ユニ・チャームの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
ユニ・チャームの有価証券報告書 第66期(2025年12月期)を見ると、売上高は945,268百万円で前期の988,981百万円から4.4%減りました。地域別では中国が107,324百万円から78,024百万円へ27.3%減っています。一方でペットケアは156,084百万円と増収です。この記事では、その構造を有報から整理します。
5期で初めて減収になった期
| 回次 | 決算年月 | 売上高 | コア営業利益 | 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 親会社所有者帰属持分比率 | 親会社所有者帰属持分当期利益率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第62期 | 2021年12月 | 782,723百万円 | 122,482百万円 | 72,745百万円 | 56.5% | 13.8% |
| 第63期 | 2022年12月 | 898,022百万円 | 119,566百万円 | 67,608百万円 | 59.0% | 11.5% |
| 第64期 | 2023年12月 | 941,790百万円 | 127,974百万円 | 86,053百万円 | 61.4% | 13.1% |
| 第65期 | 2024年12月 | 988,981百万円 | 138,463百万円 | 81,842百万円 | 62.3% | 11.1% |
| 第66期 | 2025年12月 | 945,268百万円 | 108,884百万円 | 65,212百万円 | 65.0% | 8.3% |
国際会計基準(IFRS会計基準)にもとづく数値です。
第62期から第65期まで売上高は毎期増えていましたが、第66期は945,268百万円へ4.4%減りました。コア営業利益は138,463百万円から108,884百万円へ21.4%減、親会社の所有者に帰属する当期利益は81,842百万円から65,212百万円へ20.3%減です。
親会社所有者帰属持分当期利益率は8.3%です。第62期の13.8%から下がり、5期で最も低い水準になりました。一方で親会社所有者帰属持分比率は65.0%と5期で最も高くなっています。資産合計は1,239,973百万円から1,223,176百万円へ減りました。
営業活動によるキャッシュ・フローは131,470百万円で、前期の137,099百万円から微減にとどまっています。利益ほどには落ちていません。
中国が27.3%減り、ペットケアだけが増えた
地域ごとの外部顧客への売上高です。連結会社の所在地を基礎として分類されています。
| 地域 | 第66期 | 第65期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 342,504百万円 | 339,922百万円 | +0.8% |
| アジア | 311,269百万円 | 335,790百万円 | △7.3% |
| その他 | 213,469百万円 | 205,944百万円 | +3.7% |
| 中国 | 78,024百万円 | 107,324百万円 | △27.3% |
| 合計 | 945,268百万円 | 988,981百万円 | △4.4% |
アジアの区分に属する主な国又は地域は、インドネシア、タイ、ベトナム、インドと注記されています。
減少額で見ると、中国の29,300百万円とアジアの24,521百万円で、合計43,821百万円です。全体の減少額43,713百万円とほぼ同じ規模になります。日本と「その他」は増えています。
日本の売上高342,504百万円は全体の約36.2%です。裏を返すと約63.8%が海外です。
報告セグメント別に見ると、動きが分かれています。
| セグメント | 第66期の売上高 | コア営業利益 | 第65期の売上高 | 第65期のコア営業利益 |
|---|---|---|---|---|
| パーソナルケア | 774,428百万円 | 83,197百万円 | 826,100百万円 | 110,883百万円 |
| ペットケア | 156,084百万円 | 24,067百万円 | 148,673百万円 | 25,840百万円 |
| その他 | 14,755百万円 | 1,620百万円 | 14,208百万円 | 1,740百万円 |
| 合計 | 945,268百万円 | 108,884百万円 | 988,981百万円 | 138,463百万円 |
パーソナルケアはウェルネスケア関連商品、フェミニンケア関連商品、ベビーケア関連商品等の製造・販売、ペットケアはペットフード関連商品とペットトイレタリー関連商品等の製造・販売、その他は産業用資材関連商品等と有報に記載されています。
パーソナルケアが売上高の約81.9%を占めます。この主力セグメントが6.3%の減収、コア営業利益は25.0%減です。減損損失も734百万円から6,015百万円へ増えました。
一方でペットケアは5.0%の増収です。コア営業利益は6.9%減ですが、減収の主力を数量面で支えた格好になっています。
有報には経営環境として、アジア地域で経済の不確実性が残存していることに加え、特にベビーケア関連商品において消費者の間で手頃な価格の商品への需要が高まりつつあること、eコマースにおける新興チャネルが急成長していることが挙げられています。国内についてはベビーケアやフェミニンケア関連商品の対象人口減少が今後も見込まれる、と記載されています。
開示された数値から読み取れること
以下は、有価証券報告書と公表情報から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。
年収・評価制度
提出会社の平均年間給与は8,754千円です。従業員1,429名、平均年齢40.7歳、平均勤続年数14.7年。臨時従業員409名は外数です。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
ワークライフバランス
有報に労働時間の数値の記載はありません。提出会社の男性労働者の育児休業取得率は102.7%です。過年度に配偶者が出産した男性労働者が当事業年度に育児休業等を取得することがあるため取得率が100を超えることがある、と注記されています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
キャリア・成長機会
提出会社のセグメント別従業員数は、パーソナルケア1,191名、ペットケア100名、全社(共通)138名です。連結ではパーソナルケア15,361名、ペットケア565名、その他478名、全社(共通)138名の合計16,542名となっています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
社風・人間関係
提出会社および一部の連結子会社には労働組合が組織されており、労使関係について特記すべき事項はないと記載されています。管理職に占める女性労働者の割合は19.5%で、前事業年度の18.6%から上がっています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
エージェントベストの見解
公開されている平均年間給与8,754千円は、提出会社の従業員1,429名についての数値です。連結16,542名の約8.6%にすぎません。この会社は連結従業員の大半が海外にいます。地域別売上高でも日本は342,504百万円で全体の約36.2%です。応募先が日本法人の本社機能なのか、海外拠点に関わる職種なのかで、前提が変わります。もう1つ見ておきたいのは、平均年齢40.7歳から平均勤続年数14.7年を差し引いた入社時の年齢、約26.0歳です。新卒で入って長く在籍する層が平均を作っている構造で、中途で入る方が同じ水準から始まるわけではありません。有報には男女の賃金の差異について、正規労働者の基本給における男女差異は82.6%という補足があり、成果に直結しない属人的な諸手当を整理して業績貢献に応じた配分へ移行したとも記載されています。確認すべきは、募集ポジションの等級と、そこに至るまでの年数です。
報酬について確認できること
有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は8,754千円です。従業員数1,429名(臨時従業員409名は外数)、平均年齢40.7歳、平均勤続年数14.7年です。
同じくメーカーの提出会社ベースで並べると、位置関係が見えます。
| 会社 | 平均年間給与 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
|---|---|---|---|---|
| ユニ・チャーム株式会社 | 8,754千円 | 40.7歳 | 14.7年 | 1,429名 |
| ブラザー工業株式会社 | 8,053,735円 | 43.6歳 | 13.9年 | 3,997人 |
各社の有価証券報告書によります。決算期が異なります(ユニ・チャームは2025年12月期、ブラザー工業は2026年3月期)。
有報には男女の賃金の差異について踏み込んだ記載があります。提出会社の当事業年度の数値は全労働者65.5%、正規労働者76.6%、パート・有期労働者52.6%、正規労働者のうち管理職(幹部社員)87.4%、一般社員88.9%です。差異の要因として、正規労働者では女性社員比率や女性管理職比率の低さ、女性社員の勤続年数の短さが影響していること、管理職・一般社員それぞれの男女賃金差は全労働者と比較すると20%ほど縮小する傾向にあること、正規労働者の基本給における男女差異は82.6%であることが記載されています。
対応策として、成果に直結しない属人的な諸手当を整理し業績貢献に応じた配分により公平な体系へ移行したこと、出産・育児がハンデとならない評価・昇格制度の運用に加え男性の育休取得を推進することが挙げられています。
実額は選考の過程で確認してください。
連結16,542名のうち、提出会社は1,429名
2025年12月31日現在の従業員数です。
| セグメント | 連結の従業員数 | 提出会社の従業員数 |
|---|---|---|
| パーソナルケア | 15,361名 | 1,191名 |
| ペットケア | 565名 | 100名 |
| その他 | 478名 | - |
| 全社(共通) | 138名 | 138名 |
| 合計 | 16,542名 | 1,429名 |
臨時従業員の年間平均雇用人員は外数で、連結1,541名、提出会社409名です。契約・パートを含みます。
提出会社1,429名は連結16,542名の約8.6%です。パーソナルケアだけで見ると、連結15,361名に対し提出会社は1,191名で約7.8%になります。
非流動資産の置き場所も、この会社の重心を示しています。
| 地域 | 第66期末 | 第65期末 |
|---|---|---|
| アジア | 168,406百万円 | 188,681百万円 |
| 日本 | 113,692百万円 | 122,649百万円 |
| その他 | 65,425百万円 | 62,182百万円 |
| 中国 | 36,159百万円 | 41,236百万円 |
合計は383,683百万円で、前期末の414,747百万円から減りました。
アジアの非流動資産168,406百万円は日本の113,692百万円を上回ります。生産設備の重心はすでに海外にあります。
向いている人/向いていない人
向いている人
海外市場を主戦場にしたい方
売上高945,268百万円のうち日本は342,504百万円で約36.2%です。非流動資産もアジア168,406百万円が日本113,692百万円を上回ります。
縮小する国内市場での戦い方を考えたい方
有報には、国内でベビーケアやフェミニンケア関連商品の対象人口減少が今後も見込まれると記載されています。
ペットケアという伸びている領域に関わりたい方
ペットケアは第66期に156,084百万円へ5.0%増収でした。
向いていない人
業績が右肩上がりの局面だけを求める方
第66期は5期で初めての減収で、コア営業利益は21.4%減、親会社所有者帰属持分当期利益率は8.3%です。
国内の本社機能に絞って長く働きたい方
連結16,542名に対し提出会社は1,429名(約8.6%)で、事業の大半は海外にあります。
エージェントベストの見解
面接の終盤で問われるのは、「どの市場のどのカテゴリーで戦うつもりか」です。ここを一般論で答えると落ちます。数字で言うと、第66期の減収43,713百万円のうち、中国が29,300百万円、アジアが24,521百万円を占めます。日本は0.8%増、その他は3.7%増ですから、落ちたのは中国とアジアです。同じ期に有報は、アジアのベビーケア関連商品で消費者の間に手頃な価格の商品への需要が高まりつつあること、eコマースの新興チャネルが急成長していることを挙げています。つまり価格帯とチャネルの両方が動いている市場です。準備としてお伝えしているのは、自分の経験を「価格帯を下げずに数量を取った話」または「新しいチャネルで売上を作った話」に組み替えておくことです。国内のシェア争いの話だけでは、この会社の課題と噛み合いません。あわせてセグメントも見ておいてください。パーソナルケアが売上の約81.9%を占め、コア営業利益は25.0%減。伸びたのはペットケアです。志望セグメントをどこに置くかで、聞かれる経験が変わります。
選考に向けた準備
応募の前に確かめること
連結従業員数は16,542名、提出会社は1,429名です。求人がどの法人のものかで、待遇の体系も業務の内容も変わります。
セグメントを確認してください。パーソナルケア(売上の約81.9%)とペットケアでは、市場も競合も伸び方も違います。
決算期は12月です。他社と業績を比較するときは対象期間がずれる点に注意してください。
募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜ消費財か」と「なぜユニ・チャームか」の2段で組み立てます。
前者については、商品開発、マーケティング、生産、調達、営業、サプライチェーンのどこに関わりたいのかを具体化します。
後者の材料は有報にあります。第66期が5期で初めての減収だったこと。中国が27.3%減、アジアが7.3%減で、日本は0.8%増だったこと。パーソナルケアのコア営業利益が25.0%減、減損損失が734百万円から6,015百万円へ増えたこと。ペットケアが5.0%増収だったこと。非流動資産でアジア168,406百万円が日本113,692百万円を上回ること。親会社所有者帰属持分比率が65.0%と5期で最も高いこと。
「落ちたのは中国とアジアで、日本は微増だった」という点に触れられると、下調べの深さが伝わります。
職務経歴書で見られるポイント
消費財メーカーの中途採用では、担当したブランドと、そのブランドで動かした数値が読まれます。
マーケティング・商品開発の経験がある方は、担当ブランドの売上規模と、シェア・配荷率・購入率のどれをどれだけ動かしたかを書きます。
営業・トレードマーケティングの経験がある方は、担当チャネルと取引規模、棚割りや販促でどこを改善したかを書きます。eコマースの新興チャネルを扱った経験があれば明記します。
生産・技術の経験がある方は、担当ラインの生産数量と、歩留まりや原価をどれだけ動かしたかを書きます。
調達・サプライチェーンの経験がある方は、扱った品目と調達規模、リードタイムや在庫水準の改善幅を書きます。
海外拠点での勤務経験がある方は、赴任先と担当機能、現地で意思決定した内容を書きます。売上の約63.8%が海外である以上、この経験は読まれます。
いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。
まとめ
ユニ・チャームは東証プライム市場に上場する消費財メーカーで、有価証券報告書 第66期(2025年12月期)の売上高は945,268百万円(前期比4.4%減)、コア営業利益108,884百万円(同21.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益65,212百万円(同20.3%減)、親会社所有者帰属持分比率65.0%、親会社所有者帰属持分当期利益率8.3%、連結従業員数16,542名(臨時従業員1,541名は外数)です。セグメント別ではパーソナルケア774,428百万円・コア営業利益83,197百万円、ペットケア156,084百万円・24,067百万円、その他14,755百万円・1,620百万円で、パーソナルケアが売上の約81.9%を占めます。地域別では日本342,504百万円(+0.8%)、アジア311,269百万円(△7.3%)、その他213,469百万円(+3.7%)、中国78,024百万円(△27.3%)で、日本は全体の約36.2%です。提出会社の従業員数は1,429名(連結の約8.6%)、平均年齢40.7歳、平均勤続年数14.7年、平均年間給与8,754千円です。
よくある質問
Q. ユニ・チャームの年収はどのくらいですか。
A. 有価証券報告書 第66期(2025年12月期)によると、提出会社の平均年間給与は8,754千円(従業員1,429名、平均年齢40.7歳、平均勤続年数14.7年、臨時従業員409名は外数)です。ただしこれは提出会社に所属する1,429名についての数値で、連結従業員数16,542名の約8.6%にあたります。海外の連結子会社に所属する場合は水準が異なります。有報には男女の賃金の差異として全労働者65.5%、正規労働者76.6%、正規労働者の基本給における男女差異82.6%といった数値と、その要因・対応策が記載されています。実額は選考の過程でご確認ください。
Q. なぜ減収になったのですか。
A. 有価証券報告書によると、第66期の売上高は945,268百万円で前期の988,981百万円から43,713百万円減りました。地域別では中国が107,324百万円から78,024百万円へ29,300百万円(27.3%)減、アジアが335,790百万円から311,269百万円へ24,521百万円(7.3%)減です。一方で日本は339,922百万円から342,504百万円へ0.8%増、その他は205,944百万円から213,469百万円へ3.7%増でした。有報には経営環境として、アジア地域の経済の不確実性、特にベビーケア関連商品における手頃な価格の商品への需要の高まり、eコマースにおける新興チャネルの急成長が挙げられています。
Q. ペットケア事業の規模はどのくらいですか。
A. 第66期のペットケアの売上高は156,084百万円、コア営業利益は24,067百万円です。売上高は前期の148,673百万円から5.0%増え、減収となった全体の中で唯一の増収セグメントでした。コア営業利益は前期の25,840百万円から6.9%減っています。売上高の構成比は約16.5%で、パーソナルケアの約81.9%と比べると小さい規模です。従業員数は連結565名(臨時従業員93名は外数)、提出会社100名(同9名)と記載されています。有報によれば、ペットフード関連商品とペットトイレタリー関連商品等の製造・販売を行うセグメントです。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/6 時点の公開情報にもとづいて作成しています。