auカブコム証券の評判|年収・働き方・選考対策まで解説

auカブコム証券 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/5

auカブコム証券という社名は、現在は「三菱UFJ eスマート証券株式会社」に変わっています。ネット証券としては珍しく、証券会社の説明書から使用人数や人件費、収益の内訳まで読み取れます。使用人273名で営業収益276億58百万円という規模です。この記事では、その数字と社名変更後の位置づけを整理します。

使用人273名、営業収益276億58百万円

項目内容
商号三菱UFJ eスマート証券株式会社(旧社名:auカブコム証券株式会社)
設立1999年(平成11年)11月19日
本社所在地東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング24F(〒100-6024)
資本金71.96億円(資本準備金119.13億円)
事業内容第一種金融商品取引業/第二種金融商品取引業/投資助言・代理業
従業員数272名(平均年齢44.3歳、女性32.7%)
登録番号関東財務局長(金商)第61号(2007年9月30日)
営業収益27,658百万円(2026年3月期)
純営業収益23,195百万円
経常利益2,648百万円
当期純利益862百万円
使用人の総数273名(うち外務員173名・2026年3月期末)

会社概要は公式サイト、業績と使用人数は「業務及び財産の状況に関する説明書 第27期」によります。

社名は変わったが法人は同じ

公式サイトの会社概要には、現社名が「三菱UFJ eスマート証券株式会社」、旧社名が「auカブコム証券」と記載されています。

説明書の沿革を見ると、法人としての歴史は長く続いています。1999年11月に株式会社三和銀行(現 株式会社三菱UFJ銀行)グループが出資者となり「イー・サンワ株式会社」として設立。同年12月に「イー・ウイング証券株式会社」へ商号変更。2000年2月に証券業登録(関東財務局長(証)第161号)、同年3月に口座開設受付業務を開始しています。

2001年4月には日本オンライン証券株式会社と合併し、「カブドットコム証券株式会社」に商号変更。その後auカブコム証券を経て、現在の三菱UFJ eスマート証券に至ります。

株主として公式サイトに記載されているのは「MUデジタル資産形成サービス設立準備株式会社」です。三菱UFJフィナンシャル・グループ側の体制整備が進んでいることが読み取れます。

求人情報が旧社名で掲載されている場合があるため、応募前に現在の社名を確認する必要があります。

収益の柱は金融収益

説明書の損益計算書を見ると、収益構成に特徴があります。

項目2025年3月期2026年3月期
受入手数料8,098百万円9,487百万円
(委託手数料)5,537百万円6,626百万円
(募集・売出し等の取扱手数料)88百万円81百万円
(その他の受入手数料)2,472百万円2,780百万円
トレーディング損益2,570百万円2,279百万円
金融収益12,456百万円15,556百万円
その他の売上高515百万円334百万円
営業収益計23,641百万円27,658百万円

営業収益27,658百万円のうち、金融収益が15,556百万円で約56%を占めます。受入手数料9,487百万円より大きい規模です。

金融収益は信用取引の金利などから生じる収益です。ネット証券では手数料の引き下げ競争が進んでおり、収益の重心が手数料から金融収益へ移る構造が数字に表れています。

なお「その他の受入手数料」2,780百万円のうち、広告掲載収入が916百万円と説明書に記載されています。

説明書から読み取れる範囲

以下は、説明書と公式サイトから読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

説明書には、2026年3月期の人件費が3,035百万円(前期2,803百万円)、使用人の総数が273名と記載されています。ただし人件費には役員報酬や法定福利費等が含まれるため、平均年収そのものではありません。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

労働時間に関する開示はありません。公式サイトには従業員272名、平均年齢44.3歳、女性32.7%と記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

事業内容は第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業、投資助言・代理業です。使用人273名のうち外務員が173名で、営業機能に偏らない構成になっています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

使用人の総数は2024年3月期末246名、2025年3月期末260名、2026年3月期末273名と増えています。平均年齢は44.3歳、女性比率は32.7%です。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

ネット証券を検討する方に見てほしいのは、使用人と外務員の比率です。この会社は使用人273名のうち外務員が173名。外務員でない人員が100名います。対面型の証券会社と比べると、この構成はまったく違います。SMBC日興証券は使用人8,781名のうち外務員7,921名で、外務員でない人員は860名。全体の約10%です。一方この会社は約37%が外務員以外です。ここから読めるのは、システムと企画の比重が高いということです。実際、販管費20,528百万円の内訳を見ると、減価償却費が3,769百万円で人件費3,035百万円を上回っています。前期の3,154百万円からも増えています。ネット証券は人ではなくシステムで顧客に向き合う事業です。システムやプロジェクトの職種で応募を検討している方には、この構造が有利に働きます。面接では、システム部門の人数と、内製と外注の比率を確認してください。

報酬について確認できること

説明書には、2026年3月期の販売費・一般管理費20,528百万円の内訳が記載されています。

項目2025年3月期2026年3月期
取引関係費6,279百万円7,752百万円
人件費2,803百万円3,035百万円
不動産関係費3,313百万円3,588百万円
事務費1,118百万円1,344百万円
減価償却費3,154百万円3,769百万円
租税公課303百万円342百万円
貸倒引当金繰入額66百万円152百万円
その他327百万円543百万円
合計17,367百万円20,528百万円

人件費3,035百万円を使用人273名で割ると、1人あたり約1,112万円になります。ただし人件費には役員報酬や法定福利費等が含まれるため、平均年収そのものではありません。

他の証券会社と並べると位置関係が見えます。

会社人件費使用人1人あたり
JPモルガン証券30,174百万円780名約3,868万円
シティグループ証券22,655百万円872人約2,598万円
SMBC日興証券131,380百万円8,781名約1,496万円
三菱UFJ eスマート証券3,035百万円273名約1,112万円

外資系、国内対面型、ネット証券という事業モデルの違いが、人件費の単価に表れています。

なお公式サイトには従業員272名、平均年齢44.3歳と記載されています。厚生労働省のjob tagでは経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円(令和7年賃金構造基本統計調査ほか)としています。

実額は選考の過程で確認してください。

減価償却費が人件費を上回る事業構造

販管費の内訳で目を引くのは、減価償却費3,769百万円が人件費3,035百万円を上回っている点です。

前期は減価償却費3,154百万円、人件費2,803百万円。この期に減価償却費が615百万円増えています。

システムへの投資が続いていることを示す数字です。ネット証券は取引の受付から約定、口座管理までをシステムで処理します。人手ではなくシステムが顧客に向き合う事業構造です。

株券の委託売買高も、その規模を示しています。2024年3月期37,318,417百万円、2025年3月期40,304,284百万円、2026年3月期51,380,945百万円。2年で約1.38倍に増えています。

自己取引はゼロで、すべて委託です。顧客の注文を処理する量が増え続けているということになります。

一方で経常利益は2024年3月期4,864百万円、2025年3月期2,760百万円、2026年3月期2,648百万円と減少傾向です。当期純利益も2,609百万円から862百万円へ減っています。特別損失として金融商品取引責任準備金繰入れ881百万円が計上されています。

取引量が増える一方で利益が伸びていない構造は、手数料の水準と投資負担の両面から説明できます。

この環境で積める経験

この会社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、システムが事業の中心です。 減価償却費3,769百万円が人件費3,035百万円を上回ります。システムへの投資が続いている局面です。

第二に、取引量が増えています。 株券の委託売買高は2年で約1.38倍。処理する量が増え続けています。

第三に、少人数の組織です。 使用人273名。大手証券とは組織の規模がまったく違います。

向いている人/向いていない人

向いている人

システムで事業を回す環境に関心がある方

減価償却費が人件費を上回る構造です。システムが顧客に向き合う事業です。

少人数で幅広く関わりたい方

使用人273名という規模です。役割が細かく分業された環境とは異なります。

開示された数字で判断したい方

金融商品取引法第46条の4にもとづく説明書により、使用人数、人件費、収益の内訳が確認できます。

向いていない人

対面営業の経験を積みたい方

ネット証券です。使用人273名のうち外務員は173名で、対面型の証券会社とは営業の形が異なります。

業績の安定を最優先する方

経常利益は2024年3月期4,864百万円から2026年3月期2,648百万円へ、当期純利益は2,609百万円から862百万円へ減少しています。

エージェントベストの見解

面接の終盤で問われるのは、「止まらないシステムをどう作り替えるか」です。証券会社のシステムは、市場が開いている時間帯に止められません。しかもこの会社は取引量が増え続けています。株券の委託売買高は2024年3月期37,318,417百万円から2026年3月期51,380,945百万円へ2年で約1.38倍。処理量が増えるなかで、基盤を更新し続ける必要があります。準備としてお伝えしているのは、前職で「稼働中のシステムの容量を増やした経験」を1つ用意することです。負荷が増える前提でどう設計を変えたか。切り替えをどの単位で刻んだか。想定を超えたときの逃げ道をどこに作ったか。証券・決済・通信のように止められない領域の経験がある方は、それをそのまま材料にできます。逆に、新規開発の実績だけを並べると、この会社の課題感とはずれます。減価償却費が人件費を上回る会社では、システムに投資する判断ができる人が求められています。募集の有無と職種は、必ず公式の採用ページでご確認ください。

選考に向けた準備

現在の社名を確かめる

同社は「三菱UFJ eスマート証券株式会社」へ商号を変更しています。旧社名はauカブコム証券株式会社です。

求人情報が旧社名で掲載されている場合があります。応募前に現在の社名で募集要項を確認してください。公式サイトのドメインは kabu.com が使われています。

志望動機で問われること

「なぜネット証券か」と「なぜこの会社か」の2段で組み立てます。

前者については、対面型の証券会社との違いをどう捉えているかを説明します。顧客との接点が人ではなくシステムであることが、仕事の性質を変えます。

後者の材料は説明書と公式サイトにあります。1999年11月の設立と、イー・サンワからカブドットコム証券を経た沿革。使用人273名という規模。営業収益27,658百万円のうち金融収益が15,556百万円という収益構成。減価償却費が人件費を上回る費用構造。三菱UFJフィナンシャル・グループとの関係。

とくに収益の重心が手数料から金融収益へ移っている点は、事業環境を語る材料になります。

職務経歴書で見られるポイント

システムやプロジェクトの職種では、可用性と処理量の両方が読まれます。

金融機関のシステムを担当した方は、市場が開いている時間帯の制約下でどう改修を進めたかを書きます。

処理量が増える環境を経験した方は、容量設計をどう変えたかを書きます。委託売買高が2年で約1.38倍に増えている会社です。

事業会社の情報システム部門出身の方は、ベンダーをどう選び、どう管理したかを書きます。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

auカブコム証券株式会社は、現在「三菱UFJ eスマート証券株式会社」へ商号を変更しています。設立は1999年11月19日、本社は東京都千代田区霞が関の霞が関ビルディング24F、資本金は71.96億円(資本準備金119.13億円)。事業内容は第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業、投資助言・代理業で、従業員数は272名(平均年齢44.3歳、女性32.7%)です。説明書 第27期(2026年3月期)によると、営業収益27,658百万円、純営業収益23,195百万円、経常利益2,648百万円、当期純利益862百万円。使用人の総数は273名(うち外務員173名)です。営業収益のうち金融収益が15,556百万円で約56%を占め、受入手数料9,487百万円を上回ります。販管費20,528百万円のうち減価償却費が3,769百万円で人件費3,035百万円を上回っており、システムが事業の中心にある構造が数字に表れています。

よくある質問

Q. auカブコム証券という会社はまだありますか。

A. 現在の社名は「三菱UFJ eスマート証券株式会社」です。公式サイトの会社概要に旧社名としてauカブコム証券が併記されています。法人としては存続しており、公式サイトのドメインも従来と同じ kabu.com が使われています。求人情報が旧社名で掲載されている場合があるため、応募の際は現在の社名で募集要項をご確認ください。

Q. 年収はどのくらいですか。

A. 平均年間給与は公表されていません。ただし金融商品取引法第46条の4にもとづく説明書に、2026年3月期の人件費3,035百万円と使用人の総数273名が記載されています。単純に割ると1人あたり約1,112万円になりますが、人件費には役員報酬や法定福利費等が含まれるため平均年収そのものではありません。参考として、同じ計算で他の証券会社を見ると、SMBC日興証券が約1,496万円、シティグループ証券が約2,598万円、JPモルガン証券が約3,868万円です。事業モデルの違いが単価に表れています。実額は選考の過程でご確認ください。

Q. どんな収益で成り立っている会社ですか。

A. 2026年3月期の営業収益27,658百万円の内訳は、金融収益15,556百万円、受入手数料9,487百万円、トレーディング損益2,279百万円、その他の売上高334百万円です。金融収益が約56%を占め、受入手数料を上回ります。金融収益は信用取引の金利などから生じる収益で、ネット証券では手数料の引き下げ競争が進むなか、収益の重心が手数料から金融収益へ移る構造が数字に表れています。なお受入手数料のうち委託手数料は6,626百万円、その他の受入手数料2,780百万円には広告掲載収入916百万円が含まれます。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/5 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

この記事のタグ

事業会社・SIerの他の企業

事業会社・SIerの企業一覧を見る →

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)