ODKソリューションズの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

ODKソリューションズ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/12

売上の92.8%がシステム運用という会社

ODKソリューションズについて、第63期(2026年3月期)の有価証券報告書から確認できる事実を整理します。

この会社を理解するうえで、最初に押さえるべきは売上の構成比です。

サービス別の売上構成比(2026年3月期)

サービス構成比
システム運用92.8%
システム開発及び保守6.0%
機械販売1.2%

開発ではなく、運用の会社

有価証券報告書には、主に学校法人、証券会社、一般事業法人等に対する各種の情報処理アウトソーシングサービスを提供していると記載されています。開発を売る会社ではなく、預かったシステムを動かし続けることで収入を得る会社です。

業務別の内訳(単位:千円)

業務売上高前年同期比
教育業務4,138,3675.9%増
証券・ほふり業務1,277,2329.7%増
一般業務704,29226.5%減
その他538,02322.1%増
合計6,657,9152.9%増

教育業務が売上の約62%

しかも教育業務は全額がシステム運用で、システム開発及び保守の欄は「-」です。1964年9月に大学入試業務を受託して以来、60年以上続いてきた事業が今も柱になっています。

証券業務も1965年から

証券・ほふり業務は1,277,232千円で、うちシステム運用が1,009,775千円、システム開発及び保守が267,456千円(前年同期比71.7%増)。証券業務における『WITH-X』関連の開発案件による売上増加が理由として記載されています。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の募集要項や選考プロセスは、公式サイトでご確認ください。

正社員142人に対し、臨時雇用者151人

提出会社の従業員の状況(2026年3月31日現在)

項目数値
従業員数142人(臨時151人は外数)
平均年齢41.3歳
平均勤続年数12.1年
平均年間給与6,244千円
平均年間給与の対前事業年度増減率△1.2%

平均年間給与は賞与および基準外賃金を含み、平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与は他社からの出向者を除いて算出していると注記されています。

連結の内訳

区分従業員数臨時雇用者(外数)
提出会社142人151人
連結子会社62人120人
合計204人271人

臨時雇用者が正社員を上回っている

提出会社142人に対し臨時151人、連結204人に対し臨時271人。臨時雇用者のほうが多い構成です。( )内は人材派遣会社からの派遣社員等の臨時雇用者の期末人員数と注記されています。

入試業務という仕事の性質

大学入試の出願受付は、時期によって業務量が大きく変わります。繁閑の差を臨時雇用で吸収する構造は、この事業の性質から自然に導かれるものです。

正社員は5期で13人減っている

回次第59期第60期第61期第62期第63期
提出会社の従業員数155人149人151人146人142人
臨時雇用者(外数)148人151人153人156人151人
連結の従業員数195人198人202人209人204人

提出会社の正社員は155人から142人へ。一方で連結は195人から204人へ増えています。子会社側で人が増えている構図です。

グループの3社

法人所在地議決権主要な事業の内容
株式会社エフプラス東京都品川区100.0%金融・教育向けシステムの開発・運用保守、クラウドソリューションシステムの開発支援
株式会社ポトス大阪市中央区80.7%採用広報支援・大学生向けキャリア形成支援サービス
NINJAPAN株式会社東京都品川区100.0%就活生向けキャリア構築サービス

子会社2社は入試の隣にいる

株式会社ポトスと NINJAPAN株式会社は、いずれも大学生・就活生向けのサービスです。大学入試で接点を持った層に、その先のキャリアまでサービスを広げる形になっています。

エージェントベストの見解

「SIerからの転職先を探している」という方にこの会社をお伝えすると、社名や事業内容から受託開発の会社だと受け取られることがあります。実際は違います。売上の92.8%がシステム運用で、システム開発及び保守は6.0%です。教育業務にいたっては開発の売上が計上されていません。新しいシステムを作りたい方が入ると、日々の仕事は「止めない」ことに向きます。逆に、社会インフラを支える仕事に価値を感じる方には合います。大学入試の出願は、失敗が許されない業務です。この構造を理解したうえで応募すれば、志望動機も自然に組み立てられます。面接で確認すべきは「配属予定の業務で、開発と運用の時間配分はどのくらいですか」の一問です。答えが「運用が中心」で構わない、と自分で言えるかどうかが分かれ目になります。曖昧なまま入ると、1年目で違和感が出ます。

経常利益は過去最高、当期純利益は47.0%減

連結の5期推移(単位:千円)

回次第59期第60期第61期第62期第63期
決算年月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月2026年3月
売上高5,500,7505,566,3355,867,0506,472,3936,657,915
経常利益509,035449,606604,487576,724659,074
親会社株主に帰属する当期純利益194,186236,606266,797263,367139,501
自己資本比率71.4%67.9%69.6%68.1%71.1%
自己資本利益率3.3%4.1%4.5%4.3%2.2%

売上高は過去最高

6,657,915千円(前年同期比2.9%増)で、有価証券報告書にも過去最高と明記されています。営業利益606,811千円(同17.6%増)、経常利益659,074千円(同14.3%増)。

それでも当期純利益は139,501千円(同47.0%減)

理由が明記されています。

のれん及び無形固定資産の減損損失計上、ソフトウエア仮勘定の除却損計上等により

特別損失の内訳は減損損失219,979千円(前期109,747千円)と固定資産除却損48,066千円、合計268,046千円。連結貸借対照表を見ると、のれんは304,455千円から74,633千円へ、ソフトウエア仮勘定は193,399千円から84,353千円へ減っています。

この読み分けは重要です

営業段階では増収増益で、悪化しているのは特別損失の部分だけです。営業活動によるキャッシュ・フローも652,594千円のプラス、自己資本比率は71.1%と5期を通じて70%前後を保っています。本業が傷んだのではなく、過去の投資の一部を落とした期と読めます。

ただしROEは5期を通じて低い

3.3%/4.1%/4.5%/4.3%/2.2%。自己資本比率が7割前後と高いこともあり、資本効率の指標は低位で推移しています。株主総利回りは84.8%から88.4%で、同期間の日経225の175.0%に対して大きく下回りました。1株当たり配当額は10円で5期一定、第63期の配当性向は96.2%です。

中期経営計画の目標

2027年3月期から2029年3月期の中期経営計画では、2029年3月期に営業収益10,000百万円、経常利益900百万円が目標として掲げられています。現在の6,657百万円から約1.5倍です。配当は年10円の安定配当を堅持とされています。

投資枠は3年で50億円規模

キャピタルアロケーション方針として、①新規事業・次世代サービス創出への投資、②M&Aへの投資、③既存事業の収益性改善に資する投資の順に優先順位が定められ、3年間で50億円規模の投資枠が設定されています。総資産9,020,937千円の会社が50億円の投資枠を置くのは、相当に踏み込んだ計画です。

入試のデータを、その先へつなごうとしている

有価証券報告書を読むと、この会社が次に何をしようとしているかが具体的に書かれています。

長期ビジョンと社会的価値

長期ビジョンは**『ビジネスを、スマートにつなぐ。人生の、ストーリーをつむぐ。』、提供する社会的価値は『データに、物語を。』**と定義され、データプラットフォーマーとしての存在意義を明確にしていると記載されています。

主なサービス

名称内容
UCARO大学入試に関するサービス。若年層との接点を活かした事業創出を推進
アプデミー日常の様々な体験や実績をNFT等としてデジタル化・蓄積。ブロックチェーン、NFT、DIDといったWeb3.0技術を活用した次世代の自己主権型デジタルアイデンティティ基盤
WITH-X証券業務向け。第63期は関連の開発案件で売上が増加
iStudy AI PlatformAIが講師・採点者として受講者一人ひとりに寄り添う次世代プラットフォーム
iStudy AI Creator2025年10月に先行リリースしたAI教材作成ツール
CABUILD HRシリーズ株式会社ポトスが提供を開始した戦略人事AI SaaS

「教育の完全自動化」という言葉が使われている

iStudy AI PlatformとAI Creatorの連携により、教材作成から対話型の学習支援、記述式課題の即時添削までをAIが一貫して担い、人的リソースに依存しない「教育の完全自動化」と「学習効果の最大化」を同時に実現すると記載されています。

構想の全体像

大学入試(UCARO)で接点を持ち、学習や体験の実績をアプデミーに蓄積し、それを就職活動(NINJAPAN・ポトス)や企業の人事判断(CABUILD)へつなぐ。60年以上続けてきた入試業務を起点に、データの流れを下流まで伸ばすという設計です。

マイナンバーは折半のジョイント・オペレーション

マイナンバー管理システムはSBIビジネス・ソリューションズ株式会社とのジョイント・オペレーションで、相手方の事業所内でソフトウエアを開発し、当社の事業所内でシステム稼働環境の構築とシステム保守・運用を行い、売上及び費用は原則折半と明記されています。珍しい形の記載です。

会社の基本情報

項目内容
会社名株式会社ODKソリューションズ(ODK Solutions Company,Ltd.)
上場区分東証スタンダード(証券コード 3839)
本店所在地大阪市中央区道修町
設立1963年4月(大阪電子計算株式会社)
資本金637,200千円
従業員数連結204人(臨時271人は外数)/提出会社142人(同151人)

市場区分は移ってきている

2007年3月に大阪証券取引所ヘラクレスへ上場、2020年3月に東京証券取引所市場第二部、2020年12月に市場第一部、2022年4月にプライム市場。そして2023年10月にスタンダード市場へ変更しています。

筆頭株主は学研ホールディングス

2013年6月に株式会社学研ホールディングスと業務・資本提携し、同社が筆頭株主となったと沿革に記載されています。ほかにナカバヤシ株式会社(2014年11月)、株式会社ファルコホールディングス(2016年8月)、株式会社リアルグローブ(2016年9月)、株式会社花形(2023年3月)とも業務・資本提携を結んでいます。

多様性の指標は開示されていない

有価証券報告書には、提出会社および連結子会社は女性活躍推進法および育児・介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため記載を省略していると明記されています。従業員規模による扱いです。労働組合は結成されておらず、労使関係は安定していると記載されています。

選考で確認しておきたいこと

  1. 配属予定の業務における開発と運用の時間配分
  2. 雇用契約の相手方(提出会社か、エフプラス/ポトス/NINJAPANか)
  3. 入試業務の繁忙期の働き方
  4. 新規事業側の人員体制
  5. 中期経営計画の投資枠がどの領域に向かうか
  6. 勤務地(大阪か東京か)

1つ目は、この会社では最も重要です。売上の92.8%がシステム運用で、教育業務にはシステム開発及び保守の売上が計上されていません。

3つ目は、提出会社142人に対し臨時雇用者151人という構成を踏まえた確認です。大学入試の出願受付という業務の性質上、時期による繁閑があると考えるのが自然です。

4つ目と5つ目は、中期経営計画で3年間で50億円規模の投資枠が設定され、優先順位の1番目に新規事業・次世代サービス創出、2番目にM&Aが置かれていることを踏まえています。新しい取り組みに関わりたい場合、いま何人がそこにいるかを聞く価値があります。

6つ目は、本店が大阪市中央区、東京支店が中央区新川、子会社2社が東京都品川区にあるためです。

選考フローや面接内容は、職種や時期によって変わるとされています。最新の募集要項は公式サイトで必ずご確認ください。

同じ規模帯の会社の見方はSIerの年収相場、キャリアの広がりはSIerのキャリアパスもあわせてご覧ください。

エージェントベストの見解

経常利益が過去最高なのに当期純利益が47.0%減った、という決算を見て応募を取りやめる方がいます。この会社の場合、それは早計です。減益の中身は減損損失219,979千円と固定資産除却損48,066千円で、いずれも特別損失です。営業利益は17.6%増、営業キャッシュ・フローは652,594千円のプラス、自己資本比率は71.1%で5期を通じて70%前後を保っています。本業は伸びています。むしろ注目すべきは、のれんとソフトウエア仮勘定を落としたうえで、中期経営計画に3年で50億円規模の投資枠を置いた点です。総資産90億円の会社としては大きな数字で、M&Aが優先順位の2番目に明記されています。つまりグループの形がこれから変わり得ます。応募するなら「入社後3年でグループの構成はどう変わる想定ですか」と聞いてください。答え方に、経営計画がどこまで具体化しているかが出ます。

まとめ

ODKソリューションズについて、有価証券報告書から確認できる点を整理します。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。詳細は有価証券報告書および公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 開発の仕事に携われますか。

A. 売上構成比ではシステム開発及び保守が6.0%で、システム運用が92.8%を占めます。教育業務には開発の売上が計上されていません。証券業務では『WITH-X』関連の開発案件で売上が71.7%増えています。配属予定の業務を面接で確認してください。

Q. 当期純利益が47%減っていますが、業績は悪いのですか。

A. 減益の要因は特別損失です。減損損失219,979千円と固定資産除却損48,066千円が計上されました。売上高は過去最高、営業利益は17.6%増、経常利益は14.3%増で、営業キャッシュ・フローもプラスです。

Q. 臨時雇用者が正社員より多いのはなぜですか。

A. 有価証券報告書に理由の明記はありません。ただし主力の教育業務は大学入試の出願受付を含み、時期によって業務量が変わる性質があります。提出会社142人に対し臨時151人、連結204人に対し臨時271人という構成です。

Q. 平均年間給与6,244千円は下がっていますか。

A. 対前事業年度増減率は△1.2%です。提出会社の従業員数が5期で155人から142人へ減っているため、構成の変化も影響し得ます。中途入社時の水準は面接で確認してください。

出典

本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)