オービーシステムの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
オービーシステムは、大阪に本店を置く独立系のシステムインテグレーターです。1972年設立、第54期という期数が示すとおり、50年以上にわたって事業を続けてきた会社です。
従業員497名という規模で4つのサービスラインを持ち、平均勤続年数は13.4年。この数字の組み合わせが、この会社の性格を表しています。本記事では、公開情報から確認できる範囲で、事業構造・待遇・働き方・選考の観点を整理します。
会社概要と、1972年に大阪東区で始まった54年
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社オービーシステム |
| 本店所在地 | 大阪市中央区平野町二丁目3番7号 |
| 設立 | 1972年8月(大阪市東区・現中央区) |
| 事業内容 | システムインテグレーションサービス |
| 従業員数 | 497名(臨時雇用者156名/2026年3月31日現在) |
| 決算期 | 3月 |
有価証券報告書の沿革によれば、同社は1972年8月に「大阪市東区(現 中央区)でシステム開発を担う情報企業として当社を設立」しています。設立時の所在地と現在の本店所在地はいずれも大阪市中央区であり、半世紀にわたって同じ地域を拠点にしてきたことが読み取れます。
東京に本社を移す企業が多い業界の中で、大阪に本店を置き続けている点は特徴のひとつです。
4つのサービスラインで顧客を分けている
第54期(2026年3月期)のサービスライン別従業員数は次のとおりです。
| サービスライン | 従業員数 |
|---|---|
| 金融事業 | 167名(臨時76名) |
| 産業流通事業 | 140名(臨時24名) |
| 社会公共事業 | 105名(臨時26名) |
| ITイノベーション事業 | 38名(臨時30名) |
| サービスライン計 | 450名(臨時156名) |
| 全社(共通) | 47名 |
| 合計 | 497名(臨時156名) |
従業員数は就業人員(社外から当社への出向を含む)で、臨時雇用者数は派遣社員の年間平均人員です。
区分の仕方に注目したいところです。技術別ではなく、顧客の業種別に組織が分かれています。金融、産業流通、社会公共という3つが主力で、合わせて412名。ITイノベーション事業は38名と小規模ですが、臨時雇用者30名を含めると68名の体制になります。
顧客業種で組織を分ける構造は、その業種の業務知識が資産になることを意味します。金融の勘定系を長く担当した人は金融の知識が、公共分野を担当した人は行政の制度知識が積み上がります。
評判の傾向
年収・評価制度
独立系SIerとして標準的な水準という見方が見られます。後述するとおり平均年間給与は574万円台で、突出して高くはないものの安定しているという評価があります。
ワークライフバランス
顧客のシステム稼働に合わせた対応が生じるという声が見られます。一方、後述する平均勤続年数の長さから、働き続けられる環境と受け止める見方もあります。
キャリア・成長機会
顧客業種別の組織であるため、担当業種の知識が深まるという評価が見られます。逆に、業種をまたぐ異動の機会は多くないという指摘もあります。
社風・人間関係
大阪を拠点とし、長く在籍する社員が多いことから、落ち着いた雰囲気という評価が見られます。
※いずれも公開されている口コミの傾向をまとめたもので、個別の投稿を引用したものではありません。
エージェントベストの見解
この会社を検討するときの分かれ目は、勤務地です。1972年の設立以来、大阪市中央区に本店を置き続けている会社であり、事業の基盤も関西圏にあります。IT業界では東京集中が進んでいますが、この会社は逆の選択をしてきました。関西で腰を据えて働きたい方には、これは大きな利点です。一方、将来的に東京の案件や海外に関わりたい方には制約になります。面接では、勤務地の実態と、拠点をまたぐ異動がどの程度あるかを確認してください。給与水準より、この点が長期の満足度を左右します。
提出会社497名、平均年収574万円、勤続13.4年
第54期(2026年3月期)の有価証券報告書によれば、提出会社の従業員の状況は次のとおりです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 従業員数 | 497名(臨時雇用者156名) |
| 平均年齢 | 38.8歳 |
| 平均勤続年数 | 13.4年 |
| 平均年間給与 | 5,745千円 |
| 対前事業年度増減率 | +0.3% |
平均年間給与には賞与および基準外賃金が含まれます。
注目すべきは平均勤続年数13.4年です。平均年齢38.8歳との組み合わせから、多くの社員が25歳前後で入社し、そのまま在籍を続けている構造が読み取れます。
IT業界は人材の流動性が高い領域であり、平均勤続年数が3〜6年程度の企業も珍しくありません。その中で13.4年という数字は、明確に長い部類に入ります。
勤続13.4年という数字を、両面から読む
長い勤続年数は、転職を検討する立場では2通りに読めます。
利点として読む場合。 定着率が高い環境は、働き続けられる条件が整っていることを示唆します。顧客業種別の組織構造も、担当を長く続ける前提と整合します。腰を据えて専門性を積みたい方には合う環境です。
制約として読む場合。 人が動かない組織では、上のポジションが空くサイクルが長くなります。また、社歴の長い社員が多数派の環境に後から入ることになり、暗黙の進め方が蓄積している可能性もあります。
どちらが自分にとって重要かは、求めるキャリアの形によって変わります。選考の中で、直近数年の中途入社者がどのサービスラインでどの役割に就いているかを聞いておくと、実像がつかめます。
臨時雇用者156名の内訳が、事業の形を示している
サービスライン別の臨時雇用者数にも、事業の性質が表れています。金融事業は社員167名に対し臨時76名、産業流通事業は140名に対し24名、社会公共事業は105名に対し26名、ITイノベーション事業は38名に対し30名です。
臨時雇用者は派遣社員の年間平均人員と注記されています。金融事業とITイノベーション事業で比率が高く、産業流通事業と社会公共事業では低い構成です。
金融系のシステム開発は、稼働の集中と分散が大きい領域です。大規模な更改案件が動く時期には人員が必要になり、落ち着けば体制を縮める。この変動を外部の人員で吸収する形が、比率に表れていると考えられます。
転職を検討する立場では、この点は働き方の予測に使えます。外部人員との協働が多い環境では、自分が手を動かすより、進め方を設計して人に依頼する場面が増えます。どちらの働き方を望むかで、配属先の希望も変わってきます。
独立系であることが意味するもの
同社は特定の親会社を持たない独立系のSIerです。この立場は、仕事の取り方に影響します。
メーカー系やユーザー系のSIerは、グループ内の需要が一定の基盤になります。親会社のシステム更改があれば、その案件は自然に回ってきます。独立系にはその基盤がありません。案件は自分たちで獲得する必要があります。
一方で、特定のメーカーの製品に縛られないという利点があります。顧客の課題に応じて技術を選べる立場です。顧客業種別に組織を分けている構造も、この立場と整合します。技術ではなく業務で顧客に向き合う設計だからです。
働く側から見ると、営業活動や提案の比重が相対的に高くなる可能性があります。技術だけに集中したい方は、この点を選考で確認しておくとよいでしょう。
働き方とキャリア形成の特徴
顧客業種別の組織であるため、配属されたサービスラインが、その後扱う業務知識を大きく規定します。金融事業(167名)に入れば金融機関のシステム、社会公共事業(105名)に入れば公共分野のシステムが主な対象になります。
技術そのものよりも、顧客業種の業務理解が価値になりやすい構造です。長く同じ業種を担当することで、要件の背景まで理解できるようになります。
ITイノベーション事業(38名)は他の3つより小規模ですが、臨時雇用者30名を含む構成から、新しい領域への取り組みを進めている部門と推測されます。ただし公開情報からは具体的な内容までは読み取れないため、関心がある場合は選考で直接確認することをおすすめします。
向いている人/向いていない人
向いている人
- 関西で長く働きたい方。1972年から大阪に本店を置き続けている会社です
- 顧客業種の知識を深めたい方。組織が業種別に分かれており、専門が積み上がります
- 腰を据えて働きたい方。平均勤続13.4年という定着率の高い環境です
向いていない人
- 短期間で役割を大きく広げたい方。人の動きが緩やかな組織では、機会のサイクルも長くなります
- 技術領域を頻繁に変えたい方。顧客業種別の組織構造は、担当の継続を前提としています
エージェントベストの見解
書類で見られているのは、扱った技術ではなく、関わった顧客の業種です。職務経歴書に「Javaでの開発を担当」「インフラ構築に従事」と書かれているだけでは、この会社では差がつきません。読み手が知りたいのは、どの業界のどの業務を作ったかです。金融の勘定系なのか、公共の申請系なのか、流通の在庫管理なのか。業務の名前が入っているだけで、配属先の見当がつきます。同じ技術でも、業種の経験があるほうが即戦力として読まれます。技術の一覧を並べるより、担当した業務システムの名称と役割を書くほうが通過率を動かします。
選考に向けた準備
選考フローの概要
公開されている情報の範囲では、書類選考のあとに複数回の面接が行われる形とされています。段階数や順序は募集職種と時期により変動します。
志望動機で問われること
「なぜSIerか」と「なぜこの会社か」を分けて準備します。後者については、4つのサービスラインのうちどこに関心があるかを明示すると具体的になります。加えて、大阪を拠点とする会社である以上、勤務地への考えを整理しておく必要があります。
職務経歴書で見られるポイント
前掲のとおり、担当した顧客業種と業務システムの名称が最も伝わる材料です。加えて、長期にわたって同じ顧客を担当した経験があれば、定着率の高い組織との相性を示す材料になります。
同業の比較材料としては、オービックの評判、DTSの評判、CIJの評判、TDCソフトの評判、BIPROGYの評判、SHIFTの評判もご覧ください。
まとめ
オービーシステムは1972年に大阪で設立された独立系のシステムインテグレーターです。第54期の提出会社の従業員数は497名、平均年齢38.8歳、平均勤続年数13.4年、平均年間給与5,745千円(前期比+0.3%)でした。
組織は金融事業167名、産業流通事業140名、社会公共事業105名、ITイノベーション事業38名という顧客業種別の構成です。技術別ではなく業種別に分かれているため、担当業種の業務知識が資産として積み上がります。平均勤続13.4年という定着率の高さは利点にも制約にもなり、求めるキャリアの形によって評価が分かれます。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
よくある質問
Q. 勤務地は大阪だけですか。
A. 本店は大阪市中央区にあり、1972年の設立以来この地域を拠点としています。拠点の詳細や勤務地の実態は募集要項および選考の中でご確認ください。関西で長く働きたい方には利点になる一方、東京中心のキャリアを志向する方には制約になります。
Q. 未経験から応募できますか。
A. 職種によります。従業員497名という規模のため、育成に割ける体制は大手SIerほど厚くありません。開発経験があるほうが接続しやすい構造です。募集要項で求める経験をご確認ください。
Q. 平均勤続13.4年は長すぎませんか。
A. 長い勤続年数は、働き続けられる環境であることを示す一方、上のポジションが空くサイクルが長いことも意味します。どちらを重視するかで評価が分かれます。直近の中途入社者がどの役割に就いているかを選考中に確認することをおすすめします。
本記事は 2026/8/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。