キーエンスの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

キーエンス 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/5

株式会社キーエンスの有価証券報告書 第57期(2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は21,783,259円です。平均年齢は35.0歳。自己資本比率は94.6%。いずれも上場企業のなかで際立った数値です。この記事では、その背景にある事業の作り方を有報から整理します。

平均年齢35.0歳で平均年間給与2,178万円

項目第57期(2026年3月期)
提出会社の従業員数3,306人
平均年令35.0歳
平均勤続年数11.3年
平均年間給与21,783,259円

数値は有価証券報告書 第57期(自 2025年3月21日 至 2026年3月20日)によります。同社は3月20日決算です。有報には、平均年間給与が基準外賃金および賞与を含む旨の注記があります。

平均年齢35.0歳に対して平均勤続年数11.3年。差は約24年です。新卒で入り、そのまま在籍する構成が読み取れます。

なお男性労働者の育児休業取得率は84.7%(育児目的休暇を含む取得割合)、労働者の男女の賃金の差異は全労働者43.2%、正規雇用労働者43.7%、パート・有期労働者92.0%と記載されています。

連結の業績

年度売上高経常利益経常利益率親会社株主に帰属する当期純利益ROE
第53期(2022年3月)755,174百万円431,240百万円約57.1%303,360百万円14.85%
第54期(2023年3月)922,422百万円512,830百万円約55.6%362,963百万円15.56%
第55期(2024年3月)967,288百万円519,295百万円約53.7%369,642百万円13.95%
第56期(2025年3月)1,059,145百万円561,010百万円約53.0%398,656百万円13.48%
第57期(2026年3月)1,169,289百万円635,756百万円約54.4%445,185百万円13.53%

経常利益率は5期を通じて53%から57%の範囲にあります。売上高の半分以上が経常利益として残る構造です。

売上高は5期で約1.55倍、当期純利益は約1.47倍。

自己資本比率は93.5%から94.6%の範囲で推移しています。総資産3,670,655百万円に対して純資産3,471,472百万円。借入にほとんど頼らない構成です。

1人あたりの数字

連結従業員数は12,784人です。

指標数値
連結の1人あたり売上高約91,464千円
提出会社の1人あたり売上高約254,199千円

連結売上高1,169,289百万円を連結従業員12,784人で、提出会社売上高840,383百万円を提出会社従業員3,306人で割った参考値です。

有報の経営方針には「最小の資本と人で最大の付加価値を上げる」という考えが記載されています。この数字は、その方針が数値として表れたものと読めます。

有報から読み取れる範囲

以下は、有価証券報告書と公表情報から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

提出会社の平均年間給与は21,783,259円です。従業員3,306人、平均年令35.0歳、平均勤続年数11.3年。基準外賃金および賞与を含みます。有報には対前事業年度増減率の記載はありません。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

有報には労働時間の数値の記載はありません。男性労働者の育児休業取得率は84.7%(育児目的休暇を含む取得割合)と記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

電子応用機器の製造・販売を中心とする単一セグメントです。関係会社は連結子会社39社、関連会社1社。有報には対処すべき課題として「企画開発力の強化」と「海外事業の拡大」が挙げられています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

有報には「労使関係について特に記載すべき事項はありません」とのみ記載されています。労働組合の有無や組合員数の記載はありません。連結従業員数は12,784人です。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

平均年間給与21,783,259円という数字は目を引きますが、そこだけ見ても意味が分かりません。並べて読むべき数字は3つあります。1つ目は平均年令35.0歳。2つ目は提出会社の1人あたり売上高が約254,199千円であること。3つ目は経常利益率が約54.4%であること。この3つが同時に成り立っているということは、若い社員が1人で2.5億円規模の売上を担い、そのうち半分以上が利益として残る商売をしている、ということです。給与はその結果として配分されています。応募を検討する立場では、順序を逆にしないことです。高い給与が先にあるのではなく、高い付加価値を出す仕組みが先にあります。有報の経営方針にも「最小の資本と人で最大の付加価値を上げる」と明記されています。面接では、自分がその仕組みのどこで貢献できるかを話すことになります。給与を志望理由にすると、この会社の考え方と噛み合いません。

報酬について確認できること

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は21,783,259円です。従業員数3,306人、平均年令35.0歳、平均勤続年数11.3年。基準外賃金および賞与を含みます。

メーカー各社と並べると、水準の違いがはっきりします。

会社平均年間給与平均年齢提出会社の従業員数
株式会社キーエンス21,783,259円35.0歳3,306人
株式会社アドバンテスト10,977千円45.68歳2,033人
株式会社SCREENホールディングス10,802千円42.0歳653名
オムロン株式会社8,882千円44.5歳3,855人
株式会社堀場製作所8,209千円1,573名

各社の有価証券報告書によります。決算期が異なる会社が含まれます。

キーエンスの水準は、平均年齢が最も低いにもかかわらず、2番目のアドバンテストの約2倍にあたります。

なお有報には、労働者の男女の賃金の差異が全労働者43.2%、正規雇用労働者43.7%と記載されています。有報にこの差異についての補足説明はありません。

実額は選考の過程で確認してください。

直販体制という事業の作り方

有報の「事業の内容」によると、関係会社は連結子会社39社、関連会社1社で構成され、主な事業内容は電子応用機器の製造および販売です。

国内 — 提出会社が商品の開発、製造および販売を行っています。キーエンスソフトウェア株式会社が商品のソフトウェア開発を、キーエンスエンジニアリング株式会社が商品の製造を担っています。

海外 — 北米・中南米ではKEYENCE CORPORATION OF AMERICAほか3社、欧州ではKEYENCE DEUTSCHLAND GmbHほか4社、アジアではKEYENCE(CHINA)CO.,LTD.ほか11社の子会社等を通じて販売しています。

関係会社の状況を見ると、米国、ドイツ、英国、シンガポール、マレーシア、フランス、タイ、台湾、香港、中国、イタリア、カナダ、メキシコ、ベルギー、ブラジルなどに「電子応用機器の販売」を主要な事業の内容とする100%子会社が並びます。

有報の対処すべき課題には次の記載があります。

企画開発力の強化 — 付加価値の源泉は商品であるという認識のもと、強みであるグローバル直販体制を活かし、開発・営業部門が連携した商品の企画開発力をさらに強化する。「世界初」「業界初」となる商品の持続的な創造を目指す。

海外事業の拡大 — 海外の市場規模と比べ商品の浸透度は未だ小さく、大きな成長余地がある。国内と同様に直販体制の推進を図ることが重要である。

商品としては、ファクトリー・オートメーション向けのセンサ、測定器、画像システム機器、レーザマーカのほか、研究開発向けのマイクロスコープ、物流・小売向けのコードリーダが挙げられています。

代理店を通さず、開発と営業が直接つながる。この構造が、経常利益率54.4%という数字の背景にあると読めます。

この環境で積める経験

この会社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、1人あたりの担当範囲が大きいです。 提出会社の1人あたり売上高は約254,199千円。連結でも約91,464千円です。

第二に、直販体制です。 有報には「グローバル直販体制」が強みとして記載され、開発・営業部門の連携が課題として挙げられています。

第三に、海外の伸びしろを課題としています。 有報には、海外の市場規模と比べ商品の浸透度は未だ小さく、大きな成長余地があると記載されています。

向いている人/向いていない人

向いている人

顧客の現場に入り込む営業を志向する方

直販体制のため、代理店を挟まず顧客と直接やり取りします。開発・営業部門の連携が課題として挙げられています。

成果が処遇に反映される環境を求める方

平均年令35.0歳で平均年間給与21,783,259円。年齢によらず高い水準が示されています。

FA・センサの技術に関心がある方

商品はセンサ、測定器、画像システム機器、レーザマーカ、マイクロスコープ、コードリーダなどです。

向いていない人

業務の裁量より安定した手順を求める方

提出会社の1人あたり売上高は約254,199千円です。1人が担う範囲は相応に広いと考えられます。

労働環境の数値を事前に確認したい方

有報には労働時間の記載がなく、労働組合についても「特に記載すべき事項はありません」とのみ記されています。

エージェントベストの見解

面接で問われるのは、「顧客が言わなかったことをどう見つけたか」です。この会社の商品は、顧客が「これが欲しい」と言って生まれたものばかりではありません。有報にも「世界初」「業界初」となる商品の持続的な創造を目指すと記載されています。工場に入り、作業を見て、担当者本人も問題だと思っていないことに気づく。そこから商品が生まれる、という順序です。準備としてお伝えしているのは、自分の経験のなかで「相手が困っていると自覚していなかったことを見つけて、解いた話」を1つ用意しておくことです。要望に応えた話ではなく、要望が出る前に気づいた話。この違いが伝わるかどうかが分かれ目になります。もう1つ、この会社を志望する方の多くが年収の話から入ります。有報の順序は逆です。「最小の資本と人で最大の付加価値を上げる」が先にあり、給与はその配分です。順序を間違えずに話してください。募集の有無と職種は、必ず公式の採用ページでご確認ください。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

電子応用機器の製造・販売を中心とする単一セグメントのため、有報にセグメント別の従業員数や売上高の記載はありません。応募するポジションが開発、営業、生産、管理のどこにあたるかは募集要項で確認する項目になります。

また関係会社は連結子会社39社、関連会社1社です。国内はキーエンスソフトウェア株式会社(ソフトウェア開発)とキーエンスエンジニアリング株式会社(製造)、海外は各国の販売会社という構成です。応募先が提出会社かグループ会社かも確認してください。

なお同社は3月20日決算です。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜFA・センサか」と「なぜキーエンスか」の2段で組み立てます。

前者については、完成品メーカーや部品メーカーとの違いをどう捉えているかを説明します。センサや測定器は、他社の工場のなかで使われる製品です。

後者の材料は有報にあります。経常利益率が5期を通じて53%から57%の範囲にあること。自己資本比率94.6%という財務。提出会社の1人あたり売上高が約254,199千円であること。グローバル直販体制を強みとし、開発・営業部門の連携を課題としていること。海外の浸透度がまだ小さく成長余地があるとしていること。

利益率の高さを「なぜそうなるか」まで説明できると、事業の理解が伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

この会社の中途採用では、成果を数字で示せるかが強く読まれます。

営業の経験がある方は、担当した業界と顧客数、そして受注額や新規開拓件数を書きます。とくに顧客の現場に入って課題を見つけた事例は、この会社の事業の作り方に直結します。

技術開発の経験がある方は、担当した製品と、性能要件をどう満たしたかを書きます。「世界初」「業界初」を目指す方針が有報に記載されています。

生産技術の経験がある方は、扱った工程と、歩留まりやリードタイムの変化を書きます。

海外での勤務経験がある方は、担当した地域と、市場の立ち上げに関わった内容を書きます。海外事業の拡大が課題として挙げられています。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

株式会社キーエンスは東証プライム市場に上場する電子応用機器メーカーで、第57期(自 2025年3月21日 至 2026年3月20日)の連結売上高は1,169,289百万円、経常利益635,756百万円(経常利益率約54.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益445,185百万円、自己資本比率94.6%、ROE 13.53%、連結従業員数12,784人です。5期では売上高が約1.55倍、当期純利益が約1.47倍になり、経常利益率は53%から57%の範囲で推移しています。提出会社の従業員数は3,306人、平均年令35.0歳、平均勤続年数11.3年、平均年間給与21,783,259円(基準外賃金および賞与を含む)。連結の1人あたり売上高は約91,464千円、提出会社では約254,199千円です。電子応用機器の製造・販売を中心とする単一セグメントで、関係会社は連結子会社39社・関連会社1社。有報にはグローバル直販体制を強みとし、「企画開発力の強化」と「海外事業の拡大」を課題とする旨が記載されています。

よくある質問

Q. キーエンスの年収はどのくらいですか。

A. 有価証券報告書 第57期(2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は21,783,259円(従業員3,306人、平均年令35.0歳、平均勤続年数11.3年)です。基準外賃金および賞与を含みます。他のメーカーと比べると、アドバンテスト10,977千円(45.68歳)、SCREENホールディングス10,802千円(42.0歳)、オムロン8,882千円(44.5歳)で、キーエンスは平均年齢が最も低いにもかかわらず約2倍の水準です。実額は選考の過程でご確認ください。

Q. なぜ利益率が高いのですか。

A. 有価証券報告書には、強みとして「グローバル直販体制」が記載されており、開発・営業部門が連携した商品の企画開発力をさらに強化する方針が示されています。代理店を通さず顧客と直接やり取りすることで、現場の課題を商品開発に反映させる構造です。経営方針には「最小の資本と人で最大の付加価値を上げる」という考えが記載されています。第57期の経常利益率は約54.4%、提出会社の1人あたり売上高は約254,199千円(売上高840,383百万円÷従業員3,306人)です。

Q. どのような製品を扱っていますか。

A. 有報によると、ファクトリー・オートメーション向けのセンサ、測定器、画像システム機器、レーザマーカのほか、研究開発向けのマイクロスコープ、物流・小売向けのコードリーダを開発しています。事業は電子応用機器の製造・販売を中心とする単一セグメントで、セグメント別の記載は省略されています。海外については、北米・中南米、欧州、アジアに販売子会社を置く構成で、有報には海外の市場規模と比べ商品の浸透度は未だ小さく大きな成長余地があると記載されています。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/5 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)