FRONTEOの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

FRONTEO 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/4

FRONTEOは、自社開発のAI「KIBIT」を軸に、訴訟支援やフォレンジック調査、創薬支援などを手掛ける東証上場企業です。上場しているため、平均年間給与も従業員構成も有価証券報告書で確認できます。ただしその数字は、事業構成が数年で大きく動いた後のものです。この記事では、第23期の有価証券報告書で確認できる実数を軸に、会社の輪郭と選考への向き合い方を整理します。

3事業セグメント・連結272名の上場企業

項目内容
会社名株式会社FRONTEO(FRONTEO, Inc.)
上場区分東京証券取引所(証券コード 2158)
本店所在地東京都港区港南二丁目12番23号
事業セグメントライフサイエンスAI事業/リスクマネジメント事業/DX事業
連結従業員数272名(2026年3月31日現在、ほか平均臨時雇用者41名)
提出会社の従業員数170名(同上、ほか23名)
提出会社の平均年齢43.8歳
提出会社の平均勤続年数4.1年
提出会社の平均年間給与9,064,814円(賞与および基準外賃金を含む)

数値はいずれも第23期(2025年4月1日から2026年3月31日、2026年6月23日提出)の有価証券報告書によります。

セグメントごとの人員配分で事業の重心が分かる

有価証券報告書には、セグメント別の従業員数が記載されています。

セグメント連結(人)提出会社(人)
ライフサイエンスAI事業53(5)53(5)
リスクマネジメント事業115(17)106(17)
DX事業104(19)11(1)
合計272(41)170(23)

括弧内は臨時雇用者の年間平均人員です。

この表から読み取れることが2つあります。ひとつは、人員が最も多いのがリスクマネジメント事業だということ。もうひとつは、DX事業の104名のうち提出会社に所属するのは11名にとどまり、大半が子会社側にいるということです。

有価証券報告書の注記では、前連結会計年度末に比べ従業員数が66名増加したのは、主として2025年4月30日付で株式会社アルネッツを子会社化したことによる旨が示されています。DX事業の人員増は、この子会社化によるものと考えられます。

5期の推移が示す事業構造の変化

有価証券報告書に掲載されている5期分の推移を並べると、この会社が経験してきた変動が見えます。

決算年月連結売上高(千円)連結従業員数(人)
第19期2022年3月10,932,768310
第20期2023年3月7,215,270288
第21期2024年3月7,375,273225
第22期2025年3月6,099,403206
第23期2026年3月7,643,356272

売上高は第19期の109億円から第22期の61億円まで落ち込み、第23期に76億円へ回復しています。従業員数も310名から206名まで減り、直近で272名へ増えました。

損益面では、第20期に経常損失1,292,518千円、第21期に親会社株主に帰属する当期純損失2,843,119千円を計上しています。第22期以降は経常利益543,866千円、675,093千円と黒字が続いています。

つまり、いまは回復・再拡大の局面にあります。応募を検討する立場からは、「安定した会社」ではなく「立て直しを終えて再び伸ばそうとしている会社」として見るのが実態に近いと思われます。

掲げているのは「KIBIT」を核とした事業ポートフォリオ

有価証券報告書の人材戦略の項では、ライフサイエンスAI事業、リスクマネジメント事業、DX事業の推進を通じて、方程式駆動型AI「KIBIT」を核とした事業ポートフォリオの強化を図り、中期経営計画(ステージ4)の達成および中長期的な企業価値向上を目指す旨が示されています。

人材については、AI創薬分野をはじめとした高度専門領域における人材の確保・育成に注力している旨が明記されています。

口コミに現れる評価と、その読み方

以下は、公開されている口コミの傾向を整理したものです。個別の書き込みを引用したものではありません。

年収・評価制度

水準についての受け止めは分かれます。職種と職位による差が大きいという指摘が共通しています。採用サイトでは成果主義の評価体系を採用している旨が公式に示されており、評価の軸は明確な設計です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

稼働についての評価が分かれるテーマです。案件のフェーズによって負荷が高くなるという指摘がある一方、採用サイトでは月初に前月の残業時間を集計して各部門マネージャーへ報告し、残業が多い社員についてはマネージャーへの注意喚起と面談を実施する運用が示されています。原則として休日出勤は認めておらず、例外時は振替休日を取得する運用である旨も明記されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

特定の専門領域に深く入れる点を挙げる声が見られます。他方、事業構造が数年で変化してきたことに触れる指摘もあります。定期的な評価面談や1on1を通じてキャリア形成について意見交換を行う旨が公式に示されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

新卒入社者と中途入社者で受け止めが分かれるという指摘が複数見られます。女性が働きやすい環境だという評価がある一方、女性管理職の少なさを指摘する声もあります。この点は有価証券報告書の開示とも整合しており、当事業年度の管理職に占める女性労働者の割合は9.4%です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

有価証券報告書に載っている平均年間給与9,064,814円という数字は、そのまま自分の提示額として期待できるものではありません。これは提出会社の従業員170名の平均であり、連結従業員数は272名です。しかも提出会社の内訳を見ると、DX事業に所属するのは11名にとどまり、170名の大半はリスクマネジメント事業(106名)とライフサイエンスAI事業(53名)です。つまりこの平均は、AI創薬やeディスカバリといった高度専門領域の人員が中心の母集団の数字です。平均年齢43.8歳、平均勤続年数4.1年という構成も併せて読む必要があります。中途採用が9割を占める組織で勤続4.1年ということは、経験者が中途で入って専門性を発揮する設計だと分かります。判断材料にすべきは平均値ではなく、応募する事業セグメントと職種のレンジです。

平均年間給与906万円をどう読むか

上場企業であるため、報酬に関する数値は明確に開示されています。

第23期の有価証券報告書によると、提出会社の従業員数は170名(ほか臨時雇用者23名)、平均年齢43.8歳、平均勤続年数4.1年、平均年間給与9,064,814円で、対前事業年度増減率は0.7%です。平均年間給与には賞与および基準外賃金が含まれます。

参考として、厚生労働省のjob tagでは経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円(令和7年賃金構造基本統計調査ほか)、平均年齢を39.4歳としています。職種が異なるため直接の比較にはなりませんが、水準感の目安にはなります。

報酬の考え方についても、有価証券報告書に方針が記載されています。報酬は役割、成果および能力に応じた公正かつ合理的な水準とし、外部労働市場および当社グループの業績等を踏まえて決定するとされています。報酬体系は、職務価値に基づく基本給と業績・評価に連動する賞与を基本とし、各等級に求められる役割・責任および個人評価を反映して決定する旨が示されています。

採用サイトでも成果主義の評価体系を採用している旨、そして残業時間の多さは評価の対象にはならない旨が明記されています。

多様性に関する指標も開示されています。提出会社の当事業年度の数値は、管理職に占める女性労働者の割合9.4%、男性労働者の育児休業取得率100.0%、労働者の男女の賃金の差異は全労働者71.8%、正規雇用労働者70.0%、パート・有期労働者54.6%です。有価証券報告書では、給与規程や評価制度において男女で差異を設けていないものの、男性は管理職が多く含まれる一方で女性は若年齢層が多いこと、育児時短勤務の多くを女性が活用していることが差異の背景として説明されています。

残業を管理する仕組みが明文化されている

採用サイトのQ&Aには、働き方に関する具体的な運用が示されています。

月初に前月の残業時間を集計して各部門のマネージャーへ報告し、残業が多い社員に対してはマネージャーへの注意喚起と面談を実施する運用です。休日出勤は原則として認めておらず、例外的に発生した場合は振替休日を取得する運用である旨も明記されています。有給休暇については、時間単位や半日ごとの取得も導入されているとされています。

加えて、成果主義の評価体系を採用しており、残業時間の多さは評価の対象にならない旨が公式に示されています。

これらは制度としての記載であり、実際の運用は部門や案件によって差が出る可能性があります。ただし「長く働いた人が評価される」という設計ではないことは、公式に明言されています。

3つの事業がキャリアの方向を分ける

同社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、入る事業セグメントでキャリアが決まります。 ライフサイエンスAI事業(53名)、リスクマネジメント事業(106名)、DX事業(11名)と、提出会社の人員配分には大きな差があります。AI創薬に関わるのか、訴訟支援やフォレンジックに関わるのかで、積み上がる専門性がまったく異なります。

第二に、高度専門領域への投資が明示されています。 有価証券報告書では、AI創薬分野をはじめとした高度専門領域における人材の確保・育成に注力している旨が示されています。人材戦略として、経営戦略の実行に必要な人材の確保及び育成、職務・役割に応じた公正な人事・処遇制度の整備、従業員エンゲージメント及び生産性の向上、女性活躍推進を含む多様な人材が活躍できる組織づくりの4点が挙げられています。

第三に、評価と対話の仕組みがあります。 採用サイトでは、定期的な評価面談や1on1の実施を通じてキャリア形成について意見交換を行う旨が示されています。従業員エンゲージメントスコアや女性管理職比率等の指標を設定し、継続的にモニタリングと見直しを行っていることも有価証券報告書に記載されています。

向いている人/向いていない人

向いている人

特定の専門領域を深めたい方

ライフサイエンスAI、リスクマネジメント、DXという明確に分かれた事業構成です。AI創薬や訴訟支援といった専門性の高い領域で、腰を据えて積み上げたい方に接続します。

中途入社が前提の環境を求める方

採用サイトによると、新卒社員と中途社員の比率は概ね1対9で、中途採用者が大多数を占めます。特定の専門業界に対してサービスを提供する事業特性に起因すると説明されています。中途入社が例外ではない組織です。

成果で評価されたい方

成果主義の評価体系を採用しており、残業時間の多さは評価の対象にならない旨が公式に示されています。時間ではなく成果で見られる環境を望む方に合います。

向いていない人

安定した事業規模を前提にしたい方

5期の推移では、連結売上高が109億円から61億円まで減少し、直近で76億円へ回復しています。従業員数も310名から206名を経て272名へと変動しています。事業構成が動く局面が続いてきた会社です。

大規模組織の制度を求める方

連結272名、提出会社170名という規模です。数千人規模の組織のような分業や制度の厚みを前提にしたい場合、環境が合いにくい面があります。

エージェントベストの見解

この会社で起きやすいミスマッチは、「AIの会社」というイメージで応募し、実際の仕事が訴訟対応の証拠データを扱う地道な業務であることに戸惑う、というものです。提出会社170名のうち106名がリスクマネジメント事業に所属しています。この領域の中心は、訴訟や不正調査で発生する膨大な文書・データを解析し、必要なものを絞り込んでいく仕事です。AIはそのための道具であって、AIそのものを研究する仕事とは異なります。逆に、法務やコンプライアンスの実務経験がある方、データを丁寧に扱ってきた方には、経験がそのまま接続します。応募前に確認すべきは、募集ポジションが3つのセグメントのどれに属するかです。同じ会社でも、ライフサイエンスAIとリスクマネジメントでは日々の仕事が別物です。

中途9割の組織で行われる選考

選考プロセスの特徴

採用サイトのQ&Aでは、選考の進め方が具体的に示されています。

一次面接では、具体的な業務内容や期待する役割、業界の状況などを詳細に伝えることを徹底しているとされています。二次面接は原則として対面で実施し、会社の雰囲気を実際に感じてもらうとともに、経営に近い視点から選考を進める旨が示されています。いずれの面接でも逆質問の時間を十分に設け、疑問や不安を率直に解消できるようにしているとされています。

さらにオファーの段階では面談を実施し、職場環境、成果への期待、評価基準をすり合わせる旨も明記されています。

選考の場で会社側から情報を出す姿勢が明文化されている点は、応募者にとって有利に働きます。逆質問の時間が確保されているのであれば、そこで確認すべきことを事前に整理しておく価値があります。

志望動機で問われること

「なぜこの領域か」と「なぜFRONTEOか」の2段で組み立てます。

前者では、3つの事業セグメントのどこに関心があるのかを明確にします。ライフサイエンスAI、リスクマネジメント、DXでは、求められる背景がまったく異なります。

後者については、自社開発のAI「KIBIT」を核とした事業ポートフォリオという位置づけに触れられると準備の深さが伝わります。加えて、直近の業績が回復局面にあること、2025年4月にアルネッツを子会社化して人員が増えていることも、有価証券報告書から確認できる事実です。

職務経歴書で見られるポイント

中途採用が9割を占める組織では、書類は「即戦力として何ができるか」の観点で読まれます。

リスクマネジメント領域を志望する場合は、法務、コンプライアンス、内部監査、フォレンジック、データ分析といった経験を明示します。扱った案件の類型と、自分が担当した工程を分けて書きます。

ライフサイエンスAI領域であれば、製薬・医療分野での実務経験や、データサイエンスの経験が接続点になります。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。専門領域が明確に分かれている会社であるため、書類の冒頭で自分の専門を一行で示しておくと、読み手が接続先を判断しやすくなります。

まとめ

FRONTEOは、自社開発のAI「KIBIT」を核に、ライフサイエンスAI事業、リスクマネジメント事業、DX事業を展開する東証上場企業です。第23期(2026年3月期)の有価証券報告書によると、連結従業員数272名、提出会社170名、提出会社の平均年間給与は9,064,814円(平均年齢43.8歳、平均勤続年数4.1年)です。連結売上高は第19期の109億円から第22期の61億円まで落ち込み、第23期に76億円へ回復しました。従業員数も310名から206名を経て272名へ変動しています。採用は中途が9割を占め、選考では一次面接で業務内容と期待役割を詳細に伝え、二次面接を原則対面で行う運用が公式に示されています。応募にあたっては、3つの事業セグメントのどこに属するポジションかを確認することが出発点になります。

よくある質問

Q. FRONTEOの年収はどのくらいですか。

A. 第23期(2026年3月期)の有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は9,064,814円、対前事業年度増減率は0.7%です。賞与および基準外賃金を含んだ金額で、対象は従業員170名、平均年齢43.8歳、平均勤続年数4.1年です。ただし連結従業員数は272名であり、この平均はグループ全体の平均ではありません。報酬体系は職務価値に基づく基本給と業績・評価に連動する賞与を基本とし、各等級に求められる役割・責任および個人評価を反映して決定される旨が有価証券報告書に記載されています。

Q. 中途採用の割合はどのくらいですか。

A. 採用サイトのQ&Aによると、新卒社員と中途社員の比率は概ね1対9で、中途採用者が大多数を占めます。特定の専門業界に対してサービスを提供しているという事業特性に起因すると説明されています。選考は一次面接で具体的な業務内容や期待する役割、業界の状況を詳細に伝え、二次面接を原則対面で実施する流れです。いずれの面接でも逆質問の時間が十分に設けられ、オファー段階でも職場環境や評価基準をすり合わせる面談が行われる旨が示されています。

Q. 残業は多いですか。

A. 採用サイトのQ&Aでは、月初に前月の残業時間を集計して各部門マネージャーへ報告し、残業が多い社員に対してマネージャーへの注意喚起と面談を実施する運用が示されています。休日出勤は原則として認めておらず、例外時は振替休日を取得する運用です。有給休暇は時間単位や半日ごとの取得も導入されています。加えて成果主義の評価体系を採用しており、残業時間の多さは評価の対象にならない旨が明記されています。実際の運用は部門や案件によって差が出る可能性があるため、選考の場でご確認ください。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/4 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)