システナの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
有価証券報告書によると、株式会社システナの提出会社の平均年齢は31.2歳、平均年間給与の対前事業年度増減率は9.6%です。当メディアがこれまで有価証券報告書から読んできた情報サービス企業のなかで、平均年齢は最も若く、増減率も最も高い部類にあたります。同じ期の自己資本利益率(ROE)は31.4%、経常利益は前期比88.2%増。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。
会社概要と麻雀クラブを作った1983年
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社システナ |
| 上場区分 | 東京証券取引所プライム市場(証券コード2317) |
| 決算期 | 3月 |
| 従業員数 | 連結5,301名(外309名)/提出会社3,856名(外33名)(2026年3月31日現在) |
| 報告セグメント | 7セグメント(当連結会計年度より区分を変更) |
| グループ構成 | 当社、連結子会社9社、持分法適用関連会社3社 |
| 本店 | 東京都港区海岸一丁目2番20号 |
有価証券報告書の沿革は、横浜のマイコンソフト開発会社から始まります。
| 年月 | 内容 |
|---|---|
| 1983年3月 | 横浜市神奈川区台町に、マイクロコンピューターのソフト開発を目的としてヘンミエンジニアリング株式会社(資本金200万円)を設立 |
| 1984年2月 | 株式会社システムプロに商号変更 |
| 1988年2月 | 対戦型オンラインゲーム「麻雀クラブ」を開発 |
| 1990年5月 | パソコン、ワークステーションの業務用アプリケーションソフト受託開発を開始 |
| 1996年4月 | 通信系ファームウェアの業務知識を活かし、移動体通信端末ソフト受託開発を開始 |
| 1997年6月 | インターネット上でのオンラインゲームサイトを構築し、サービスを開始 |
| 2000年9月 | 移動体通信端末向けコンテンツの開発を開始 |
| 2002年8月 | 株式会社大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場に株式を上場 |
| 2004年11月 | 東京証券取引所市場第二部へ株式上場(2005年10月に市場第一部へ指定替え) |
| 2005年6月 | モバイル・ネットワーク事業の強化拡充のため、株式会社ProVisionに出資 |
| 2006年9月 | 北洋情報システム株式会社(現・HISホールディングス株式会社)の株式取得(持分法適用関連会社化) |
| 2007年2月 | カテナ株式会社と資本・業務提携 |
| 2010年1月 | 決算期を3月31日に変更 |
| 2010年4月 | カテナ株式会社を吸収合併、シスプロカテナ株式会社に商号変更 |
| 2010年7月 | 本社を東京都港区海岸一丁目2番20号に移転、株式会社システナに商号変更 |
| 2010年11月 | スマートフォン向けアバターゲームポータルの企画・運営を事業内容とする株式会社GaYaを設立 |
1988年に対戦型オンラインゲーム「麻雀クラブ」を開発した会社が、いまは連結5,301名のIT企業になっています。1996年の移動体通信端末ソフト、2000年のモバイルコンテンツ。通信端末の内側のソフトウェアを作ってきた歴史が、現在の事業構成につながっています。
社名は「ヘンミエンジニアリング」→「システムプロ」→「シスプロカテナ」→「システナ」と3度変わりました。
7つのセグメントという事業構成
有価証券報告書によると、報告セグメントは7つです(当連結会計年度より区分を変更)。
| セグメント | 事業内容 | 従業員数 |
|---|---|---|
| 次世代モビリティ事業 | 完成車メーカーやサプライヤー向けを中心に、自動車業界へのエンジニアリングおよびMaaSなどの自社サービスの提供 | 423名 |
| プロジェクトマネジメントデザイン事業 | 各種プロダクト製品、通信事業者サービスの企画・設計・開発・検証支援。ネットビジネス、業務用アプリ、Webサービス、社会インフラ関連システム、IoT、人工知能、ロボット関連サービスの企画・設計・開発・検証支援 | 1,010名(外6名) |
| デジタルインテグレーション事業 | 金融系(生損保、銀行)、公共・法人系の基幹システム開発。DXソリューションの導入/インフラ構築/システム運用。インフラコンサルティングサービス | 537名(外15名) |
| IT&DXサービス事業 | システムやネットワークの運用・保守・監視、ヘルプデスク・ユーザーサポート、データ入力、大量出力などのITアウトソーシングサービス | 2,752名(外271名) |
| ビジネスソリューション事業 | サーバー、パソコン、周辺機器、ソフトウェアなどIT関連商品の企業向け販売。基盤構築、仮想化などIT機器に関わるサービス。RPA、BIツール等プロダクト導入サービス | 311名(外6名) |
| DX&ストック型ビジネス事業 | 自社サービス**「Canbus.(キャンバスドット)」「Cloudstep」「WebShelter」**の提供。「Google Workspace」「Microsoft 365」などクラウド型サービスの提供・導入支援 | 116名 |
| その他事業 | 子会社・関連会社によるモバイル通信関連技術支援、開発・検証支援、各種ソリューション、最新技術やサービスの動向調査および事業化 | 122名(外9名) |
| その他共通部門 | 管理部門 | 30名(外2名) |
| 合計 | 5,301名(外309名) |
IT&DXサービス事業だけで2,752名と、連結の半分以上を占めます。この事業は当社に加え、子会社の株式会社ProVision、東京都ビジネスサービス株式会社、株式会社ティービーエスオペレーション、ProVision VN Co., Ltd. が担います。
連結子会社は9社(株式会社ProVision、東京都ビジネスサービス株式会社、株式会社GaYa、株式会社シンクロジック、株式会社IDY、株式会社ティービーエスオペレーション、Systena America Inc.、Systena Vietnam Co., Ltd.、ProVision VN Co., Ltd.)、持分法適用関連会社は3社(HISホールディングス株式会社、StrongKey, Inc.、ONE Tech, Inc.)です。
評判の傾向
以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。
年収・評価制度
有価証券報告書(第44期・2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は5,194,782円、平均年齢31.2歳、平均勤続年数6.3年、対前事業年度増減率は9.6%です。報酬方針としては、データ経営の実践に基づくプロジェクトごとの稼働率や収益性、組織の実行力向上への貢献度、各自の高度な専門性を多角的に評価する旨が記載されています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
ワークライフバランス
有価証券報告書には、労働組合はないが労使関係は円満に推移している旨と、「くるみん」「えるぼし」「健康経営優良法人」「スポーツエールカンパニー」認定を得ている旨が記載されています。提出会社の男性労働者の育児休業取得率は69.2%です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
キャリア・成長機会
報告セグメントは7つで、次世代モビリティ、プロジェクトマネジメントデザイン、デジタルインテグレーション、IT&DXサービス、ビジネスソリューション、DX&ストック型ビジネス、その他事業に分かれています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
社風・人間関係
提出会社の平均年齢は31.2歳、平均勤続年数は6.3年。管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合は13.8%です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
エージェントベストの見解
**平均年齢31.2歳という数字は、給与を読むときの前提条件です。**この会社の提出会社の平均年間給与は5,194,782円。当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ情報サービス企業(4,724千円〜9,209,326円)のなかでは低めに見えます。しかし平均年齢を並べると、位置づけが変わります。同じ時期に扱った企業の平均年齢は31.2歳、32.4歳、33.5歳、33.7歳、34.0歳、34.7歳、35.5歳、36歳7ヶ月、37.0歳、37.2歳、38.7歳、39.2歳、40.1歳、40.3歳、40.6歳、41.45歳、41.9歳、42.3歳、42.7歳、46.9歳。**31.2歳はこのなかで最も若い。**当然、平均給与も若手の比率に引っ張られます。そしてもう1つ、対前事業年度増減率9.6%という数字があります。これも当メディアが扱った企業(△2.5%〜+8.3%)を超える伸びです。若い組織で、給与が年9.6%伸びている。この2つを合わせて読むのが正確です。応募を検討されるなら、面接で2つ聞いてください。1つ目、「入社3年目・5年目の年収モデルはいくらですか」。平均値ではなく年次別の実額です。2つ目、「9.6%の伸びは全社一律ですか、評価による差がありますか」。同社の報酬方針には「プロジェクトごとの稼働率や収益性、および組織の実行力向上への貢献度や各自の高度な専門性を多角的に評価」と書かれています。稼働率が評価に入る会社では、案件の付き方が処遇に直結します。
提出会社3,856名の年収519万円と平均年齢31.2歳
有価証券報告書の従業員の状況です(2026年3月31日現在)。
提出会社の状況
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 従業員数 | 3,856名(外33名) |
| 平均年齢 | 31.2歳 |
| 平均勤続年数 | 6.3年 |
| 平均年間給与 | 5,194,782円 |
| 対前事業年度増減率 | 9.6% |
提出会社のセグメント別内訳は、次世代モビリティ事業423名、プロジェクトマネジメントデザイン事業1,010名(外6名)、デジタルインテグレーション事業537名(外15名)、IT&DXサービス事業1,429名(外4名)、ビジネスソリューション事業311名(外6名)、DX&ストック型ビジネス事業116名、その他共通部門30名(外2名)です。
連結5,301名のうち提出会社は3,856名で、約73%。IT&DXサービス事業だけを見ると、連結2,752名に対し提出会社は1,429名。差の1,323名が子会社側にいる計算です。株式会社ProVision、東京都ビジネスサービス株式会社、株式会社ティービーエスオペレーション、ProVision VN Co., Ltd. がこの事業を担っています。
男女に関する指標は、提出会社と連結子会社の両方が開示されています。
| 会社 | 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 男性労働者の育児休業取得率 | 男女の賃金の額の差異(全労働者) |
|---|---|---|---|
| 株式会社システナ | 13.8% | 69.2% | 83.3% |
| 株式会社ProVision | 18.4% | 100.0% | 85.3% |
| 東京都ビジネスサービス株式会社 | 56.2% | 100.0% | 89.9% |
**東京都ビジネスサービス株式会社の管理職女性比率56.2%**は際立った水準です。ITアウトソーシングを担う会社で、データ入力や大量出力といった業務が中心と考えられます。
提出会社の男女の賃金の額の差異は、全労働者83.3%、正規雇用労働者83.3%、パート・有期労働者95.1%。パート・有期労働者では男女差がほとんどありません。
外部認定についても記載があります。「くるみん」認定(子育てサポート)、「えるぼし」認定(女性活躍推進)、「健康経営優良法人」認定、「スポーツエールカンパニー」認定。有価証券報告書には「今後は、これらの取り組みをさらに強化し、採用ブランディングや社外発信の充実を通じて、採用競争力と定着力のさらなる向上に取り組んでまいります」と記載されています。
ROE31.4%と経常利益88%増
有価証券報告書の連結経営指標等の推移(第40期〜第44期)です。
| 決算期 | 売上高(百万円) | 経常利益(百万円) | 当期純利益(百万円) | 連結従業員数 | ROE |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月 | 65,272 | 8,578 | 5,992 | 4,293人 | 21.6% |
| 2023年3月 | 74,526 | 9,955 | 7,317 | 4,832人 | 22.9% |
| 2024年3月 | 76,940 | 9,942 | 7,232 | 5,239人 | 20.0% |
| 2025年3月 | 83,621 | 11,855 | 8,480 | 5,252人 | 24.0% |
| 2026年3月 | 94,400 | 16,145 | 11,312 | 5,301人 | 31.4% |
※当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益
売上高は5期で44.6%増(65,272百万円→94,400百万円)。しかし利益の伸びはそれを大きく上回ります。
- 経常利益……8,578百万円→16,145百万円(+88.2%)
- 当期純利益……5,992百万円→11,312百万円(+88.8%)
とくに直近期の伸びが大きく、経常利益は11,855百万円から16,145百万円へ1年で36.2%増えました。経常利益率も約13.1%から**約17.1%**へ改善しています。
**自己資本利益率(ROE)は21.6%、22.9%、20.0%、24.0%、31.4%。**5期すべて20%を超え、直近期は31.4%に達しました。当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ情報サービス企業では、ROEが8.0%〜36.7%の範囲に分布しており、31.4%は上位に入ります。
ただしROEが跳ねた背景には、利益の増加だけでなく自己資本の変化もあります。
| 決算期 | 純資産額 | 自己資本比率 | 財務活動によるキャッシュ・フロー |
|---|---|---|---|
| 2024年3月 | 38,601百万円 | 70.5% | △3,504百万円 |
| 2025年3月 | 32,950百万円 | 62.7% | △14,024百万円 |
| 2026年3月 | 40,221百万円 | 64.9% | △4,316百万円 |
第43期に純資産が38,601百万円から32,950百万円へ5,651百万円減り、同じ期の財務活動によるキャッシュ・フローは△14,024百万円でした。それ以前の期(△1,905百万円〜△3,504百万円)から一桁大きい流出です。自己資本比率も70.5%から62.7%へ低下しました。
**自己資本を圧縮した翌期に、利益が大きく伸びた。**この2つが重なって31.4%というROEになっています。
キャッシュ創出力は伸びています。営業活動によるキャッシュ・フローは5,544百万円、7,648百万円、9,036百万円、7,979百万円、13,283百万円と、直近期は5期で最大かつ前期の1.66倍。現金及び現金同等物の期末残高は21,964百万円から29,819百万円へ増えました。
連結従業員数は4,293人から5,301人へ1,008人増えていますが、直近2期は5,239人→5,252人→5,301人とほぼ横ばいです。従業員がほぼ増えないまま、売上と利益が伸びたのが直近期の特徴になります。従業員1人あたり売上高は第40期の約15.2百万円から第44期の約17.8百万円へ、約17.1%上昇しました。
モビリティからアウトソーシングまでの7領域
同社の事業構成は、当メディアが扱った情報サービス企業のなかでも際立って細かく分かれています。7つのセグメントという区分は、他社の1〜4セグメントと比べて多い部類です。
各領域の性格を整理します。
**次世代モビリティ事業(423名)**は、完成車メーカーやサプライヤー向けの自動車業界向けエンジニアリングと、MaaSなどの自社サービス。自動車という業界に特化したセグメントを独立で持つ会社は限られます。
**プロジェクトマネジメントデザイン事業(1,010名)**は最も範囲が広い領域です。各種プロダクト製品、通信事業者サービス、ネットビジネス、業務用アプリ、Webサービス、社会インフラ関連システム、IoT、人工知能、ロボット関連。企画・設計・開発・検証支援という工程まで明記されています。
**デジタルインテグレーション事業(537名)**は、金融系(生損保、銀行)と公共・法人系の基幹システム開発。加えてDXソリューションの導入、インフラ構築、システム運用、インフラコンサルティング。
**IT&DXサービス事業(2,752名)**が最大です。システムやネットワークの運用・保守・監視、ヘルプデスク・ユーザーサポート、データ入力、大量出力。ITアウトソーシングという位置づけで、臨時雇用者271名もこの事業に集中しています。
**ビジネスソリューション事業(311名)**は、IT関連商品の企業向け販売と、基盤構築・仮想化、RPA・BIツールの導入サービス。
**DX&ストック型ビジネス事業(116名)は自社サービスの領域です。「Canbus.(キャンバスドット)」「Cloudstep」「WebShelter」**という3つの自社サービスに加え、Google WorkspaceやMicrosoft 365の提供・導入支援。人数は最少ですが、セグメント名に「ストック型」と入っている点が意図を示しています。
沿革をたどると、この構成の由来が見えてきます。1996年の移動体通信端末ソフト受託開発、2000年のモバイルコンテンツ開発が現在のプロジェクトマネジメントデザイン事業に、2005年の株式会社ProVisionへの出資と2010年のカテナ株式会社吸収合併がIT&DXサービス事業やデジタルインテグレーション事業につながっていると読めます。
働き方とキャリア形成の特徴
同社でのキャリアを考えるうえで軸になるのは、7セグメントという選択肢の幅です。
自動車、通信、金融、公共、ITアウトソーシング、商品販売、自社SaaS。どのセグメントに配属されるかで仕事の性格がまったく変わります。
2つ目の軸は、若い組織であることです。提出会社の平均年齢31.2歳、平均勤続年数6.3年。当メディアが同じ時期に扱った情報サービス企業のなかで最も若い水準です。
3つ目の軸は、処遇の伸びです。提出会社の平均年間給与の対前事業年度増減率9.6%。当メディアが扱った企業のなかで最も高い部類にあたります。
4つ目の軸は、評価の考え方です。報酬方針には「データ経営の実践に基づくプロジェクトごとの稼働率や収益性、および組織の実行力向上への貢献度や各自の高度な専門性を多角的に評価し、これらを適切に報酬へと連動させる」と記載されています。
5つ目の軸は、外部認定の多さです。くるみん、えるぼし、健康経営優良法人、スポーツエールカンパニー。有価証券報告書は「採用競争力と定着力のさらなる向上」を目的として挙げています。
6つ目の軸は、収益力です。ROE31.4%、経常利益率約17.1%、営業活動によるキャッシュ・フロー13,283百万円。直近期は従業員をほぼ増やさずに売上と利益を伸ばしました。
向いている人/向いていない人
向いている人
自動車・モビリティ領域に関わりたい方
次世代モビリティ事業に423名が所属し、完成車メーカーやサプライヤー向けのエンジニアリングとMaaSを扱います。
若い組織で早く役割を持ちたい方
提出会社の平均年齢は31.2歳、平均勤続年数は6.3年です。
処遇が伸びる環境を求める方
提出会社の平均年間給与の対前事業年度増減率は9.6%です。
向いていない人
高い給与水準を第一に考える方
提出会社の平均年間給与は5,194,782円で、額面としては当メディアが扱った企業のなかで低めの水準です。
稼働率で評価されたくない方
報酬方針に「プロジェクトごとの稼働率や収益性」を評価に反映する旨が明記されています。
エージェントベストの見解
ROE31.4%という数字を、利益の増加だけで説明しないでください。この会社のROEは21.6%、22.9%、20.0%、24.0%、31.4%。直近期に7.4ポイント跳ねました。確かに利益は伸びています。経常利益は11,855百万円から16,145百万円へ36.2%増、当期純利益も8,480百万円から11,312百万円へ33.4%増。ここまでは事業の成果です。ただしROEは「当期純利益÷自己資本」ですから、分母の動きも見る必要があります。この会社の純資産額は第42期の38,601百万円から第43期に32,950百万円へ5,651百万円減少しました。同じ期の財務活動によるキャッシュ・フローは△14,024百万円。それ以前の期は△1,905百万円〜△3,504百万円でしたから、一桁大きい流出です。自己資本比率も70.5%から62.7%へ低下しました。**つまり第43期に自己資本を大きく圧縮し、その翌期に利益が伸びた。**この2つが重なって31.4%になっています。とはいえ、圧縮前の第40〜42期でもROEは20〜23%を保っていました。利益の実力は元から高いということです。応募を検討されるなら、面接で「直近期の経常利益36%増は、どのセグメントが牽引しましたか」を聞いてください。7セグメントのうちどこが伸びたかで、これから採用が厚くなる領域が見えてきます。
選考に向けた準備
応募の前に確かめること
株式会社システナは東京証券取引所プライム市場に上場しています(証券コード2317)。決算期は3月。有価証券報告書(第44期・2026年3月期)によると、連結従業員は5,301名(外309名)、提出会社は3,856名(外33名)です。
提出会社の平均年間給与は5,194,782円、平均年齢31.2歳、平均勤続年数6.3年、対前事業年度増減率9.6%。報告セグメントは7つで、当連結会計年度より区分が変更されています。
応募先が提出会社なのか、株式会社ProVision・東京都ビジネスサービス株式会社・株式会社GaYa・株式会社シンクロジック・株式会社IDY・株式会社ティービーエスオペレーションといった子会社なのかは求人票で確認してください。IT&DXサービス事業は連結2,752名に対し提出会社1,429名で、半分近くが子会社側にいます。
志望動機で問われること
「なぜこの領域か」と「なぜシステナか」の2段で組み立てます。7セグメントあるため、前者はとくに具体化が要ります。
自動車(次世代モビリティ)、通信・IoT・AI(プロジェクトマネジメントデザイン)、金融・公共(デジタルインテグレーション)、運用・サポート(IT&DXサービス)、商品販売・基盤(ビジネスソリューション)、自社SaaS(DX&ストック型ビジネス)。どれを選ぶかで話す内容が変わります。
後者の材料は有価証券報告書にあります。1983年3月に横浜市でマイクロコンピューターのソフト開発を目的としてヘンミエンジニアリング株式会社として設立され、1988年に対戦型オンラインゲーム「麻雀クラブ」を開発、1996年から移動体通信端末ソフトの受託開発を始めたこと。2010年4月にカテナ株式会社を吸収合併し、同年7月に現社名へ変更したこと。7つのセグメントを持ち、自社サービス「Canbus.」「Cloudstep」「WebShelter」も展開していること。ROEが5期すべて20%超であること。
「7つの領域を持つ会社で、自分はどこで何を積むのか」に考えを持って臨むと、面接での会話が具体的になります。
職務経歴書で見られるポイント
領域が広い会社の中途採用では、扱った対象と担った役割が読まれます。
車載システム・自動車業界の経験がある方は、担当した機能と開発プロセス、準拠した規格を書きます。次世代モビリティ事業がこの領域です。
組込み・通信端末の経験がある方は、対象の機器と使用したOS・言語、担った工程を書きます。同社は1996年から移動体通信端末ソフトを手がけています。
金融系システムの経験がある方は、担当した業務(生損保、銀行)とシステムの規模を書きます。デジタルインテグレーション事業がこの領域です。
インフラ・運用保守の経験がある方は、担当した基盤の規模と体制、改善した指標を書きます。IT&DXサービス事業に連結2,752名が所属しています。
IoT・AI・ロボット領域の経験がある方は、扱った技術と適用した業務を書きます。プロジェクトマネジメントデザイン事業に明記されています。
SaaSプロダクトの開発・導入経験がある方は、担当した機能と利用企業数を書きます。「Canbus.」「Cloudstep」「WebShelter」が自社サービスです。
いずれの場合も、置かれていた状況、選んだ打ち手、動いた数値の3点を短く添えます。
まとめ
株式会社システナは、1983年3月に横浜市神奈川区でマイクロコンピューターのソフト開発を目的としてヘンミエンジニアリング株式会社(資本金200万円)として設立され、1984年に株式会社システムプロ、2010年4月のカテナ株式会社吸収合併を経てシスプロカテナ株式会社、同年7月に現社名へ変更した東京証券取引所プライム市場上場企業です(証券コード2317)。有価証券報告書(第44期・2026年3月期)によると、連結従業員は5,301名(外309名)、提出会社は3,856名(外33名)で、平均年齢31.2歳、平均勤続年数6.3年、平均年間給与5,194,782円(対前事業年度増減率9.6%)。報告セグメントは7つ(次世代モビリティ423名、プロジェクトマネジメントデザイン1,010名、デジタルインテグレーション537名、IT&DXサービス2,752名、ビジネスソリューション311名、DX&ストック型ビジネス116名、その他事業122名)で、当連結会計年度より区分を変更しています。業績は売上高が5期で65,272百万円から94,400百万円へ44.6%増、経常利益は8,578百万円から16,145百万円へ88.2%増、当期純利益は88.8%増。ROEは5期すべて20%超で直近期は31.4%、経常利益率も約17.1%へ改善しました。ただし第43期に純資産が5,651百万円減少し財務活動によるキャッシュ・フローが△14,024百万円となっており、自己資本の圧縮もROE上昇の要因です。「くるみん」「えるぼし」「健康経営優良法人」「スポーツエールカンパニー」認定を得ています。
よくある質問
Q. システナの年収はどのくらいですか。
A. 有価証券報告書(第44期・2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は5,194,782円、平均年齢31.2歳、平均勤続年数6.3年、従業員数3,856名(外33名)です。平均年間給与には賞与および基準外賃金が含まれ、対前事業年度増減率は9.6%でした。額面としては当メディアが同じ時期に扱った情報サービス企業のなかで低めですが、平均年齢31.2歳は同じ企業群のなかで最も若く、増減率9.6%は最も高い部類にあたります。報酬方針としては「データ経営の実践に基づくプロジェクトごとの稼働率や収益性、および組織の実行力向上への貢献度や各自の高度な専門性を多角的に評価し、これらを適切に報酬へと連動させる」と記載されています。連結5,301名のうち提出会社は約73%です。
Q. どんな事業をしている会社ですか。
A. 有価証券報告書によると、報告セグメントは7つです。次世代モビリティ事業(423名。完成車メーカーやサプライヤー向けエンジニアリング、MaaS)、プロジェクトマネジメントデザイン事業(1,010名。各種プロダクト、通信事業者サービス、ネットビジネス、業務用アプリ、Webサービス、社会インフラ、IoT、人工知能、ロボット関連の企画・設計・開発・検証支援)、デジタルインテグレーション事業(537名。金融系・公共法人系の基幹システム開発、DX導入、インフラ構築・運用)、IT&DXサービス事業(2,752名。運用・保守・監視、ヘルプデスク、データ入力、大量出力などのITアウトソーシング)、ビジネスソリューション事業(311名。IT関連商品販売、基盤構築、RPA・BIツール導入)、DX&ストック型ビジネス事業(116名。自社サービス「Canbus.」「Cloudstep」「WebShelter」、Google Workspace・Microsoft 365)、その他事業(122名)。グループは連結子会社9社、持分法適用関連会社3社です。
Q. 業績と財務はどうなっていますか。
A. 有価証券報告書の連結経営指標等の推移によると、売上高は2022年3月期の65,272百万円から2026年3月期の94,400百万円へ44.6%増。経常利益は8,578百万円から16,145百万円へ88.2%増、親会社株主に帰属する当期純利益は5,992百万円から11,312百万円へ88.8%増えました。直近期だけで経常利益は36.2%増え、経常利益率も約13.1%から**約17.1%**へ改善しています。自己資本利益率(ROE)は21.6%、22.9%、20.0%、24.0%、31.4%と5期すべて20%超。ただし第43期に純資産が38,601百万円から32,950百万円へ減少し、同期の財務活動によるキャッシュ・フローが△14,024百万円と大きかったため、自己資本の圧縮もROE上昇の要因です。営業活動によるキャッシュ・フローは直近期13,283百万円と5期で最大、現金及び現金同等物は29,819百万円。連結従業員数は4,293人から5,301人へ増えましたが直近2期はほぼ横ばいで、従業員1人あたり売上高は約17.1%上昇しました。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。