PwCアドバイザリーの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

PwCアドバイザリー 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/4

PwCアドバイザリーは、Big4の一角であるPwC Japanグループでディールアドバイザリーを担う法人です。M&Aや事業再生を扱うFASとして知られていますが、公式の法人案内を読むと、扱う領域はそれより広いことが分かります。戦略立案からインフラのPPP/PFIまでが同じ会社の中にあります。この記事では、公式に開示されている情報を軸に、体制と選考への向き合い方を整理します。

人員約940人・3拠点のディールアドバイザリー

項目内容
法人名PwCアドバイザリー合同会社(PwC Advisory LLC)
上場区分非上場(PwC Japanグループの主要法人)
設立1999年6月15日(組織変更日 2016年2月29日)
人員数約940人(2025年6月30日現在)
東京東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング
大阪大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪タワーA 36F
名古屋名古屋市中村区名駅1-1-4 JRセントラルタワーズ38F

数値はいずれも同社の法人案内(Corporate Information)によります。

サービスは5領域に分かれている

法人案内では、クライアントの成長と価値創造に向けて5つの領域を軸に包括的に支援する旨が示されています。

領域主なサービス
Strategy企業パーパス策定、中期経営計画策定、ステークホルダーマネジメント、バリューコンサルティング、M&A戦略、技術戦略、IP(知財)戦略、企業不動産戦略、ESG戦略・サステナビリティ経営戦略、データアナリティクス、スタートアップディールアドバイザリー
M&Aフィナンシャルアドバイザリー、バリュエーション、ジョイントベンチャー・アライアンス
DD & PMIデューデリジェンス、PMI(M&A後の価値創出)、カーブアウト
Restructuringリストラクチャリング(事業再生)、グローバル・オペレーティングモデル改革、グループ再編、危機対応・ガバナンス強化
Infrastructure民間インフラプロジェクト、都市開発における価値創造、PPP/PFI(官民連携事業)

この一覧を見ると、「FAS=デューデリジェンスとバリュエーション」という一般的なイメージより、扱う範囲がかなり広いことが分かります。中期経営計画の策定やESG戦略はコンサルティングファームの領域に重なりますし、PPP/PFIは公共インフラの世界です。

応募する側にとって重要なのは、どの領域に入るかで日々の仕事がまったく変わるということです。

「Transact to Transform」という考え方

法人案内では、同社のコンセプトが明確に示されています。M&A、カーブアウト、事業再生・再編といったディールを一過性のものではなく、事業と組織の新陳代謝を促す起点と捉える立場です。

Transact to Transform(ディールで変革を起こし)、Transform to Transact(その変革から次のディールへ)という循環を通じて、戦略立案から実行までを伴走支援する旨が説明されています。

加えて「ディールオリジネーション」の推進が掲げられています。これは、クライアントから依頼を受けて動くのではなく、業界再編を牽引するディールを自ら構築するという姿勢です。戦略策定、ディール実行、PMI、価値創造という流れを一気通貫で推進する図が示されています。

PwCグローバルネットワークの規模

法人案内には、グローバルの数値も記載されています。PwCグローバルネットワークは136カ国、364,782人のスタッフを擁します(2025年6月30日現在)。Japan Business Network(日本企業の海外事業支援ネットワーク)は41カ国・地域、109都市に展開しています(2025年7月1日現在)。

PwC Japanグループ全体では人員約13,500人です。グループの主要法人は、PwC Japan有限責任監査法人(アシュアランス)、PwCコンサルティング合同会社(コンサルティング)、PwCアドバイザリー合同会社(ディールアドバイザリー)、PwC税理士法人(税務)、PwC弁護士法人(法務)の5法人です。

口コミに現れる評価の傾向

以下は、公開されている口コミの傾向を整理したものです。個別の書き込みを引用したものではありません。

年収・評価制度

Big4のFASとして高い水準にあるという受け止めが共通しています。職位による幅が大きく、アソシエイトからマネージャー以上まで水準が段階的に上がる設計が語られています。競合他社と比べて給与水準が高いという指摘も見られます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

残業時間はやや長めという指摘が見られます。一方で、フレックス制度やフレキシブルワーク手当があり柔軟な働き方が可能だという評価も共通しています。プライベートとのバランスは調整しやすいという声がある一方、職位が上がるほど時間の余裕がなくなるという指摘も同時に見られます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

5領域と業界別チームの組み合わせで組織が構成されているため、専門性を積み上げやすい構造です。他方、どの領域に配属されるかで経験の性質が変わるという点は、キャリアを考えるうえで意識しておく必要があります。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

ダイバーシティ&インクルージョンの推進に積極的であるという評価が共通しています。法人案内でも、PwC Japanグループの女性比率37.6%、外国籍スタッフ828人(出身国35カ国)といった数値が公開されています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

FASを検討される方は、扱う領域の広さを確認してから応募先を決めてください。PwCアドバイザリーの法人案内には5つの領域が明示されています。M&AとDD & PMIはいわゆるFASの中核ですが、Strategyには中期経営計画策定やESG戦略、IP戦略まで含まれ、Infrastructureに至ってはPPP/PFIという官民連携事業です。同じ会社に入っても、財務デューデリジェンスを積む人と、自治体の都市開発案件を担当する人では、5年後の職務経歴書が別物になります。応募の段階でここを決めないと、内定が出てから「思っていた仕事と違う」となります。求人票の領域名を見て、その領域が何をしているのかを法人案内で確認する。この一手間で、選ぶ精度が大きく変わります。

非開示の報酬をどう見積もるか

同社は非上場のため、有価証券報告書による平均年間給与の開示はありません。企業固有の年収を示せる一次情報が存在しないため、業界水準を確認しておきます。

厚生労働省のjob tagでは、経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円(令和7年賃金構造基本統計調査ほか)、平均年齢を39.4歳、月間労働時間を162時間としています。これは職種全体の統計であり、FASの水準を示すものではありません。

公開されている口コミでは、職位によって水準が段階的に上がる設計であること、競合他社と比べて給与水準が高いという指摘が共通して見られます。Big4のFASは職位(アソシエイト、シニアアソシエイト、マネージャー、シニアマネージャー、ディレクター、パートナー)で報酬レンジが定まる構造が一般的です。

実際の提示額は、入社時にどの職位で評価されるかで決まります。選考の過程でご確認ください。

リモート率72%というグループの数字

法人案内には、PwC Japanグループ全体の働き方に関する数値が公開されています。

指標数値
リモートワーク率72%
男性の育休取得率93%
年次有給休暇の平均取得日数16.9日
女性比率37.6%
外国籍スタッフ828人(出身国35カ国)

リモートワーク率72%は、PwCが全世界共通で毎年実施している従業員エンゲージメント調査(Global People Survey)において、50%以上の時間をリモートワークで勤務していると回答した人の割合です。

男性の育休取得率93%、年次有給休暇の平均取得日数16.9日という数値も、制度が実際に使われていることを示す材料になります。

ただしこれらはPwC Japanグループ全体の数値であり、PwCアドバイザリー単体の数字ではありません。加えて、案件のフェーズによって稼働が変動する点は、コンサルティングやアドバイザリーの業態に共通します。

拠点は東京(大手町)、大阪(グランフロント大阪)、名古屋(JRセントラルタワーズ)の3ヵ所です。

領域と業界の掛け算でキャリアが決まる

同社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、5領域のどこに入るかが起点になります。 Strategy、M&A、DD & PMI、Restructuring、Infrastructureは、それぞれ求められる能力が異なります。バリュエーションの技術を磨くのか、事業再生の現場に入るのか、公共インフラの案件を担当するのかで、積み上がる専門性が変わります。

第二に、業界別チームが編成されています。 法人案内では、各業界の構造と最新の動向に精通したプロフェッショナルによる業界別チーム編成が示されています。金融サービス、自動車(モビリティ)、テクノロジー・情報通信、ヘルスケアサービス、医薬・ライフサイエンス、エネルギー・ユーティリティ、資源・鉱業、重工業・産業機械、建設・エンジニアリング、消費財・小売・流通、商社、不動産、プライベートエクイティ、官公庁・地方自治体・公的機関、宇宙・防衛など、幅広い業界が挙げられています。領域と業界の掛け算で担当が決まる構造です。

第三に、グループ内の協働が前提です。 PwC Japanグループの監査、税務、法務、コンサルティングとの協働体制、そして海外メンバーファームの総力を結集してフルセットのサービスを提供する体制が整えられている旨が示されています。

向いている人/向いていない人

向いている人

ディールの上流から関わりたい方

「ディールオリジネーション」を推進し、業界再編を牽引するディールを自ら構築する姿勢が公式に掲げられています。依頼を受けて動くだけでなく、案件を作る側に関心がある方に接続します。

特定業界の知見を活かしたい方

業界別チームが編成されており、金融、自動車、ヘルスケア、エネルギー、官公庁など幅広い業界が対象です。前職の業界知識がそのまま武器になる構造です。

インフラや公共の領域に関心がある方

Infrastructureが独立した領域として置かれ、PPP/PFI(官民連携事業)や都市開発における価値創造が挙げられています。FASでこの領域を持つ会社は多くありません。

向いていない人

案件を一人で完結させたい方

Big4のFASでは、領域ごとに専門チームが分かれています。ソーシングから実行、投資後の関与までを一人で担いたい場合は、独立系のアドバイザリーやPEファンドのほうが接続します。

業務量を一定に保ちたい方

案件のフェーズによって稼働が変動する構造です。公開されている口コミでも、職位が上がるほど時間の余裕がなくなるという指摘が見られます。

エージェントベストの見解

Big4のFASを比較するとき、規模や年収より先に見るべきものがあります。「どの領域を持っているか」です。PwCアドバイザリーの場合、Infrastructure領域でPPP/PFIを扱っている点が他社との明確な違いになります。官民連携事業は、案件の期間が長く、関係者に自治体が入り、収益モデルも通常のM&Aとは異なります。ここに関心があるなら、他のBig4より選ぶ理由が立ちます。同様に、Strategy領域にIP(知財)戦略や企業不動産戦略が含まれている点も特徴です。逆に、財務デューデリジェンスの技術を最短で身につけたいだけなら、どのBig4でも大きな差はありません。面接で「なぜ当社か」を問われたとき、この差を答えられるかどうかが分かれ目になります。法人案内は5ページのPDFで、10分もあれば読めます。

中途採用の準備をどう進めるか

選考の前提

公開されている情報では、中途採用に積極的で、コンサルティング経験者や事業会社での専門スキルを持つ人材を広く募集していること、特にIT、財務、リスク管理などの分野では即戦力が求められることが指摘されています。

選考プロセスの具体的なステップは公開されていないため、応募時の案内をご確認ください。

採用サイトでは、職員がプロフェッショナルとして自律的かつ持続的に能力を発揮し、子育てや自身のライフスタイルに合わせて柔軟に働けるよう、リモートワークやコアなしフレックスタイムなどの各種制度や施策を導入している旨が示されています。

志望動機で問われること

「なぜFASか」と「なぜPwCアドバイザリーか」の2段で組み立てます。

前者では、監査法人やコンサルティングファーム、投資銀行ではなくFASを選ぶ理由を、自分の経験に紐づけて説明します。

後者について、この会社は差別化の材料が明確です。5領域の構成(特にInfrastructureのPPP/PFI)、Transact to Transformというコンセプト、ディールオリジネーションの推進、業界別チームの編成、PwC Japanグループ5法人との協働体制。いずれも法人案内で確認できます。

自分が応募する領域と業界チームの組み合わせを具体的に語れると、準備の深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

まず、自分がどの領域に接続する人材かを書類の冒頭で明示します。

会計・財務の実務経験がある方は、担当した領域(連結決算、原価計算、開示、税務など)と、M&Aに関わった経験があればその工程を分けて記載します。監査法人での経験はDD & PMI領域に直接接続します。

コンサルティング出身の方は、Strategy領域やRestructuring領域を意識し、事業計画の策定や実行支援の経験を前面に出します。

事業会社出身の方は、M&Aの当事者としての経験(買収検討、PMI、事業売却、カーブアウトなど)を明示します。業界知識は業界別チームへの接続点になります。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

PwCアドバイザリーは、1999年6月15日設立(組織変更日2016年2月29日)、人員約940人(2025年6月30日現在)のディールアドバイザリー法人です。拠点は東京(大手町)、大阪、名古屋の3ヵ所です。サービスはStrategy、M&A、DD & PMI、Restructuring、Infrastructureの5領域で構成され、Infrastructure領域ではPPP/PFI(官民連携事業)も扱います。コンセプトとして「Transact to Transform」「Transform to Transact」というディールと変革の循環、そしてディールオリジネーションの推進が掲げられています。PwC Japanグループ全体では人員約13,500人、リモートワーク率72%、男性の育休取得率93%、年次有給休暇の平均取得日数16.9日が公開されています。応募にあたっては、5領域のどこに入るのかを先に決めることが準備の出発点になります。

よくある質問

Q. PwCアドバイザリーの年収はどのくらいですか。

A. 非上場のため有価証券報告書による平均年間給与の開示はありません。職種全体の水準としては、厚生労働省のjob tagが経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円としていますが、これは職種の統計であり特定企業の実額ではありません。公開されている口コミでは、職位によって水準が段階的に上がる設計であること、競合他社と比べて給与水準が高いという指摘が共通して見られます。実際の提示額は入社時の職位で決まるため、選考の過程でご確認ください。

Q. どんなサービスを扱っていますか。

A. 法人案内によると、Strategy、M&A、DD & PMI、Restructuring、Infrastructureの5領域で構成されています。Strategyには企業パーパス策定、中期経営計画策定、M&A戦略、IP(知財)戦略、ESG戦略などが含まれます。M&Aはフィナンシャルアドバイザリー、バリュエーション、ジョイントベンチャー・アライアンス。DD & PMIはデューデリジェンス、PMI、カーブアウト。Restructuringは事業再生、グループ再編、危機対応・ガバナンス強化。InfrastructureはPPP/PFI(官民連携事業)や都市開発における価値創造です。

Q. 働き方はどうなっていますか。

A. 法人案内では、PwC Japanグループ全体の数値としてリモートワーク率72%、男性の育休取得率93%、年次有給休暇の平均取得日数16.9日が公開されています。リモートワーク率は、PwCが全世界共通で実施している従業員エンゲージメント調査において50%以上の時間をリモートで勤務していると回答した人の割合です。採用サイトでは、リモートワークやコアなしフレックスタイムなどの制度を導入している旨が示されています。ただしこれらはグループ全体の数値であり、案件のフェーズによって稼働が変動する点は業態に共通します。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/4 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)