ヤマダホールディングスの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

ヤマダホールディングス 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/6

ヤマダホールディングスの有価証券報告書 第49期(2026年3月期)を見ると、売上高は1,691,808百万円で前期比3.9%増です。ところが経常利益は20,002百万円で58.4%減りました。主因はデンキセグメントで、売上高は1.3%増えたのに営業利益が91.7%減っています。同じ期に住建セグメントの営業利益がデンキを上回りました。この記事では、その構造を有報から整理します。

増収なのに経常利益が58.4%減った期

回次決算年月売上高経常利益親会社株主に帰属する当期純利益自己資本比率自己資本利益率従業員数
第45期2022年3月1,619,379百万円74,136百万円50,555百万円51.6%7.9%22,951人
第46期2023年3月1,600,586百万円50,064百万円31,824百万円47.6%5.0%25,284人
第47期2024年3月1,592,009百万円47,037百万円24,055百万円47.8%3.9%25,526人
第48期2025年3月1,629,069百万円48,045百万円26,912百万円48.1%4.3%25,676人
第49期2026年3月1,691,808百万円20,002百万円14,778百万円48.6%2.3%26,747人

数値は有価証券報告書 第49期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)によります。従業員数の外数である平均臨時雇用者数は、第49期が6,025人です。

売上高は5期で最も大きい1,691,808百万円です。一方で経常利益20,002百万円は5期で最も小さく、第45期の74,136百万円の約27%です。営業利益は16,166百万円で前期比62.2%減、親会社株主に帰属する当期純利益は14,778百万円で同45.1%減と有報に記載されています。

自己資本利益率は2.3%です。第45期の7.9%から段階的に下がっています。自己資本比率は48.6%で、前期から0.5ポイント上がりました。

有報には2024年11月8日に公表した「2026/3~2030/3 中期経営計画」の数値目標として、2030年3月期に売上高2.2兆円、経常利益1,000億円、ROE8.5%が挙げられています。第49期の経常利益200億円との差は、そのまま今後5年の課題です。

デンキの営業利益が住建に抜かれた

第49期のセグメント別の数値です。

セグメント売上高(内部取引含む)セグメント利益前期の売上高前期のセグメント利益
デンキ1,329,426百万円2,492百万円1,312,017百万円30,204百万円
住建333,866百万円10,254百万円297,240百万円9,372百万円
環境42,835百万円1,871百万円36,111百万円1,634百万円
金融4,710百万円1,258百万円4,492百万円1,307百万円
報告セグメント計1,710,839百万円15,877百万円1,649,861百万円42,518百万円

セグメント利益は営業利益ベースです。ほかに「その他」があり、第49期の売上高は10,118百万円、営業利益は177百万円と有報に記載されています。

前期はデンキ30,204百万円に対し住建9,372百万円でした。第49期はデンキ2,492百万円に対し住建10,254百万円です。利益額の順位が入れ替わっています。

デンキの営業利益率を計算すると約0.19%です。住建は約3.07%になります。

有報はデンキの減益要因を次のように説明しています。第4四半期に実施した戦略的な在庫処分、ポイント施策の強化に伴う先行的利益負担の影響、そしてLABI津田沼・LABI仙台・LABI名古屋等の大型店舗を含む退店での減収に伴う売上総利益の減少です。退店の理由は都市再開発計画および賃貸契約の満期終了と記載されています。

売上の側は下期に持ち直しています。上期までは前年同期比98.1%と低調でしたが、下期以降はパソコンやエアコン需要の高まりなどにより前年同期比104.6%と伸長した、と有報に記載されています。

住建セグメントの内訳も開示されています。

会社売上高営業利益
ヒノキヤグループ177,286百万円8,161百万円
住建ホールディングスグループ93,882百万円589百万円
ハウステック64,800百万円2,897百万円

連結・内部取引相殺前の数値です。ヒノキヤグループは前年同期比22.4%増で、当期より決算期を12月から3月に変更したと記載されています。

開示された数値から読み取れること

以下は、有価証券報告書と公表情報から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

提出会社の平均年間給与は5,602,183円です。従業員561人、平均年齢46.9歳、平均勤続年数14.1年、対前事業年度増減率は7.9%の増加。税込支払給与額で、基準外賃金及び賞与を含みます。臨時雇用者68人は外数です。

有報には給与の決定方針として、基本給は各個人の今までの社会人経験や実績により決定し、賞与は会社の業績や個人評価により変動させると記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

有報に労働時間の数値の記載はありません。提出会社の男性労働者の育児休業取得率は100.0%と記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

セグメント別の従業員数は、デンキ18,114人、住建7,445人、環境421人、金融127人、その他79人、全社(共通)561人です。全社(共通)は持株会社である提出会社に所属していると注記されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

提出会社および株式会社ヤマダデンキにはヤマダホールディングスユニオンがあり、UAゼンセンに加盟しています。労使関係は安定していると記載されています。提出会社の管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合は12.5%です。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

この会社を検討するなら、有報の「最大人員会社の状況」を先に見てください。提出会社である株式会社ヤマダホールディングスの平均年間給与は5,602,183円ですが、これは持株会社に所属する561人についての数値です。連結26,747人の約2.1%にすぎません。当事業年度に従業員数が最も多い会社は株式会社ヤマダデンキで、17,313人・平均年齢44.0歳・平均勤続年数12.2年・平均年間給与4,760,342円と記載されています。差は約84万円です。求人がどちらの法人のものかで、参照すべき数字が変わります。もう1つ、増減率も見てください。提出会社は7.9%増、株式会社ヤマダデンキは3.5%増です。同じグループでも動き方が違います。確認すべきは、応募ポジションの法人名、等級、そして賞与が何に連動するのかの3点です。第49期は経常利益が58.4%減っていますから、賞与の連動指標は特に確かめておきたいところです。

報酬について確認できること

有価証券報告書によると、数値は次のとおりです。

区分会社従業員数平均年齢平均勤続年数平均年間給与対前事業年度増減率
提出会社株式会社ヤマダホールディングス561人46.9歳14.1年5,602,183円7.9%増
最大人員会社株式会社ヤマダデンキ17,313人44.0歳12.2年4,760,342円3.5%増

いずれも2026年3月31日現在です。臨時雇用者数は提出会社68人、株式会社ヤマダデンキ4,697人が外数として記載されています。

同じ家電量販の事業会社と並べると、位置関係が見えます。

会社平均年間給与平均年齢平均勤続年数従業員数
株式会社ビックカメラ5,602,047円37.0歳13.0年4,912人
株式会社ヤマダデンキ4,760,342円44.0歳12.2年17,313人

各社の有価証券報告書によります。決算期が異なります(ビックカメラは2025年8月期、ヤマダデンキの数値はヤマダホールディングスの有報の「最大人員会社の状況」による2026年3月31日現在)。

株式会社ヤマダデンキは平均年齢が44.0歳で、株式会社ビックカメラの37.0歳より7歳高い一方、平均年間給与は約84万円低い水準にあります。従業員数は17,313人と約3.5倍です。

実額は選考の過程で確認してください。

店舗数は減り、売場面積は増えている

有報によると、第49期末の店舗数(海外含む)は20店舗の新規出店と小型店を含む41店舗の退店により、直営店舗数957店舗となりました。内訳はヤマダデンキ直営928店舗、その他連結子会社29店舗です。フランチャイズを含むグループ店舗数の総計は8,774店舗と記載されています。

一方で直営店の売場面積は対前年同期比101.7%の2,922,990㎡と増えています。店舗数を減らしながら売場面積を増やす、という動きです。

その中核が「LIFE SELECT」です。有報には、くらし体験・体感・完結型店舗として位置づけ、第49期に5店舗を新規オープンし、2026年3月末現在で全国41店舗、年間10店舗出店の体制が整ったと記載されています。

環境セグメントも数字が動いています。売上高42,835百万円で前年同期比18.6%増、営業利益1,871百万円で同14.5%増。リユース家電およびPCの生産体制が強化されたことによる伸長で、再製品化した商品は全国のヤマダデンキ350店舗以上で展開していると記載されています。

金融セグメントは売上高4,710百万円・営業利益1,258百万円で、増収減益です。市場金利上昇の影響による変動金利商品の調達コストアップが理由として挙げられています。

「くらしまるごと」という言葉のとおり、家電の売場だけを見ているとこの会社の輪郭を取り違えます。住宅、リフォーム、金融、リユースが同じグループに並んでいます。

向いている人/向いていない人

向いている人

家電以外の領域に関わる余地を求める方

住建セグメントの営業利益10,254百万円は、第49期にデンキセグメントの2,492百万円を上回りました。

店舗の統廃合と大型化に関わりたい方

第49期は20店舗の新規出店と41店舗の退店で直営957店舗となる一方、直営店の売場面積は対前年同期比101.7%と増えています。

中期経営計画の数値目標を前提に働ける方

2030年3月期の目標として売上高2.2兆円、経常利益1,000億円、ROE8.5%が有報に記載されています。

向いていない人

安定した利益水準の会社を求める方

第49期の経常利益は20,002百万円で前期比58.4%減、自己資本利益率は2.3%です。

単一の業態に絞って働きたい方

グループにはデンキ、住建、金融、環境の4セグメントがあり、住建だけでもヒノキヤグループ、住建ホールディングスグループ、ハウステックに分かれています。

エージェントベストの見解

面接の終盤で問われるのは、「なぜ利益がここまで落ちたか」をどう理解しているか、です。有報を読んでいれば答えられます。デンキセグメントの営業利益は30,204百万円から2,492百万円へ91.7%減りましたが、売上高は1,312,017百万円から1,329,426百万円へ1.3%増えています。減益要因として有報が挙げているのは、第4四半期の戦略的な在庫処分、ポイント施策の強化に伴う先行的利益負担、そしてLABI津田沼・LABI仙台・LABI名古屋等の大型店舗を含む退店による売上総利益の減少です。市場が縮んだから落ちたのではありません。準備としてお伝えしているのは、この3つを「一時的なもの」と「構造的なもの」に自分で仕分けしてから面接に臨むことです。そのうえで、住建セグメントの営業利益10,254百万円がデンキを上回った事実をどう位置づけるかを話せると、志望動機に厚みが出ます。募集の有無と勤務地は、公式の採用ページでご確認ください。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

応募先の法人を確認してください。株式会社ヤマダホールディングス(従業員561人)と株式会社ヤマダデンキ(17,313人)は別法人です。住建セグメントにはヒノキヤグループ、住建ホールディングスグループ、ハウステックがあります。

セグメントを確認してください。デンキ、住建、金融、環境では、規模も利益率も人員も違います。

決算期は3月です。他社と業績を比較するときは対象期間を揃えてください。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜ家電量販か」と「なぜヤマダホールディングスか」の2段で組み立てます。

前者については、志望する領域を具体化します。売場、商品部、店舗開発、住宅、リフォーム、金融、リユースでは、扱う数字がまったく違います。

後者の材料は有報にあります。売上高が1,691,808百万円で前期比3.9%増だったこと。経常利益が20,002百万円で同58.4%減だったこと。デンキセグメントの営業利益が91.7%減の2,492百万円で、住建セグメントの10,254百万円を下回ったこと。直営店舗数が957店舗に減る一方、売場面積が対前年同期比101.7%と増えたこと。LIFE SELECTが2026年3月末で全国41店舗であること。中期経営計画で2030年3月期に経常利益1,000億円を掲げていること。

「店舗数は減らして売場面積は増やしている」という点に触れられると、下調べの深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

小売の中途採用では、担当した単位と、その単位で動かした数値が読まれます。

店舗運営・エリアマネジメントの経験がある方は、担当店舗数と売上規模、粗利率や人時生産性をどう動かしたかを書きます。

商品部・バイヤーの経験がある方は、担当カテゴリーの仕入規模と、在庫回転や仕入条件をどう改善したかを書きます。第49期に戦略的な在庫処分を実施した会社ですから、この経験は読まれます。

店舗開発の経験がある方は、開発・退店の件数と、立地選定や投資回収の見立てをどう置いたかを書きます。直営店舗数が減り売場面積が増えている局面では、この経験の価値が高くなります。

住宅・リフォームの経験がある方は、担当した棟数や工事金額と、受注から引き渡しまでのどこを担ったかを書きます。

金融・カードの経験がある方は、扱った残高規模と、調達コストや延滞率をどう管理したかを書きます。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

ヤマダホールディングスは東証プライム市場に上場する持株会社で、有価証券報告書 第49期(2026年3月期)の売上高は1,691,808百万円(前期比3.9%増)、営業利益16,166百万円(同62.2%減)、経常利益20,002百万円(同58.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益14,778百万円(同45.1%減)、自己資本比率48.6%、自己資本利益率2.3%、連結従業員数26,747人(平均臨時雇用者数6,025人は外数)です。セグメント別ではデンキが売上高1,329,426百万円・営業利益2,492百万円(前期30,204百万円)、住建が333,866百万円・10,254百万円、環境が42,835百万円・1,871百万円、金融が4,710百万円・1,258百万円で、利益額はデンキと住建が逆転しました。直営店舗数は957店舗(ヤマダデンキ直営928店舗)、FC含むグループ総計8,774店舗、直営店の売場面積は2,922,990㎡です。提出会社の従業員数は561人・平均年間給与5,602,183円、最大人員会社の株式会社ヤマダデンキは17,313人・4,760,342円です。

よくある質問

Q. ヤマダホールディングスの年収はどのくらいですか。

A. 有価証券報告書 第49期(2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は5,602,183円(従業員561人、平均年齢46.9歳、平均勤続年数14.1年、対前事業年度7.9%増)です。ただしこれは持株会社に所属する561人についての数値で、連結26,747人の約2.1%にあたります。有報の「最大人員会社の状況」には、当事業年度に従業員数が最も多い会社として株式会社ヤマダデンキ(17,313人、平均年齢44.0歳、平均勤続年数12.2年、平均年間給与4,760,342円、対前事業年度3.5%増)が記載されています。応募先の法人によって参照すべき数字が変わるため、実額は選考の過程でご確認ください。

Q. なぜ増収なのに利益が減ったのですか。

A. 有価証券報告書によると、第49期の売上高は1,691,808百万円で前期比3.9%増、経常利益は20,002百万円で同58.4%減でした。主因はデンキセグメントで、売上高は1,312,017百万円から1,329,426百万円へ1.3%増えた一方、営業利益は30,204百万円から2,492百万円へ91.7%減っています。有報が挙げる要因は、第4四半期に実施した戦略的な在庫処分、ポイント施策の強化に伴う先行的利益負担の影響、そして都市再開発計画や賃貸契約の満期終了によるLABI津田沼・LABI仙台・LABI名古屋等の大型店舗を含む退店に伴う売上総利益の減少です。

Q. 家電以外の事業はどのくらいの規模ですか。

A. 第49期のセグメント別売上高(内部取引を含む)は、デンキ1,329,426百万円、住建333,866百万円、環境42,835百万円、金融4,710百万円です。営業利益では住建が10,254百万円でデンキの2,492百万円を上回りました。住建の内訳(連結・内部取引相殺前)はヒノキヤグループ177,286百万円・営業利益8,161百万円、住建ホールディングスグループ93,882百万円・589百万円、ハウステック64,800百万円・2,897百万円です。環境セグメントはリユース家電やPCの再製品化を行い、商品は全国のヤマダデンキ350店舗以上で展開していると記載されています。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/6 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)