エフアンドエムの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

エフアンドエム 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/12

エフアンドエムは、個人事業主と中堅・中小企業のバックオフィス業務を支援する東証スタンダード上場企業です。大阪府吹田市に本店を置き、第36期(2026年3月期)の連結売上高は208億762万円、経常利益は39億38万円。連結従業員数は5期前の610名から990名へ増えました。社名からは事業内容が読み取りにくい会社ですが、有価証券報告書には5つの事業部門が明記されています。この記事では、第36期の有価証券報告書をもとに、事業構造・年収の実態・選考の準備を整理します。

5つの事業で構成される会社

有価証券報告書(第36期)に記載されている内容は、次のとおりです。

項目内容
会社名株式会社エフアンドエム(F&M CO.,LTD.)
代表者代表取締役社長 森中一郎
本店所在地大阪府吹田市江坂町1丁目23番38号
事業年度第36期(2025年4月1日〜2026年3月31日)
上場区分東京証券取引所(証券コード4771)
連結従業員数990名[外書172名](2026年3月31日現在)
連結子会社エフアンドエムネット株式会社(大阪府吹田市・システム開発事業)1社
労働組合結成されていない

事業部門と、その中身

有価証券報告書には、次の5部門が記載されています。

事業内容
アカウンティングサービス事業個人事業主および小規模企業に対する記帳代行等の会計サービス
コンサルティング事業中堅・中小企業向け管理部門支援、ISOおよびプライバシーマークの認証取得支援、補助金受給申請支援、経営改善計画の策定支援、講師派遣型研修
ビジネスソリューション事業「経営革新等支援機関推進協議会」の運営、人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」シリーズの販売
不動産賃貸事業自社が所有するオフィスビルの賃貸
システム開発事業連結子会社エフアンドエムネットのシステム開発事業等

このほか「その他」として、パソコン教室の本部運営およびFC指導事業が挙げられています。

経営の考え方

有価証券報告書には、日本の事業者の99%を占める個人事業主や中堅・中小企業に注力していること、そして「サービスの水道哲学」という企業哲学のもと、リーズナブルな価格で価値を提供する方針が記載されています。

経営指標としては、全社的にストック型ビジネスモデルを基盤としているため、契約継続率を重要な指標として捉えている、と明記されています。単発の受注を積み上げる形ではなく、継続課金を積み上げる構造です。

弥生との資本業務提携

沿革には、2024年8月に弥生株式会社と資本業務提携契約を締結した旨が記載されています。会計ソフト大手との提携であり、アカウンティングサービス事業やクラウドソフトの領域と関係する動きと読めます。

5期の推移

連結の主要な経営指標は、次のとおりです。

決算年月売上高経常利益親会社株主に帰属する当期純利益連結従業員数
2022年3月108億7,507万円22億5,675万円15億4,822万円610名
2023年3月126億9,968万円26億2,127万円18億8,134万円686名
2024年3月148億6,176万円21億4,390万円16億921万円834名
2025年3月170億6,637万円27億4,184万円18億1,433万円931名
2026年3月208億762万円39億38万円28億2,571万円990名

売上は5期で約1.9倍

108億7,507万円から208億762万円へ。毎期増収を続けています。経常利益は2024年3月期に一度落ちましたが、第36期は39億38万円と5期で最も高い水準です。

従業員数は610名から990名へ

5期で380名の増加です。売上の伸びと人員の伸びがほぼ並行しており、人を増やしながら成長してきた構造が読み取れます。

自己資本比率は74.7%

5期を通じて74%〜78%で推移しています。自己資本利益率は第36期で19.7%と、5期で最も高くなっています。

セグメント別に見た人員配置

連結従業員990名の内訳は、次のとおりです。

セグメント従業員数
アカウンティングサービス事業204名[外書31名]
コンサルティング事業383名[外書50名]
ビジネスソリューション事業223名[外書62名]
不動産賃貸事業-(専任者なし)
システム開発事業130名[外書9名]
その他7名[外書3名]
全社(共通・管理部門)43名[外書17名]
合計990名[外書172名]

最も人が多いのはコンサルティング事業

383名で、全体の約38.7%を占めます。次いでビジネスソリューション事業223名、アカウンティングサービス事業204名という構成です。この会社の主戦場は、中堅・中小企業の管理部門支援ということが、人員配置から読み取れます。

評判の傾向

年収・評価制度

成果に応じた評価という声が見られる一方、営業目標の達成が処遇に影響するという指摘もあります。福利厚生として報奨金の制度に言及する声も見られます。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

ワークライフバランス

セルフ大型連休制度やリフレッシュ休暇といった休暇制度への言及が見られます。一方、期末に向けた業務量の増加に触れる声もあります。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

キャリア・成長機会

中小企業の経営者と直接向き合える点を評価する声が中心です。担当する事業によって身につく専門性が異なるという指摘も見られます。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

社風・人間関係

数字への意識が高く、目標達成を重んじる文化という評価が中心です。落ち着いた環境を求める人には合わないという声も見られます。※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。

エージェントベストの見解

この会社で起きやすいミスマッチは、「コンサルティング事業」という名称から、経営戦略の立案をする仕事を想像して入るケースです。有価証券報告書に記載された事業内容は、中堅・中小企業向けの管理部門支援、ISOやプライバシーマークの認証取得支援、補助金の受給申請支援、経営改善計画の策定支援、講師派遣型研修。いずれも実務の伴走であり、戦略の提言ではありません。 そして383名という人員規模は、この事業が個社ごとの深い分析ではなく、標準化されたサービスを多数の顧客に届ける構造で成り立っていることを示します。契約継続率が重要指標であることも、その裏づけです。ここを理解せずに入ると、「思っていたコンサルと違う」となります。逆に、中小企業の実務課題を継続的に解決したい方には、これ以上ない環境です。面接では「1人が担当する顧客数」を聞いてください。数字を聞けば、仕事の性格はすぐに分かります。

年収の実態

有価証券報告書に記載された提出会社の従業員の状況は、次のとおりです。

項目内容
従業員数860名[外書163名]
平均年齢37.3歳
平均勤続年数7.3年
平均年間給与7,993,678円(賞与および基準外賃金を含む)
前事業年度からの増減率3.6%

平均年間給与799万円という水準

平均年齢37.3歳でこの水準は、上場企業のなかでも高いほうに位置します。ただし、この数値は提出会社860名の平均であり、5つの事業を横断した平均です。事業ごとの内訳は開示されていません。

注意したいのは「常用パートを含む」という注記

有価証券報告書の注記には、従業員数が常用パートを含む就業人員であることが記載されています。平均年間給与の分母がどう構成されているかは、数値を読むうえで押さえておくべき点です。

確認しておきたいこと

  1. 応募する事業部門の、等級ごとの標準的なレンジ
  2. 固定給と、インセンティブ・賞与の比率
  3. 賞与の算定根拠(全社業績・部門業績・個人目標の比重)
  4. 平均年間給与の伸び率3.6%が、どの層で実現しているか

働き方と、ストック型という構造

有価証券報告書には、福利厚生としてセルフ大型連休制度、リフレッシュ休暇といった休暇制度、および報奨金の贈呈が記載されています。

働き方を考えるうえで押さえておきたいのは、ストック型ビジネスモデルを基盤としているという点です。契約継続率が重要指標に置かれているということは、新規獲得だけでなく、既存顧客の維持が評価の対象になることを意味します。

そのうえで確認したいのは、次の点です。

本店は大阪府吹田市で、名古屋にも拠点があります。勤務地とエリアの範囲は、生活設計に直結するため事前の確認が必要です。

キャリアの積み上がり方

同社で積み上がるのは、中小企業の経営実務に関する横断的な知識です。会計、労務、認証、補助金、経営計画。1社の担当者としてではなく、多数の企業を見る立場で経験できる点が特徴です。

この経験は、税理士事務所・社会保険労務士事務所、中小企業向けSaaS企業のカスタマーサクセスや営業、金融機関の法人営業などで評価されます。「オフィスステーション」のようなクラウドソフトを扱う経験は、SaaSの導入支援というスキルセットとしても市場性があります。

一方で、大企業向けの戦略コンサルティングや、M&Aアドバイザリーといった領域には、経験が直接つながりにくくなります。顧客の規模と課題の性質が異なるためです。

向いている人/向いていない人

中小企業の現場に関心がある人

顧客は個人事業主と中堅・中小企業です。経営者との距離が近い環境で働きたい方に向きます。

継続的な関係を築ける人

契約継続率が重要指標に置かれています。売って終わりではなく、使い続けてもらう関係を作れる方に合います。

成長する組織で役割を広げたい人

5期で従業員が610名から990名へ増えました。組織が拡大する局面で、新しい役割を取りにいける方には機会があります。

大企業向けの戦略立案をしたい人

事業内容は中小企業の実務支援です。経営戦略の提言を主業務としたい方には、仕事の性格が異なります。

数値目標との距離を置きたい人

ストック型とはいえ、契約の獲得と維持が事業の柱です。目標管理の下で働くことに負担を感じる方には合いにくい構造です。

エージェントベストの見解

平均年間給与799万円という数字は、この会社を検討するうえで魅力的に映ります。ただし読み方には注意が要ります。第一に、対象は提出会社860名で、5つの事業を横断した平均です。事業ごとの内訳は開示されていません。人員が最も多いのはコンサルティング事業の383名ですが、システム開発事業や管理部門も含めた全体の平均であることを踏まえる必要があります。第二に、注記のとおり従業員数には常用パートが含まれます。第三に、平均年齢37.3歳・平均勤続年数7.3年という構成は、中途採用で入って数年経った層が中心であることを示します。つまり、入社直後の提示額がこの水準になるとは限りません。面接では「同じ職種・同じ等級の人の年収レンジ」を聞いてください。平均値ではなく、自分が入る位置の数字を確認することが、入社後のギャップを防ぎます。

選考に向けた準備

選考フローについて

公開情報では、書類選考ののち複数回の面接という構成がとられているとされています。職種によっては適性検査が課される場合があるとされますが、内容と回数はポジションと時期によって変動します。最新の募集要項は公式サイトでご確認ください。

志望動機の組み立て

「なぜ中小企業支援か」と「なぜこの会社か」を分けます。後者では、5つの事業のうちどこに関心があるのかを具体的に語れるかが効きます。事業の区分は有価証券報告書に明記されているため、調べたうえで応募していることが伝わります。

職務経歴書で見られる点

法人営業の経験があれば、担当社数、平均単価、継続率、新規と既存の比率を数字で書きます。会計・労務の実務経験がある方は、扱った業務範囲と処理件数を明記してください。**「顧客に寄り添った」ではなく「何社を担当し、どの指標をどこまで動かしたか」**が読み取れる書き方が通ります。

まとめ

エフアンドエムについて、有価証券報告書(第36期)から確認できる点を整理します。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 平均年収799万円は、どの範囲の数字ですか。

A. 有価証券報告書に記載された提出会社860名の平均年間給与で、賞与および基準外賃金を含みます。常用パートを含む就業人員が対象であり、5つの事業を横断した平均です。事業別の内訳は開示されていないため、応募職種の等級レンジを面接で確認することをおすすめします。

Q. コンサルティング事業ではどんな仕事をしますか。

A. 有価証券報告書には、中堅・中小企業向けの管理部門支援、ISOおよびプライバシーマークの認証取得支援、補助金受給申請支援、資金繰り改善のための経営改善計画の策定支援、講師派遣型研修サービスが挙げられています。戦略立案よりも実務の伴走が中心の内容です。

Q. 勤務地はどこになりますか。

A. 本店は大阪府吹田市江坂町で、名古屋支店の記載もあります。応募するポジションによって勤務地とエリアの範囲が異なるため、募集要項でご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)