が黒字化し、ヘルスケア・メディカル事業は損失を縮小させました。
こうした環境では、既に回っている事業を伸ばす経験と、赤字の事業を立て直す経験の両方が起こり得ます。どちらを望むかで入社後の満足度が分かれます。
有価証券報告書には、従業員給与等の決定方針について、業績連動性、中長期的な企業価値向上との連動、成果に応じた公平・公正な評価という基本思想が役員・従業員を通じて共通していると記載されています。報酬が業績に連動する設計であることが明示されています。
向いている人/向いていない人
向いている人
成果に応じた変動を受け入れられる方
有価証券報告書に「優れた成果を出した人材には大胆に報いる」と明記されています。変動の大きい設計です。
赤字事業の立て直しに関心がある方
ヘルスケア・メディカル事業は第28期もセグメント損失2,329百万円です。改善の途上にある事業があります。
ゲーム以外の領域にも関心がある方
連結ではヘルスケア・メディカル525名、スポーツ・スマートシティ381名が配置されています。
向いていない人
安定した年収の伸びを前提にしたい方
平均年間給与の26.6%増は特別報奨金が要因です。毎期同じ水準が続く前提は置けません。
事業や役割の変化を避けたい方
第26期の大幅損失から第27期の回復、第28期の減益と、状況が短期間で動いています。
エージェントベストの見解
この会社を「ゲームの会社」として受けに来る方に、人員の配置を見ていただきたいです。連結2,483名のうちゲーム事業は744名。ヘルスケア・メディカル事業は525名で、ゲームに次ぐ規模です。スポーツ・スマートシティも381名います。ただし提出会社で見ると景色が変わります。ヘルスケア・メディカルは22名、スポーツ・スマートシティは92名。人員のほとんどが子会社側です。つまり「DeNAでヘルスケアをやりたい」と考えたとき、応募すべき法人は本体ではないかもしれません。逆にゲーム事業は連結744名のうち629名が本体で、本体の中心はゲームです。求人の掲載元がどの法人かを確認してから応募してください。事業名と法人名が一致しない会社では、この確認を飛ばすと入社後に想定が崩れます。
選考に向けた準備
選考フローの考え方
キャリア採用の募集は職種ごとに公開されています。選考ステップは職種によって異なり、公開情報の範囲では書類選考を経て複数回の面接が設定される形が一般的とされていますが、時期やポジションにより変動します。最新の内容は公式の採用サイトでご確認ください。
応募前に確認したいのは、募集の掲載元がどの法人かという点です。連結2,483名に対し提出会社は1,400名で、事業によって所属する法人が異なります。
志望動機で問われること
「なぜインターネット領域か」と「なぜディー・エヌ・エーか」の2段で組み立てます。
後者の材料は有価証券報告書にあります。事業が5つのセグメントに分かれていること。第26期に営業損失28,270百万円を計上した後、第27期に回復し第28期は減益であること。ライブストリーミング事業が損失から3,984百万円の利益へ転じたこと。ヘルスケア・メディカル事業が損失を縮小させたこと。ゲーム事業は減収減益でも29,656百万円と最大の利益源であること。
このうちどのセグメントに関心があり、そこで自分の経験がどう効くのかまで話せると、下調べの深さが伝わります。
職務経歴書で見られるポイント
事業が分散している会社の中途採用では、担当した領域と動かした数値が読まれます。
ゲーム開発の経験がある方は、担当タイトルの規模と、自分が改善した指標を書きます。長期運営の経験があれば運営年数と継続率の推移まで書きます。
ライブ配信領域の経験がある方は、扱ったサービスの利用者規模と、配信者の獲得・定着に関わった経験があれば具体的に書きます。
スポーツ・興行の経験がある方は、担当した興行の規模と、チケット販売やスポンサー収入で動かした数値を書きます。
ヘルスケア領域の経験がある方は、対象とした顧客(自治体、医療機関、健康保険組合など)と、扱った制度の種類を書きます。
エンジニアリングの経験がある方は、扱ったトラフィック規模と、可用性や処理性能の面で何を改善したかを書きます。
いずれの場合も、置かれていた状況、選んだ打ち手、動いた数値の3点を短く添えます。
まとめ
株式会社ディー・エヌ・エーは東証プライム上場(証券コード2432)、IFRSを採用し決算期は3月です。第28期(2026年3月期)の連結売上収益は147,700百万円で前期比9.9%減、営業利益18,694百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益19,048百万円でした。セグメント別ではゲーム64,356百万円(利益29,656百万円)、ライブストリーミング39,790百万円(損失から3,984百万円の利益へ転換)、スポーツ・スマートシティ32,751百万円、ヘルスケア・メディカル8,725百万円(損失2,329百万円)、新規事業・その他2,493百万円です。提出会社の平均年間給与は11,179千円で対前事業年度増減率26.6%ですが、有価証券報告書はその理由を特別報奨金の支給と明記しています。またヘルスケア・メディカル事業は連結525名に対し提出会社22名で、事業によって所属法人が大きく異なります。応募前に募集の掲載元を確認することをおすすめします。
よくある質問
Q. ディー・エヌ・エーの年収はどのくらいですか。
A. 有価証券報告書(第28期・2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は11,179千円、平均年齢38.6歳、平均勤続年数7年1ヶ月、従業員数1,400名です。賞与および基準外賃金を含みます。対前事業年度増減率は26.6%ですが、注記に「2025年3月期におけるゲーム等の事業成果を背景とした増収を受け、当該成果に大きく寄与した従業員へ特別報奨金を支給いたしました。前年比で大幅増となった要因には、こうした2026年3月期の支給実績等が含まれております」と記載されています。単年の一時金が押し上げた数字であり、基本給の水準を示すものではありません。
Q. 業績は伸びているのですか。
A. 第28期(2026年3月期)の連結売上収益は147,700百万円で前期比9.9%減、営業利益は18,694百万円で前期の28,973百万円から減少しています。ただし少し長い期間で見ると、第26期(2024年3月期)は営業損失28,270百万円、当期損失28,682百万円という状況でした。第27期に回復し、第28期は減益という推移です。セグメント別では、ゲーム事業の利益が前期の38,577百万円から29,656百万円へ減った一方、ライブストリーミング事業は損失201百万円から利益3,984百万円へ転換し、ヘルスケア・メディカル事業も損失が3,619百万円から2,329百万円へ縮小しています。
Q. ヘルスケア事業に関わりたい場合、どこに応募すればよいですか。
A. 有価証券報告書によると、ヘルスケア・メディカル事業の従業員数は連結525名に対し提出会社は22名です。人員のほとんどが子会社側にいます。同様にスポーツ・スマートシティ事業も連結381名に対し提出会社92名です。一方、ゲーム事業は連結744名のうち629名が提出会社に所属しています。事業によって雇用する法人が異なるため、募集の掲載元がどの法人かを確認してから応募することをおすすめします。なおヘルスケア・メディカル事業は第28期の売上収益8,725百万円(前期比19.0%減)、セグメント損失2,329百万円で、投資が続いている段階です。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/14 時点の公開情報にもとづいて作成しています。