SYSホールディングスの評判・年収・選考対策|転職で押さえるべきポイント

SYSホールディングス 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/12

有価証券報告書が示す、会社の輪郭

SYSホールディングスは持株会社です。2025年7月期の有価証券報告書から確認できる事実を整理します。

提出会社の状況(2025年7月31日現在)

項目数値
従業員数46人〔—〕
平均年齢38.0歳
平均勤続年数6.6年
平均年間給与4,822千円

注記に重要な情報がある

平均勤続年数は、グループでの勤続年数を記載しております。

この注記の意味

持株会社での在籍年数ではなく、グループ全体での年数です。子会社から異動してきた人の年数も通算されています。

連結会社の状況(同日現在)

セグメント従業員数
総合情報サービス事業1,669人

単一セグメント

臨時従業員(嘱託社員、人材会社からの派遣社員を含む)の総数が従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しているとされています。

提出会社46人、連結1,669人

約97%が連結子会社に所属しています。

労働組合

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております としています。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の情報は各社公式サイトおよび有価証券報告書をご確認ください。

持株会社の平均年収が低い、という珍しい構造

提出会社の平均年間給与は4,822千円。

これまで見てきた持株会社と比べます。

会社提出会社の平均年間給与最大人員会社の平均年間給与
SGホールディングス7,864,340円5,641,733円
PCIホールディングス7,469千円5,750千円
SIGグループ7,566千円5,578千円
SYSホールディングス4,822千円開示なし

持株会社としては低い側

多くの持株会社では、管理・統括の職務が集まるため平均が高くなります。同社の4,822千円は、その傾向と異なります。

平均年齢38.0歳という若さ

上の3社の持株会社(38.5歳、48.7歳、41.2歳)と比べても若い側です。

この構造をどう読むか

持株会社に若手が配置されているか、役員層が従業員数に含まれていないか。有価証券報告書からは判断できません。

最大人員会社の開示がない

同社は「最大人員会社の状況」を記載していません。事業会社の水準は、有価証券報告書からは読めません。

転職の観点

応募先が事業会社であれば、参照できる数字がありません。 面接で提示額の内訳を確認するしかありません。

確認したいこと

「提示額の内訳(基本給・賞与・手当)を教えてください」「賞与の実績レンジを教えてください」。この2つで、年収の構造がつかめます。

中期経営計画「SYSTarget2028」の数字

有価証券報告書には、中期経営計画の計数目標が記載されています。

2028年7月期の目標

指標目標
連結売上高22,000百万円
営業利益1,500百万円
経常利益1,480百万円
親会社株主に帰属する当期純利益920百万円
ROE(自己資本利益率)17.3%

営業利益率は約6.8%

1,500百万円÷22,000百万円。情報サービス業としては標準的な水準です。

ROE 17.3%という水準

同時期の他社と比べます。 アイモバイルはROE目標15%、SCATは10%を掲げています。17.3%はこれらを上回ります。

なぜ転職に関係するか

会社が重視する指標は、社内の評価にも影響します。 売上だけでなく利益と資本効率を掲げている会社では、コストへの意識が求められる可能性があります。

計画の期間

2026年7月期から2028年7月期の3か年です。いま入社すると、この計画期間の途中から関わることになります。

経営環境の認識

同報告書は、情報サービス業について 全ての産業で人手不足が継続しており、DX化の推進は一層進む と予想する一方、生成AIによる情報サービス業の変革 にも言及しています。

企業理念

**「多様な人材と技術力で、日本のITを支える」**というパーパスが掲げられています。

転職の観点

「配属先の部門では、どの指標で評価されますか」。この質問は、経営指標が現場まで届いているかを確かめるものです。

賃金差異の理由が明記されている

第?期の有価証券報告書には、主要な連結子会社の指標が記載されています。提出会社は公表義務の対象ではないため省略されています。

会社管理職女性割合男性の育児休業等取得率賃金差異(全労働者)
株式会社エスワイシステム18.6%120.0%85.1%
株式会社総合システムリサーチ9.5%
株式会社アイガ9.1%

エスワイシステムのみ賃金差異を開示

全労働者85.1%、正規雇用労働者85.9%、パート・有期労働者58.2%。

注記に理由が書かれている

正規雇用労働者においては、給与体系及び評価・運用は、男女の区別なく全社員同一としております。男女の賃金差異は、女性を積極的に採用しており、勤続年数が浅い女性社員が増加傾向にあり、役職に就く女性社員がまだ少ないためであります。

「女性を積極的に採用している」ことが差異の要因

採用を増やすと、短期的には賃金差異が拡大し得るという構造です。新しく入った人は勤続が浅く、役職にも就いていないためです。

この説明の意味

数値の悪化が、必ずしも後退を意味しない場合があります。会社が改善に動いている過程で、指標が一時的に動くことがあります。

男性の育児休業等取得率120.0%

100を超えています。 年度をまたいで取得すると、分子が分母を上回るためです。

転職の観点

単年の数値だけでなく、会社が挙げている理由まで読むと、実態に近づきます。

エージェントベストの見解

持株会社の平均年間給与が事業会社より低い、という構造は珍しいものです。SYSホールディングスの提出会社は46人で4,822千円。これまで見てきたSGホールディングス7,864,340円、PCIホールディングス7,469千円、SIGグループ7,566千円と比べると、明らかに低い水準です。ここで注意したいのは、この数字を「事業会社はもっと低いだろう」と読まないことです。多くの持株会社では管理・統括の職務が集まるため平均が高くなりますが、同社は平均年齢も38.0歳と若い。構成が他社と違う可能性があります。そして同社は「最大人員会社の状況」を開示していません。つまり、事業会社の水準を有価証券報告書から読む手段がないということです。この場合、応募する側にできるのは面接で内訳を聞くことだけです。「提示額の基本給と賞与の割合」「賞与の実績レンジ」。この2つは必ず確認してください。

選考で確認しておきたいこと

  1. 雇用契約の相手方(持株会社か、どの事業会社か)
  2. 提示額の内訳(基本給・賞与・手当)
  3. 賞与の実績レンジ
  4. 配属先の部門で用いられる評価指標
  5. 契約上の位置(元請けか、二次請け以下か)
  6. 客先常駐の有無と、その頻度

1つ目は、連結1,669人に対し提出会社が46人(約3%)であるためです。多くの求人は事業会社のものと考えられます。

2つ目と3つ目は、最大人員会社の状況が開示されていないためにとくに重要になります。有価証券報告書から事業会社の水準を読む手段がありません。

4つ目は、中期経営計画にROE 17.3%などの計数目標が掲げられていることを踏まえた確認です。

近い構造の会社はSIGグループの評判・年収・選考対策、転職の難易度はSIerの転職難易度もあわせてご覧ください。

エージェントベストの見解

男女の賃金差異について「女性を積極的に採用しており、勤続年数が浅い女性社員が増加傾向にあり、役職に就く女性社員がまだ少ないため」と説明している点は、読み方を変える材料になります。採用を増やすと、短期的には賃金差異が拡大し得ます。新しく入った人は勤続が浅く、役職にも就いていないからです。つまり、この指標が悪化したことが、必ずしも後退を意味するとは限りません。企業研究で多様性の指標を見るとき、単年の数値だけを他社と比べると、こうした背景が見えなくなります。会社が理由を書いているなら、それを読んでください。そのうえで、複数年の推移が開示されていれば方向が分かります。開示が1年分しかない会社では、面接で「この数値は前年と比べてどう動きましたか」と聞くのが有効です。

まとめ

SYSホールディングスについて、有価証券報告書から確認できる点を整理します。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。統計の数値は調査区分全体のものであり、特定の企業の実態を示すものではありません。詳細は有価証券報告書および各社公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 平均年間給与4,822千円は、事業会社の水準ですか。

A. いいえ。これは持株会社46人の平均です。同社は最大人員会社の状況を開示していないため、事業会社の水準は有価証券報告書からは読み取れません。

Q. 平均勤続6.6年は、持株会社での在籍年数ですか。

A. 有価証券報告書には、グループでの勤続年数を記載していると注記されています。子会社から異動してきた人の年数も通算されています。

Q. ROE 17.3%という目標は、働くうえで関係しますか。

A. 会社が重視する指標は、社内の評価にも反映されることがあります。配属先の部門でどの指標が用いられるかを面接で確認する価値があります。

Q. 男性の育児休業等取得率120.0%は誤りですか。

A. 誤りではありません。育児休業等を取得した人数を、配偶者が出産した人数で割って算出するため、年度をまたいで取得すると100を超えます。

出典

本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)